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意外な盲点! 足痩せのカギは「膝の裏」
ダイエットをしているのに、なかなかスッキリしない足。食事の内容・量に気をつけることに加えて、ウォーキングやジョギングなどの運動もおこなっているのに、どうして? と思いますよね。もちろん、このような生活習慣・運動習慣もダイエットにおいては大事なこと。なのですが、足をスッキリさせたい場合は、もう1つ意識してもらいたいことがあるのです。
それは、“膝の裏”の硬さ。膝の裏だなんて、これといって運動のしようがなさそうだと放置されがちなのですが、ここもまた足痩せにとっての重要なカギとなるのです。というのも、左右の膝の裏側は、膝下(しっか)リンパ節という太いリンパ管が位置する場所だから。
リンパ節は、リンパ液に含まれる老廃物などを捉える働きがあるため、リンパ液がたまったり滞ったりしやすい場所。下半身には、足のつけ根部分の鼠径(そけい)リンパ節と、今回のテーマでもある膝下リンパ節があり、そのどちらも下半身全体のむくみとの関係があるのです。
それなのに、運動・ストレッチの際、股関節周辺は意識的に動かすのに対して、膝の裏には無関心…。という人は、膝下リンパ節の滞りによって生じるむくみが、足痩せの邪魔をしていることも考えられるでしょう。
「膝の裏」が硬くなってしまうのは、なぜ?
では、膝下リンパ節が位置する“膝の裏”が硬くなってしまうのは、なぜなのでしょうか?
ここ最近でいうと、デスクワークで椅子に座って過ごす時間が長くなった人も多いと思うのですが、そのときの膝を曲げた姿勢によって、膝裏が伸ばされず、圧迫されていること。それと、歩くときに、膝裏をしっかりと伸ばしきっていないこと。これは、ハイヒールを履いて歩く人によく見られる姿勢です。また、太ももの裏側の筋肉と、ふくらはぎの筋肉が硬いことでも、膝裏が伸びにくくなって硬くなります。
ですので、デスクワークの最中は、適度に立ち上がったり、椅子に座ったまま膝を伸ばしたりしてみるとよいでしょう。ハイヒールを頻繁に履く人は、フラットシューズやいつもよりヒールの低い靴を履いてみたり、足の背面のストレッチを取り入れたりするのもオススメです。
膝の裏をほぐして、リンパの流れを促す「足スッキリ」ストレッチ4つ
1. 座ったまま、片足を伸ばしておこなうストレッチ
STEP 1:あぐらの姿勢で座る。右足を横に開き、左のかかとを恥骨に引き寄せる
▲右のかかとを突き出し、つま先を上に向けます。足は、大きく開かなくてもOK。無理のない程度に開脚しましょう。腰が反ったり、丸まったりしないように、左右のお尻の骨を床につけて骨盤を立てます。
STEP 2:息を吐きながら、上体を右側に倒す
▲右手で右のつま先をつかみ、自分のほうへ引き寄せるようにします。かかとをより突き出すことによって、太ももの裏側・ふくらはぎの心地よい伸びを感じましょう。90秒ほどキープしたら、反対側も同様におこないます。
2. タオルを使った膝裏ストレッチ
STEP 1:膝を立てて座る。片側の足の裏にタオルをかけ、手で両端を持つ
▲タオルをかけていない側の足は、膝を立てていても、真っすぐに伸ばしていてもどちらでもOK。
STEP 2:息を吐きながら、タオルをかけた側の膝を伸ばす
▲つま先が自分のほうに向くようにして、ここでも太ももの裏側・ふくらはぎの伸びを感じます。姿勢がツラい場合は、膝を少し曲げてもよいでしょう。90秒キープしたら、反対側も同様におこないます。
3. 寝ながら壁に足を預けるストレッチ
STEP 1:壁にお尻を近づけて仰向けになり、両足を上に伸ばす
▲両方の足は、無理のない範囲で壁に沿わせることができるとgood。腰が反りすぎないように意識し、両手は体の横について姿勢を安定させます。
STEP 2:右膝を曲げて足裏を壁につけたら、左のかかとを天井方向に突き出す
▲右足の裏を壁につけて、姿勢を安定させてから、左のかかとを突き出しましょう。90秒キープしたら、反対側も同様にストレッチします。
4. テニスボールを使って膝裏をほぐす
STEP 1:テニスボールを1個用意したら、膝の裏に当てるようにして挟む
▲膝裏をしっかりと刺激するため、体重のかけ具合を調節できるように、片足ずつおこなうと安全です。
STEP 2:息を吐きながら、お尻を下ろしていく
▲両手を前について、体重を支えながらゆっくりとお尻を下ろしていきます。強く痛むのは体重のかけすぎなので、加減しながら90秒キープしましょう。反対側も同様におこないます。
膝の裏を硬くさせないために、日常生活で気をつけたいこと
膝の裏が硬くなると、リンパの流れが滞って足がむくみやすくなるとお伝えしました。デスクワーク中に膝を伸ばしたり、立ち上がったりするほか、ヒールが高くない靴を履くこと、太ももの裏側・ふくらはぎのストレッチをすることなどは、膝裏の硬さ対策として役立ってくれるでしょう。それに加えて、日常生活では次のようなことに気をつけて過ごすと、しなやかな膝裏を保ちやすくなります。ぜひ、意識してみてください。
1. 着圧が強いストッキングやタイツ・スキニーパンツのような、膝の曲げ伸ばしがしにくい服装を控える
2. 太ももの裏側やふくらはぎの筋肉は、ストレッチでほぐすだけでなく、運動によって強化してあげると、膝・膝裏に負担がかかりにくくなる
3. 夜はシャワーだけで済まさず、湯船に浸かったり、デスクワーク中は、ブランケットをかけたりして膝周辺を温めてあげる
ヨガインストラクター 高木沙織
「美」と「健康」を手に入れるためのインナーケア・アウターケアとして、食と運動の両方からのアプローチを得意とする。食では、発酵食品ソムリエやスーパーフードエキスパート、雑穀マイスターなどの資格を有し、運動では、骨盤ヨガ、産前産後ヨガ、筋膜リリースヨガ、Core Power Yoga CPY®といった資格のもと執筆活動やさまざまなイベントクラスを担当。
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