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睡眠不足で疲れがたまっていませんか?
忙しい毎日を過ごすOggi世代の女性には、睡眠が足りておらず疲れがたまっているという人も多いようです。寝不足は日中のパフォーマンスにも悪影響を及ぼすので、なるべく避けたいものですよね。
そこで「睡眠不足」をテーマに、自身の眠りについて振り返り、睡眠トラブルを解消するための対策方法について確認していきます。
〈POINT〉
・睡眠不足はチェックできる
・寝不足は身体に悪影響をもたらす
・トラブル回避は生活習慣の見直しにあり!
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眠れていない人が多数? みんなの睡眠事情
まずはみんなの睡眠事情を覗き見! 眠れていないのは私だけ? どれくらい睡眠時間を確保しているの? 気になるみんなの本音もチェックしてみましょう。
世代別で見る「みんなの睡眠事情」
20代30代女性が多いOggi読者と40代のワーキングマザーが多いDomani読者に、睡眠の質やお悩みの声を聞いたところ、全体で63%もの人が「睡眠の質が悪い」と答えました。
年代別に見ていくと、眠れていないと感じているのは20代・30代が多いことがわかります。若い世代ほど眠れていない傾向にあるのかもしれません。
Q. 睡眠の質はいいですか?(世代別)
20代:YES 32%/NO 68%
30代:YES 32%/NO 68%
40代:YES 45%/NO 55%
50代以上:YES 37%/NO 63%
Q. 平日の平均睡眠時間はどれくらいですか?(40代の働く女性を中心とした「Domani」読者)
3時間未満:6人
3~4時間:11人
4~5時間:58人
5~6時間:135人
6時間以上:110人
Q. 休日の平均睡眠時間はどれくらいですか?(40代の働く女性を中心とした「Domani」読者)
3時間未満:1人
3~4時間:8人
4~5時間:30人
5~6時間:98人
6時間以上:183人
睡眠不足になってしまう理由とは?
多くの人はなぜ睡眠不足になってしまうのでしょうか。理由はそれぞれですが、アンケートでは以下のような意見が挙がりました。
「スキンケアにかける時間や仕事関係の準備、入浴などの時間を確保するために、どうしても睡眠時間を削ってしまいがち」(29歳・会社員)
「睡眠時間を削ってでも撮り溜めたDVDを見るなど、ひとり時間を楽しんでしまう」(50歳・専門職)
仕事や家事はもちろん忙しい。でも、理由はそれだけではないようです。「睡眠時間を減らすことができたら、趣味にもっと時間が割けるのに…」という意見もありました。
時間をこれ以上伸ばせないのなら、せめて睡眠の“質”は向上させたいですね。
【Oggi読者、Domani読者に聞いた】「睡眠の質」に悩む30代は3人に2人! みんなの睡眠改善アイデアを要チェック
眠れていても要注意! 隠れ睡眠負債チェック
「なかなか眠れない。寝つけない」という人もいれば「寝つきも良くちゃんと寝てるのに疲れが抜けない」という人も。“睡眠不足状態”にはどんな特徴があるのでしょうか? 心当たりのある人は、チェックリストで確認してみましょう。
◆睡眠チェックをしてみよう!
\教えてくれたのは…/
東京疲労・睡眠クリニック 院長:梶本修身先生
(医学博士。大阪市立大学大学院医学研究科疲労医学講座特任教授)
■隠れ睡眠負債チェックテスト
下記のような状態が起きている人は睡眠不足かも!
□ 電車でよくうたた寝をする
□ ベッドに入るとすぐに眠りに落ちる
□ いびきをかいて寝ている
□ 朝は目覚まし時計で起床する
□ パジャマが寝汗でびっしょりになる
□ 起きてから4時間後に眠気を感じ始める
□ 休みの日は昼まで寝る
□ 風邪をひきやすい
□ ケアレスミスが多い
□ やる気が出ない
3つ以上当てはまる人は要注意です。
◆疲れやすいのは睡眠不足が原因かも?
\教えてくれたのは…/
パラマウントベッド睡眠研究所・木暮貴政さん
睡眠時間が不足すると痛みに対して敏感になりやすく、寝つけない原因にも。夜中に目が覚めたり、ぐっすり眠った気がしないという人は「一年後に首痛や肩痛・腰痛になるリスクが高まる」という研究結果も出ています。
さらに、慢性的な疼痛を持つ人が睡眠の質を高めることで、痛みの症状が改善するケースも多いとされています。
情報提供:パラマウントベッド睡眠研究所
腰痛や肩こり… それって睡眠不足のせいかも!? 解消への第一歩は、睡眠を計ること!
睡眠不足がもたらす身体への悪影響とは
睡眠不足になると身体が休まらず、パワーチャージも出来ないイメージがありますよね。では、実際に睡眠不足になるとどのような悪影響があるのでしょうか? 「意外だな」と思う影響もあるかもしれません。確認しておきましょう。
◆ストレスから体を守れなくなる
睡眠は脳の休息です。心と体の健康を維持する重要な生命活動ですが、睡眠不足や睡眠障害など睡眠に問題があると、疲労が取れず日中に眠気が残ったり、作業効率が低下したり、情緒不安定になったり、さまざまな悪影響があります。
ストレスがたまり、これが身体や心理、行動へとあらわれます。例えば動悸が激しくなる、汗をかく、胃痛がする、自分を責めてしまう、批判的な気持ちが高まる、遅刻や欠勤が増える、期限に間に合わなくなるなど。
身体や心を守るためには睡眠が絶対なのです。
メンタルって? 今さら聞けない意味やストレス軽減方法を簡単に解説!
◆眠りの質が低下することによる美容や感情への影響3つ
睡眠不足は心身にどんな影響を与えるのでしょうか?
\教えてくれたのは…/
睡眠コンサルタント・友野なお先生
・肌荒れ
肌が新しく生まれ変わるためには、肌の内部で細胞分裂が起こることが必要ですが、この細胞分裂は、睡眠中に成長ホルモンが分泌されることで促進されます。
・肥満
睡眠時間と肥満の関連性は様々な研究(※)から報告されています。睡眠不足が食欲ホルモンの分泌や空腹感の増大を招き、食行動に影響することがあります。
※2017早稲田大学、花王株式会社共同研究、2016筑波大学など
・冬季うつ(季節性感情障害)
日照時間の少ない冬は、脳の神経伝達物質である「セロトニン」の分泌が減少する傾向にあり、精神の安定や自律神経のバランスを崩しやすくなります。
睡眠不足によって肌荒れや肥満も? 不眠解消には朝に身近なアノ果物がおすすめ♡
◆睡眠不足は注意力が低下しやすい状態に
\教えてくれたのは…/
東京疲労・睡眠クリニック 院長:梶本修身先生
個人差はありますが、6時間睡眠が10日以上続くと徹夜明けと同じくらい注意力が落ちてミスが増えやすいといわれています。
どのくらい落ちるかというと、酎ハイを7〜8杯飲んだときの作業効率と同じくらい。また、睡眠不足が5日間続くだけで、不安や抑うつが強まるという研究結果も出ています。寝不足によって自律神経に疲れがたまると睡眠の質も悪くなるのです。
■アラサー以降は睡眠不足から回復しにくくなるって本当?
2〜3日の睡眠不足なら、その後じっくり休むことで取り戻せます。
しかし、それ以上続くと生理不順などホルモン異常を引き起こすこともあります。しかも女性の場合は30歳になると、自律神経の機能が20歳のときの3/4程度にパワーダウンするので注意が必要です。
当てはまったら注意! 睡眠の質を下げるNG行動
◆浅く、早い呼吸
呼吸器外科医 医学博士 山王病院 副院長/呼吸器センター長・奥仲哲弥先生によると、呼吸機能低下がさまざまな不調のもとになっていると言います。
例えば次のようなストレスやプレッシャーは、浅く速い呼吸をもたらし自律神経のバランスを崩す原因に。
1. 自律神経の乱れによる心身の緊張状態の持続
2. スマホやパソコン作業による長時間の前かがみ姿勢
3. マスク生活での不快感、閉塞感、息苦しさからくる口呼吸
呼吸は身体や心、脳と切っても切れない関係にあります。次の項目に1つでも当てはまったら、呼吸が浅く速い、呼吸過多の可能性があります。
【症状】
□激しい運動もしていないのに呼吸が苦しいことがある
□静かにしていても自分の呼吸音が聞こえる
□1分間の呼吸数が25回を超えている
□あくびが多い
□気づくと口で呼吸をしている
□ため息が多いと指摘されることがある
【姿勢・体動】
□口が少し開いていることが多い
□呼吸するときに肩が上下する
□呼吸するときにお腹も胸も動かない
□呼吸するときにお腹よりも胸の動きのほうが大きい
その肩こり、不眠、肥満… もしかしたら「呼吸」が原因かも?<専門医が解説>
◆スマホを酷使している
日本認知症学会専門医・指導医の奥村 歩先生曰く、スマホによる健康問題は日に日に深刻化しているそう。
スマホを酷使するとセロトニンやメラトニンの分泌が減り、不眠症につながる恐れがあると言います。その不眠症が続くとうつ病発症のリスクも高まるのだとか…。
スマホうつになってしまうと不眠症だけでなく、不安症、対人恐怖症、認知機能の低下といった症状が出ます。
寝る前はもちろん、普段スマホを酷使していると精神面に悪影響を及ぼす可能性が高いため、できるだけスマホ中心の生活習慣を見直す努力をしましょう。
「スマホうつ」って!? スマホの酷使によりうつ病のリスクが高まる?【医師が解説】
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今日から実践! 睡眠不足の改善に有効な18の方法
睡眠不足が体にも日中のパフォーマンスにも多くの影響を及ぼすということが分かりました。この章では睡眠不足の対策方法を確認していきましょう。睡眠トラブルを解消するためのカギは「生活習慣を見直すこと」。簡単に実践できるものが多いので、早速今日から試してみて。
◆副交感神経を優位にする呼吸法を身につける
浅く、速い呼吸はさまざまな不調をもたらします。そこで、副交感神経を優位にする「ガス抜き呼吸」をマスターしましょう。
まずは姿勢。片手を胸、もう片方の手をお腹に当てて、両手を縦の同一線上に。背中はまっすぐ伸ばします。
この状態で口をやや横に広げ、唇の間が少しだけ開いた状態で10〜15秒でゆっくり息を吐きましょう。吐き切ったらダメ押しで、最後「フウッ」とさらに息を吐きます。
その後、自然に入ってくる空気を5〜6秒かけ、鼻からゆっくり吸います。この呼吸法を4〜5セット繰り返してみましょう。
神経を鎮め、心を落ち着かせてくれます。寝る前や不安・緊張を感じたときの習慣にしてみてください。
◆ぼんやりする時間を強制的に作る
スマホの酷使は睡眠障害だけでなく、さまざまなリスクが高まります。常に何か見ていたり考えていたりと、私たちには脳を休める時間がありません。
そこで、強制的にメンテナンスすることが必要です。そのヒントが「ぼんやりタイム」。
まずはスマホをできる限り使わないようにし、脳が本来持っている回復機能を働かせること。とにかく何も考えずぼんやりと過ごす時間を強制的に作ってみましょう。
計算をしたり考え事をしたり、頭の中で特定の作業をしてしまうと、このぼんやりタイムは速やかに活動を停止してしまいます。何も考えない時間を少しずつ生活に取り入れてスマホを使う時間、頭が高スピードで思考を巡らせる時間を減らしていってみましょう。
スマホ認知症の予防にも! 「ぼんやりタイム」で脳の疲れが改善!?【医師が解説】
◆「レム睡眠」の最中に起床する
■人間の理想の睡眠時間
個人差はありますが、理想的なのは7時間前後の睡眠とされています。私たちの睡眠にはサイクルがあり、おおよそ90分の間隔で「レム睡眠」と「ノンレム睡眠」を繰り返しています。
・ノンレム睡眠とは?
深い眠りで脳と身体をしっかり休める睡眠。45分ほど続いたあとは「レム睡眠」へと移行します。
・レム睡眠とは?
身体は休んでいるものの脳は活動している状態。つまり、眠りが浅い状態です。また45分ほど続いたあとは再び「ノンレム睡眠」に移行します。
■スッキリ目覚める対策
身体も脳もしっかり休めるには十分な「ノンレム睡眠」をとることが必要。朝すっきりと目覚めるには「レム睡眠」の最中に起床するのがよいとされています。
◆規則正しい生活を送る
良質な睡眠に関与する「メラトニン」の分泌を安定させるためにも、起床・就寝時間は規則正しく、起床時にはカーテンを開けてしっかりと日光を浴びることが大切です。
◆食事は就寝3時間前までに済ませる
就寝前に食事を摂ると、入眠時に胃や腸が活発に動いた状態となるため、睡眠が浅くなってしまうことがあります。また、脂肪分が多い食事は消化に時間がかかるため、夕食時はほどほどにすることも大切です。食事は、就寝の3時間前までに済ませ、入眠時は心身ともに休める体制を整えましょう。
◆ストレスをためない
ストレスは交感神経を刺激して入眠や熟眠を妨げることがあります。日常生活からストレスを完全に排除することはできませんが、ストレスを発散できるような趣味を持ったり、就寝前にアロマを焚くなどして心を穏やかに就寝できるよう心がけましょう。
◆就寝前のスマホやパソコンは控える
スマホやパソコンの画面から放たれるブルーライトは、脳を活性化させ入眠を妨げる作用があります。就寝前はスマホやパソコンなどをいじらないようにしましょう。
◆生活の中で“光”を意識する
前章で「日照時間の短い冬は自律神経のバランスが崩れやすくなる」という解説がありました。“光”をどのように意識したら良いのでしょうか?
光の中でも特に重要なのが『朝の光』。人は朝起きて光を浴びることで体内時計がリセットされ、朝日を浴びてから14〜16時間後に睡眠ホルモン「メラトニン」の分泌が増えて眠くなってきます。快眠の準備は朝から始まっているのです。
日が沈むと脳は夜だと判断して「メラトニン」を分泌します。そのため、寝る3時間くらい前からは強い光や、PC・スマホなどのブルーライトを避け、関節照明を利用するのが効果的です。
◆睡眠前のカフェイン摂取を控える
睡眠を妨げるものの代表がカフェイン。コーヒー・玉露・エナジードリンク・紅茶・ウーロン茶などのカフェインの積み重ねで、結構な量になっていることも。1日300mgを目安にし、寝る4~5時間前のカフェイン摂取は避けましょう。
◆決まった時刻に寝て決まった時刻に起きる
\教えてくれたのは…/
東京睡眠医学センター長・遠藤拓郎先生
(医学博士。睡眠学会認定医師。日本精神神経学会 精神科専門医)
それぞれのライフスタイルによって睡眠をとる時間帯はバラバラでも、同じ時刻に寝て同じ時刻に起きることが大切。そうすることで、ホルモンや体温調整のリズムが、決まった時刻に合うように調整されて睡眠の質が上がるのです。
■ワンポイントアドバイス
最も熟睡できるという時刻が「午前0時〜午前6時」の間! 仮に睡眠時間が4時間しかとれない場合でも、睡眠時刻をなるべくこの時間帯に近づけるようにしましょう。
少ない睡眠時間でも疲労回復! 睡眠のプロが教える【驚きの快眠法】
◆朝にバナナを食べる
睡眠コンサルタントの友野なお先生に、良質な睡眠を促す「睡眠ホルモン」について教えていただきました。
良質な睡眠には、メラトニン・セロトニン・トリプトファンの分泌が大切です。
メラトニンは別名“睡眠ホルモン”。このメラトニンの分泌を促すのが“セロトニン”で、さらにこれを生み出すのが“トリプトファン”という必須アミノ酸です。つまりこのトリプトファンの摂取が『睡眠』にとって重要なのです。
ただしトリプトファンは体内で合成することができず、食べ物から摂取する必要があります。そして「トリプトファンを多く含む食材を摂取すればいい」というわけでもなく、トリプトファンのほかに「炭水化物」「ビタミンB6」を組み合わせることが重要。
この3つをバランスよく摂取できるのが「バナナ」なんです。さらに、効率よく摂取するには「朝」食べるのがおすすめ。朝にトリプトファンを摂取することで昼間の意欲的な活動が後押しされ、メラトニン分泌という側面だけでなく、日中を活動的に過ごせて上手に疲れることができるという点からも、快適な眠りが後押しされます。
睡眠不足によって肌荒れや肥満も? 不眠解消には朝に身近なアノ果物がおすすめ♡
◆タンパク質の多い食品を摂る
バナナ以外に、赤身の魚や肉・卵などタンパク質の多い食品にも「トリプトファン」が多く含まれています。アーモンドやアボカド類にも豊富。寝る前のホットアーモンドミルクなども安眠に効果的です。
◆湯船に浸かる
シャワーだけでは体を温めたり、血流を改善させたりすることができず、寝る前に体が冷えて睡眠障害につながりやすくなります。
湯船に浸かることで血液がお湯の熱を全身に流してくれるため、体の芯から温まります。人は体温がストンと下がるときに眠りにつくようになっているので、体温が低いままだとそれ以上は下がらず「冷えて眠れない」ということが起きてしまうのです。
もしかして「シャワー」が原因? じっくり入浴で「睡眠障害」と決別しよう
◆睡眠の30分前までに入浴する
入浴後、すぐにベッドに入ってしまうと体が火照って深部の体温が下がりにくくなります。かえって眠れない原因になってしまうので、入浴は睡眠の30分前までには済ませましょう。
◆寝る前の強度の高い運動は避ける
強度の高い運動は交感神経の働きが高まり、錯覚モードになってしまいます。運動をするなら眠りたい時間の2〜3時間前までには済ませておきましょう。
逆にリラクゼーション効果が期待できるヨガやストレッチのような、ゆったりとした運動はプラスの効果をもたらします。
夕食は3時間前、お風呂は1〜2時間前、良質な睡眠時間を得るための7つの習慣
◆ゆったりした衣服を着用する
\教えてくれたのは…/
池谷医院 院長・池谷郎先生
(医学博士。東京医科大学循環器内科客員講師。日本循環器学会循環器専門医)
衣服をうまく活用して、体から出る熱と汗を上手に逃がすようにするのが重要です。吸汗・速乾に優れた素材や、ゆったりして通気性がよい衣類を選びましょう。
◆寝る前にコップ1杯の水を飲む
睡眠中の脱水状態を防ぐため、就寝前に冷たい水をコップ1杯分飲むのがおすすめ。ただし、アルコールは脱水を促し、利尿作用もあるため体から水分を奪って危険なので控えましょう。
【名医が教える!】夏の朝、疲れが取れない・起きられない… 原因や対策は?
◆睡眠薬は最終手段
\教えてくれたのは…/
一般内科医・成田亜希子先生
(日本内科学会・日本感染症学会・日本公衆衛生学会所属)
不眠の治療は現在、眠気を誘う脳内物質を調整する睡眠薬や不安などを和らげる抗不安薬などを用いた薬物療法が主体になっています。
これらは薬の作用によって人為的に眠気を引き起こしたり、心の乱れをストップさせたりすることで睡眠の改善を目指していますが、依存性や副作用が心配されているのも事実です。
まずは生活習慣の改善を行いつつ漢方薬を服用するなどし、それでもダメならクリニックなどで相談して、適切に服用するのが良いかもしれませんね。
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眠りの質を上げるために効果的なストレッチ方法
眠りの質を高めるため、ぜひ習慣化させてほしいストレッチ方法も紹介します。朝目覚めたとき、夜寝る前、疲れを感じたときなどに実践してみてくださいね。
◆腸を刺激するストレッチ
ストレッチは腸活のひとつ。腸内環境を整えることでさまざまなメリットがありますが、そのひとつに睡眠の質の向上があります。お腹のまわりを伸ばしたりねじったりして刺激を与えると、鈍っていた腸の働きが活性化。毎朝、起きてすぐに実践するクセをつけ、睡眠改善に努めましょう。
\How to/
仰向けのままひざを立てる。恥骨を突き上げ、腰が浮きすぎないようにする。あごは引き、首の後ろをスッと伸ばして。
息を吸いながら両ひざを抱え、お尻を床から軽く浮かせる。腰を丸めた状態で呼吸を5回繰り返す。
腹部に適度な圧を感じながら、体を左右に転がす。背骨や背骨周辺の筋肉を床に押し付けて。全部で5〜10回。
次に、うつ伏せになって肩の下にひじをつき、上体を起こす。左右の肩甲骨を中央に寄せ、首を長くし目線は正面。このまま呼吸を5回繰り返す。
息を吐きながら上体を右にねじり、腹部に心地のよい刺激を感じる。このまま呼吸を5回。
伸びが足りない場合はひじを伸ばす。腰に負担がかからないように注意し、完了したら反対側も行う。
【起きてすぐできる腸活】腸を刺激するストレッチで、朝のお腹すっきり!
◆眠れるようになる快眠ストレッチ
「寝つきが悪い」「夜中に目が覚める」「朝すっきり起きられない」といった睡眠の悩みがある人におすすめのストレッチ方法です。寝る前に股関節周辺や下半身、背中など、大きな筋肉をほぐしてあげることで体の緊張がゆるみ、入眠効果を高めてくれます。
\How to/
足の裏同士を合わせた合せきの姿勢で座る。骨盤を立て、下腹部を引き上げるように座って。
ふくらはぎの下から両手を通し、手のひらで足の甲を包む。かかとは恥骨から離し、足をやや前方に移動させて。
息を吐きながら背筋を自然に伸ばしたまま前屈。頭を下げて呼吸を5〜10回繰り返す。
次に、仰向けになってひざを立てる。恥骨を軽く突き上げ、骨盤を後傾させて腰の浮きを予防。
両ひざを外側に倒しながら足の裏同士をつけ、ひし形にする。
左腕を持ち上げ、指先をつかむ。ひじの方向へと軽く引っ張り、イタ気持ちいい程度にストレッチ。呼吸を5〜10回繰り返したら反対側も同様に。
今度は右脚を浮かせ、楽な位置に両手を添える。左脚はまっすぐ伸ばして。
右足の先で円を描き、足首とふくらはぎをストレッチ。内回りと外回りをそれぞれ10〜20回繰り返したら、反対側も同様に。
今日からできる! 【よく眠れるようになる】快眠ストレッチ&マッサージ
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みんなが実践している快眠のための工夫とは?
実際、睡眠不足に悩んでいる人たちはどんな工夫をして改善を目指しているのでしょうか。睡眠不足の解消や質の改善に有効な方法を試しつつ、他の方がトライしている方法もぜひ参考にしてみてください。
◆睡眠のお助けグッズに頼る
読者のみなさんに、質のいい睡眠のために頼っているグッズを教えてもらいました。
Q. 快眠のためのお気に入りのグッズがありますか?
・シルクの枕カバー
・“小林製薬”のナイトミン耳ほぐタイム
・“花王”のめぐりズム 蒸気でホットアイマスク
・自分に合う枕(低反発ピローや無重力クッションなど)
・お香やアロマを焚く
◆健康的な生活に整えることがすべて
睡眠をよくするには、結局は生活を整えることがすべてだと気づき実践している方も。
「スマートウォッチを使い始めたおかげで睡眠の質が悪いことに気づきました。夕食は食べ過ぎないようにしたり、ヨガをやってから寝るようにしたり、枕を替えたり、健康的な生活を心がけるように努めています」(41歳・会社員)
「22時からの6~8時間睡眠を心がけています。睡眠のほかにも、健康を維持するために、とにかく身体を温めることを始めました。食生活では根菜類や穀物を見直しました。発酵食品なども使い、食から身体を作る意識を高めました。スクワットやストレッチなどの運動を習慣化し、40~42度の湯船に浸かって身体を温めるようにしています」(57歳・会社員)
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最後に
健やかに生きる上で大切な睡眠。睡眠不足が気になっている人におすすめの習慣や対策を紹介しました。日本人は勤勉で真面目な人が多く、仕事に費やす時間が長くなるため、睡眠不足になりがちというデータもあります。睡眠時間と質、両面において改善していけるよう、紹介した対策法を取り入れてみてくださいね。
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