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2023.09.27

何気なく「口ぽかん」してない!? 実は病気を引き寄せる可能性が…<医師が解説>

今回ピックアップするのは、「お口ぽかん」がもたらす悪影響について。書籍『不調の9割は「呼吸」と「姿勢」でよくなる!――専門医が教える自律神経が整う「呼吸筋トレ」』より解説します。

今こそ、自分の「呼吸」と「姿勢」を見直すチャンス!

突然ですが、皆さんは次のようなことに思い当たりませんか?

□坂道を歩いたり、信号を渡ろうと少し急いだだけで息が乱れる
□階段を上るのがおっくうで、エスカレータやエレベータを使う回数が以前より増えた
□自分の呼吸音が聞こえる
□ストレスや不安を感じるようなシーンで、ドキドキするだけでなく息が苦しくなる
□気づくと口呼吸になっている口を開けて寝ている(らしいも含む)

いかがでしょうか?

1つでも当てはまれば「呼吸機能低下」の兆候です。

――そう警鐘を鳴らすのは、多数のメディアにも出演している、呼吸器外科医 医学博士 山王病院 副院長/呼吸器センター長・奥仲哲弥先生

「呼吸機能の低下」と言うと、肺や気管支に病気があって、息をするのも苦しいような人を思い浮かべるかもしれません。

ところが奥仲先生によると、肺という臓器はとてもがまん強く、多少弱っても体に影響が出にくいという特徴があるそう。

深呼吸する女性
(c)Adobe Stock

逆に言うと、今は呼吸苦などの症状がなくても、実はじわりじわりと弱っている可能性が。特に、現代人はさまざまなストレスや不規則な生活から、自律神経のバランスを崩し、常時「浅く速い呼吸」になっていると言われます。

この浅く速い呼吸や間違った深呼吸、ため息のし過ぎ、口呼吸などは、本来の呼吸力を低下させるばかりか悪影響さえあり、さまざまな不調のもとになってしまうのです。

そこで奥仲先生の著書『不調の9割は「呼吸」と「姿勢」でよくなる!――専門医が教える自律神経が整う「呼吸筋トレ」』より、呼吸と姿勢の改善法などをご紹介。数回にわたってプチ連載形式でお届けします。

前回の記事はこちら>>その肩こり、不眠、肥満… もしかしたら原因は「呼吸」かも?

「お口ぽかん」が病気を引き寄せる可能性が!?

「お口ぽかん」は⾻格、筋⾁、かみ合わせ、⻭並びなどの影響で起こる「⼝唇閉鎖不全」の状態を指しますが、口呼吸と非常に関係の深い症状です。

□集中したときなどに気づくと口を開いている
□唇が乾燥しやすい
□早食い
□食べるときにクチャクチャと音がする
□片方の歯で噛むクセがある
□口内炎になりやすい
□朝起きたときにのどが痛い
□よだれの跡がある
□口臭が気になる

……などに思い当たれば、日中も口呼吸になっていることを、疑ったほうがいいかもしれません。

本来哺乳動物にとって、口は「消化器官」であり、食物を咀嚼し、消化液と混ぜて胃に送り込むための「食べるための器官」のはず。

しかし、進化の過程で言葉を話せるようになった人間だけが、「口呼吸」をするようになったと言われています。

確かに、生まれたばかりの赤ちゃんは、母乳やミルクを飲んでいると口が使えないということもありますが、しっかり「鼻呼吸」。口呼吸が始まるのは、話せるようになってから。

そう考えると、言語の獲得と同時に口呼吸を覚えたという説に、納得感がありますし、鼻呼吸こそ自然な呼吸なのだろうと気づかされます。

口呼吸の人は多量の空気を体に取り込んでしまうので、酸素と二酸化炭素のバランスが崩れ、結果的に脳や筋肉は酸素不足に陥るのです。

口呼吸の人は、主に次のような不調を招きやすいと言われます。

風邪などの感染症にかかりやすい
原因菌やウイルスを含んだ外気が、冷たいままのどの粘膜を直撃する

アレルギー性疾患(花粉症、アトピー性皮膚炎、喘息など)の悪化
原因物質や刺激物質が体内に侵入しやすい

虫歯や歯周病、歯肉炎、口内炎ができやすく口臭が強くなる
口の中が乾燥し細菌が繁殖しやすい

睡眠の質が悪くなる
口を開けて寝ると舌が下がり、気道を塞いでいびきをかいたり、睡眠時無呼吸になりやすい

寝てる女性
(c)Adobe Stock

猫背
口を開いているとあごが後退して気道が狭くなり、気道を確保するため頭が前に出る

顔のシワ・たるみ
口輪筋をはじめ口の周りの表情筋が緩んで目元のシワやほうれい線の原因になる

二重あご
舌の位置を固定する筋肉が衰えて、二重あごになりやすい

* * *

次回はいよいよ、正しい呼吸法について紹介します。ぜひチェックしてみてくださいね!

TOP画像/(c)Adobe Stock

『不調の9割は「呼吸」と「姿勢」でよくなる!――専門医が教える自律神経が整う「呼吸筋トレ」』(著者:奥仲哲弥 /あさ出版)

「呼吸」と「姿勢」――このたった2つのことをちょっと変えれば、不調は改善される!

多くの人がかなりの誤解をしている、「呼吸」と「姿勢」。
肺という臓器はとても我慢強く、4割の機能が失われても、痛みや苦しみを訴えません。その代わり、動いたときの呼吸のちょっとした乱れなどの形でSOSを発してきます。
つまりは、特に「これといった」症状がなくても、じわりじわりと弱っている可能性があるわけです。
特に、現代人はさまざまなストレスや生活環境、ここ数年はマスクをつけ続ける生活から、常時「浅く早い呼吸」になっているといわれます。この浅く早い呼吸や間違った深呼吸、ため息のしすぎなどは、本来の呼吸力を低下させるばかりか悪影響さえあり、「慢性疲労」「睡眠障害」「肩こり」「頭痛」「冷え性」「消化不良」「肥満」など、思ってもみないような、さまざまな不調のもとになってしまうのです。
本書は、呼吸器の権威である奥仲医師が、「最も効果的で」「最も簡単な」呼吸と姿勢の改善法をわかりやすく解説。入会金・会費不要! お金もかからず、場所も取りません。特別な道具もいりません。
たいした覚悟がなくても、すぐにお気楽に始められて、その結果は――

疲れにくくなる/持久力がつく/心身の不調が解消する/お腹周りが引き締まる/
など、効果バツグン!!

今こそ自分の呼吸と姿勢について見直すタイミングです!本書のエクササイズを試せば、きっとあなたの体にも〈嬉しい変化〉があらわれるはずです!

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Oggi12月号で商品のブランド名に間違いがありました。114ページに掲載している赤のタートルニットのブランド名は、正しくは、エンリカになります。お詫びして訂正致します。
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