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お尻は30代後半で形が大きく変わる…「垂れ尻」を回避するポイントは?
肌のエイジングケアは、20代後半から始めるといいと言われています。これは、肌印象の変化は20代後半から少しずつ現われ始めるからだそう。では、体型に関してはどうでしょう?
体型の場合、年齢を重ねることで基礎代謝量や筋肉量が低下、ホルモンバランスの影響などを受けて変わっていくのが一般的です。それが顕著に現われるのが、今回のテーマでもあるお尻。

お尻のエイジングは、3ステップ。ステップ1は、お尻の下のほうのたわみです。それからウエスト周辺のメリハリがなくなったり、お尻の上部が下がってきたりするのがステップ2。そして、お尻の側面のボリュームが削げ、中央に流れて萎んだ形になるのがステップ3。このように三段階で形が変わっていきます。
30代後半に差し掛かるころには、ステップ2の「お尻の上部・やや外側あたり」のお尻のほっぺが下がってきがち。これまでよりもお尻から太ももが太くなった気がする…と感じ始めたら、エイジングサインの表れだと考えてもいいかもしれません。
お尻のほっぺを引き上げるポイントは「大臀筋」と「ハムストリング」
お尻のほっぺが下がり始めると、お尻と太ももの境目がない「垂れ尻」になります。うしろ姿がどことなくぼやけた印象を与えるこの垂れ尻…主な原因は、筋力の低下です。
運動習慣がなかったり、座って過ごす時間が長かったりする人は、お尻の筋肉が使われないだけでなく、自分の体重でお尻が圧迫されて形が崩れてしまいます。
そこで意識したいのが、お尻の一番浅い部分にある大きな葉っぱのような形をした大臀筋(だいでんきん)です。
この筋肉が衰えているとどうなるかというと、まわりの脂肪とともにお尻が垂れてしまいます。大臀筋のトレーニングは、丸みのあるお尻を保つために重要!というわけです。
さらにもうひとつ、お尻の付け根~太ももの裏側にあるハムストリング(3つの筋肉の総称:大腿二頭筋・半膜様筋・半腱様筋)のトレーニングも効果的。なぜならお尻の筋肉をサポートしたり、下から支えたりするハムストリングが引き締まって痩せると、メリハリがついてヒップラインを際立たせることができるからです。
…というわけで、ここからはお尻ともも裏のストレッチ&トレーニングをご紹介。回数やセット数はその日のコンディションに合わせて変えてもOK、早速始めていきましょう!
【座りながら】前屈でお尻の筋肉をほぐすストレッチ
STEP 1:あぐらで座る。

▲手でお尻のお肉をかき分けます。左右の座骨(お尻の下のほうにある尖った骨)に均等に体重を乗せて、腰を伸ばして座りましょう。
STEP 2:左足を右太ももに乗せる。

▲股関節やお腹まわりに違和感・詰まりがある場合、足を少し緩めましょう。
STEP 3:【息を吐きながら】前屈をする。

▲細く長く息を吐きながら、ゆっくり前屈をします。手を少しずつ前にスライドさせていき、腰~お尻に心地良い伸びを感じるところで姿勢をキープ。〈回数:5呼吸~〉
STEP 4:右斜め前に前屈をする。

▲上体を起こしたら、右斜め前に向かって前屈をします。左のお尻まわりを広くストレッチしましょう。〈回数:5呼吸~〉
脚を組み変えて、反対側もおこないます。
【立ちながら】前屈でもも裏の筋肉をほぐすストレッチ
STEP 1:脚を開いて立つ。

▲脚は、腰幅よりやや広げます。重心はかかとより。尾骨(背骨の1番下、しっぽのような骨)を前に巻き込むようにして骨盤を起こしましょう。
STEP 2:上体を前に倒し、足首をつかむ。

▲ひざを曲げて前屈。お腹を太ももに預け、背筋をスッと伸ばします。足首を前からつかみましょう。
STEP 3:ひざを伸ばす。

▲ひざをゆっくり伸ばします。ただし、無理に伸ばしきらなくてOK。
お尻を高く突き上げて、もも裏に心地良い伸びを感じましょう。〈回数:5呼吸~〉
【寝ながら】「ヒップリフト」+ひざを開閉! お尻のトップを高くするトレーニング
STEP 1:仰向けになり、ひざを立てる。

▲脚は腰幅に開き、つま先は平行に置きます。ひざの下にかかとがくるように姿勢を整えたら、腕を体側に下ろしましょう。
STEP 2:お尻を持ち上げる。

▲お尻~腰~背中の順に床から持ち上げます。ひざから肩が斜め一直線の姿勢に整えましょう。
すねを前に押し出し、まずはこの「ヒップリフト」で呼吸を繰り返します。〈回数:5呼吸~〉
STEP 3:ひざを開閉する。

▲両ひざをゆっくり外側に倒します。お尻の外側の筋肉が使われているのを意識しましょう。
足の小指側面で床をとらえ、肩と腕で体をしっかり支えます。〈回数:ひざの開閉を10回×3セット〉
忙しい時は【四つ這い】でお尻・もも裏をまとめて筋トレ
STEP 1:四つ這いになる。

▲手は肩幅、脚は腰幅に開き、肩の下に手首、股関節の下にひざをつきます。腰で天井を押すイメージで、背中を平らにしましょう。
STEP 2:肩の下にひじをつく。

▲肩の下にひじをついて上体を床に近づけます。前腕(ひじ~手首)と手のひらを床にしっかりつけて、体を支えましょう。
STEP 3:右脚を床から持ち上げる。

▲右ひざを曲げたまま脚を床から持ち上げ、足先を天井に向けます。ひざは、お尻の高さを目安に持ち上げましょう。
STEP 4:右ひざを伸ばす。

▲右ひざを伸ばして、脚をさらに高く持ち上げます。
STEP 5:右太ももをお腹に引き寄せる。

▲右脚をゆっくり下ろしてきたら、太ももをお腹に引き寄せましょう。STEP 3~STEP 5の動きを丁寧に繰り返します。
反対側もおこないましょう。〈回数:左右各10回×3セット〉
大臀筋とハムストリングの筋力がUPすると、お尻と太ももの境目ができて脚を長く見せることができます!
ぜひ、参考にしてみてくださいね。

ヨガインストラクター・高木沙織
「美」と「健康」を手に入れるためのインナーケア・アウターケアとして、食と運動の両方からのアプローチを得意とする。食では、発酵食品ソムリエやスーパーフードエキスパート、雑穀マイスターなどの資格を有し、運動では、骨盤ヨガ、産前産後ヨガ、筋膜リリースヨガ、Core Power Yoga CPY®、そのほかにもリフレッシュドライヘッドスパ、パーソナルリンパケアリストといった資格のもと執筆活動やさまざまなイベントクラスを担当。