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日本人に多い「O脚」って、どんな脚?
一説によると、日本人の約8割がO脚だといわれています。O脚というのは、立ったときに脚全体が外側にアーチを描き、アルファベットのO(オー)の字をした状態のこと。左右の脚のあいだにすき間ができるのが、O脚の特徴です。
一方で、美脚とは──。
左右の太もものつけ根・ひざ・ふくらはぎ・くるぶし・親指の5点の内側がつく、まっすぐな脚=美脚。しかし、毎日の座り方や立ち方など、ちょっとした生活習慣に起因するのが脚の歪みです。歪みが少ない脚を手に入れるのは、簡単ではありません。
ここでは、生活習慣によって生じたO脚について、原因や改善するためのストレッチ・エクササイズを紹介していきます。
O脚の原因となる生活習慣4つ
O脚は、普段の姿勢や何げなくおこなっている習慣によって出現しやすくなります。代表的な例を挙げていきましょう。
・椅子に座るとき、脚を組むクセがある
・脚を横に出し、姿勢を崩した横座りをよくする
・立っているとき、体の片側に体重をかけてしまいがち
・骨盤が後傾し、猫背の姿勢になっている
これらの姿勢や習慣は、股関節の外側や太ももの外側の筋肉を硬くし、太ももの骨が外側に引っ張られやすい状態を作り出すことから、O脚の原因になると考えられています。
O脚・セルフチェックのやり方
続いては、O脚かどうかを自分で診断する方法を紹介します。左右の内くるぶしをつけた状態で、立ってみましょう。
チェックポイントは、ひざとひざのすき間。ここに指が3本以上入る場合、O脚であるという目安になります。
では、O脚を自分で矯正する治し方はあるのでしょうか? ここからは、O脚改善に効果を期待できるストレッチとエクササイズを解説! 股関節の外側や太ももの外側は筋肉の緊張を緩め、内ももは脚を閉じる力の強化を狙っていきます。
O脚改善を目指す!仰向けで寝たままおこなうストレッチ2つ
1:脚をひし形にして、股関節まわりをリラックス
STEP 1:仰向けになりひざを立てる
恥骨を突き上げ、腰を床に下ろします。脚は揃えておきましょう。腰が床から浮きやすい場合、下に丸めたタオルやブランケットを置いてもOK。
STEP 2:【息を吸いながら】両腕を頭の先に伸ばす
腕は、肩からまっすぐ頭の先に伸ばします。姿勢がツラい場合、ひじを少し緩めてもOK。手のひらを上に向けましょう。
STEP 3:【息を吐きながら】ひざを外に開く
それぞれのひざを外に開いて、脚をひし形にします。足の裏同士をつけた姿勢をキープ! 〈回数:呼吸を5回〉
2:太ももの筋肉をほぐすストレッチ
STEP 1:仰向けになりひざを立てる
ここでもストレッチ1と同様に、恥骨を突き上げ、腰を床に下ろします。
STEP 2:左ひざを床につける
左手で左足の甲をつかみ、ひざを床につけます。かかとがお尻の横にくるように、無理のない範囲で脚を引き寄せましょう。
STEP 3:右ひざを床につける
右脚も同様に、ひざを床につけます。姿勢がツラい場合、片方の脚は伸ばしたままおこなう、もしくは脚の角度・位置を緩めて調節しましょう。〈回数:呼吸を5回〉
脚を閉じる力をUP! 内ももの筋肉を鍛えるエクササイズ2つ
1:横向きでおこなうエクササイズ
STEP 1:右体側を下にして横向きになる
手は体の前につき、脚を重ねます。右ひじを床につき、上体をやや起こした姿勢を取りましょう。
STEP 2:左脚を体の前につく
左ひざを曲げ、体の前に足の裏をつきます。左脚の位置は、右ひざ~右太ももの前あたりが〇。
STEP 3:【息を吸いながら】右脚を持ち上げる~【息を吐きながら】下ろす
右脚を床から持ち上げます。脚の高さは、太ももの外側が床から浮くくらいが目安です。息を吐きながらSTEP 2に戻ったら、呼吸に合わせて脚を上げ下げしましょう。〈回数:呼吸を10~20回〉
反対側も同様におこないます。
2:ひざ立ちでおこなうエクササイズ
STEP 1:ひざ立ちになる
脚は腰幅に開き、つま先を立てます。手は腰に添えましょう。
STEP 2:【息を吸いながら】右脚を前に大きく踏み込み、左腕を頭上に伸ばす
右ひざを90度に曲げた姿勢を取ります。ひざの下にかかとがくるように、脚の位置をセットしましょう。左腕は、肩からまっすぐ上に伸ばします。
STEP 3:【息を吐きながら】上体を右に倒す
上体を緩やかに右に側屈させます。右ひざを内側に倒すように力を入れ、太ももの内側の筋肉を意識しましょう。〈回数:呼吸を5回〉
反対側も同様におこないます。
よくやりがちな「横座り」にも注意!
最後は、座り方について。
特に気をつけたいのが、床に座るときによくやりがちな横座りの姿勢。正座からどちらか一方にお尻を傾けて、ひざを崩した座り方のことで、「お姉さん座り」「人魚座り」と呼ばれることもあります。
この横座りをしていると、骨盤や股関節の歪みが生じ、脚の形にも影響してくるので注意が必要です。正座から、ひざ下を左右に広げてお尻を床につけたペタンコ座りも然り。
O脚の改善には、ストレッチやエクササイズ、それと姿勢のクセを正すことが効果的です。ぜひ、参考にしてみてください。
ヨガインストラクター・高木沙織
「美」と「健康」を手に入れるためのインナーケア・アウターケアとして、食と運動の両方からのアプローチを得意とする。食では、発酵食品ソムリエやスーパーフードエキスパート、雑穀マイスターなどの資格を有し、運動では、骨盤ヨガ、産前産後ヨガ、筋膜リリースヨガ、Core Power Yoga CPY®、そのほかにもリフレッシュドライヘッドスパ、パーソナルリンパケアリストといった資格のもと執筆活動やさまざまなイベントクラスを担当。