目次Contents
▼この記事の要点
- 男女ともに未婚・離婚の割合が高まっており、20代女性の約5割、男性の約7割には配偶者や恋人がいない。経済的な理由や生き方の多様化により、結婚願望がある人とそうでない人とで、結婚への価値観が二分されている
- 結婚のメリットとしては、「我が子の存在」「家族がいるという安心感」「好きな人と一緒にいられる幸せ」「人としての成長」など、メンタル面の回答が多い。結婚後の生活に、経済的な安定を感じている人もいる
- 結婚生活で我慢や後悔をしている人は、価値観の違いや親戚との不仲、経済的な不安について悩んでいる。結婚願望の有無にかかわらず、パートナーとはしっかり対話をかさね、価値観を擦り合わせることが大事
結婚願望がある人は減っているの?

内閣府男女共同参画局によれば、男女ともに、未婚・離婚の割合が高まっているのだそうです。とくに20代の女性の約5割、男性の約7割が、「配偶者、恋人はいない(未婚)」と回答しており、恋愛そのものからも遠ざかっている人が非常に多いことがわかります。
「結婚したいと思えるほど好きな人に出会っていない」「自由でいたい」という人から、「仕事・家事・育児・介護の責任を負いたくない」「経済的な余裕がない」という人まで、理由や原因はバラバラなようす。
とはいえ…厚生労働省の調査によると、令和6年の婚姻数そのものは、前年よりも増加傾向にあるとのこと。恋愛から遠ざかっている人が多く、未婚・離婚の割合が増えているにもかかわらず、婚姻数が増えているというちぐはぐな状態は、〝結婚願望の有無が人により両極端にわかれていること〟を意味しているのかもしれません。
「結婚願望は本当にまったくない」という人もいれば、「結婚したいけどどこか諦めている」という人や、「結婚したいから婚活を頑張っている」という人、不安や焦りから結婚願望を公にしていない人もいるでしょう。
子どもの頃は「いつかは素敵な人と結婚したいな」「かわいいお嫁さんをもらいたい」と思っていたような人でも、時が経ち大人になり、社会生活を営むなかで、いつのまにか結婚願望が薄れているケースもありそうです。
みな、生き方や結婚への考え方・向き合い方は千差万別。年頃になったら誰かと結婚して、家庭を持ち、子どもを産むことが普通…そんな考え方は旧時代のものであり、誰もが結婚するような時代でなくなったことは明らかでしょう。
友人や同級生にも独身が多いと、結婚願望を抱こうにも、結婚のメリットがいまひとつわからないという人もいそうです。
【既婚女性100人に聞いた】結婚してよかったことは?

※アンケート20〜39歳の日本全国の女性を対象にOggi編集部が質問。調査設問数10問、調査回収人数120名(未回答含む)。
実際に誰かと結婚し、既婚者として生活をしている女性に結婚のメリットを聞いてみました。「結婚=永遠の幸せ」とは言いきれない時代だからこそ、結婚生活のなかで感じられる、かけがえのない幸せや喜びに目を向けるのも選択肢のひとつです。
大切な我が子に出会えた
「子どもができた」(20代・千葉県)
「子どもが可愛い」(30代・兵庫県)
「子どもが産まれた」(30代・岐阜県)
「子どもが産まれた」(30代・兵庫県)
「子どもと出会えたこと」(30代・群馬県)
「子どもと出会えたこと」(30代・神奈川県)
「子供ができたこと」(30代・福岡県)
「子供ができたこと」(30代・兵庫県)
「子供ができたこと」(30代・愛知県)
「子供ができて楽しい」(30代・東京都)
「子供が産まれたこと」(30代・北海道)
「出産など1人では経験できないことをたくさんしていること」(30代・青森県)
「可愛い子供に恵まれたこと。 家に帰っても1人ではないので、寂しさを感じる暇がない。 暮らしが色んな意味で豊かになった」(30代・三重県)
圧倒的に多かった回答は、〝結婚して可愛い我が子に出会えた幸せ〟についてでした。親でも夫でも兄弟でもない、我が子というかけがえのない家族の存在は、多くの人にとって「結婚してよかった」と思える最たる理由のようです。
精神的にも、肉体的にも、経済的にも、子育てはさまざまな苦労をともなうもの。楽しいことばかりとはかぎらない妊娠・出産・育児ですが、それでもなお〝親となり、子を育てる〟行為に、産まれてきた意味や生きがいを感じている既婚者が多いことがうかがえます。
未婚の人なかには、「結婚願望はないけれどいつか子供を産みたい」「子供が欲しいから誰かと結婚したい」と考えている人もいるかもしれません。
子育てにたいする価値観の違いで、産後に夫婦の関係が悪化する夫婦も少なくないようですが…たとえ夫婦仲がうまくいかず離婚することになったとしても、〝それでも我が子に出会わせてくれたことは、元夫に感謝している〟という女性もいるでしょう。
安心感がある
「安心できる場所がある」(30代・東京都)
「精神安定剤になりうる存在ができたこと」(30代・熊本県)
「精神的な安定」(30代・北海道)
「寂しくない」(30代・大分県)
「安心できる場所ができた」(30代・大阪府)
「安心感」(30代・愛知県)
「安心感がある」(30代・神奈川県)
「安心感がもてたこと」(30代・群馬県)
「安心感を得られること」(30代・北海道)
「一人じゃないという安心感」(30代・神奈川県)
「将来の不安がちょっと減った」(30代・兵庫県)
「将来への安心」(30代・愛知県)
「居場所が増えた」(30代・群馬県)
「自分と相手を互いに思い合える唯一無二の存在で、心の安心感が安定する」(30代・奈良県)
もとは彼氏・彼女というあくまでも赤の他人同士の関係が、入籍し結婚することにより、〝家族という絶対的な味方〟へ変わります。その安心感や「一人じゃないんだ」という心強さは、結婚の大きなメリットです。
辛いときや悲しいときにも、夫婦として家族として、心に寄り添い一緒にいてくれる存在はありがたいもの。困難にぶつかることもある人生というステージを、ともに戦ってくれるかけがえのない仲間…とでもいえるでしょうか。
家族がいるという喜び
「家族がいることで、心細さを感じるときや不安なときも孤独じゃなくなったこと」(30代・愛媛県)
「家族ができた」(30代・広島県)
「家族が増えたこと」(30代・埼玉県)
「誰かが家にいることや、帰ってきてくれることが幸せに思える」(30代・石川県)
「家族になれたこと」(30代・宮城県)
「帰ってきたら誰かがいること」(30代・兵庫県)
「自分の家族が出来たこと」(30代・岩手県)
「家に誰かがいる、安心感がある」(30代・東京都)
「家族をもてた」(30代・茨城県)
「一人じゃない安心感、可愛い子供に出会えたこと、すべてよかった」(30代・東京都)
「自分の味方であり、かけがえのない存在ができた。それに子供も産まれてとても幸せ」(20代・大分県)
家族がいるという喜びを感じたときに、「結婚してよかった」と思う人もいます。
かけがえのない存在ができたことや、「一人じゃない」と思えることだけでなく、自分の家庭をもてたというステータスなど、ありとあらゆる面で〝自分の家族がいる〟事実がプラスにはたらくことが多いようす。
病めるときも健やかなるときも、大切に想いあい、お互いを支えられる家族という存在は大きいです。
楽しくて幸せな日々を送れる
「楽しい」(20代・神奈川県)
「楽しい」(30代・愛知県)
「幸せ」(30代・北海道)
「幸せだから」(30代・北海道)
「毎日が楽しい」(30代・愛知県)
「会話できる人がいる」(30代・神奈川県)
「毎日会話ができること」(30代・東京都)
「生活が充実する」(20代・東京都)
シンプルに、「結婚生活が楽しい!」という声もありました。好きな人と夫婦になり一緒に暮らすことで、毎日が幸せな気持ちで満たされ、人生をより楽しめているようです。
結婚相手を選んだ決め手として、居心地のよさや価値観の一致を挙げている人も多いので、相性がいいパートナーとの生活を楽しんでいるということかもしれません。
好きな人とずっと一緒にいられる
「好きな人と一緒に暮らせる」(30代・神奈川県)
「好きな人と同じ家に帰れて、可愛い子どもに恵まれたこと」(30代・愛知県)
「愛している人が隣にいること」(30代・大分県)
「大切な人と家族になれる」(30代・大阪府)
「夫と家族になれたこと」(30代・千葉県)
「話したいことがあるときに、直接話せる時間が増えた」(30代・鹿児島県)
愛し合う大切な人と結婚し、法的に夫婦になれたら、文字どおりずっと一緒にいることができます。
離婚や別居をする人もいるといえど、「大好きな人と家族になれた」という幸せや、デートなどの理由がなくとも一緒にいられる安心感は、結婚の大きな喜びです。経済面や子どもを持ちたいという願望を度外視にしても、単純に〝好きな人と一緒にいたいから入籍する〟という人もいるのでは。
〝結婚をしたいからする〟、というよりは、〝この人とずっと一緒にいるために、結婚という手段を選ぼう〟と思えるような相手と巡り合うことが、幸せな結婚をするためのポイントなのかもしれません。
経済面の安定
「生活が楽になった」(30代・栃木県)
「金銭的な支援がある、1人じゃない」(30代・東京都)
「収入が安定した」(30代・東京都)
「養ってもらえる」(20代・東京都)
「専業主婦になれたこと」(30代・愛知県)
「フルタイムで働かなくていい」(30代・東京都)
「生活が安定して健康になったこと」(20代・埼玉県)
結婚によって経済的に安定し、暮らしにゆとりが出ることもあります。
厚生労働省の調査によると、女性の場合は、男性に比べると年収が低い人が多いよう。自分よりも収入の高い相手と結婚することができれば、独身時代よりも生活が楽になるだけでなく、場合によっては養ってもらえる可能性も。
お金のために結婚するとなるとストレスや気苦労も多そうですが、〝好きな人と結婚した結果、収入が合算されてゆとりが出た〟という場合には、結婚してよかったと思える場面も増えそうです。
お互い協力できる
「何かと負担が分担できるようになった。分担しやすくなった」(30代・北海道)
「支えができた」(20代・愛知県)
「支えてくれる」(30代・鹿児島県)
「協力して生きあえる」(30代・東京都)
夫婦という対等な立場で協力し合えるパートナーがいることで、頼ったり頼られたり、お互いを支えとして困難を乗り越えたりできます。
家事の分担など日々の生活にかんするタスクはもちろんのこと、住宅ローンを組んでの物件購入や、保険、貯蓄、投資など、夫婦で協力しより豊かな生活を目指すこともできるでしょう。
あるいは…自分に何かあって働けなくなったとき、精神的・経済的にパートナーが支えてくれることもありそうです。反対に、自分が相手を支えるべき場面もあることを鑑みて、〝大切な人を守れるように頑張ろう〟と、向上心をもてる点もプラスに。
心にゆとりができる
「心のゆとりができた」(20代・神奈川県)
「心も生活も安定していると感じること」(30代・宮城県)
「心が楽になる」(20代・神奈川県)
〝結婚はゴールではなくスタート〟とはいえ、結婚したことで安心し、生活が穏やかになるという人も少なくありません。なかには「もう婚活をしなくていい」という解放感がある人もいるでしょう。
独身生活のあいだは、「いつかは結婚したほうがいいんだろうな」という将来への不安や、「このまま一生独身だったらどうしよう」という焦りを抱えている人も少なくありません。それらの悩みから一気に解放されて、〝結婚できている自分の状態〟に安心感をおぼえられる点はメリットですね。
人間的に成長できる
「自立できた。世界が広がった。病を患ったときも安心できる存在ができた。子供がかわいい」(30代・東京都)
「自分一人では経験できないことを経験することができるし、毎日の生活が楽しいと思えるので結婚してよかったと思います」(30代・埼玉県)
「人間として成長できてる」(30代・栃木県)
「自己肯定感が得られた」(30代・大阪府)
結婚して自らの家庭を持つ前までは、〝基本的に自分自身のことだけを考えていればいい〟生活スタイルだった人もいるでしょう。実家暮らしが長い場合はなおさら、守られ、助けてもらえる立場を享受している人もいます。
しかし結婚して家庭をもつとなると、自らが大黒柱として家族を養い、守るべき立場へと変わることがあります。もしも子供を育てることになれば、父として、あるいは母として、我が子が一人前になるまで親としての責務を果たすことに。
それらの経験から得られるものが、人として自分を成長させ、生きる意味を与えてくれることだってあるでしょう。自身の生き方に物足りなさや退屈を感じているような人でも、入籍や結婚生活によって、かけがえのない人生を生きられるようになるかもしれません。
【既婚女性100人に聞いた】結婚して我慢していることはある?

なにごとにも、メリットがあればデメリットもあるものですが…今度は既婚女性100人に、〝結婚して我慢していること〟について聞いてみました。
一人の自由な時間が減った
「一人の時間」(30代・大阪府)
「自由な時間はない」(30代・愛媛県)
「独身時代ほどの自由」(30代・大阪府)
「自分の好きなことを好きなときにする」(30代・兵庫県)
「自分だけの時間が全然ないこと」(30代・青森県)
「自分がゴロゴロしたいときに文句を言われること」(30代・群馬県)
「自分の時間。お金。食事」(30代・神奈川県)
「自分の自由な時間が少ない」(30代・埼玉県)
「自分の趣味」(30代・東京都)
「自分の時間」(30代・岐阜県)
「一人の時間」(20代・大分県)
「推し活、買い物など」(30代・三重県)
「自由時間が減った」(30代・群馬県)
「夜出歩けなくなった。 夜7時までには洗髪しないといけない。 ソファーでごろごろできない」(30代・奈良県)
「趣味のライブにあまり行かなくなったことです。夜にライブがあることが多いので結婚してからはほとんど行けていないです」(30代・埼玉県)
パートナーとの共同生活をするにあたって、独身時代のように自由に過ごすことができなくなったという人が多いです。好きなときに食事をし、好きな時間に寝ればよかった頃とは違い、夫や妻とタイミングを合わせる場面が増えたということでしょう。
とくに子供がいる場合は、休みの日に昼過ぎまでゴロゴロして、適当に頼んだご飯を食べ、掃除は気が向いたときだけ…というわけにもいきません。たとえ結婚生活自体には不満がなくとも、自由で気楽だった独身時代と比較したとき、現状に窮屈さやストレスを感じる人もいるようです。
〝守るべきものができて責任が増えた〟と捉えるか、〝不自由で人生がつまらない〟と捉えるかは人それぞれ。結婚している友人が飲み会に参加しなくなったり、遊びに誘っても以前ほど自由に動けなくなったりしているのを見て、「結婚って大変そうだな…」と、結婚願望を薄れさせてしまった人もいるかもしれません。
お金の使い方が変わった
「お金」(30代・長野県)
「金銭面」(20代・山梨県)
「お金の使い方」(30代・東京都)
「お金を使うこと」(30代・北海道)
「無駄遣いをしないようにする」(30代・神奈川県)
「自分のペースで出かけたりお金を使ったりできない」(30代・岐阜県)
「好きなものを買うとすぐにバレる」(30代・東京都)
「買い物をしているとき、相手の好みも考慮して買うので、相手の苦手なものが食べたくなってもあまり買わないようにしています」(30代・鹿児島県)
「欲しい物があっても相談して買わなければならないこと」(30代・東京都)
「欲しいものを好きなように買わなくなった」(30代・岩手県)
「お洒落や好きなものを食べたり買うこと」(30代・東京都)
「子供達にお金がかかるのであまり贅沢はしないようにしている」(30代・愛媛県)
時間の使い方と同じように、お金の使い方にも変化が出ている人が多いようです。
結婚後に稼いだお金は、夫婦の共有財産として扱われます。夫婦が協力してつくりあげた財産ということになるので、どちらか一方が使い込むなど、相手に配慮のないお金の使い方は控えたほうがいいでしょう。
とあるアンケートによれば、夫婦で財布を別にしているという世帯は全体の約2割ほどなのだそう。残りの約7割は、夫婦で家計をともにしているようです。
結婚願望が強くない人のなかには、趣味への課金を厭わなかったり、時間を忘れて好きなことに没頭したりしている人もいるかもしれませんが…結婚すると、そういった自由な生活スタイルを変えざるをえないこともあります。
家事の負担が増える
「掃除が大変」(30代・神奈川県)
「家事」(30代・大阪府)
「家事」(30代・富山県)
「掃除の行き届かなさ」(30代・栃木県)
「夫が家事育児を全くしないこと」(20代・山口県)
「相手が家事をしない」(30代・熊本県)
「食事や料理のこと」(30代・大阪府)
結婚することで、家事の負担が増えたという声も。妻が専業主婦だったり、夫が専業主夫だったりなど、どちらかが家事を主として担う場合はなおさらでしょう。
あるいは〝共働きで収入も変わらないのに、どちらかだけが家事をしている〟というアンバランスな状態になると、結婚生活のデメリットを強く感じるかもしれません。事前に分担を話し合ったものの、仕事が忙しく余裕がない…というケースもありそうです。
料理、掃除、洗濯、ゴミ捨てなど、独身時代はそれなりにやっていればよかった家事を、こまめに意識しなければならない以上、日々のストレスや疲れもかさむはず。お互いが思いやりをもって、〝二人の家をより居心地がいいものにする〟気持ちをもつことが大事なのかもしれません。
欠点を受け入れなければならない
「相手のわがまま」(30代・兵庫県)
「相手の性格を理解する」(30代・宮城県)
「夫が何もしない」(30代・福岡県)
「元他人との共同生活。生活リズムを合わせる必要があること」(30代・東京都)
恋人同士として付き合っていたころは、喧嘩をしたら距離をおいたり、どうしても許せなかったらそのまま別れたりなど、関係の清算もそう難しいものではなかったはず。しかし結婚し法的に夫婦となると、たとえば子供の親権や詐財産分与など、「もう離婚する!」と簡単にはいいがたくなるような事柄に縛られることがあります。
そのぶん、〝結婚したんだから、これくらい受け入れなきゃ〟と相手の欠点を見逃したり、〝こんなことでいちいち喧嘩していたらきりがない〟と、ともに暮らす家族として我慢をしたりする人もいるでしょう。
とはいえ…「塵も積もれば山となる」です。注意するほどでもない小さな欠点も、毎日のように目にしていたら大きなストレスになりかねません。
長続きしているカップルの多くは、ちょっとしたことでもしっかり話し合い、お互いに思いやりをもって向き合っている傾向にあります。たとえ結婚したあとだとしても、初心を忘れず対話を重ねることが大事です。
親戚付き合いが難しい
「夜遊び出来ないし旦那のいとこと合わない」(30代・東京都)
「結婚は家と家の繋がり」なんて言われることもあります。結婚生活を円満に続けるためには、夫や妻など、パートナーのみと良好な関係を築いていればいいというわけでもありません。
パートナーの親…つまりは義親との関係性に悩む人も少なくはなく、20~30代女性のうち、約2割は義母との関係が良好でないというデータもあるようです。パートナー自身のことは好きでも、義理の家族を好きになれない場合、うまく距離感を保って接する必要がありそうですね。
他の人と恋愛ができない
「不倫できない」(30代・神奈川県)
「異性の友達と遊ぶこと」(20代・東京都)
誰かと婚姻関係を結んでいる場合、パートナー以外と不貞行為に及ぶのは基本的にタブー。不倫として世間から冷たい目を向けられるだけでなく、ときには仕事を失ったり、不倫相手にも結局捨てられて孤独になったり…ということもありえます。
さまざまなのリスクを鑑みて、不倫はしないように気をつけている人もいるでしょう。しかしそれとは別に、〝法的に一人の異性に縛られている〟状態を窮屈に感じてしまう人にとって、結婚はデメリットかもしれません。
【既婚女性100人に聞いた】結婚して後悔していることは?

今度は、「結婚して後悔していること」についてもアンケート。結婚願望がない人も増えている昨今、実際に結婚したからこそ抱いた後悔についての体験談を、気になる人はチェックしてみましょう。
性格や価値観の不一致
「相手のわがまま」(30代・兵庫県)
「相手の性格」(30代・岐阜県)
「相手の嫌なところ」(20代・千葉県)
「育ちが違った」(30代・神奈川県)
「価値観が違う」(30代・栃木県)
「子供が好きな旦那がよかった」(30代・神奈川県)
「もう少し気が長くて、考え方が大人な人と結婚すればよかった」(30代・群馬県)
「同棲を先にするべき」(20代・愛知県)
「付き合っているときと違った」(30代・神奈川県)
付き合っていたときには見えなかった価値観の違いや、相手の欠点が耐えがたいという声がありました。「結婚しなければよかった…」と後悔するほどの欠点となると、交際中に見えてくるものにも思えますが、必ずしもそうとはかぎりません。
とくに相手のモラハラにかんしては、結婚生活で初めて目の当たりにするケースも少なくないようです。法的な拘束力があるという安心感からか、相手を雑に扱ったり、失礼な態度をとったりしても大丈夫と勘違いする人もいます。
結婚して恋人から家族になったとしても、「親しき仲にも礼儀あり」を胸に、相手の価値観を尊重できる間柄でいたいものです。
同棲については賛否両論あるものの、結婚後の生活を具体的にイメージできるという点において、事前に同棲しておくことのメリットは大きそう。
経済的な不安
「もっと金持ちがよかった」(20代・東京都)
「金銭面」(30代・愛媛県)どんなに好きで結婚した相手でも、経済的な苦労が続くと結婚生活も辛いものに。それをふまえてか、結婚願望がある人のなかには、年収や経歴で相手を選ぶ人もいます。
「貧すれば鈍する」ということわざもあるように、貧しさが続くと心まで貧しくなり、メンタルに余裕がなくなっていくことも多いもの。現代社会に生きるうえでは、〝お金なんてなくても、愛があれば大丈夫!〟とは言いきれないのが難しいところです。
他の人がよかったという後悔
「夫選び」(30代・福岡県)
「いろんな人と付き合えば良かった」(30代・兵庫県)
結婚する際に、「もうこの人以外はありえない」と思うくらいに、心から惚れこんで入籍しているのならまだしも…妥協や打算を経て入籍している場合などは、〝もうこの先一生、この人以外と恋愛できないのか〟とやるせなさを感じる人もいるようです。
または結婚後に、パートナーとの決定的な価値観の違いがあらわになった場合などは、「早まったかもしれない」「もっと他の人を見ておくべきだった」と、結婚を後悔するケースもあるでしょう。いつ、どのタイミングで、誰と結婚するかによって、自分の人生が大きく変わりうる可能性があります。
苗字を変えることへの抵抗感
「選択的夫婦別姓」という言葉も浸透しつつある昨今、結婚の際、どちらかが苗字を変えなければならい現状を疑問視している人も増えているようです。
夫婦であるにも関わらず苗字が違う…という状態には、現状さまざまなデメリットが生じます。具体的には相続権がなかったり、税金の優遇が受けられなかったりなど、法律上、どうしても損をしてしまうケースが多々。
〝本当は変えたくないと思いながら、仕方なく相手の苗字になった〟という人は、一生の後悔を引きずりかねないでしょう。婚姻に際しての苗字変更については、今後もさまざまな議論が重ねられていくことになりそうです。
相手方の親族との不和
「旦那の親戚と合わない」(30代・東京都)
義家族との確執で、結婚生活がつらいものになっている人もいます。
「夫・妻のことは好きだけど、義親のことをどうしても好きになれない…」そんな状況になったとき、パートナーに〝あなたの親のことが嫌いなんだよね〟とは言いにくいケースもあるでしょう。
別居しているのならともかく、義親との同居や介護・相続などの問題がかさなっていくと、それらの親戚付き合いを億劫に感じてしまうかもしれません。婚姻前に、義家族の雰囲気をどれだけチェックできるが鍵ですね。
責任が大きい
「家事育児の分担は決めておくほうが良い。 家事はどちらかがするのではなく、2人でするという約束をしておいたほうがよかった」(30代・石川県)
「全て」(30代・長野県)
自由を謳歌し、好きなことを好きなようにできた独身生活との落差を感じて、結婚を後悔してしまう人もいます。
家庭をもつということは、独身時代よりも責任が増えるということ。妻として夫としての仕事や家事だけでなく、家族の一員として家を守る責任感、あるいは子を育てるうえでの義務など、さまざまな負荷がかかる点は否めません。
入籍して結婚したからといって、最初から完璧で、理想的な夫婦関係を築ける人はなかなかいないでしょう。さまざまな困難をふたりで乗り越えながら、パートナーとして、家族として、少しずつ成長していく人のほうが多いはず。
それらの過程を面倒に思い結婚を後悔するか、「人として成長できる機会」と前向きに受け止められるかどうかが、家庭を持つ者としての責任感が現れる部分…という見方もできるでしょうか。
結婚願望がない恋人と結婚するためには? 結婚願望を高める方法Q&A

彼氏や好きな人が「俺、結婚願望ないんだよね」と言い出してショックを受けている人や、自分自身が結婚願望を抱けず悩んでいる人へ。
ここではQ&A形式で、自分や相手の結婚願望を高める方法をご紹介します。
- Q.付き合っている彼が、「結婚は人生の墓場」だと本気で思っているようです。周りの友人が結婚してもすぐ離婚したり、奥さんの愚痴ばっかり言っているのを聞いてそう思ったとのこと。私の友達は反対に、結婚して幸せな生活を送っている子ばかりなので、結婚に憧れがあるのですが…どうしたら彼を変えられますか?
- Q.私には驚くほど結婚願望がありません。ひとりで気ままに暮らす今の人生を気に入っているし、推し活に忙しくて恋愛どころではないからです。ただ、歳を重ねるごとに「このままでいいのかな…」という不安が強くなっているのも事実。友達の結婚報告や、SNSに載っている子供の写真を見る度に、なんだか落ち着かないような、自分がすごく孤独でいるような気持ちになります
A.男性が結婚を決意するタイミングはさまざまで、予期せぬ転勤がきっかけだったり、友人が続々と結婚し始めたことが刺激になったりと、人によってかなりの違いがあるようです。彼は自身の友人の影響で、結婚願望が薄れているようですが…あなたとの関係が円満なのであれば、いずれ価値観が変わり、結婚に前向きになる可能性はあります。大事なのは、相手の価値観を否定しないことです
「男性がプロポーズを決めた理由」のなかには、〝価値観の一致〟という意見もありました。となればまずは、「結婚は人生の墓場だと思う」という価値観を否定せず、「そういう考え方もあるよね」と、受け止めてあげることが大事ではないでしょうか。
お二人の交際期間や年齢にもよるとはいえ、〝今〟結婚願望がないからといって、この先も一生そのままとはかぎりません。人の価値観は、時間の経過や環境とともに変化していくもの。彼の気持ちや考え方がこの先変わり、なにかのきっかけで結婚願望が高まることだってあるでしょう。
彼と結婚したいのであれば、いずれくるかもしれないそのときに向けて、彼と円満な関係を続けることが大切です。彼が結婚に前向きになったそのときは、プロポーズされるように自分から行動したり、あえての逆プロポーズを企画したりするのもアリ。
あるいは…もしも「できれば彼と結婚したいけれど、婚期を逃すくらいならば、相手が他の人でもいとわない」くらいにあなたの結婚願望が高いのであれば、あるていどの時期を定めたうえで、彼との別れを視野に入れるのもひとつの手です。たとえば、〝一年後も結婚していなかったら、そのときは別れる〟と決める…などでしょうか。
下記に、彼の心を変えるためのちょっとしたアクションについてご紹介します。すぐに成果が出るとはかぎりませんが、現状が円満な関係なのであれば、少しずつ試してみると吉です。
◆結婚のメリットを伝える
好きな人と家族になれるという感情的な部分で嬉しく感じられることや、共働きなら経済面でお互いに豊かになれる、扶養控除などが得られるなど具体的なメリットを話してみるのもいいかもしれません。結婚願望はなくとも、彼があなたを心から愛してくれているのなら、話を頭ごなしに否定することはないでしょう。
◆結婚に対しての考えを話し合う
あなたに結婚願望があることが、まったく相手に伝わっていない場合もあります。相手の考えにも耳を傾けつつ、自身の気持ちも伝えるようにしましょう。
「実は結婚願望がある」「あなたに結婚願望がないこともわかるし、否定したくない」「あなたに嘘をつきたくないから、いちおう伝えておくね」と話したときの、彼の反応や対応が鍵です。「俺は結婚したくないから別れたほうがいいね」と言われてしまわないように、タイミングや伝え方には注意をはらいましょう。
◆結婚の話題を出さない
結婚願望がない相手にとっては、結婚の話題はプレッシャーに感じてしまうことも。結婚の話題を一切しないのも将来のことを真面目に話し合うことができなくなるためよくないかもしれませんが、口うるさくならない程度に留めるのがベター。
◆自分の魅力をアピールする
結婚は人生の中でも大きな節目のひとつ。一生を添い遂げる相手は「この人がいい!」と思える人がいいですよね。そう思ってもらえるように自分に磨きをかけるのもおすすめの方法です。彼氏が思わず、「彼女を誰にもとられたくないから結婚しよう」という気持ちになるくらい、さらなる魅力的な女性になれれば最高!ではないでしょうか。
Q.私には驚くほど結婚願望がありません。ひとりで気ままに暮らす今の人生を気に入っているし、推し活に忙しくて恋愛どころではないからです。ただ、歳を重ねるごとに「このままでいいのかな…」という不安が強くなっているのも事実。友達の結婚報告や、SNSに載っている子供の写真を見る度に、なんだか落ち着かないような、自分がすごく孤独でいるような気持ちになります
A.結婚は、〝必ずしなければならないもの〟ではありません。人それぞれ理想の生き方がありますから、我が道をいくのも間違いではないでしょう。しかし心のどこかに不安や焦りがあるのだとしたら、もしかするとあなたのなかには、「理想的な相手がもしもプロポーズしてきたら、結婚を考えてもいい」「結婚せずに一生を終えた場合、後悔しない自信がない」というような、なんらかの〝場合によっては結婚もアリ〟という気持ちがあるのかも?
結婚願望がないにもかかわらず、結婚している人を見て焦ったり、自身の年齢に不安をおぼえたりするのは、まだ〝結婚をせずにこの先生きていくという割りきりや覚悟〟がないからかもしれません。
裏を返せばそれは、あなたの心のどこかには、「相手や状況によっては、結婚を視野に入れてもいい」という気持ちがある…ということではないでしょうか。まずはいきなり結婚しようとするのではなく、推し活のペースを落として異性との時間を作ってみたり、出会いのきっかけを探しに行ったりするのがおすすめです。
20~30代女性のなかには、恋愛を面倒くさいと思っている人も多く、結婚どころか恋愛からも遠ざかっているケースが少なくありません。あなたの場合はまず、結婚について考えるより先に、〝結婚したいと思えるくらい好きな人と出会える可能性〟を高めたほうが効率的でしょう。
社会人の出会い方はさまざまですが、どのような形であれ、自分から行動を起こす必要があります。婚活として肩に力を入れるのではなく、結婚により前向きになれるように、趣味以外の時間を増やしてみることが大事です。
その結果、「やっぱり結婚はいいや」「推し活のほうが楽しい!私の人生はコレが正解」という結論になったとしても、〝やれるだけのことはやった〟という充足感があれば、後悔のない人生へと繋がっていくかもしれません。
最後に
結婚願望を成就させるには、願うだけではなく積極的に行動することが大切です。
恋人と結婚の話がでないと感じている人は、時間を設けて結婚観について話をしてみるのが〇。もし、相手も結婚にたいして前向きなイメージを持っているなら、親を紹介する時期などを具体的に決めていくと、結婚までスムーズに動き出せるかもしれません。
自分に結婚願望がわかず悩んでいるという人は、悔いのない人生を送れるように、まずは〝やれるだけのことをやる〟スタンスでいると〇。無理に結婚を肯定的にとらえる必要はありませんが、「本当にこのままで大丈夫かな」という不安が少しでもあるのなら、その心の声を無視しないように気をつけて。
たとえ結婚せずとも、幸せな人生を送っている人もたくさんいる時代です。結婚するにせよ、しないにせよ、自分の人生に自信をもてるように動くことが、幸せになるためのカギだといえるでしょう。
TOP画像/(c)Adobe Stock

ミナ・サントリーニ
ライター・大手占いアプリ所属の恋愛鑑定師。東京都出身。
数々の恋愛経験と世界各国を旅した経験を活かし、10年以上、男女問わずあらゆる恋のお悩み相談を受けている。
好きなラーメンは家系固麺油マシ。推しはニャンちゅう。



