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「基礎代謝」が低いと痩せない? 低下のサインが知りたい!
「代謝が良い」「代謝が悪い」──。ダイエット中やちょっと太ってきたかも…と感じる時などは、特に気になるフレーズですよね。
ここでいう代謝とは基礎代謝(※)のことで、良い=高い、悪い=低いという意味。基礎代謝とは生命活動を維持するために無意識のうちに消費されるカロリーで、例えば体温を調節する、心臓を動かす、呼吸をするなど、人が生きていくために最低限必要なエネルギーです。
基礎代謝が高いと、1日のエネルギー消費量が増え、脂肪を燃焼する働きが活発になります。反対に基礎代謝が低いというのは、摂取した栄養素を利用しづらく、カロリーを消費しにくい状態。余ったエネルギーが脂肪として蓄積されるようになります。
ところで、そもそも基礎代謝の平均ってどれくらいなのでしょうか?

基礎代謝量は、年齢や体の大きさで異なる
女性の基礎代謝のピークは10代半ばで、そこから緩やかに低下していくのが一般的です。
具体的には、厚生労働省が発表している「参照体重における基礎代謝量(※)」を参考に、年齢と体重で自分の基礎代謝量を計算することができます。
◆基礎代謝量=基礎代謝基準値【kcal/kg体重/日】×参照体重【kg】
例えば30~49歳の女性で体重53kgの場合、21.9×53.0=1,160.7kcalです。
基礎代謝が落ちているサインって?
自分の基礎代謝が高いのか・低いのか、気になる人も多いでしょう。まず、代謝が良い人と悪い人の生活習慣の例をあげていきます。
【代謝が良い人の生活習慣】
・運動習慣があり、適度な筋肉量がある
・体を温めることを意識している
・バランスの良い食事を心がけている
【代謝が悪い人の生活習慣】
・運動不足で、筋肉量が少ない
・体を冷やしがち
・食生活が乱れていて必要な栄養素が不足、血流が低下している
後者の生活習慣が続いている人は、体温が低い、体が冷えやすい、むくみやすい、疲れやすい、風邪をひきやすい──といった症状が出やすく、これは基礎代謝が落ちているサインだと考えることができるでしょう。
では、基礎代謝を上げるには? おすすめするのは、朝の運動です。なぜなら朝の運動は交感神経を活発にし、血行を促進するから。その結果、エネルギーを消費する基礎代謝が高まるため、脂肪燃焼効果がUP!
ただし、起床後の体に負担をかけすぎない範囲でおこなうことが大事になってくるので、簡単な内容でOKです。
【四つ這い】で寝起きの体をゆるゆる目覚めさせる背中のストレッチ
STEP 1:四つ這いになる。

▲手は肩幅、脚は腰幅に開き、肩の下に手首、股関節の下にひざをつきます。腰で天井を押すイメージで、背中を平らにすると◎!
STEP 2:【息を吐きながら】お尻をかかとに近づける。

▲お尻をゆっくりうしろに引き、かかとに近づけます。ひじを伸ばし、脇の下を床にグーッと近づけましょう。
背中の広がりを意識して!
STEP 3:【息を吸いながら】背中を丸め、重心を前に移動。

▲背中を丸めながら重心を前に移動させます。肩甲骨を高く引き上げるのがポイント!
STEP 4:【息を吐きながら】うつ伏せになる~【息を吸いながら】上体を反らす。

▲息を吐きながら、太もも~お腹~胸を床につけてうつ伏せになり、次の吸う息で上体を起こします。
脇を締め、ひじを体側に引き寄せましょう。背中を丸めながらSTEP 2に戻ったら、STEP 4までの動きを繰り返します。〈回数:3~5回〉
呼吸を深めて血流改善【座りながら】胸まわりのストレッチ
STEP 1:あぐらで座る。体の前で腕をクロスさせ、手は肩甲骨のあたりに置く。

▲手でお尻のお肉をかき分けます。左右の座骨(お尻の下のほうにある尖った骨)に均等に体重を乗せて、腰をスッと伸ばして座りましょう。
腕を肩の高さに持ち上げたら体の前でクロスさせ、手を肩甲骨のあたりにまわします。
STEP 2:【息を吐きながら】背中を丸める。

▲骨盤を後傾させ、腰~背中~首のうしろを丸くします。肩甲骨と肩甲骨のあいだを広げ、呼吸を送りましょう。
STEP 3:【息を吸いながら】腕を横に広げ、胸を突き出す。

▲骨盤を前傾させながら、腕を横に広げて胸を突き出します。目線を上げ、胸に呼吸を送りましょう。
STEP 2~STEP 3を繰り返します。〈回数:3~5回〉
ベッドの上で【寝ながら】できるふくらはぎの優しい筋トレ
STEP 1:仰向けになり、ひざを立てる。

▲脚は腰幅に開き、ひざの下にかかとがくるように姿勢を整えます。腕は体側に下ろしましょう。
腰が床から浮きやすい場合、下にたたんだバスタオルやブランケットを敷いてもOK!
STEP 2:左脚を持ち上げる。

▲左ひざは、無理のない範囲で伸ばしましょう。
STEP 3:【息を吐きながら】かかとを突き出す~【息を吸いながら】足先を突き出す。


▲かかとと足先は、天井を押すようなイメージでグッと突き出します。呼吸に合わせて交互に繰り返しましょう。
反対側もおこないます。〈回数:左右各20回~〉
大きな筋肉を刺激して代謝UP! 【立ちながら】下半身の筋トレ
STEP 1:脚を広げて立ち、腕は胸の前でクロスする。

▲脚は、腰幅の2倍を目安に広げましょう。つま先はやや外側に向け、ひざと向きを揃えます。
胸の前で腕をクロスしたら、手は肩に添えましょう。
STEP 2:右ひざを曲げて、腰を落とす。

▲重心を右ひざのほうに移動させて踏み込みます。ひざがつま先よりも前に出ないところでストップ!
STEP 3:左ひざを曲げて、腰を落とす。

▲STEP 1に戻ったら、今度は左ひざを曲げて腰を落とします。
上体は真っすぐに保ち、踏み込んだほうのひざが内側に倒れてこないようにすると◎! 〈回数:10回×3セット〉
生活習慣の改善で基礎代謝は上げられる!
以上、基礎代謝を上げる朝のストレッチ・筋トレをご紹介しました。低下してしまった基礎代謝は、生活習慣の改善で上げることができます。運動メニューに迷った時は、ぜひ参考にしてみてくださいね。

ヨガインストラクター・高木沙織
「美」と「健康」を手に入れるためのインナーケア・アウターケアとして、食と運動の両方からのアプローチを得意とする。食では、発酵食品ソムリエやスーパーフードエキスパート、雑穀マイスターなどの資格を有し、運動では、骨盤ヨガ、産前産後ヨガ、筋膜リリースヨガ、Core Power Yoga CPY®、そのほかにもリフレッシュドライヘッドスパ、パーソナルリンパケアリストといった資格のもと執筆活動やさまざまなイベントクラスを担当。