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自宅でできるヒップアップ筋トレで美尻に
体の中で気になる部位の上位に入る「お尻」。大きい、垂れている、平べったくて締まりがないなど、お尻の悩みは十人十色。だからこそ、引き締まったヒップラインは永遠の憧れです。そこでヒップアップに焦点をあてて、美尻を手に入れるために心がけたいことや、自宅で簡単に始められる筋トレ、ストレッチを紹介します。
〈POINT〉
・骨盤のゆがみはヒップアップの大敵
・お尻の筋肉は鍛えればメリットたくさん
・筋トレのハードルが高い場合はストレッチから始めよう
原因|そもそもお尻が垂れてしまうのには理由がある
そもそもお尻が垂れる原因はなんなのかを知っておくことも、ヒップアップへの道。筋トレやストレッチと同時に、心当たりのある悪習慣を見直して上向き尻に近づきたい!
原因1:長時間座りっぱなし
デスクワークで長時間椅子に座っていることが多い人は要注意。お尻の筋肉が衰え骨盤が後傾し、形がくずれてしまいます。
原因2:運動不足
運動不足で皮下脂肪が増えると、その重みでお尻は垂れてしまいます。お尻にある筋肉は、正しい姿勢を保つため重力に逆らい収縮する抗重力筋。筋肉を収縮させる機会が減ると、その分どんどん衰えていきます。
原因3:骨盤の歪み
足を組む習慣がある人は特に注意が必要です。足を組むと骨盤が歪み、体全体のバランスがくずれます。これにより下っ腹が出たりお尻の形がくずれたりすることに。
女性は男性に比べ骨盤が大きく丸みを帯びているため、骨盤の歪みが発生しやすい特徴があります。
膝を立ててつけた状態で仰向けになり、両足を左右に倒した際、倒しづらいと感じる方向があれば骨盤が歪んでいる可能性大。痛みを伴わない程度にこの動作をゆっくり繰り返してみましょう。
原因4:悪姿勢
たとえば椅子に座る際、背もたれに寄りかかり、滑り落ちるような姿勢になっていませんか? この座り方は骨盤を後傾させ、猫背を誘発します。
こうした悪姿勢が続くとお尻全体が垂れてしまうだけでなく、お尻の位置が低くなり平たく広がった「扁平尻」に。
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ポイント|より効果を高める方法と継続するコツ
せっかくやるなら効率よく、より高い効果を求めて取り組みたいですよね。ポイントはさまざまな角度からお尻の筋肉を刺激すること、正しいフォームで行うこと、そして継続することです。このポイントについてもう少し詳しく解説していきます。
◆お尻の筋肉はひとつじゃない
お尻には主に、大臀筋・中臀筋・小臀筋の3つの筋肉があります。お尻の大部分は大臀筋なので、ここを鍛えればよいと思っている方は多いですが、ヒップアップするためには「中臀筋」の存在も忘れてはいけません。
中臀筋はお尻の外側上部に位置する筋肉。この部分を鍛えることでお尻がキュッと持ち上がったように見え、形もよくなります。
他にもお尻だけでなく、連動する太ももの筋肉を鍛えることも重要で、とくにもも裏(ハムストリング)を鍛えることでお尻との境目がはっきりしヒップアップ効果がさらに見込めます。
つまり、ヒップアップと一口に言ってもさまざまな筋肉が関係しているということ。筋トレやストレッチは一種類をただひたすら繰り返すのではなく、さまざまな種類の筋トレにチャレンジしさまざまな筋肉へのアプローチを考えましょう。
◆筋トレは正しいフォームを身につけて
「疲れたからしっかり筋肉が使えた!」と思っているとしたら大間違い。ただなんとなく行う筋トレと、使いたい筋肉に効いているかをじっくり意識して行う筋トレでは、その効果は天と地の差です。
回数や負荷を上げる前にまず重要視してほしいのは「フォーム」。間違ったフォームで筋トレを行うと、狙った筋肉へしっかりアプローチできないだけでなくケガを誘発する原因にもなります。
正しいフォームができていない状態で回数や負荷を無理やり増やすより、まずはフォーム重視でじっくり行うことをおすすめします。トレーニングの種類にもよりますが、正しいフォームでの筋トレは本来、自重負荷でも十分キツいエクササイズです。
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◆筋トレは毎日行わなくてOK
身体に負荷がかかりやすい筋トレは、今まで無縁だった人が毎日やろうとするとどうしても気分が上がりません。初心者の方は続けられる範囲、2~3日おきでもOKです!
間隔をあけた方が疲労も残らず継続しやすくなります。
◆まずは1ヶ月だけ続けてみて
最初から「1年間頑張る」という目標を立ててしまうと、あまりにも期間が長いため諦めてしまう可能性大。
また、ヒップアップ筋トレの習慣化には最初の1ヶ月が重要。初心者が効果を実感しやすいのは1ヶ月経ってからなので、まずはその1ヶ月を目標に頑張りましょう。
◆モチベーションを上げる工夫も大事
モチベーションだけに頼るのはおすすめしませんが、それでもやる気は大きな力を発揮する重要要素。
SNSを利用して友人や知人にシェアすることで、モチベーションを下げない努力をしている方も多くいます。自分だけではなく、人の目があること、SNSで記録をすることでやる気を保ってみましょう。
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筋トレ|自宅でできる効果的なヒップアップエクササイズ
美尻を手に入れるための近道は「筋トレ」です。お尻を鍛えることできれいなヒップラインを手に入れられると同時に、太ももやウエストなどの引き締め効果も期待できます。ここでは、自宅で簡単にできる「お尻」に重点をおいたトレーニングを紹介します。
◆太ももとお尻を同時に引き締める
STEP1|四つん這いになる
手は肩幅、足は腰幅に。肩の下に手首を、股関節の下にひざをつけましょう。背中は平らにして。
STEP2|左足を持ち上げる
お尻の高さまで左足を持ち上げます。腰は反らないように注意しましょう。
STEP3|左足を横に伸ばす
高さを保ったまま、左足を横に伸ばします。姿勢がツラい場合は左ひざを軽く曲げたり高さを調整したりしてOK。重心は常に中央をキープしましょう。
STEP4:左ひざを曲げる〜伸ばす
今度は左ひざを90度に曲げます。曲げたらもう一度伸ばしましょう。この動きを20回ほど繰り返します。余裕があればひざで円を描く気持ちで、内回りと外回りをそれぞれ10回行ってみて。四つん這いに戻ったら、反対側も同様におこないます。
太もも引き締めトレーニング4選! むくみを流して、すっきり美脚に!
◆お尻と体幹を鍛える
STEP1|仰向けに寝る
ひざを曲げ、脇の下に卵1個分のスペースを開いて仰向けになります。足はこぶし1個分開いておいて。
STEP2|お尻を持ち上げる
息を吐きながら股関節を突き出すようにお尻を持ち上げます。お尻〜腰〜背中の順番で持ち上げましょう。首ではなく肩で支え、腰が反りすぎないように注意して。
STEP3|ひざを伸ばす
右のひざを、つま先~股関節~肩までを斜め一直線にしましょう。お尻が下がらないよう意識して、呼吸を5回×3セット繰り返し、反対側も行いましょう。
【体幹】セルフチェック付き! 初心者でもできる「体幹トレーニング」
◆中臀筋を鍛えて四角いお尻を丸くする
STEP1|右の体側を下にして横向きになる
右ひじは肩の下につき上体を起こし、左手は腰に添えて。足を重ね、ひざを軽く曲げておきましょう。
STEP2|左ひざを持ち上げる
息を吐きながら左ひざを持ち上げます。中臀筋に効いていることを感じながら無理のない範囲で足を開き、ひし形に。息を吸いながらSTEP 1~息を吐きながらSTEP 2の動きを30回したら、体の向きを変えて逆側も同様に行いましょう。
◆大臀筋を鍛えてふんわりした丸みを取り戻す
STEP1|四つん這いになる
手は肩幅、足は腰幅に開きます。肩の下に手首を、股関節の下にひざをつきましょう。背中はヘソを引き上げ平らにするイメージでキープ。つま先は立てておきましょう。
STEP2|息を吐きながら左足を蹴り上げる
腰が反らないようお腹に力を入れながら、足裏で天井を蹴るように持ち上げます。膝は曲げた状態でOK。足の上げ下げを20〜30回ほど行ったら反対側も同様に。
お尻が四角くなってない? 今日から始める【美ヒップ】ストレッチ&筋トレ
◆しゃちほこエレベーターでヒップアップ!
うつ伏せになり、脚をアップダウンさせることで弱りがちな太ももの裏〜お尻の上部を強化。お尻の筋肉を効率よく使えるようになることで垂れ尻防止に!
STEP1|うつ伏せになり手の上にあごをのせる
うつぶせになり、両手を重ねて床に置き、その上にあごをのせます。脚は自然に開いておきましょう。
STEP2|ひざを曲げて脚をひし形に開く
ひざを曲げて、かかと同士をくっつけたら、脚の間を開きひし形に。鼻からゆっくり息を吸います。
STEP3|お尻を使って脚を上げる
口から息を吐きながら、足裏で空気をプッシュするイメージで、ひざを床から浮かせます。お尻に力を入れ、できるだけ上に上げましょう。息を吸いながら[2]の姿勢に戻ります。
これを5回繰り返します。
しゃちほこエレベーター? 垂れ尻ヒップアップに効果アリ!<さやピラ式>
◆お尻と内ももに効果絶大の【橋のポーズ】
ヒップアップのために筋トレの時間を取りたいけど、なかなか取れない… 今日は疲れたから簡単なストレッチをしたい… というときにおすすめなのが、寝転びながらできる楽ちんトレーニング。 寝る前のちょっとした時間に取り入れるだけでも、お尻への効果を感じられること間違いなし!
STEP1|仰向けになり脚をそろえる
両膝を立ててかかとをお尻に近づけ、かかとの位置は膝の下に。両腕はお尻の方に伸ばし、手の平を床向きにします。
STEP2|息を吸って吐きながら、ゆっくりとお尻を上げる
STEP3|かかとを上げたら、息を吐きながらかかとを床におろす
息を吸ってかかとを上げ、息を吐きながらかかとを床におろします。お尻の位置は高いまま、これを3~5回繰り返しましょう。
ストレッチ|丸い美ヒップをつくるために硬くなった筋肉をほぐす
◆お尻の表層筋・深層筋を伸ばすストレッチ
STEP1|足の甲を太ももにのせて座る
ひざを立てて座ったら、左のひざを外側に開きます。そのまま左足の甲を右の太ももにのせましょう。
STEP2|90秒キープする
左ふくらはぎの下をくぐらせ、左手を右のすねに当てます。右手は外側から回して。手の指を組んだら右足を体に引き寄せるようにして90秒キープしましょう。左のお尻や股関節周辺に心地いい伸びを感じたら、ゆったりとした呼吸を繰り返します。足を床に下ろしたら、反対側も同様におこなって。
180度開脚も夢じゃない!? ヨガインストラクターが毎日やっている開脚ストレッチ
◆20秒お尻ストレッチ
長時間のデスクワークでコリ固まったお尻をしっかりストレッチ! 腰痛や骨盤の歪みが気になる方、筋トレはちょっとハードルが高いという方は、まずは簡単なストレッチのこちらから入るのもおすすめです。
STEP 1|姿勢を正して座る
まず正しい姿勢で座ります。丹田に力を入れて坐骨をまっすぐ立てるように意識するのがコツ。足は拳ふたつ分くらい軽く開きなしょう。
STEP 2|左足首を右膝の上におく
片足首を反対側のヒザ上に乗せ、手を軽く添えましょう。
STEP 3|上半身を前に倒して10秒キープする
息を吐きながら上半身を45度ほど前傾して10秒キープ。背中を丸めずに倒すことと、深く呼吸をすることがポイントです。反対足も同様に行いましょう。
シンプルな動作&短時間でできるので、ちょっとした休憩に取り入れてみて。
スキマ時間にお尻ストレッチ! 骨盤の歪みにも期待大〈Oggi専属読者モデル 賀来みな美〉
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Q&A|ヒップアップ計画を高確率で成功させるには?
Q. 筋肉痛がツラい! どうすればいい?
A. 筋肉痛を早く治す工夫を
筋肉痛がツラい場合は、患部を含め全身を温めると◎ 。筋肉の緊張によって起こる血行不良をやわらげます。
また、筋肉痛が出ている場合は痛みが出ているパーツを鍛える運動やストレッチは控えるのが無難です。修復中の筋繊維をさらに傷つけ、怪我に発展してしまうケースがあるからです。この場合は2~3日は運動を休み、体の様子を見てから再開しましょう。
筋肉痛の時、ストレッチはしてもOK? パーツ別・おすすめのやり方を紹介
Q. お尻の形を丸くしたい
A. 四角いピーマン尻を回避する生活習慣を心がけて
せっかくヒップアップが見込める筋トレやストレッチをがんばっても、お尻の形を悪くする生活習慣がそのままでは△。お尻の形がなかなかよくならないと感じる場合は、思い当たるピーマン尻を招く生活習慣がないかチェックしてみましょう。
座っている時間が長い
デスクワークの方は座っている時間が長いので、お尻の筋肉が使われないだけでなく、体重がかかり続けている状態が長く続きます。これにより筋肉が衰えたり硬くなったり、圧迫されたりして形が変わってしまうことも考えられます。可能ならトレーニングやストレッチと同時に、座っている時間を短くしたり、デスクワーク中にできるトレーニング&ストレッチにも挑戦してみましょう。
姿勢が悪い
猫背や腰を丸めた姿勢は、お尻や太ももの筋肉を衰えさせるだけでなく、骨盤が後継しお尻を垂れ下がった四角い形にしてしまいます。椅子に座るときは深く腰掛け、ひざや股関節は90度に。骨盤を地面と垂直に立て、背筋を伸ばした美しい姿勢を心がけましょう。
Q. お尻の脂肪を落とすにはどうすればいい?
A. 食生活の見直しと有酸素運動、冷やさない努力を
トレーニングやストレッチをしてもなかなかヒップアップしない… という方は、皮下脂肪にも目を向けてみましょう。せっかく筋肉を鍛えても脂肪が多すぎると、支えきれない分は垂れ下がってしまいます。
お尻の脂肪を落とすには筋トレやストレッチだけでなく、食生活の見直しや脂肪燃焼を促す有酸素の実践が効果的。トレーニングの効果がなかなか感じられないという人は、この2つも併用してみてください。
また、冷えが原因でお尻の脂肪が落ちにくくなっている可能性もあります。
脂肪は冷えやすく温まりにくい特性があります。冷えているところには脂肪がつきやすくなるという側面からも、もともと脂肪がつきやすいお尻にとって冷えは大敵なのです。
日常的に湯船に浸かる、お尻を覆うルームパンツを履く、締めつけが強いボトムは穿かない、など冷えから守る工夫もしてみましょう。
お尻が四角くなってない? 今日から始める【美ヒップ】ストレッチ&筋トレ
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最後に
ヒップアップのための筋トレやストレッチを紹介しました。垂れたお尻の敵となるのは骨盤のゆがみ。骨盤のゆがみをケアしつつお尻の筋肉を鍛えていくことがヒップアップへの近道です。ぜひ今日から取り入れてみてください。