目次Contents
「理想体重」とは?
「標準体重」のこと
ダイエットや健康を意識している人が気になる、「理想体重」。よく“ファッション体重”や“シンデレラ体重”という言葉も耳にしますが、理想体重とは一般的に「標準体重」のことを指します。
これは、ただ痩せていればいいというものではありません。
体重だけでなく「体脂肪率」「BMI」の数値も重要で、病気になりにくく健康的な体をつくるための目安として用いられます。
「美容体重」との違いとは
美容体重とは、理想(標準)体重よりも軽めに設定されている体重のことです。
健康を維持するために目安とする体重ではなく、見た目がスリムに見える体重と考えられています。
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理想体重の「計算方法」
理想(標準)体重の計算方法は以下。
身長(m)×身長(m)×22=標準体重
身長160cmの人なら、1.6×1.6×22という計算式になり、理想体重は56.3kgとなります。
ちなみに、美容体重の算出方法は以下。
身長(m)×身長(m)×20=美容体重
身長160cmの人なら、1.6×1.6×20という計算式になり、美容体重は51.2kgとなります。
日本人女性の「平均体重」もチェック
日本人女性の平均値も見ていきましょう。まずは身長から。厚生労働省が発表した「国民健康・栄養調査」を元に、年代別でチェックします。
・20代前半… 157cm
・26歳〜29歳… 157.9cm
・30代… 158.2cm
・40代… 158.1cm
・50代… 156.9cm
・60代… 154cm
次に、平均体重を見ていきます。
・20代前半… 50.7kg
・26〜29歳… 54kg
・30代… 53.4kg
・40代… 55.8kg
身長だけでなく、筋肉量や骨密度によって個人差があるため、参考程度に留めておいてくださいね。
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「体脂肪率・BMI」で隠れ肥満度を確認
理想的な体脂肪率は22~28%未満
“美ボディ”としての理想体重を目指すために重要な、体脂肪率やBMI。体重が減って痩せたように見えても、筋肉が少なく脂肪の割合が多い“隠れ肥満”であることも少なくないので、しっかり確認しましょう。
〈体脂肪率の計算方法〉
体脂肪の重さ(kg)÷体重(kg)×100=体脂肪率
自分の体脂肪の重さはなかなか分かりません。体脂肪率も計測してくれる体重計などで、手軽に測れます。
〈理想的な体脂肪率〉
一般的に22~28%未満が理想と言われています。ちなみに、17.0〜21.9%はガリガリ。28%はぽっちゃりです。
健康面で支障をきたしやすくなる肥満体型。反対に体脂肪が少ないと、女性ホルモンが乱れて生理不順や無排卵の原因になることも。
肥満度を表すBMIは22を目安にしたい
BMI指数(ボディマス指数)とは、肥満度を表す数値。BMIからも、痩せすぎか肥満体型かが分かります。
〈BMIの計算方法〉
体重(kg)÷ 身長(m)÷ 身長(m)=BMI
BMI指数が18.5〜25未満… 標準体型
BMI指数が18.5未満… 痩せ気味
BMI指数が25以上… 肥満体型
この中でもBMI22の指数がもっとも標準とされています。BMI35以上になると高度な肥満と判定でき、健康被害が出やすいので注意が必要です。
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理想体重に近づくために実践したいこと
摂取してよいカロリー量を把握しよう
極端な食事制限はおすすめできませんが、自分はカロリーをどれくらい摂っていいのか、普段どれくらい食べているのかをきちんとデータ化してみることが、もっとも確実かつ近道な方法です。
1日で摂取してよいカロリーの計算方法は以下。
「身長(m)×身長(m)×22」×25〜30
25〜30とあやふやな数値なのは、身体活動量が人によってそれぞれ異なるからです。デスクワーク中心の人は身体活動量が低いので25、力仕事をしている人や日常的に運動習慣がある人は身体活動量が高いので30をセレクトしましょう。
ここで導き出したカロリーを超えないように食事をコントロールできれば、理想の体重へと近づいていけるでしょう。
実は簡単なカロリー計算|一日の摂取カロリーを把握してダイエットを成功させよう
アプリを活用して摂取カロリー調整する
食事の写真を撮るだけで、カロリー・糖質・たんぱく質・脂質・食塩相当量・食物繊維を計算してくれる、ヘルスケアアプリ[カロミル]。
「1日全体」「朝」「昼」「夜」の食事毎のバランスを計算してくれる、ダイエット中や健康を意識している人に嬉しいアプリです。
普段の摂取カロリーの把握に、ぜひ活用してみましょう。
【おすすめの糖質制限ダイエットの方法】カロリー計算するアプリやコツ
運動を併用する
食事のコントロールに加え、運動を併用するとダイエット効果はさらに高まります。
理想の体重があるのなら運動も闇雲に行わず、目標の消費カロリーを算出しダイエットに役立ててみましょう。
通常消費カロリーは「体重」「運動時間」「運動強度」の3つの要素によって変動します。同じ運動量でも体重が変われば、消費カロリーも変わるということです。
消費カロリーの計算方法は以下。
体重(kg)×強度(METs)×時間×1.05=消費カロリー(kcal)
「METs(メッツ)」とは、運動強度を表す単位のことを言います。種目別で運動強度指数を確認してみましょう。
・ヨガ:2.5METs
・軽めの筋トレ:3.5METs
・早歩き:4.3METs
・高強度の筋トレ:6.0METs
・ジョギング:7.0METs
・クロール水泳:8.0METs
あなたの体重が50kgで30分のジョギングをした場合、計算式は「50(kg)×7.0(METs)×0.5(時間)×1.05」。消費カロリーはおよそ184kcalとなります。
ウォーキングや水泳などの有酸素運動は主に脂肪燃焼効果が、筋トレのような無酸素運動には筋肉量のアップ、すなわち基礎代謝量の向上効果が期待できます。
体重だけに目を向けると筋トレは逆効果と思えるかもしれませんが、筋トレを併用することで脂肪燃焼効率がアップするので、ぜひこの2つの運動を組み合わせてみてくださいね。
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日常的にできる脂肪燃焼の呼吸法
普段の浅い呼吸を深い呼吸にするだけで、脂肪が燃えやすくなります。体には体内に取り入れた酸素の助けで脂肪を燃やしやすくする仕組みがあるので、呼吸を深くすることを意識すれば、日常の動作でもエネルギーを消費しやすい体になります。
〈腹式呼吸のやり方〉
1. 鼻から息をゆっくり吸いながらおなかをふくらませる。
2. 口から息をゆっくり吐きながら、おなかをヘコませる。
まずは、帰り道など歩くリズムに合わせて深呼吸を繰り返す「深呼吸ウォーク」にチャレンジしてみて。
1. 4歩分で鼻からゆっくり息を吸って、おなかをふくらませる。
2. 次の4歩分は、口からゆっくりと息を吐き、おなかをヘコませる。
歩数は、おこないやすい数でOK。「タン、タン、タン、タン」という歩くリズムに合わせて呼吸を繰り返すだけで、ストレスのケアにも効果的♪
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体重は目安にすぎないことも忘れずに
自分の体重の把握や理想の体重を掲げることは大切ですが、体重だけで痩せている・太っているを判断するのは軽薄です。
説明してきた通り、体重はあくまで目安であり、健康的な体づくりには体脂肪率やBMI値も重要です。
美を求める人にとっても「体重」はひとつの目安でしかありません。
近年、体重を減らすことよりもボディメイクという概念が注目されるようになりました。これはただ痩せることを目標にするのではなく、「美しい体づくり」を目指します。
ウエストの引き締まったボディラインを作りたい、お尻にボリュームを持たせたいなど、それぞれが思う美しい体をつくる目的でトレーニングを行います。
筋肉は体重増加の原因と捉えずに、メリハリあるボディラインづくりに欠かせないものです。「体重が減ればそれでいい」というわけでないのなら、体重だけに気を取られずに、ボディラインの変化や体脂肪率、筋肉量の変化にもぜひ注目してみてくださいね。
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最後に
理想体重の数値や、メリハリボディになるためのダイエット方法を紹介しました。体重を目安にするだけでなく、体脂肪・BMI・消費カロリーも意識しながら、本当の「理想的ボディ」を目指しましょう。
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