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脚のリンパ液の流れは「誰でも」滞りやすい！
脚＝太もものつけ根から下の部分に生じる悩みに、むくみがあります。
脚がむくんでいると、だるさや重さ、痛みを感じることがあったり、靴・ボトムスがきつく感じたり、脚全体がサイズアップして見えたりするのが悩ましいですよね。このツラい脚のむくみが生じる原因の1つとしてあげられるのが、リンパ液の流れの滞りです。
脚のリンパ液の流れが滞る原因は、とっても身近にある
老廃物や余分な水分を回収したリンパ液が流れるリンパ管は、血管と同じように体中に張り巡らされています。ところが、このリンパ管には心臓のような大きなポンプが存在しないため、血液と比べると流れが滞りがちだと言われているのです。
さらに、脚というのは、もともと重力の影響によってリンパ液の流れが滞りやすいパーツ。そのうえ、立ちっぱなし、座りっぱなしの姿勢、運動不足などによって、筋肉が刺激されずに過ごすことも珍しくありません。
その結果、筋肉が硬くなって、リンパ液の流れが悪くなってしまうのです。私たちの体のつくりや、日常的にしがちな姿勢・動作からも、脚のリンパ液の流れは非常に滞りやすいと言えるでしょう。
そこで大事になってくるのが、筋肉に刺激を与えてあげること。ストレッチやヨガのような軽めの運動をするのもいいですし、自宅でリンパマッサージをおこなうのもおすすめです。
「リンパマッサージ」やり方・注意点
まずは、リンパマッサージをおこなうときの注意点を説明します。脚だけでなく、ほかのパーツのリンパマッサージをおこなうときにも共通する項目なので、必ずチェックしましょう。
〈リンパマッサージをしてはいけない人〉
・発熱している
・ケガや皮膚トラブル、静脈瘤、持病などがある
・妊娠初期、もしくは妊娠の可能性がある
・高齢の方
・生理中（生理痛が緩和されることもありますが、血流が良くなって経血量が増えるケースもあるので、貧血気味の方は注意）
・食後・飲酒後すぐの時間帯
〈リンパマッサージにあると便利なもの〉
・リンパマッサージをしやすい服装
・洋服の上からリンパマッサージをする場合、長袖・長ズボンで生地が薄く、滑りの良い素材がおすすめ
・素肌に直接リンパマッサージをする場合、弾力性のあるジェルを使うことで、摩擦による肌トラブルを軽減したり、手の滑りを良くしたり、凝り、つまりを見つけやすくなったりします。
準備が整ったら、脚のリンパマッサージをしていきましょう。
脚のリンパマッサージ・やり方【くるぶし～ひざ裏】
脚のリンパマッサージは、足首から下～ひざ裏・膝窩（しっか）リンパ節を通って、鼠径部（そけいぶ）にある鼠径リンパ節へ流すのが正しい手順です。「痛い！」と感じるほどの強い力は必要ありません。凝っている部分を見つけたら、軽く圧をかける程度の力加減でおこないましょう。
STEP 1：くるぶしの内側にあるくぼみに親指をあて、ほぐす。
くるぶしの内側には親指、外側にはそのほかの4指（人差し指・中指・薬指・小指）をあてます。親指でくるぶしをつかみ、指を左右に揺らすようにしながら、円を描いてほぐしていきます。【回数：左右各5～10回】
STEP 2：手で足首を上から包んだら、指先を使ってひざの下までほぐす。
足首の内側には親指、外側にはそのほかの4指をあてます。骨のきわに沿って指先でグリグリと押すようにしながら、ひざ下までほぐしていきましょう。親指がすねの内側に入るようにするのがポイントです。【回数：左右各3～10回】
STEP 3：手を“グー”の形に握り足首の下にあてたら、ふくらはぎ～ひざ裏までほぐす。
冷えや凝りがたまりやすいふくらはぎのマッサージは、やや強めに圧をかけてもOK。硬い部分を見つけたら、入念にグリグリとほぐし進めていきましょう。こぶしを使うと痛みを感じる場合は、手の指を使ってマッサージをします。【回数：左右各3～10回】
STEP 4：両手のひらでふくらはぎを下から包み、ひざ裏まで優しく引き上げる。
両手の5指を使って、ひざ裏まで軽めの圧をかけながら引き上げます。イメージは、歯磨き粉のチューブを絞るときのような感じ。手は、途中で止めたり離したりせず、ひざ裏の膝窩リンパ節までしっかり流しましょう。【回数：左右各5～20回】
脚のリンパマッサージ・やり方【ひざ上～鼠径部】
STEP 1：手の親指と人差し指でひざの皿をつかんだら、上下左右に動かす。
ひざを伸ばした状態で、まずはひざの皿を上下に動かし、それから左右に動かします。はじめは硬くて動きにくいかもしれませんが、ほぐれてくると徐々に揺することができるようになるでしょう。ただし、無理のない範囲で優しく揺すること！ 【回数：左右各10～20回】
STEP 2：両手全体をひざ上にあてたら、脚のつけ根に向かって絞り込むようにマッサージ。
太ももには脂肪が多く、圧が伝わらないこともあるので、両手で絞り込むようにマッサージをおこなうと◎ 太ももの内側はデリケートな部分なので、外側よりも優しい力加減で。【回数：左右各10～20回】
STEP 3：手の4指を脚のつけ根のビキニラインに添え、外側～内側に向けてさする。
鼠径部の外側～内側に向けて、ビキニラインに沿って手の指先を滑らせるように動かしていきます。指先は、途中で止めたり離したりせず、硬い部分があったら軽く揺すって内側までしっかりほぐしましょう。【回数：左右各5～10回】
左右どちらかの脚からスタートし、片側が終わったら反対側のリンパマッサージをおこないましょう。
※ 鼠径部のマッサージは左右同時でもいいのですが、片側ずつおこなうのが理想的です。
最後に
リンパ液の流れが促されると、むくみがすっきり！ 脂肪が落ちた・脂肪燃焼したわけではなくても、むくみの程度によっては脚やせして見えることもあるでしょう。
リンパマッサージには、ほかにも冷え・肌トラブル・体の凝りの改善や免疫力アップなどに嬉しい効果を期待することができます。「今日はあまり動かずに過ごした」という日は、リンパマッサージで筋肉を刺激して、リンパ液の流れを促してみるのもいいかもしれませんね。
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ヨガインストラクター 高木沙織
「美」と「健康」を手に入れるためのインナーケア・アウターケアとして、食と運動の両方からのアプローチを得意とする。食では、発酵食品ソムリエやスーパーフードエキスパート、雑穀マイスターなどの資格を有し、運動では、骨盤ヨガ、産前産後ヨガ、筋膜リリースヨガ、Core Power Yoga CPY®、パーソナルリンパケアリストといった資格のもと執筆活動やさまざまなイベントクラスを担当。
