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【おさらい】スクワットはどこの筋肉に効く?
スクワットは、主に下半身を鍛えることが可能な筋トレ種目です。
・お尻(大臀筋・中殿筋)
・太もも前(大腿四頭筋)
・太もも裏(ハムストリング)
・ふくらはぎ(ひふく筋・ヒラメ筋)
でも実は、これら下半身だけでなく、体幹や背筋など、なんと全身の筋肉の3分の2を鍛えることが可能!
・背中(脊柱起立筋)
・内もも(内転筋)
・股関節(腸腰筋)
… etc.
「脚を鍛えるもの」と思っていた方は多かもしれませんが、実は下半身を中心に多くの筋肉を鍛えられるスクワット。どの筋トレからはじめていいかわからない、といった筋トレ初心者さんにも推奨できるトレーニングなのです。
効果を実感できる【スクワット】のやり方! 正しいフォームを種類別で解説
【効果】あなたがスクワットをやるべき理由
脚が細く長く見える
スクワットで太ももを鍛え引き締めると、脚が細く見えるだけでなく、お尻との境目がはっきりして長く見えたり、お尻がキュッと上がって美尻に見えたりするメリットが期待できます。
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太りづらい体をつくれる
スクワットの消費カロリーは、体重50kgの人が15分間行った場合で66kcalほど。実はそれほど多くありません。
しかしスクワットは筋力アップが見込める無酸素運動。無酸素運動は基礎代謝量を増やす効果が期待できます。
スクワット自体に脂肪を燃やす効果はなくとも、筋肉量をキープしたり増量したりすることで基礎代謝量をアップさせることが可能なのです。
つまりスクワットは、太りづらく痩せやすい体づくりができるダイエットに非常に有効なトレーニングと言えます。
スクワットの消費カロリーは少ない? ダイエット効果を高める3つのポイントとは
【基本】正しいスクワットのやり方手順
スクワットの正しいフォームと注意点
スクワットに限らず、筋トレでもっとも重要なのは、重さや回数ではなく「フォーム」。間違ったフォームでは狙った筋肉へしっかり負荷がかけられず効果が得られないどころか、ケガを誘発する原因にもなります。
まずは正しいフォームを確実に身につけ、そこから重さや回数を増やしていくことをおすすめします。
【正しいスクワットの手順】
1. 足を肩幅くらいに広げたら、つま先をやや外側に向ける。
2. 息を吸いながらお尻を落とし、ももと床が平行になるところでストップ。
3. 息を吐きながら膝を伸ばし、最初のフォームへと戻る。
【スクワットの注意点】
・膝がつま先より前に出ないこと。
・股関節から脚を曲げるイメージでお尻を後ろに突き出す。
・背中はしっかり伸ばした状態をキープ。
スクワットの消費カロリーは少ない? ダイエット効果を高める3つのポイントとは
呼吸は止めない! 筋肉が収縮するときに息を吐く
スクワットの正しい呼吸法も覚えておきましょう。
全トレーニングに共通することですが、呼吸は筋肉が収縮するときに息を吐き、筋肉が伸びるタイミングで息を吸います。
そのため、ももの前の筋肉である大腿四頭筋をメインで使用するスクワットは、しゃがみ込む際に息を吸い、立ち上がるときに息を吐くのが基本です。
上級者が瞬間的に息を止めて最大限パワーを発揮する方法もありますが、初心者の方が呼吸を止めて筋トレをすると、心臓や体に負担がかかり思わぬ怪我や事故に繋がってしまう可能性が。
正しい呼吸法を身につけることも大切ですが、まずは「呼吸を止めない」ことを徹底的に意識しましょう。
回数は10〜15回×3セットを目安に
スクワットの推奨回数は一般的に10〜15回ほどです。これを1セットとし、1〜2分のインターバルを入れ全部で3セット行うのが理想。
30回40回とたっぷり行ったほうが良いのでは? と思うかもしれませんが、基本的に筋トレは筋肉を追い込み破壊することでさらに強くなっていきます。
そのため何回でも繰り返しできる程度の負荷では、なかなか筋肉が追い込まれず筋力アップもしづらくなってしまうのです。
有酸素運動としての効果は期待できますが、筋力アップを目指す無酸素運動としての効果はあまり高くないため、正しいフォームでしっかり負荷をかけ10回〜15回で限界を迎えるイメージで行うと良いでしょう。
効果を実感できる【スクワット】のやり方! 正しいフォームを種類別で解説
深くしゃがみ込む。それでも負荷が足りなければ重りをプラス
スクワットは正しいフォームで行えば、自重負荷トレーニングでも十分な負荷をかけることができます。
そのためまずは正しいフォーム・深くしゃがみ込むことを意識して繰り返してほしいのですが、どうしても自重負荷では足りなくなってきた、という場合は重りを使って筋力アップを目指しましょう。
たとえばダンベルを持ったりバーベルを担いだりして負荷を増やします。
この場合、いきなり何キロも負荷を上げるとフォームが崩れ、膝や腰を痛めてしまう原因に…。目安は重りを持った状態のスクワットで、フォームを崩さずギリギリ10回程度できるくらいの負荷です。
スクワットの消費カロリーは少ない? ダイエット効果を高める3つのポイントとは
負荷を増やせない場合はスピードをコントロール
実はスクワットに限らず筋トレは、動作スピードによって効果が変わります。
スピードを上げて回数をこなす筋トレ方法は、通常引き締めに効果があるとされ、筋肉量を増やすというよりも有酸素運動に近い動作になります。
一方、ゆっくりしたスピードで行う筋トレは筋肉にじっくりと効かせられ、筋肥大効果が見込めます。
このゆっくりとしたスピードのスクワットは、重りなしの自重負荷トレーニングでも十分効果的。負荷を増やせないという人は、スクワットのスピードを極限まで落としてみましょう。
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スクワットだけやっても痩せない! 有酸素運動や食事管理とセットで
もしあなたが美脚を目指してスクワットをしているのなら、有酸素運動や食事管理もセットで行うのを推奨します。
なぜならどんなにスクワットで脚の筋肉をつけても、脚に脂肪やむくみがあるとほっそり見えはしないからです。
脂肪を燃やす有酸素運動や食事管理も同時に行い、必要なら冷え対策でむくみも解消すること。これが、美脚を目指す人がスクワットの効果を最大限感じるための方法です。
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休むことも大事。スクワットは毎日やらない
実は筋肉はトレーニング中ではなく、休んでいる間に作られます。
トレーニングにより破壊された筋肉は休んでいる間に修復され、その過程でさらに強くなります。トレーニングする上でこの「超回復」はとても大切なのです。
そのため、基本的にはスクワットを毎日行うのはおすすめしません。しっかり休息を入れ、その間は栄養を摂り睡眠時間や質にもこだわりましょう。
ただし、一度のトレーニング強度が低い場合は別。
1日数分の短時間トレーニングや自重負荷トレーニングは、低強度トレーニングに分類されるため、この場合は毎日繰り返しても問題ないと言われています。
スクワットは毎日してもいい? 逆効果と言われる理由や「効果を実感するためのやり方」を深掘り
【応用】アプローチする筋肉を変える
内ももに効果的な「ワイドスクワット」
ワイドスクワットとは、通常よりも脚を広めに開いた状態で行うスクワットのこと。このフォームは内ももにより効きやすくなります。
通常のスクワットのフォームをマスターしたら、ぜひワイドスクワットにもチャレンジしてみましょう。
大腿四頭筋に効果的な「ナロースクワット」
ナロースクワットとは逆に、通常のスクワットよりも脚を狭めに閉じて行うスクワット。これはももの前の筋肉、大腿四頭筋をより集中的に鍛えることができます。
フォームが崩れやすいので、しっかりと股関節を曲げお尻を後ろに引くことを意識しましょう。
お尻やももの裏に効果的な「ブルガリアンスクワット」
ブルガリアンスクワットとは、後ろ脚をベンチに置き、片脚ずつ行うスクワットのこと。
両足で行うスクワットよりもバランスが取りづらいのが特徴です。また、片脚ずつ行うのでどちらか一方に体重をかけてしまうことを防げます。お尻やももの裏側により効果的なトレーニングです。
スクワットの消費カロリーは少ない? ダイエット効果を高める3つのポイントとは
【Q&A】スクワットの疑問を一気に解消
Q. スクワットをやりすぎて脚が太くならない?
A. 女性ならよっぽどハードなトレーニングでない限り、なりません
女性の場合、太ももを鍛えすぎてムキムキになってしまうのでは? と心配になる方もいるかもしれませんが、女性は男性に比べ、男性らしい体をつくるテストステロンというホルモンの分泌が少ないため、ムキムキになりづらいという特徴があります。
ムキムキの基準はそれぞれですが、男性でさえムキムキにさせるにはかなりの努力が必要です。
そのため、自重負荷でスクワットを続けた程度ではムキムキになりません。
ただし、太ももは筋肉が太く大きくなりやすいパーツでもあります。心配な方は負荷をかけすぎたり、極端な食事制限で体脂肪を減らしすぎたりしないよう、注意しましょう。
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Q. スクワットを続けても美脚になりません…
A. スクワットだけでは△ 日常的な習慣にも気をつけて
スクワットさえやれば、脚痩せできる・美脚になれると思っていたら大間違い。スクワットも大事ですが、脚を太くしてしまう日常的なクセを直さない限り、目指すシルエットにはなかなか届きません。
脚を組んだり片足重心で立ったり。これら悪姿勢が続くと骨が歪み、脚のシルエットも悪くなってしまいます。
歩くときも骨盤から踏み出すように脚を出し、地面をしっかり蹴ってお尻を持ち上げましょう。
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Q. スクワットの効果はどれくらいで出る?
A. シルエットに変化を感じるのは通常、3ヶ月後あたりから
かける負荷やスピード、回数、トレーニングの頻度など、あらわれる効果を左右する要素はひとつではないため、人によってスクワットの効果が出るタイミングも異なります。
そのため一概には言えませんが、一般的にはトレーニングをはじめて3ヶ月後くらいから徐々に効果が見えてくると言われています。
もし、もっと効率よくスクワットを続けていきたいのなら、スクワット+プロテインを試してみましょう。
運動後30分以内は、回復のゴールデンタイムと言われています。この時間は傷ついた筋肉を修復するために、体が栄養を必要としているタイミング。
この間にタンパク質を摂取すると、タンパク質の吸収率が高まり、より早く筋肉が回復し強くなるのです。
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