【目次】
・若返りを期待できる食べ物がある!?
・医師に聞いた食べ物で体が老化する原因
・糖化現象を防ぐおすすめの食べ方
・身体の若返りが期待できるおすすめ食材
・ドリンクは抗酸化作用があるものが◎
・最後に
若返りを期待できる食べ物がある!?
生きていく中で重力と同じぐらい抗えないのが老化現象… とはいえ、そのままなにもせず老けていくのを待つだけなんて嫌ですよね! 身体を作るのは、自分が取り入れる食べ物。日々摂取する食べ物にちょっと目を向けてみませんか? 今回は、食の面から「若返り」にアプローチ! 身体が衰えていく原因からアンチエイジングに効果的な食材・飲み物をラインナップ。身体がよろこぶものを摂取すれば、おのずと若さときれいを維持した体作りが叶いますよ♡
<POINT>
・体の老化の原因は糖化現象
・肌や体のアンチエイジングには抗酸化作用がおすすめ
・ポイントはポリフェノールとビタミン
医師に聞いた食べ物で体が老化する原因
「アンチエイジング」という言葉をよく耳にしますが、そもそも食べ物が体の老化を促進させることがあることをご存じでしょうか。知らぬ間に自ら体を衰えさせているなんてこともあるかもしれません… ここではアンチエイジングの名医に聞いた、体を老化させる原因とその現象について紹介します。まずは老けを防ぐところからはじめましょう。
体の老化を促進させるのは糖化現象?
教えてくれたのは… 山岸昌一 先生
(医学博士。内科医。昭和大学医学部 糖尿病代謝内分泌内科 主任教授 及び 昭和大学付属病院 糖尿病・代謝・内分泌内科 診療科長)
体を構成するタンパク質と糖が結びつくと進む「糖化現象」。体を糖化させるタンパク質のことを「AGE」と言います。この「AGE」を食生活でコントロールすることで、気になる肌のシミやしわ・たるみ・骨粗しょう症などの体の老化を防げる可能性があることが、最近の研究でわかってきました。
■AGEが体内にたまる仕組みは2通り
1. 体内でつくられる「内因性AGE」
麺類や甘いものなどを摂った際の血糖値の上昇が糖化を促進。この状態が長く続くとAGEがどんどん作られ、たまっていきます。
2. 食べ物から体内に入る「外因性AGE」
食べ物に含まれているAGEを過剰に摂ることで体内にたまっていきます。
AGEが多く含まれる食べ物って?
■AGEが多い食べ物の特徴
・焼いたり揚げたりした食べ物
・高温で長時間調理した料理
山岸先生によると、高温で長時間調理をするほどAGEが増加するので、外食の際は、低温かつ短い時間で調理した料理を選ぶのがベスト。自宅でも蒸し料理や煮物を増やすのがおすすめです。
糖化現象を防ぐおすすめの食べ方
食べ物から身体が老化するのは「糖化現象」という恐ろしい現象によるものであることを山岸先生に教えていただきました。でも、日々の生活の中ですべてを排除するというのは難しいですよね… そこで、ここでは糖化現象・老化現象の予防に効果的な食べ方・食事を紹介します。ちょっとしたひと手間・工夫が日々の若返りにプラス効果を生み出してくれますよ。
このひと手間が老化を抑制!?
アンチエイジングをしたいとはいえど、お肉は食べたいですよね… そんなときお肉料理には下処理にこのひと手間を!
「お肉の重量の1/4のレモン汁にお肉を1時間ほど浸して下処理をしておくことで、AGEを約40〜60%減らすことができます。それは、レモンに含まれるクエン酸がたんぱく質と糖が結びつくのを抑えて、AGEの発生を抑制してくれる働きがあるためです。レモンを絞っても市販のレモン汁を活用してもよいでしょう。漬け込んだからといって酸っぱくなることはなく、さっぱりと食べられますよ」(山岸先生)
やらなきゃ損♡ 老化を防ぎたいなら、お肉を冷蔵庫の〝あれ〟に漬けるべき!
抗糖化作用が期待できる食べ物【1】アーモンド/アーモンドミルク
教えてくれたのは… 慶應義塾大学医学部科学教室教授:井上浩義 先生
(医学博士・理学博士。著書『アーモンドを食べるだけでみるみる若返る!』など)
井上先生が行った検証試験では、他の食事や生活は全く変えなくても【毎日25粒のアーモンドを食べ続ける】だけで、半年後に平均3.4kgやせたという結果が報告されています!
■アーモンドのもつ6つの働き
1. 食物繊維が豊富で腹持ちが良い
2. 腸内善玉菌のエサにもなる食物繊維。腸のぜん動運動をうながして便通の改善をサポート
3. 自然に咀嚼が増えるアーマンドは、満腹中枢をいっぱいにする
4. 良質な脂質には、脳に本能的な喜びを与える働きがあるとされる
5. 腸が活発に働くことでエネルギーを消費。血行も促進して基礎代謝も上がりやすくなる
6. 体脂肪の燃焼・筋肉の合成を促進して太りにくい体に
(出典:井上浩義『アーモンドを食べるだけでみるみる若返る!』扶桑社より)
■抗糖化作用について
抗糖化については現在も解明に向けて世界中で研究が進められていますが、アーモンドに含まれるアミノ酸やその他の栄養成分が複合して抗糖化作用を発揮していると考えられています。
■ビタミンEについて
アーモンドに含まれるビタミンE含有量は、全食品中でもトップクラス。強力な抗酸化作用をもち、酸化ストレスから体をまもるビタミンEは、“美肌のビタミン”としても知られていて、若々しさを保つためのさまざまな作用が期待できます。
■アーモンドミルクという選択も
【毎日25粒のアーモンドを食べる】のが難しい場合は、アーモンドミルクがおすすめ。牛乳と比較すると、低カロリー・低糖質・コレステロールゼロで乳糖やグルテンも含みません。そのまま飲んでも料理に使っても◎
【医師が回答】アーモンドで? ダイエットや美肌が叶うって本当ですか?
抗糖化作用が期待できる食べ物【2】ブロッコリー スーパースプラウト
■「ブロッコリー スーパースプラウト」とは?
米国ジョンズ・ホプキンス大学で開発。有用成分「スルフォラファン」を一般的なブロッコリーの20倍以上含んだ「高成分野菜」です。見た目や体調等に衰えを生じさせる原因物質のひとつ「AGE量」を減少させる効果が期待できるそう。
■「ブロッコリー スーパースプラウト」の研究結果
健康な男女25人に「ブロッコリー スーパースプラウト」を1日25gを2ヶ月摂取してもらい、血中のAGE量を測定する臨床試験を行ったところ、25人中22人が血中のAGE量が減少。過去1~2ヶ月の血糖値を反映するHbA1cの数値も低下するという研究結果があります。
■調理方法
「ブロッコリー スーパースプラウト」は、いわゆるブロッコリーの新芽(かいわれ)。かいわれ大根のようにレシピにプラスすればOKです。味にクセがなくさっぱりしているので、どんな料理にも合いそう♪
身体の若返りが期待できるおすすめ食材
今回のテーマは「若返り」。身体を若返らせるには、ずばり毎日の食事の中で意識することが近道です。ここでは、アンチエイジングに効果的な「ポリフェノール」「ビタミン」を多く含む食材をピックアップ! これらを毎日上手に摂取すれば、若々しい体をキープできちゃう◎
トマト
B-カロテン・ビタミンC・Eの『3大抗酸化ビタミン』と、活性化酵素除去を助けるリコピンを多く含んでいるトマト。特にビタミンEは、若返りのビタミンと言われるほどの強い抗酸化作用をもっています。
カンタン調理で紫外線に負けない肌に!【管理栄養士の美活レシピ】
栗
渋皮にはポリフェノールがたっぷりと含まれており、アンチエイジング効果を体に存分に取り入れることが可能。他にも効能の広い栗は、食べるマルチビタミン剤。デスクワークのお供には甘栗がGOOD!
【秋の味覚】「いも・くり・かぼちゃ」が実はもっている体に優しい効能
山芋
山芋は、老化を予防するのに役立つとされているアンチエイジング食材。その他にも効能が広く、潤肺のほか、気力を補ったり、胃腸を養ったりと、今が旬の山芋で体を内側から潤す。
くこの実
高い抗酸化作用で、アンチエイジングにも疲労にもいいくこの実。甘味があるのでそのままでも、スープや炒め物などの料理、デザートのトッピングなどに◎。くすみをとって血色の良い肌色に。
おやつ代わりに取り入れたい! 女性におすすめ|手に入りやすくて気軽な【漢方食材】4選
美肌のスーパーフード「鮭」
スーパーなどでも比較的簡単に手にはいる鮭ですが、実は、知らなきゃ損なアンチエイジング食材なのです! 鮭に多く含まれるアスタキサンチンは、老化を早める活性酸素のダメージから体を守り、その抗酸化作用はトップレベル。ビタミンCの6000倍! ビタミンEの1000倍! と言われるほど。
■鮭の嬉しいはたらき
・シミの原因となるメラニン色素生成を抑制。
・鮭の皮に多く含まれるビタミンB2が、老化を進行させる過酸化脂質を分解して、皮膚の成長を促進。
皮まで丸ごといただきましょう♪
苦味のある山菜・野草・春野菜
春の山菜・春野菜がもつ独特の苦味は、主成分がポリフェノールや植物性アルカロイドと呼ばれる成分で、下記のようなはたらきがあります。
・ポリフェノール:体の錆びつきを防ぎ、老化を予防する抗酸化作用を持つ。
・アルカロイド:体のデトックス、新陳代謝の促進などの働きをし、痩せやすい体づくりに役立つ。
≪おすすめの食べ物≫
ふきのとう・うど・たらの芽・せり・こごみ・うるい・わらび・ぜんまい・春キャベツ・菜の花・セロリ・たけのこ・スナップエンドウ・さやえんどう・そら豆・アスパラガス・新たまねぎ など。
ダイエットするなら今! 春が最もダイエットに成功しやすいワケ
黒大豆
黒豆は皮の色素成分に「アントシアニン」という、強い抗酸化作用をもっています(ポリフェノールの一種)。老化の原因となる活性酸素の発生を抑える性質があり、シミやシワなどを予防する効果も期待できます。
ドリンクは抗酸化作用があるものが◎
日々の生活の中でアンチエイジングを気にするならば、食べ物と同様「飲み物」にも気をつけたいところです。実は、若返りを助ける抗酸化作用たっぷりのドリンクもたくさんあるんです! いつもの飲み物をちょっと変えるだけで肌や見た目に若々しさがよみがえるかも。早速おすすめを見ていきましょう。
緑茶
緑茶に含まれる『カテキン』は、抗酸化作用で知られるポリフェノールの一種。免疫力を高めたり、脂肪とコレステロールの吸収を抑える効果が期待できます。茶葉よりも粉末緑茶の方が、余すことなく栄養素を摂取できますよ。
コンビニでお茶選び… 迷ったらコレを選びましょう【漢方アドバイザー】
甘酒とブルーベリーのスムージー
飲む点滴と言われる栄養豊富な甘酒は、抗菌作用・抗酸化作用があり、アンチエイジングにも効果あり。甘酒(100ml)とブルーベリー(50g)を、ミキサーに一緒に入れて攪かく拌はんするだけでおいしく飲めて、ヘルシーに。
【美容家・神崎 恵さん直伝】おうちで簡単! 美人ドリンクレシピ4
抹茶
カテキン、β-カロテン、ビタミンCなど複数の強力な抗酸化物質が含まれている抹茶。抗酸化作用によって、紫外線やストレスなどによる細胞へのダメージを修復したり、肌をはじめ全身の細胞の錆びつきを防いで、体を若々しくキープするのをサポートしてくれます。
大人気の抹茶♪ ダイエットにも美容にも良い!? その驚きの効果は!?
ジョヴィ|そわか
≪おすすめのポイント≫
・抗酸化作用が高いとされる「レスベラトロール」配合
・アミノ酸を“黄金比率”でブレンド
・HGH(ヒト成長ホルモン)の分泌量を効率的によくするサポート
本当に手応えのあるサプリ|小田切ヒロ連載「これ、絶対いいから♡」
長生きみそ汁
小林弘幸教授 著『医者が考案した「長生きみそ汁」』(アスコム)より。
老化のスピードが緩やかになる抗酸化力がたっぷりです。
≪材料≫
・赤みそ… 80g:八丁みそとも呼ばれ、東海地方で親しまれている「豆みそ」を使用。
・白みそ… 80g:お好みの甘さのものを。
・玉ねぎ… 150g(約1個):すりおろして150g使用。新玉ねぎの場合も同様です。
・りんご酢… 大さじ1:穀物酢に比べて、酸味控えめでフルーティ。
≪長生きみそ玉の作り方≫
1. 玉ねぎをすりおろします。
2. [1]に赤みそ・白みそ・りんご酢を加え、泡だて器で混ぜ合わせます。みそが硬いのは最初だけ。玉ねぎの水分で、スムーズに混ざり合うようになります。
3. 混ぜ合わせたみそを製氷器に分け入れ、冷凍庫で凍らせます。
カチカチにはならないので、フォークでさせば簡単に取り出せます。
≪長生きみそ汁の作り方≫
器に湯150mlを注ぎ、「長生きみそ玉」を溶かすだけ。お好みで具材入れても◎。
医者が考案! 健康効果絶大の「長生きみそ汁」の作り方とは…?
最後に
アンチエイジングにおすすめの食材はもちろん、実は日々の生活の中で老化を促進してしまう食べ物があることが知れたのではないでしょうか。女性の大敵である老化を完全に防ぎきることは難しいですが、生活習慣をちょっと意識するだけで若返り効果を得られる食べ物はたくさんあります。ぜひ今日から積極的に取り入れて、いつまでも若々しい体を保ちましょう♡