【原因】足はなぜむくむ?
原因1:リンパ液の流れの滞り
血管と同じように体中に張り巡らされているリンパ管。このリンパ管には心臓のような大きなポンプが存在せず、血液と比べると流れが滞りやすいと言われています。
足はただでさえ重力の影響でリンパ液の流れが滞りやすいパーツ。リンパ液の流れが悪くなるとむくみを誘発するのです。
【むくみすっきりで痩せ見え】脚のリンパマッサージの正しいやり方
原因2:女性ホルモンの影響
女性の場合、女性ホルモンによってむくみを誘発されることも。
たとえば生理には、「プロゲステロン」という女性ホルモンが関係しているのですが、このホルモンは体内に水分を蓄える作用があり、むくみを引き起こしやすくなるとされています。
通常、生理前のむくみは生理がはじまると少しずつ落ち着いていきますが、もし生理中もむくみが治らないなら自律神経の乱れが原因の可能性も。
また、生理後も体は再びプロゲステロンの分泌量を増やし、水分や栄養分を溜め込むようになります。これによりむくみが生じやすく、体重も増えやすいと言われています。
【医師監修】生理のむくみ、なぜ起きる? 体重の変化やパーツ別のむくみ対策
原因3:生活習慣によるもの
そもそも足は重力の影響でむくみやすいパーツではありますが、そこに生活習慣が関わってくるとよりむくみやすくなる傾向があります。
たとえば同じ姿勢で長時間過ごしたり、運動不足だったり。塩辛い食品が好きでよく食べる人もむくみやすいと言えます。
「だるさ」や「重さ」はその日のうちに!【足のむくみ】すっきりストレッチ
今すぐ試せる足のむくみ解消法
ストレッチで足を軽くする
寝ながらできるむくみ解消ストレッチ
\How to/
床に仰向けで寝たら、足を床から持ち上げ小刻みに揺らす。足先の力を抜き、太ももまで足全体を揺らして。
両足をそろえた状態でつま先をつかみ、かかとを天井に向け突き出す。ひざを軽く曲げてもOK。90秒ほど足の背面をストレッチ。
座ったままできるむくみ解消ストレッチ
\How to/
椅子に浅く座ったら背筋を伸ばし、片方のひざを伸ばしてつま先を浮かせる。
浮かせたつま先を床につける。足の指先を遠くに伸ばすイメージで。この流れを10回ほど繰り返したら、反対側も同様に。
立ったままできるむくみ解消ストレッチ
\How to/
壁に手をつき、片方の足を後ろに引く。手は肩の高さに、後ろの足のつま先は45度外側に開いて。
前の足のひざを曲げ、重心を前に移動させる。後ろ足のふくらはぎを心地よく伸ばし、90秒キープしたら反対側も同様に。
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リンパマッサージで流れを改善する
リンパマッサージをおこなうときは、以下の点には注意しましょう。
〈リンパマッサージをしてはいけない人〉
・発熱している
・ケガや皮膚トラブル、静脈瘤、持病などがある
・妊娠初期、もしくは妊娠の可能性がある
・高齢の方
・生理中(生理痛が緩和されることもありますが、血流が良くなって経血量が増えるケースもあるので、貧血気味の方は注意)
・食後・飲酒後すぐの時間帯
〈リンパマッサージにあると便利なもの〉
・リンパマッサージをしやすい服装
・洋服の上からリンパマッサージをする場合、長袖・長ズボンで生地が薄く、滑りの良い素材がおすすめ
・素肌に直接リンパマッサージをする場合、弾力性のあるジェルを使うことで、摩擦による肌トラブルを軽減したり、手の滑りを良くしたり、凝り、つまりを見つけやすくなったりします。
\How to/
脚のリンパマッサージは、足首から下~ひざ裏・膝窩(しっか)リンパ節を通って、鼠径部(そけいぶ)にある鼠径リンパ節へ流すのが正しい手順。「痛い!」と感じるほどの強い力は必要ありません。凝っている部分を見つけたら、軽く圧をかける程度の力加減でおこないましょう。
くるぶし内側のくぼみに親指を当てたら、外側にはそのほかの4指(人差し指・中指・薬指・小指)をあてる。親指でくるぶしをつかみ、左右に指を揺らすように円を描いてほぐしていく。左右それぞれ5〜10回を目安に。
足首上を包み、親指を内側、そのほか4本指を外側に当てて骨のきわに沿って押していく。グリグリと押しながらひざ下までほぐす動作を左右それぞれ3〜10回。
手をグーにしたら足首下に当て、やや強めの圧でひざ裏まで念入りにほぐしていく。こぶしを使うと痛みを感じる場合は、手の指を使ってマッサージを。左右それぞれ3〜10回。
両手でふくらはぎを下から包み、軽めの圧をかけながら引き上げる。途中で止めたり離したりせず、ひざ裏の膝窩リンパ節までしっかり流す動作を左右それぞれ5〜20回。
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湯船に浸かる
普段シャワーで済ますという人も多いかもしれませんが、むくみの解消には湯船にしっかり浸かることが推奨されています。
あたたかいお湯に浸かることで凝り固まった体がほぐれ、疲労解消できるのはもちろん、代謝がよくなりむくみ解消効果も期待できます。
ただ浸かるだけでもよいですが、湯船で簡単なマッサージを行うとさらに効果的でしょう。
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【改善】根本的な解消法
むくみ解消に役立つ栄養素を摂る
常にむくみが気になる人はこれらが不足し、むくみやすい体になっているのかもしれません。
カリウム
カリウムには余分なナトリウムを排出してくれる作用があります。
ビタミンB群
ビタミンB群は代謝をスムーズに行うために欠かせない栄養素。ビタミンB1は糖質の代謝、ビタミンB2は脂質の代謝、ビタミンB6はタンパク質の代謝サポートを行っています。
タンパク質
人間の体で水分の次に多いのがタンパク質です。タンパク質が不足すると血中の水分バランスを整える「アルブミン」が減少。むくみを誘発すると言われています。
むくみが気になる人向けのおすすめの食べ物|摂るべき栄養素ほか紹介
むくみを誘発する食品を控える
塩分の多い食事はむくみを誘発します。
塩辛いものが好きな人、外食が多い人はもちろん、一般的な食生活を送っているつもりでも意外と塩分過多になりがちです。
1日の塩分摂取量の目安は、成人女性で6.5g未満とされています。
お醤油やドレッシング、お味噌汁など思い返すと塩分多めの食品を摂っているもの。むくみやすいと自覚がある方は、塩分の摂取量に気をつけてみましょう。
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下半身の冷えを解消する
冷えはむくみにつながります。
下半身が冷えると巡りが悪くなり、水分を溜め込みやすくなってしまうのです。これがむくみにつながるのですが、この下半身の冷えやむくみに大きく関係しているのがお尻の筋肉。
お尻の筋肉である大臀筋がこって筋肉が硬くなるのを防ぐことで、冷えやむくみの解消につながります。
お尻を触るとひんやりしている、押すと痛いと感じる人は、お尻のストレッチを習慣にしたり下半身の大きな筋肉を使う運動を日常的に行ったりして、冷えを防ぎましょう。
【冷え・むくみがツラい人】お尻の筋肉「大臀筋」のストレッチを試してみて!
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