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太ももの筋肉を鍛える「メリット」をおさらい
太ももの筋トレの目的はなんでしょうか? 「痩せたい」「メリハリある脚になりたい」などそれぞれ理想があるはずですが、太ももを鍛えることで得られるメリットを一度確認してみましょう。
〈POINT〉
・基礎代謝が上がり太りづらい体づくりが可能
・ボディラインが整い体幹を意識することで姿勢改善も
・筋肉量が増えることで歩行や運動のパフォーマンスが上がる
太ももは人の体の中でもっとも大きな筋肉です。この筋肉が発達することで、さまざまな動きの基盤が整うと言われています。血流がアップすることでむくみにくい体づくりも期待できます。
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「太ももの筋肉」とは具体的にどこを鍛える?
太ももは、実はさまざまな筋肉で構成されているのをご存知ですか? 「太もも」という大きな筋肉がひとつついているわけではありません。筋肉名をすべて覚える必要はありませんが、筋肉はひとつではなく筋トレの仕方によってアプローチできる部位が変わるということはぜひ覚えておきましょう。
◆太ももの前の筋肉
太ももの前面にある筋肉を「大腿四頭筋(だいたいしとうきん)」と言います。四頭筋と名前がついている通り、太ももの前面は4つの筋肉で構成されています。
体の中でもっとも大きな大腿四頭筋を鍛えることで、基礎代謝がアップ。膝痛の改善にも効果的です。
◆太ももの後ろの筋肉
ももの裏側の筋肉を「ハムストリングス」と言います。ハムストリングスも3つの筋肉から構成されている筋肉で、ここが硬かったり弱かったりすると、腰痛や膝痛を起こす可能性があり代謝も悪くなります。
また、ハムストリングスはお尻の下に位置しているため、しっかり鍛えてあげるとヒップアップ効果の期待大。体の中でも上位に大きな筋肉なので、筋力アップすることで代謝アップも見込めます。
◆太ももの外側の筋肉
ももの外側の筋肉は、大腿四頭筋のひとつ「外側広筋」が位置しています。
あらゆる動作に関係する外側広筋は、鍛えることでパフォーマンスの向上が見込める部位です。脚のアウトラインに関わる筋肉なので、鍛えることで美脚効果も期待できるでしょう。
◆太ももの内側の筋肉
太ももの内側には「股関節内転筋群」が位置しています。これは、短内転筋・長内転筋・大内転筋・薄筋などからなる筋肉の総称で、左右の足を閉じる際に強く動く筋肉です。
日常で足を閉じる動作はあまり行わないため、股関節内転筋群は衰えやすいパーツ。内もものたるみが気になる方は、意識的に鍛えたい筋肉です。
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自宅でできる効果的な太ももの「筋トレ方法」
太もも全体を効率よく鍛えたいなら「スクワット」が手っ取り早い選択。でも実はスクワットにもいくつか種類があり、フォームを変えるだけで効かせられる筋肉も変わるという奥深いトレーニングです。下半身全体を鍛えられるスクワットの基本と、効かせるパーツを狙い撃ちする応用編、さらにももの裏側やサイドにより効果的なトレーニング方法について解説します。
◆【もも全体】スクワット
スクワットはももだけでなく、下半身全体、体幹と多くの筋肉を使うトレーニングです。基本的なスクワットの方法は以下。
1. 足を肩幅に広げて立つ。
2. つま先はやや外側に向ける。
3. 息を吸いながらひざを曲げ、お尻を落とす。
4. ももと床が並行になるところでストップする。
5. 息を吐きながらひざを伸ばし、元の位置へ戻る。
これをじっくり10回、インターバルを30秒から1分取り、3セット行います。
より効かせる筋肉を変えたいなら、足の幅を変えましょう。
・内もも:足を広めに開いたワイドスクワット
・大腿四頭筋:足を狭めに閉じたナロースクワット
・お尻・ももの裏:片脚ずつ行うブルガリアンスクワット
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◆【内もも】横向きでできる筋トレ
横向きで行う内ももの簡単エクササイズを紹介します。
1. 右側を下にして横向きになる。手は体の前に、脚は重ねて。上体をやや起こすため、右ひじを床につく。
2. 左足の裏を体の前につく。位置は、右ひざ〜右太ももの前あたり。
3. 息を吸いながら右脚を床から離し、持ち上げる。息を吐きながらゆっくり下ろし、呼吸に合わせて脚の上げ下げを10〜20回繰り返す。
◆【内もも】ひざ立ちで行う筋トレ
ひざ立ちで内ももを鍛えるエクササイズ!
1. 脚は腰幅、つま先を立ててひざ立ちになる。手は腰に添えておく。
2. 息を吸いながら右脚を大きく前に踏み込み、左手は頭上に伸ばす。右ひざは90度に曲げて。
3. 息を吐きながら上体を右側に側屈させる。右ひざを内側に倒すように力を入れて、内ももの筋肉を意識。呼吸を5回繰り返したら反対側も同様に。
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◆【もも裏】太ももとお尻を同時に引き締める筋トレ
太ももとお尻のシェイプアップに加え、股関節周りの巡りもアップ!
1. 手を肩幅に、足を腰幅に開き四つん這いになる。手首は肩の下、ひざは股関節の下について。お腹を引き上げて背中を平らに。
2. 左足を床から持ち上げ、お尻の高さでキープする。ここでも背中が反らないように注意。
3. 高さを保ったまま、左足を横に伸ばす。重心はできるだけ中央をキープ。
4. 左のひざを90度に曲げたら伸ばす動きを、20回繰り返す。
5. 余裕がある場合は左ひざで円を描くように、内回りと外回りをそれぞれ10回行う。反対側も同様に。
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◆【内もも】クロス足パカトレーニング
内ももにより効果的な足パカトレーニング!
1. 仰向けになったら足を垂直に持ち上げる。
2. 息を吐きながら足を左右に開く。
3. 息を吸いながら左足を上、右足を下にして足をクロス。この動きを交互に繰り返す。
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◆【内もも】寝ながらできる脚上げ
自宅で簡単に、隙間時間を使ってトレーニングしたい方におすすめの筋トレ方法を提案します。
1. 右側を下にし横になったら右手で頭を支え、左手で姿勢を安定させる。右ひざは軽く曲げすねを体の後ろに置いて。
2. 息を吸いながら左足を天井方向に持ち上げる。
3. 息を吸いながらゆっくりと下ろしていく。
内ももの筋肉は脚を閉じる動作で使われます。30回を目安に行ったら体の向きを変え、反対側も同様に行いましょう。
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◆【外もも】横向き足パカ
外ももの筋肉を鍛えられるトレーニング方法を解説します。
1. 右側を下にして横向きになったら、左手を腰に、右ひじは床について上体を起こす。
2. 背中が丸まらないように、息を吸いながら左足を持ち上げ、息を吸いながらゆっくり戻す。
30回ほど繰り返したら体の向きを変え、反対側も同様に行います。
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◆【ももの裏】シングルレッグデッドリフト
筋トレ初心者でも簡単にできて、太ももの引き締めやヒップアップに効果的! ダンベルなしでも、体幹からお尻、太ももまで一気に鍛えることができます。
1. 直立で立ち片足を浮かせて、軽くひざを曲げ身体の前に持ってくる。
2. 軸足を軽く曲げ、上半身を床に向かって下げながら浮かせた足を後ろへ持っていく。手はできるだけ軸足から離さず、まっすぐ下ろした状態をキープ。
3. 上半身が床と平行になるまで倒し、浮かせた足は床と平行になるまで上げていく。このとき、胸を張って背中が丸まらないように気をつけて。倒れないようにゆっくり完成姿勢まで持っていき、元に戻す。
各10〜15回を3セットくらい行うと効果的です。
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太ももの筋トレで注意すべき「ポイント」
強度よりもまずは「フォーム」
筋トレでは負荷よりもフォームが重要です。
間違ったフォームで筋トレをしてしまうと、狙った筋肉へしっかりアプローチできないので期待する効果が出ず、さらにはケガを誘発する原因にもなります。
筋トレ初心者はとくに、正しいフォームで行うと自重負荷トレーニングで十分キツい種目は多々あります。まずは強度の強さや負荷の多さにこだわるのではなく、フォームの確認を行いながら正しい手順でトレーニングしていきましょう。
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ムキムキを避けるための3つのポイント
太ももは筋肉が大きく・太くなりやすいパーツ。激しい筋トレをするとムキムキになってしまうのでは…? と不安な方も多いかもしれません。
もし、引き締めを狙っていて筋肉肥大は望んでいないのなら、以下の3点に注意してトレーニングを実施しましょう。
・瞬発力を必要とする素早く激しい動きよりも、ゆっくりとした動きの筋トレを取り入れる
・負荷をかけすぎたり、食事制限を極端に行ったりして体脂肪を減らしすぎない
・負荷が高い筋トレを少ない回数で行うより、負荷が低い筋トレを複数回行う
引き締めや脂肪燃焼などダイエット目的だという方は、これらのポイントを参考にしてみてくださいね。
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硬くなった筋肉は「ストレッチ」でゆるめて
ももの筋トレをするなら、ぜひストレッチも併用しましょう。直接筋力アップにはつながりませんが、筋肉の柔軟性を保つ重要な種目です。可動域が広がることでパフォーマンスが上がり、結果的に筋トレ効果を高めてくれますよ。
◆寝ながらできる「太もも前面を伸ばすストレッチ」
太もものむくみを解消するストレッチ!
1. 足を重ねないように正座し、手を太ももの上に乗せる。
2. 両手を体の後ろについたらゆっくりと上体を後ろへ倒す。ひざが浮かないよう注意して。
3. 両肘を頭上に伸ばし、ももの前面の伸びを感じながら5〜10回ほど呼吸を繰り返す。
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◆座ったままできる「ワシのポーズ」
腰~お尻~太ももの外側まで伸ばすことができるストレッチ。肩こりや腕全体のリラックスにも効果的です。
1. 椅子に正しい姿勢で座り、右ももを反対のももに重ねて脚を組む。手は右手を下にして交差させ、ひじは90度に。
2. 背筋を伸ばしたまま上半身を前に倒し、そのままで深い呼吸を3回繰り返す。反対側も同様に。
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◆寝ながら行う「うつ伏せストレッチ」
股関節のトレーニングにもなります。
1. うつ伏せになり左ひざを直角に曲げ、左足首も直角に曲げる。
2. 両ひじは肩の下に。その状態のまま、脚の付け根を床に押し付けるようにして腹式呼吸を5回。
反対側も同様に。
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最後に
普段の生活ではあまり使うことのない筋肉。中でも大きな筋肉で体を支えている「太もも」は、衰えてくると支障が起きやすい部位。理想の足痩せを叶えつつ、運動不足も解消しながら健康的なボディをキープしましょう。
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