下半身が痩せにくい原因とは?
昔は食べても太らなかったのに、年齢とともに脂肪がつきやすくなり、そして落ちにくくなってきた… なんて悩みはありませんか? 特に腰から下の下半身は、なかなか痩せにくく感じますよね。それは以下のような理由が考えられるようです。
〈下半身が痩せにくい主な原因〉
・食べ過ぎ
・冷え
・むくみ
・骨盤のゆがみ
・筋肉不足
・血行不良
そこで、下半身痩せしたい人におすすめのストレッチやエクササイズを紹介します。また、積極的に摂りたい食材や避けたい食べ物もピックアップ。毎日の積み重ねが、体に変化をもたらすはずです。
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【対処法】下半身痩せのポイント3つ
ポイント1:脂肪を減らす
人の体はシンプルで、食べたものが消費できたエネルギーよりも多いと、余ったものが脂肪として蓄えられます。
下半身太りには冷えやむくみ、筋肉不足などさまざまな要因が考えられますが、明らかに体重が増えてしまうような食生活をしている自覚がある方は、脂肪を減らす努力をしなければいけません。
脂肪を減らすためには、食事に気をつけながら基礎代謝量と運動量を増やすことが鍵。
医師の増富健吉先生は、3食のうち可能であれば2食は糖質の摂取量を減らし、糖質を減らした分しっかりと肉、魚、大豆食品、乳製品などタンパク質をしっかりと食べることを推奨しています。ここに運動を加えるとベストだそうです。
【医師監修】長期休みにダイエット! 1週間で効果が期待できる食事法
ポイント2:筋肉量を増やす
脂肪燃焼には有酸素運動が効果的といわれています。
そのため下半身の脂肪を落とすために運動をする場合は、有酸素運動を積極的に行うとベストなのですが、筋肉がない女性の場合は筋トレでまず筋肉量を増やすことも一つの方法。
代謝がうまく回る体づくりのために、筋トレによって筋肉を増やすことは欠かせません。さらに筋肉を増やすとメリハリがつき、ただ細いだけの体ではなくしっかりとボディメイクされたヘルシーな体つきに。
もっとも効果的な方法は有酸素運動と筋トレを組み合わせることですが、筋肉量が少ないと自覚している女性は、筋トレを優先して行ってみてもよいかもしれません。(『糖質をやめられないオトナ女子のためのヤセ方図鑑』より)
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ポイント3:塩分摂取に注意する
下半身はむくみが出やすいパーツです。現代人は塩分を多く摂りがちな傾向にあるとか。自覚がなくてもむくんでいる可能性があるので、むくませない努力も必要です。
おすすめは塩分の摂取量を減らすこと。
普段かけている醤油の量、ドレッシングの量を減らす。また、お味噌汁のお味噌を控えることも有効です。外食は塩分高めの食事になりがちなので、外食を減らすことも塩分量を抑えることにつながるでしょう。
同時に野菜の摂取量を増やしてみてください。
野菜にはカリウムがたっぷり含まれています。塩分を控えつつカリウムを摂れば、体のむくみは自然とすっきりしていくはずです。
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【エクササイズ】下半身痩せの方法
下半身が痩せにくい理由のひとつに、筋力不足があげられます。大きな筋肉を支える下半身に必要な筋力が足りないと、体全体の代謝が下がり、脂肪が燃えにくい体に。そこで、ここでは下半身に効くエクササイズを紹介。無理のない範囲ではじめてみましょう。
◆内ももの筋肉を鍛えるエクササイズ
【HOW TO】
1. 横向きになる
体の前に手をついて、右体側を下にして横向きになります。右ひじを床につき、上体はやや起こした姿勢を取りましょう。
2. 左脚を体の前につく
左のひざを曲げたら体の前に足の裏をつきましょう。位置は右ひざ~右太ももの前あたり。
3. 右脚を上下させる
息を吸いながら右脚を持ち上げ、息を吐きながら下ろしていきます。高さは太ももの外側が床から浮く程度でOK。呼吸に合わせ、全部で10〜20回繰り返して。反対も同様におこないます。
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◆太ももとお尻を同時に引き締める筋トレ
【HOW TO】
1. 四つん這いになる
手を肩幅、足を腰幅に開き、肩の下に手首、股関節の下にひざをついて四つん這いになります。おへそを引き上げ背中を平らにしましょう。
2. 左足を浮かせる
左足を床から持ち上げ、お尻の高さまで持っていきます。ここでも、腰が反らないようにおへそを引き上げるのがポイント。
3. 脚を体側に持ってくる
高さを保ったまま、左脚を無理のない範囲で横に伸ばしましょう。重心はできるだけ中央でキープ。
4. ひざの曲げ伸ばしをする
ひざを90度に曲げる→伸ばす動きを20回ほど行います。余裕があればひざで円を描くようにして内回りと外回りをそれぞれ10回目安に行って。
終了したら、反対側も同様に。
太もも引き締めトレーニング4選! むくみを流して、すっきり美脚に!
◆垂れ尻におすすめ「しゃちほこエレベーター」
【HOW TO】
1. うつ伏せになり手の上にあごをのせる
うつぶせになり、両手を重ねて床に置き、その上にあごをのせます。脚は自然に開いておきましょう。
2. ひざを曲げて脚をひし形に開く
ひざを曲げて、かかと同士をくっつけたら、脚の間を開きひし形に。鼻からゆっくり息を吸います。
3. お尻を使って脚を上げる
口から息を吐きながら、足裏で空気をプッシュするイメージで、ひざを床から浮かせます。お尻に力を入れ、できるだけ上に上げましょう。
息を吸いながら[2]の姿勢に戻ります。これを5回繰り返します。
しゃちほこエレベーター? 垂れ尻ヒップアップに効果アリ!<さやピラ式>
◆太ももの筋トレ「イスのポーズ」
【HOW TO】
1. 足を腰幅に開いて立ちます。息を吸って、両腕を前から上げ、肩の高さにのばします。
2. 息を吐いて、ひざを深く曲げ、腰を斜め後ろに引きます。この状態で3~5回、呼吸をキープ!
〈POINT〉
・つま先よりもヒザが前に出ないように
・ヒザが閉じて内またにならないよう、ひざは正面に向けたままキープ
・肩を下げ、胸を大きく開く
◆太もも裏を大きく伸ばす「ダウンドッグポーズ」
【HOW TO】
1. 息を吐いて、両手を床におろします。
2. 片足ずつ後ろに引き、足を腰幅に開きます。お尻をななめ後ろに引き上げ、手で床を押し背中を伸ばした状態で、3~5回呼吸をキープ。
〈POINT〉
・背中や腰が丸まる場合は、ひざを軽く曲げ背筋を伸ばす
・手指を大きく開き、手のひら全体で強くマットを押す
・首の力を抜いて行う
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【ストレッチ】下半身痩せの方法
お風呂上がりや布団の上でもできる、下半身に重点をあてた簡単ストレッチです。仕事で1日中同じ姿勢でいる人は、下半身の血流が悪くなり水分や老廃物が溜まりがちに。1日の終わりにストレッチを取り入れて、しっかりとほぐしていきましょう。
◆冷えやこりを解消するストレッチ
【HOW TO】
1. ひざ立ちになる
脚を腰幅に開いたらつま先を立ててひざ立ちになります。手は腰に添えて。
2. 右脚を前に出す
そのまま右脚を大きく前に踏み込みましょう。ひざは90度に、ひざの下にかかとがくるようにセット。
3. お尻をうしろに引く
右脚の横に両手をつき、息を吐きながらお尻をうしろに引きます。つま先は上に向けて。つらい場合は軽くひざを曲げてもOK。このまま呼吸を5回繰り返しましょう。
反対も同様におこないます。
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◆張り出した前もものストレッチ
【HOW TO】
1. あぐらで座ったら右脚を後方にまわす
左のかかとを恥骨に引き寄せ、右脚をうしろにまわします。右かかとはお尻に近づけるように。
2. 右足の甲を右手でつかむ
右足の先を床から浮かせ、小指側から甲を右手でつかみます。
3. 上体を左にねじる
左手を体のうしろについたら、上体を左へとねじります。右手で右足の甲を体に引き寄せて、太もも前面が心地よく伸びているのを感じましょう。このまま呼吸を5〜10回繰り返して。
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◆骨盤の歪みを整えるストレッチ
【HOW TO】
1. 直立でスタンバイ
両足を広めに開いて立ちます。つま先はやや外側に。
2. 床に手をつく
息を吐きながら両手を床につけ、上体を前に倒しましょう。下半身の伸びがツラい場合は、ひざを軽く曲げたり、手の指先を床についたりしてもOK。
3. しゃがみ込む
重心を垂直に落とし、そのまましゃがみます。
4. 合掌してひざを開く
胸の前で手のひらを合わせ、それぞれのひじでひざの内側を押して脚を外に開きましょう。背筋は伸ばし、目線は正面へ。息を吐くときに膣を締める意識で行うのがポイントです。
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◆仰向けで寝ながら股関節を外旋! 太ももの内側のストレッチ
【HOW TO】
1. 仰向けになり、左ひざを立てる。左足の裏を右ひざの外側につく
右足は、真っすぐに伸ばしたまま。腰が反りやすい場合は、下に丸めたタオルやクッションなどを置いて負担を軽減しましょう。
2. 息を吸いながら、右手を頭上に伸ばす。息を吐きながら、左ひざを外側に倒す
目線は、右腕のほうに向けます。左ひざは無理なく倒せるところでキープし、股関節まわりや太ももの内側の心地よい伸びを感じましょう。90秒キープしたら、反対側も同様におこないます。
◆太ももの前側・外側の伸びを意識! ヨガの「スワンのポーズ」
【HOW TO】
1. 四つ這いの姿勢から、左足をうしろに伸ばす。右足はひざを外側に開いて倒し、かかとを恥骨に近づける
指先を体の前につきます。背筋をスーッと伸ばして目線は正面、左足もつま先まで一直線にしましょう。ここで90秒キープして、左の前ももをストレッチ。
2. 右ひざを真横に伸ばす
ここでは、右のお尻~太ももの外側をストレッチします。左右の足が90度に開くとよいのですが、姿勢がツライ場合は、右足を少し閉じるようにしてもOK。90秒キープしたら、STEP1~STEP2ともに反対側も同様におこないます。
◆足をクロスさせた前屈でふくらはぎストレッチ
【HOW TO】
1. 立位の姿勢で、足をクロスさせる
左右のつま先が向き合って、“ハの字”になるように意識します。
2. 息を吐きながら、前屈をする
股関節から曲げるように前屈をします。ふくらはぎを中心に、下半身の背面をストレッチするため、ひざはできるだけ伸ばしたまま。手は、床につかなくてもOK。90秒キープしたら、足を組み替えて、反対側も同様におこないます。
後回しになりがちな下半身をストレッチ! 今日からできる3ポーズ
◆仰向けで足首をまわすストレッチ
【HOW TO】
1. 仰向けになり、ひざを立てる。右足を床から持ち上げてひざを外側に倒したら、右くるぶしを左足の上に置く
腰が反りやすい方は、丸めたタオルやクッションを下に置くと姿勢が楽になります。
2. 右足のつま先を天井方向に突き出す[90秒キープ]~下にグーッと引き下げる[90秒キープ]
つま先を動かしにくい場合は、右足を置く位置をずらしてみてください。つま先で円を描くように、クルクルと動かすのもオススメです。反対側も同様におこないます。
◆自分の体重を使ってふくらはぎを刺激
【HOW TO】
1. ひざ立ちになり、右の足の甲を左のふくらはぎの上に置く
左ふくらはぎの筋肉が盛り上がっているところに足の甲を乗せられるように、右ひざを外側に開いたり、位置を変えたりして調整してみてください。
2. 息を吐きながらお尻を下ろしていき、両手を体の前につく[90秒キープ]
左ふくらはぎに、心地よい刺激を感じられる程度の体重の乗せ具合を意識します。痛みが強い場合は、手のほうへ重心を移動させて、お尻を少し浮かせてみましょう。反対側も同様におこないます。
◆立位でふくらはぎをしっかりと伸ばす
1. 足を揃えた立位の姿勢から、右足を大きくうしろに引く。両手は背中側にまわして、手のひら同士を合わせる
左のつま先は正面、右のつま先は45度外側に開き、足の裏全体でしっかりと床を踏みます。背中側で合掌するのがツライ場合は、手を腰に添えておいてもOK。
2. 息を吐きながら、上体を前に倒す[90秒キープ]
股関節から上体を倒し、床に対して水平の位置を保ちます。肩が内側に入らないように、左右の肩甲骨同士を中央に寄せて胸を開くと、さらにgood! 反対側も同様におこないます。
脚がだるい… そんな夜に。現役ヨガ講師が教える【ふくらはぎストレッチ】
◆座ったままで全身ストレッチ「ワシのポーズ」
肩や腕全体の凝りにおすすめのヨガのポーズ。腰やお尻から太ももの外側まで伸ばすことができるので、座ったままで体全体をケアできるお手軽なストレッチ法です。
【HOW TO】
1. 正しい姿勢で座る
骨盤をしっかり立たせて、椅子に正しい姿勢で座る。
2. 右ももを反対のももに重ねて脚を組む。右手を下に腕を交差させ、ひじは90度に曲げる
余裕があったら手のひらを合わせてもOK。
3. 背筋を伸ばしたまま上半身を前に倒す。呼吸3回分キープ
深い呼吸を意識するのがポイント。※反対側も同様に。
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【食事】下半身痩せの方法
最後に紹介するのは、下半身痩せしたい人に意識してほしい食材の選び方です。体が冷えやすい、むくみやすい人は、体を温めて流れをよくするだけで、全身がすっきりと感じられることも。また、水分量や塩分量にも目を向けてみましょう。
◆タンパク質を多く含む食べ物
筋肉量を増やし、体の巡りをよくするために「タンパク質」はとても重要な栄養素です。食事を摂る際、量を減らして痩せようと考える方が多いかもしれませんが、ぜひタンパク質の量は増やしてあげてください。減らすのは過剰に摂っている糖質や脂質です。
〈タンパク質が多く含まれている食材〉
・鶏肉
・魚介類
・牛肉
・豚肉
・豆乳
・卵
など。
【高たんぱく低カロリーの食材ランキング発表】おすすめの簡単レシピも紹介!
◆冷えを防ぐ食べ物
冷えは下半身太りの要因のひとつ。冷えの根本的な原因として、血行不良が挙げられます。血行不良は冷えや下半身太りだけでなく、さまざまな不調へとつながるため、早期改善を試みましょう。
血行不良の要因として、筋肉量不足と血管の脆さがあります。良質なタンパク質とビタミンC(緑の野菜、果物など)を摂ることによって、コラーゲンを含むしなやかな筋肉や血管を生成しましょう。
その他、糖質や脂質をエネルギーに変える補助酵素・ビタミンB群も積極的に摂りたいところ。具体的には豚肉やうなぎ、レバー、魚などが挙げられます。
末梢血管を広げて血行促進してくれるビタミンEも重要です。うなぎやサーモン、かぼちゃ、アーモンドなどに含まれています。
さらに血流をよくするために、肉食から魚食への比率を高めることもよいのだそう。魚にはサラサラ血液に導くオメガ3系脂肪酸(EPA、DHA)が含まれます。
これらは中性脂肪の低下・血中コレステロール濃度の低下に効果的。脂質異常症を予防して、動脈硬化・虚血性心疾患の発症を抑える働きも期待できます。
血行不良が原因… 頭痛、冷え性、肩こり、貧血を防ぐにはこの食べ物!<薬剤師・坂田武士>
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◆脂質や糖質の高い食事は控えて
下半身太りに効果的な食べ物を意識的に食べることも大事ですが、下半身太りの原因となる食事を控えることはもっと大事です。
たとえば、ごはんやパン、麺類、お菓子、揚げ物といった、脂質や糖質をたっぷり含む食事。
なかでも天ぷらは、唐揚げやフライ系のなかでもダントツに「吸油率」が高い料理です。この吸油率が高ければ高いほど、食材や衣が油を吸っているということ。
このような食事はできるだけ控え、食べるのなら量を減らしたり別の食事で調整したりと、しっかりコントロールする必要があります。
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◆むくみを防ぐために気をつけたいこと
塩分過多の食事もむくみの原因になります。これは、私たちの体が、塩分をたくさん摂取すると体内の塩分濃度を薄めようと水分を溜め込むようにできているからです。
食事の味つけや過度なアルコールの摂取や、遅い時間の飲食は注意しましょう。
「だるさ」や「重さ」はその日のうちに!【足のむくみ】すっきりストレッチ
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最後に
下半身瘦せしたい人におすすめのストレッチ&エクササイズと食材を紹介しました。年齢とともに落ちにくくなるといわれる脂肪ですが、毎日の努力があれば必ず結果はついてくるはず。冷えやむくみは太って見えるだけでなく、健康にもよくないので、早めにケアをして血流のよい体を目指していきましょう。
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