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2023.09.29

専門医が伝授! 副交感神経を優位にする【ガス抜き呼吸】

今回ピックアップするのは、「ガス抜き呼吸」のやり方について。書籍『不調の9割は「呼吸」と「姿勢」でよくなる!――専門医が教える自律神経が整う「呼吸筋トレ」』より解説します。

今こそ、自分の「呼吸」と「姿勢」を見直すチャンス!

突然ですが、皆さんは次のようなことに思い当たりませんか?

□坂道を歩いたり、信号を渡ろうと少し急いだだけで息が乱れる
□階段を上るのがおっくうで、エスカレータやエレベータを使う回数が以前より増えた
□自分の呼吸音が聞こえる
□ストレスや不安を感じるようなシーンで、ドキドキするだけでなく息が苦しくなる
□気づくと口呼吸になっている口を開けて寝ている(らしいも含む)

いかがでしょうか?

1つでも当てはまれば「呼吸機能低下」の兆候です。

――そう警鐘を鳴らすのは、多数のメディアにも出演している、呼吸器外科医 医学博士 山王病院 副院長/呼吸器センター長・奥仲哲弥先生

「呼吸機能の低下」と言うと、肺や気管支に病気があって、息をするのも苦しいような人を思い浮かべるかもしれません。

ところが奥仲先生によると、肺という臓器はとてもがまん強く、多少弱っても体に影響が出にくいという特徴があるそう。

深呼吸する女性
(c)Adobe Stock

逆に言うと、今は呼吸苦などの症状がなくても、実はじわりじわりと弱っている可能性が。特に、現代人はさまざまなストレスや不規則な生活から、自律神経のバランスを崩し、常時「浅く速い呼吸」になっていると言われます。

この浅く速い呼吸や間違った深呼吸、ため息のし過ぎ、口呼吸などは、本来の呼吸力を低下させるばかりか悪影響さえあり、さまざまな不調のもとになってしまうのです。

そこで奥仲先生の著書『不調の9割は「呼吸」と「姿勢」でよくなる!――専門医が教える自律神経が整う「呼吸筋トレ」』より、呼吸と姿勢の改善法などをご紹介。数回にわたってプチ連載形式でお届けします。

前回の記事はこちら>>何気なく「口ぽかん」してない!? 実は病気を引き寄せる可能性が…

「ガス抜き呼吸」をマスターしよう!

ここで紹介する呼吸法は、すべて「まず、吐く」ことを集中して行います。

意識して息を吸おうとすると、交感神経が優位になって体が緊張し、その後に息を吐くときに働くはずの副交感神経を邪魔してしまいますが、肺に残っていた空気を吐き切れれば、自然に入ってくる空気だけで、十分な酸素を取り入れることができます。

最初のうちは最後まで息を吐いたあとに、むせることもあります。体をラクにして行いましょう。

また、毎回秒数を測るのは煩わしいですし、続けられることが大事なので、最初だけストップウオッチで測りながら頭の中でカウントし、次からはその数でやればいいと思います。

まずは姿勢を作る

イラスト:あかませいこ

1. 片手を胸、片手をお腹に当て、両方の手が縦の同一線上にあれば正しい姿勢
2. 背中が曲がったり、椅子に寄りかかって浅く座ったりする姿勢はNG! 気づいたときにすぐに直しましょう

ガス抜き呼吸のやり方

シーン:毎日、
姿勢座位:(椅子、床)

1. 肩の力を抜き、リラックスできる姿勢を取る
2. 口をやや横に広げ、唇の間が少し開いた状態で10~15秒かけてゆっくり息を吐く
3. 吐き切ったあとにダメ押しで「フウッ」と吐く

イラスト:あかませいこ

4. 自然に入ってくる空気を5~6秒かけてゆっくり鼻から吸う

イラスト:あかませいこ

※1.~4.を4~5セット繰り返す

口から息を吐き、鼻から吸う呼吸は多くの呼吸法で採用されており、横隔膜を刺激して副交感神経を優位にすることで、気持ちを落ち着ける効果もあります。

不安や緊張を感じたとき、また、寝る前などに行うのも良いでしょう。肺の残気をリフレッシュして呼吸をしやすくするのと同時に、神経を鎮め、心を落ち着かせてくれます。

また、気管支喘息や咳喘息を繰り返してしまう方にもおススメです。

* * *

TOP画像/(c)Adobe Stock

『不調の9割は「呼吸」と「姿勢」でよくなる!――専門医が教える自律神経が整う「呼吸筋トレ」』(著者:奥仲哲弥 /あさ出版)

「呼吸」と「姿勢」――このたった2つのことをちょっと変えれば、不調は改善される!

多くの人がかなりの誤解をしている、「呼吸」と「姿勢」。
肺という臓器はとても我慢強く、4割の機能が失われても、痛みや苦しみを訴えません。その代わり、動いたときの呼吸のちょっとした乱れなどの形でSOSを発してきます。
つまりは、特に「これといった」症状がなくても、じわりじわりと弱っている可能性があるわけです。
特に、現代人はさまざまなストレスや生活環境、ここ数年はマスクをつけ続ける生活から、常時「浅く早い呼吸」になっているといわれます。この浅く早い呼吸や間違った深呼吸、ため息のしすぎなどは、本来の呼吸力を低下させるばかりか悪影響さえあり、「慢性疲労」「睡眠障害」「肩こり」「頭痛」「冷え性」「消化不良」「肥満」など、思ってもみないような、さまざまな不調のもとになってしまうのです。
本書は、呼吸器の権威である奥仲医師が、「最も効果的で」「最も簡単な」呼吸と姿勢の改善法をわかりやすく解説。入会金・会費不要! お金もかからず、場所も取りません。特別な道具もいりません。
たいした覚悟がなくても、すぐにお気楽に始められて、その結果は――

疲れにくくなる/持久力がつく/心身の不調が解消する/お腹周りが引き締まる/
など、効果バツグン!!

今こそ自分の呼吸と姿勢について見直すタイミングです!本書のエクササイズを試せば、きっとあなたの体にも〈嬉しい変化〉があらわれるはずです!

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