下半身が痩せにくい原因とは?
昔は食べても太らなかったのに、年齢とともに脂肪がつきやすくなり、そして落ちにくくなってきた… なんて悩みはありませんか? 特に腰から下の下半身は、なかなか痩せにくいですよね。それは以下のような理由が考えられるようです。
〈下半身が痩せにくい原因〉
・食べ過ぎ
・冷え
・むくみ
・骨盤のゆがみ
・筋肉不足
・血行不良
そこで、下半身痩せしたい人におすすめのストレッチやエクササイズを紹介します。また、積極的に摂りたい食材や避けたい食べ物もピックアップ。毎日の積み重ねが、体に変化をもたらします。
▼あわせて読みたい
【対処法】下半身痩せのポイント3つ
ポイント1:脂肪を減らす

人の身体はシンプルで、食べたものが消費できたエネルギーよりも多いと、余ったものが脂肪として蓄えられます。
下半身太りには冷えやむくみ、筋肉不足などさまざまな要因が考えられますが、明らかに体重が増えてしまうような食生活をしている自覚がある方は、脂肪を減らす努力をしなければいけません。
脂肪を減らすためには、食事に気をつけながら基礎代謝量と運動量を増やすことが鍵。
医師の増富健吉先生によると、3食のうち可能であれば2食、糖質の摂取量を減らし、糖質を減らした分肉、魚、大豆食品、乳製品などタンパク質をしっかりと食べることを推奨しています。ここに運動を加えるとベストだそうです。
【医師監修】長期休みにダイエット! 1週間で効果が期待できる食事法
ポイント2:筋肉量を増やす

脂肪燃焼には有酸素運動が効果的です。
そのため、下半身の脂肪を落とすために運動をする場合は、有酸素運動を積極的に行うとベストなのですが、筋肉がない女性の場合は筋トレでまず筋肉量を増やすことが有効です。
筋トレによって筋肉を増やすことで、代謝がうまく回る体づくりが可能です。さらに筋肉を増やすとメリハリがつき、ただ細いだけの身体ではなくしっかりとボディメイクされたヘルシーな体つきに。
もっとも効果的な方法は有酸素運動と筋トレを組み合わせることですが、筋肉量が少ないと自覚している女性は、筋トレを優先して行ってみてもよいかもしれません。
【効果的なジム通いの方法をご紹介】失敗しがちな「あるある」も要チェック
ポイント3:塩分摂取に注意する

下半身はむくみが出やすいパーツです。現代人は塩分を多く摂りがち。自覚がなくてもむくんでいる可能性があるので、むくませない努力も必要です。
おすすめは塩分の摂取量を減らすこと。
普段かけている醤油の量、ドレッシングの量を減らす。また、お味噌汁のお味噌を控えることも有効です。外食は塩分高めの食事になりがちなので、外食を減らすことも塩分量を抑えるにはかなり有効でしょう。
同時に野菜の摂取量を増やしてみてください。
野菜にはカリウムがたっぷり含まれています。塩分を控えつつ、このカリウムを摂れば、自然と身体のむくみは取れていくはずです。
【医師監修】長期休みにダイエット! 1週間で効果が期待できる食事法
▼あわせて読みたい
【エクササイズ】下半身痩せの方法
下半身が痩せにくい理由の一つに、筋力不足があげられます。大きな筋肉を支える下半身に必要な筋力が足りないと、体全体の代謝が下がり、脂肪が燃えにくい体になってしまいます。そこで、ここでは下半身に効くエクササイズを紹介。無理のない範囲ではじめてみましょう。
◆太ももとお尻を同時に引き締める筋トレ
【HOW TO】
1. 四つん這いになる
手を肩幅、足を腰幅に開いて四つん這いになります。おへそを引き上げ背中を平らにしましょう。
2. 左足を浮かせる
左足を床から持ち上げ、お尻の高さまで持っていきます。
3. 脚を体側に持ってくる
高さを保ったまま、無理のない範囲で横に伸ばしましょう。重心はできるだけ中央でキープ。
4. ひざの曲げ伸ばしをする
ひざを90度に曲げる→伸ばすの動きを20回ほど行います。余裕があればひざで円を描くようにして内回りと外回りをそれぞれ10回目安に行って。
終了したら、反対側も同様に。
太もも引き締めトレーニング4選! むくみを流して、すっきり美脚に!
◆引き締まった太ももが手に入る「ワイドスクワット」
【HOW TO】
1. 両足を肩幅くらいに開いて立ち、ひざの上に手をついてしこを踏むようにかがみます。肩甲骨を寄せて胸張りながら息を吸い、つま先は外向きにしておしりを突き出します。
2. 前ももの脂肪を落としたい人は、おしりを後ろに突き出すことを意識します。ポイントは、肩を開して足も開くこと。これを10回2セット行います。
◆前ももを鍛えるチェアポーズ
【HOW TO】
足の幅はこぶし1つ分を開けて、足の付け根がくるぶしの真ん中にある状態で、おしりを引きます。その時に重要なのがかかとに重心をかけることです。ひざを曲げた状態を5呼吸キープします。
ポイントは空気椅子に座るような感覚です。前ももは生活をしているだけで脂肪が増えてしまうので、少しでも間違ったトレーニングをすると簡単に肥大化してしまいます。正しいトレーニング方法を学んで鍛えましょう
◆筋膜を解きほぐして身体を軽くする「前もも筋膜リリース(※)」
※「筋膜(きんまく)」は、筋肉を包んでいる膜のこと。「筋膜リリース」とは、筋膜のよじれやねじれを解消して、筋や筋膜の伸長性や動きの回復を促すこと。ストレッチのようにある一定の方向に伸ばすのではなく、筋膜をさまざまな方向に解きほぐしていくことにより、身体のバランスが整い、身体が軽く感じられるようになります。
【HOW TO】
足の付け根にローラーを置いてひじを付きます。反対のひざは外に出し、腸腰筋をほぐします。筋膜は縦、横、斜めに張っているため、ここにローラーを当ててほぐします。それによって前ももに負担がかからず、内ももを鍛えることができます。
ローラーをお持ちでない方はテニスボールが代用品として最適です。こちらは1部位につき30秒から2分が効果的です。しかし、痛みを感じて挫折する人が多いので、まずは3日間続けることを目標にしましょう。
まだ間に合う! 気になる太ももを美ラインに! 簡単トレーニング3選
◆垂れ尻におすすめ「しゃちほこエレベーター」
【HOW TO】
1. うつ伏せになり手の上にあごをのせる
うつぶせになり、両手を重ねて床に置き、その上にあごをのせます。脚は自然に開いておきましょう。
2. ひざを曲げて脚をひし形に開く
ひざを曲げて、かかと同士をくっつけたら、脚の間を開きひし形に。鼻からゆっくり息を吸います。
3. お尻を使って脚を上げる
口から息を吐きながら、足裏で空気をプッシュするイメージで、ひざを床から浮かせます。お尻に力を入れ、できるだけ上に上げましょう。
息を吸いながら[2]の姿勢に戻ります。これを5回繰り返します。
しゃちほこエレベーター? 垂れ尻ヒップアップに効果アリ!<さやピラ式>
◆太ももの筋トレ「イスのポーズ」
【HOW TO】
1. 足を腰幅に開いて立ちます。息を吸って、両腕を前から上げ、肩の高さに伸ばします。
2. 息を吐いて、ひざを深く曲げ、腰を斜め後ろに引きます。この状態で3~5回、呼吸をキープ!
〈POINT〉
・つま先よりもヒザが前に出ないように
・ヒザが閉じたり内またにならないように
・肩を下げ、胸を大きく開く
◆太もも裏を大きく伸ばす「ダウンドッグポーズ」
【HOW TO】
1. 立位のキャットストレッチから、息を吐いて、両手を床におろします。
2. 片足ずつ後ろに引き、足を腰幅に開きます。お尻をななめ後ろに引き上げ、手で床を押し背中を伸ばした状態で、3~5回呼吸をキープします。
〈POINT〉
・背中や腰が丸まる場合は、ひざを軽く曲げ背筋を伸ばしましょう
・手指を大きく開き、手のひら全体で強くマットを押します
・首の力を抜いて行いましょう
▼あわせて読みたい
【ストレッチ】下半身痩せの方法
お風呂上がりや布団の上でもできる、下半身に重点をあてた簡単ストレッチです。仕事で1日中同じ姿勢でいる人は、下半身の血流が悪くなり水分や老廃物が溜まりがちに。1日の終わりにストレッチを取り入れて、しっかりとほぐしていきましょう。
◆骨盤の歪みを整えるストレッチ
【HOW TO】
1. 直立でスタンバイ
両足を広めに開いて立ちます。
2. 床に手をつく
息を吐きながら両手を床につけ、上体を前に倒しましょう。
3. しゃがみ込む
重心を垂直に落とし、そのまましゃがみます。
4. 合掌してひざを開く
胸の前で手のひらを合わせ、それぞれのひじでひざの内側を押して脚を外に開きましょう。背筋は伸ばし、目線は正面へ。息を吐くときに膣を締める意識で行うのがポイントです。
ダイエット中こそストレッチ!「下腹ぽっこり」に効くストレッチ3選
◆仰向けで寝ながら股関節を外旋! 太ももの内側のストレッチ
【HOW TO】
1. 仰向けになり、左ひざを立てる。左足の裏を右ひざの外側につく
右足は、真っすぐに伸ばしたまま。腰が反りやすい場合は、下に丸めたタオルやクッションなどを置いて負担を軽減しましょう。
2. 息を吸いながら、右手を頭上に伸ばす。息を吐きながら、左ひざを外側に倒す
目線は、右腕のほうに向けます。左ひざは無理なく倒せるところでキープし、股関節まわりや太ももの内側の心地よい伸びを感じましょう。90秒キープしたら、反対側も同様におこないます。
◆太ももの前側・外側の伸びを意識! ヨガの「スワンのポーズ」
【HOW TO】
1. 四つ這いの姿勢から、左足をうしろに伸ばす。右足はひざを外側に開いて倒し、かかとを恥骨に近づける
指先を体の前につきます。背筋をスーッと伸ばして目線は正面、左足もつま先まで一直線にしましょう。ここで90秒キープして、左の前ももをストレッチ。
2. 右ひざを真横に伸ばす
ここでは、右のお尻~太ももの外側をストレッチします。左右の足が90度に開くとよいのですが、姿勢がツライ場合は、右足を少し閉じるようにしてもOK。90秒キープしたら、STEP1~STEP2ともに反対側も同様におこないます。
◆足をクロスさせた前屈でふくらはぎストレッチ
【HOW TO】
1. 立位の姿勢で、足をクロスさせる
左右のつま先が向き合って、“ハの字”になるように意識します。
2. 息を吐きながら、前屈をする
股関節から曲げるように前屈をします。ふくらはぎを中心に、下半身の背面をストレッチするため、ひざはできるだけ伸ばしたまま。手は、床につかなくてもOK。90秒キープしたら、足を組み替えて、反対側も同様におこないます。
後回しになりがちな下半身をストレッチ! 今日からできる3ポーズ
◆仰向けで足首をまわすストレッチ
【HOW TO】
1. 仰向けになり、ひざを立てる。右足を床から持ち上げてひざを外側に倒したら、右くるぶしを左足の上に置く
腰が反りやすい方は、丸めたタオルやクッションを下に置くと姿勢が楽になります。
2. 右足のつま先を天井方向に突き出す[90秒キープ]~下にグーッと引き下げる[90秒キープ]
つま先を動かしにくい場合は、右足を置く位置をずらしてみてください。つま先で円を描くように、クルクルと動かすのもオススメです。反対側も同様におこないます。
◆自分の体重を使ってふくらはぎを刺激
【HOW TO】
1. ひざ立ちになり、右の足の甲を左のふくらはぎの上に置く
左ふくらはぎの筋肉が盛り上がっているところに足の甲を乗せられるように、右ひざを外側に開いたり、位置を変えたりして調整してみてください。
2. 息を吐きながらお尻を下ろしていき、両手を体の前につく[90秒キープ]
左ふくらはぎに、心地よい刺激を感じられる程度の体重の乗せ具合を意識します。痛みが強い場合は、手のほうへ重心を移動させて、お尻を少し浮かせてみましょう。反対側も同様におこないます。
◆立位でふくらはぎをしっかりと伸ばす
1. 足を揃えた立位の姿勢から、右足を大きくうしろに引く。両手は背中側にまわして、手のひら同士を合わせる
左のつま先は正面、右のつま先は45度外側に開き、足の裏全体でしっかりと床を踏みます。背中側で合掌するのがツライ場合は、手を腰に添えておいてもOK。
2. 息を吐きながら、上体を前に倒す[90秒キープ]
股関節から上体を倒し、床に対して水平の位置を保ちます。肩が内側に入らないように、左右の肩甲骨同士を中央に寄せて胸を開くと、さらにgood! 反対側も同様におこないます。
脚がだるい… そんな夜に。現役ヨガ講師が教える【ふくらはぎストレッチ】
◆座ったままで全身ストレッチ「ワシのポーズ」
肩や腕全体の凝りにおすすめのヨガのポーズ。腰やお尻から太ももの外側まで伸ばすことができるので、座ったままで体全体をケアできるお手軽なストレッチ法です。
【HOW TO】
1. 正しい姿勢で座る
椅子に正しい姿勢で座り、右ももを反対のももに重ねて脚を組みます。手は右手を下にして交差させ、ヒジは90度に。
2. 右ももを反対のももに重ねて脚を組む。右手を下に腕を交差させ、ひじは90度に曲げる
背筋を伸ばしたまま上半身を前に倒し、そのままで深い呼吸を3回繰り返します。※反対側も同様に。
3. 背筋を伸ばしたまま上半身を前に倒す。呼吸3回分キープ
深い呼吸を意識!
◆むくみすっきり! ツボマッサージ
ひざ下のくぼみから指4本分下のツボに、親指か中指を当て、少し痛みを感じるくらいの強さでプッシュ。1回6秒ほどを10回ずつ繰り返して。
だるい… 胃腸の調子が悪い… 梅雨時期トラブルを避けるには!? 日常で取り入れたい3つの対策
▼あわせて読みたい
【食事】下半身痩せの方法
最後に紹介するのは、下半身痩せしたい人に意識してほしい食材の選び方です。体が冷えやすい、むくみやすい人は、体を温めて流れをよくするだけで、全身がすっきりと感じられることも。また、水分量や塩分量にも目を向けてみましょう。
◆タンパク質を多く含む食べ物
筋肉量を増やし、体の巡りをよくするために「タンパク質」はとても重要な成分です。食事を摂る際、量を減らして痩せようと考える方が多いかもしれませんが、ぜひタンパク質の量は増やしてあげてください。減らすのは過剰に摂っている糖質や脂質です。
〈タンパク質が多く含まれている食材〉
・鶏肉
・魚介類
・牛肉
・豚肉
・豆乳
・卵
など。
肉は部位にもよりますが、これらは高タンパク質であり低カロリーな食材なので、たっぷり食べてOK。間食の代わりにするのもよいでしょう。
【高たんぱく低カロリーの食材ランキング発表】おすすめの簡単レシピも紹介!
◆冷えを防ぐ食べ物
体を温めるにはショウガが◎! さらにショウガは蒸すことで体を温める成分が10倍に。おすすめは蒸したショウガを入れた紅茶です。紅茶にも体を温める作用があるので、余分な水分が体に停滞することなく、下半身もすっきり!
1. 皮をつけたままショウガを薄くスライスする。
2. 80〜100度のオーブンで1時間ほど加熱する。
3. 細かく刻んで紅茶に入れる。
冬より夏が怖い!「隠れ冷え性」になってない!? 見落としやすい症状
◆体内の水巡りを促す食材
体の水の巡りを促す食材は、はとむぎ、緑豆、あずき、黒豆、ウリ科の野菜、キノコ、根菜類、あさり、シジミなど。あたたかい緑茶やはとむぎ茶もおすすめです。
また、腸内環境を整えるには、玄米や雑穀、ゴボウなどの食物繊維、ヨーグルトやチーズ、味噌、キムチなどの乳酸菌類もGOOD。寝る3時間前までには食べ終えるようにしましょう。
だるい… 胃腸の調子が悪い… 梅雨時期トラブルを避けるには!? 日常で取り入れたい3つの対策
◆むくみを防ぐために気をつけたいこと

塩分過多の食事もむくみの原因になります。これは、私たちの体が、塩分をたくさん摂取すると体内の塩分濃度を薄めようと水分を溜め込むようにできているからです。
食事の味つけや過度なアルコールの摂取や、遅い時間の飲食は注意しましょう。
「だるさ」や「重さ」はその日のうちに!【足のむくみ】すっきりストレッチ
▼あわせて読みたい
最後に
下半身瘦せしたい人におすすめのストレッチ&エクササイズと食材を紹介しました。年齢とともに落ちにくくなる脂肪ですが、毎日の努力があれば必ず結果はついてきます。冷えやむくみは太って見えるだけでなく、内臓にもよくないので、早めにケアをして血流のいい体を目指していきましょう。
▼あわせて読みたい