▼この記事の要点
- 20~30代女性の約4割には、「好きな人を忘れたい」と思った経験がある
- 叶わない片思い相手や長く付き合った元彼、苦い記憶のある元彼など、忘れたい理由や関係性はさまざま。時間が解決するパターンも少なくないが、それまでの期間は辛い思いをする女性が多い
- 好きな人を忘れる方法のひとつは、執着心を手放すこと。そのために趣味や仕事・推し活などに励んで恋愛の比重を少なくしたり、新しい出会いを積極的に探しにいったりするとGOOD
【質問】好きな人を忘れたいと思ったことがある?

※アンケート20〜39歳の日本全国の女性を対象にOggi編集部が質問。調査設問数10問、調査回収人数119名(未回答含む)。
20~30代の女性100人に、「好きな人を『忘れたい』と思ったことがありますか?」と質問したところ…42.9%が「ある」、57.1%が「ない」と回答しました。約4割の女性は、好きな人を忘れたいと思ったことがあるようです。
叶わない片思いの相手に「好きだけど忘れたい」と感じたり、元彼との別れが辛く、「もうはやく忘れてしまいたい」と思ったり。好きだったはずの相手を忘れたいと思うからには、女心が傷つくような出来事があったということでしょう。
【女性100人に聞いた】好きな人を忘れたい理由とは

恋愛感情を抱いているはずの相手を、「忘れたい」とまで思うからには、それなりの理由があることがほとんどのはず。ここでは女性100人へのアンケート結果をもとに、実際に好きな人を忘れたいと思った理由についてまとめました。
好きだけど気持ちが辛いから
「『忘れられれば傷つかずに済んだな』というときもありました」(30代・東京都)
「辛かったから」(20代・宮城県)
「別れて寂しかったから」(30代・新潟県)
「中学生のときに好きだった人のことが、あまりにも好きすぎてとても辛かったので、忘れられれば楽になれるのにな、と思った」(30代・千葉県)
「かわいさ余って憎さが百倍」という言葉があります。これは、
かわいいと思う心が強いだけに、いったん憎いと思いはじめると、その憎しみは非常に強くなるものだということ(小学館刊行・デジタル大辞泉より引用)
という意味です。
愛情と憎しみは表裏一体。大好きでたまらない相手だからこそ、思い入れも強くなるぶん、ふとしたきっかけで愛情が怒りや悲しみに変わってしまうことがあります。
そんなとき…〝大好きだけど忘れてしまいたい〟という切ない女心が、一気に膨らんでしまうことがあるようですね。
悪い男性だったから
「チャラくて自己中でどうしようもない人だったから」(30代・広島県)
「大事にしてくれない人だったから」(30代・兵庫県)
「気持ちが冷めたときに、なんであんな人のことを好きになってしまったんだろうと思ってしまったから」(30代・石川県)
本来であれば好きなるべきではない、遊び人や悪人タイプの男性を〝いっそ忘れたい〟と思った女性もいるようです。
ダメな人だと頭の中ではわかっていても、一度恋愛対象として好きになってしまうと、恋心を一瞬で消すのは難しいこと。記憶から消してしまいたい気持ちが芽生えたとしても、無理はありません。
未来がない恋愛だったから
「叶わない恋だとわかっていたから」(20代・石川県)
「報われない恋だったから」(30代・北海道)
叶わない恋だとわかっている相手を好きになった場合、好きでい続けても辛いだけ。すでに彼女や妻がいる男性を好きになったり、自分自身に許嫁がいたりする場合には、好きという気持ちだけではどうにもならないこともあります。
しかし、好きな気持ちはそう簡単には消えないもの。彼への想いを切り離すために、忘れたいと願わざるをえないのだとしたら、胸が痛むような話です。
失恋したから
「振られたとき。悔しくて忘れたい」(30代・東京都)
「浮気されてふられたから」(30代・愛知県)
告白をして断られる、彼氏に突然別れを告げられる、浮気をされていて別れざるをえなかった…など、こちらに好きな気持ちが残っているにも関わらず、未来がなくなってしまったように思える状況は辛いもの。失恋の傷を癒やすにはまず、相手への想いや未練を断ちきる必要があるのでしょう。
〝いっそ忘れられてしまえればどれだけ楽か〟という気持ちは、その経緯にかかわらず、失恋した人みな共通の想いなのかもしれません。
嫌な思い出だから
「嫌な思い出」(20代・岐阜県)
好きな人に嫌な思いをさせられた結果、忘れたくなるということもあります。思い出すだけで不快になるような苦い記憶には、さっさと蓋をしたほうが吉。災難だったと割りきり忘れられればいいのですが、恋心が少しでも残っているうちはなかなか難しい部分も…。
次の恋にいきたいから
「次の恋に進めないから」(20代・東京都)
好きな人を忘れるために、新たな恋をする、という選択肢に進む人は少なくありません。ですが、〝前の人を好きな気持ちが残っているうちは、新しい恋に集中できない〟人もいます。
せっかくいいなと思える相手に出会っても、好きな人の顔がチラついたり、無意識のうちに比べてしまったり…。出会いと別れを繰り返すのが人生とはいえ、こればかりは慣れがものをいう部分でしょうか。
気持ちの大きさが違うから
「熱量の差を感じたから」(30代・東京都)
自分ばかりが気持ちをどんどん膨らませているいっぽうで、相手の反応がいまひとつだったときには、〝このまま彼といても幸せになれない予感〟が胸をよぎりますよね。そんなとき、「この先もっと辛い思いをするかもしれない」という不安から、好きな人を忘れたいと思うパターンも。
もしも付き合った後にこのような状況に陥った場合は、〝蛙化現象〟の可能性もあるでしょう。
蛙化現象とは、好きな人が振り向いてくれたとたん、相手に嫌悪感をおぼえる状態のことを指しますが…心理学においては、〝嫌われるかもしれないという不安からおこる自己防衛反応〟とも捉えられているようです。
別の人と結婚したから
「好きな人を忘れられないまま、自分が他の人と結婚してしまったから」(30代・青森県)
〝結婚は二番目に好きな人としたほうがいい〟なんて言葉もあるようですが、一番好きな相手への未練を捨てきれないまま、別の人と幸せになる道を選んだ人もいます。心の中で想うだけならば悪くはないかもしれませんが、未練や切なさが自分を苦しめてしまうと、一生の後悔に繋がりかねません。
あるいは…自分ではなく好きな人が既婚者になってしまった場合、自分を律して想いをぐっと抑える女性もいるようです。不倫など不貞行為へのバッシングも多い昨今、賢明な判断といえそうです。
【体験談】好きな人を忘れる方法は?

好きな人を忘れる方法は複数あります。自分に合った方法を見つけて、明るい気持ちを取り戻しましょう。
◆時間に任せる
「時間が解決」(20代・宮城県)
「時間が経てば自然と忘れられる」(30代・東京都)
「時間とお酒と新しい出会い」(30代・愛知県)
「時間の経過を待つ」(20代・埼玉県)
〝時間は薬〟です。今すぐに忘れようと奮闘するのもいいですが、まずはいったん、時の流れに身を任せてみるのもアリでしょう。時間の経過とともに環境や価値観が変わり、相手のことを考えずに済む時間が増えるうちに、今よりも気持ちが楽になるかもしれません。
◆新しい恋愛をする
「新しい好きな人をつくる」(20代・兵庫県)
「次の恋愛をする」(30代・東京都)
「新しい人、事を見つける」(30代・福岡県)
「新しい彼氏をつくる」(30代・東京都)
叶わぬ恋に傷ついた結果「好きな人を忘れたい」と思ったのならば、ほかに好きになれる人を探したり、そのための行動をおこしたりすると傷が癒えるきっかけに。あるいは別れた元彼を忘れたいのであれば、新しい彼氏の存在が自然と彼を忘れさせてくれるかもしれません。
◆趣味や仕事に没頭し、自分の時間を過ごす
「趣味などひとりでできることを充実させる」(30代・新潟県)
「趣味を増やして考える時間をなくす。仕事に没頭する」(20代・石川県)
「好きなことをしたり、大事な人ともっと素敵な思い出をつくって、思い出す時間をなくす」(30代・神奈川県)
「ひたすらいろんなことに没頭する、 考える暇を与えないぐらいに予定を埋めまくる」(30代・東京都)
「勉強や趣味、他の人間関係など別のことに集中する」(30代・兵庫県)
「自分の時間を沢山つくる」(30代・福島県)
「忙しくする」(20代・京都府)
恋愛以外のことにリソースを割くようになれば、心のなかも、体も、好きな人のために割く余裕などなくなります。趣味や仕事など目の前のことに全力投球することで、好きな人を忘れられるだけでなく、より人生を充実させるきっかけを得られる可能性が。さらには、趣味を通じて新たな出会いを得られるかもしれません。
◆旅行をする
「旅行に行く」(30代・大分県)
自分の時間をつくることの一環として、旅行をするのも〇。今まではなかなかできなかったひとり旅に挑戦したり、彼氏がいると行きにくい長期海外旅を楽しんだりなど、新しい扉を開いて広い世界を見に行きましょう。
時間やお金がかかる部分もありますが、忘れたいと願うほどの好きな人の存在を上書きできるくらいの、〝自分史に残るとっておきの旅〟を目指してみては。悩み苦しんでいた自分から脱却し、一皮むけられるかもしれません。
◆推し活をする
「新しい推しをつくる」(30代・広島県)
「オタクになる」(30代・静岡県)
今までは、忘れたいと願うその〝好きな人〟が、〝推し〟としての側面を担っていた部分もあるかもしれません。だとしたら新たな推しをつくることで、心の中にいる大事な人を書き換えてしまうのもひとつの手。疑似恋愛を楽しむのもよし、応援に全力を尽くして、どこまでも追いかけるのもよしです!
◆新しいことをはじめる
「自分磨き、新しいことをする、友達と遊んだり話したりして気分転換して毎日を楽しむ」(20代・徳島県)
「他に楽しいことを見つける」(30代・埼玉県)
旅行でも推し活でもなんでも、とにかく〝今までやらなかった新しいこと〟に目を向けるのが大事だという意見も。心のなかにある既存の引き出しを開け閉めするより、いっそ新しい棚をつくって、忘れたい好きな人とまったく関わりのない引き出しをたくさん用意し没頭すれば、自然に忘れられるときがきそうですね。
好きな人を忘れる方法は、執着心を手放すこと? 心のリセット方法Q&A

好きな人を忘れる方法を探している場合、「本当はまだ好きだけど、叶わない以上は忘れなければ自分が辛い」という人から、「あんなやつのことはさっさと記憶から消したい」という人までさまざまでしょう。
しかしどのような状況であれ、恋心も、切なさも、怒りも悲しみもふくめて、思い入れがなくならない背景には、相手への執着心が多少なりあるものです。なにかを忘れたり考えないようにしたりするためのカギは、〝執着心を手放すこと〟にあるといえます。
ここではQ&A形式で、〝好きな人を忘れる方法=執着心を手放すこと〟と仮定し、実践的な方法をご紹介していきましょう。
- Q.暴力、借金、浮気と、これ以上ないくらいのクズ男と付き合った過去を忘れたいです。が、こんなにクズだとわかっているにもかかわらず、好きだった気持ちが完全には消えていません。時々思い出しては連絡したくなったり、元気にしているかな、ちゃんと生きているかなと不安になったりしています…
- Q.ずっと好きだった人に彼女ができてしまいました。告白する前に誰かにとられてしまったような感覚で、面と向かって振られたわけでもない以上、踏ん切りがつかず毎日辛いです。好きな人を忘れる方法として、趣味に集中したり、旅行に行ったりもしましたがダメでした。もう三ヶ月もこんな状態で、早く彼女と別れないかな…と嫌なことを考えている自分が情けないです
A.たとえ彼によくない面があったとしても、ふたりで過ごしたかけがえのない時間の思い出や、自分だけが知っている彼のいい一面などがあると、そう簡単には割りきれなくなるものです。「彼はクズだ」と思う理性的な気持ちと、「それでもかつては恋人として大切に想い、付き合っていた人だ」という情が、混在しているのかもしれません。まずは過去への執着を手放せるよう、未来のことに強くフォーカスしていきましょう
元彼に連絡をしたくなるという女性は珍しくなく、Oggiが以前実施したアンケート結果では、約3割の女性にそのような経験があるそうです。筆者が恋愛相談をお受けする際にも、「彼に騙されていたとわかってもなお、好きな気持ちが消えない」「ずっと二股をかけられていたのに、別れる勇気がもてない」など、理性と情のはざまで揺れる声をよくお聞きします。
まず大切なのは、好きな人を忘れられないのは当たり前だと開き直ることです。執着心を手放すためには、感情を度外視してありのままを受け入れ、自分をフラットに俯瞰して見ることが大事でしょう。
人の脳や記憶は不思議なもので、辛い記憶にわざと蓋をしたり、反対に「ネガティビティバイアス」で嫌な記憶ばかりを引きずったりなど、都合がいいんだか悪いんだかわからないつくりをしています。あなたの気持ちが振り回されるのは、精神構造上仕方のないことなので、あなたのせいではないと考えるのが〇。
次に、彼とのいい思い出を振り返ってみましょう。「クズ男だとわかっているのに、いい思い出?」と疑問に思うかもしれませんが…クズ男だという前提が覆らないからこそ、いい思い出を振り返ることに意味があるのです。
たとえば…「あのときは楽しかったな」「彼にはこんないいところもあった」と思い出すと、どこか懐かしい気持ちになりませんか? これは、彼という存在がすでに過去になっていることの表れです。彼とのよかった記憶はすでに遠い過去のものであり、クズ男だったという印象のほうが今は上回っていることを、客観視できるのではないでしょうか。
仮に〝いい記憶がひとつもない〟とあらためて感じられるようならば、それはそれで過去を断ち切る理由のひとつになるはず。元気にしているかな…と懐かしむ気持ちこそが、彼がすでに過去の物語の登場人物であり、あなたの未来には必要とされていないことを示唆しています。
仮にもし彼が運命の人だった場合は、いつかあなたの人生に再登場する可能性もあるでしょう。ですが今は、過去を懐かしむ自分を否定せず、未来へ向かう意識を大切に日々を過ごすと吉ですね。
Q.ずっと好きだった人に彼女ができてしまいました。告白する前に誰かにとられてしまったような感覚で、面と向かって振られたわけでもない以上、踏ん切りがつかず毎日辛いです。好きな人を忘れる方法として、趣味に集中したり、旅行に行ったりもしましたがダメでした。もう三ヶ月もこんな状態で、早く彼女と別れないかな…と嫌なことを考えている自分が情けないです
A.基本的に、好きだった人を忘れるには時間がかかることが多いです。三ヶ月という期間はまだまだ短く、Oggiが以前実施したアンケートでは、相手を好きだった期間が長いと忘れるのにも時間がかかる…という声が寄せられていました。辛いときかもしれませんが、まだ時間が足りないのだとわりきって考えることも大事です。彼のことを考える暇すらなくなるように、自分磨きにまい進しつつ、チャンスを狙うのもひとつの手でしょう
「カリギュラ効果」というものがあります。これは、禁止されたことやものほど執着心が高まり、かえって気になってしまう心理のことです。
今のあなたは、〝彼にはもう彼女ができてしまったのだから、諦めなければならない〟と自分で自分に彼への想いを禁じている状態。その結果、かえって好きな人を忘れられなくなってしまっている可能性があります。
ならばこのカリギュラ効果を逆に利用して、彼への執着心を手放す手段にしてみてはいかがでしょう。たとえば…〝諦めないとダメ〟と考えるのではなく、〝いつか彼が彼女と別れるかもしれないし、そうなったときのために彼を嫌いになってはいけない〟と、思考を反転させるのです。
彼を好きだという気持ちを否定したり、別れを願う気持ちをよこしまなものだと思って、自分を責めたりする必要はありません。それだけ彼のことを好きだったのだからと、自身の素直な気持ちを受け入れるところからがスタートです。彼を好きなままでいなければいけない…というかりそめの義務感も、そのうえで強めたほうがリアルでしょう。
要は、彼を諦めることを自分自身に禁じることで、諦めることへの執着心を強めるという方法ですね。嫌いになっちゃダメ、諦めちゃダメ、と彼への気持ちに義務感をおぼえさせることで、嫌気がさすように自分自身を仕向けてみましょう。気のすむまで想い続けることも、好きな人を忘れるための手段のひとつです。
いずれにせよ、彼への執着心を薄れさせられるよう思考を反転させながら、自分磨きを継続しつつ、時の経過を待つのが吉といえそうです。明けない夜はありません、「夜明け前が一番暗い」ことを忘れずに、少しずつ心を軽くできますよう願っています。
時間の経過を待って自分のペースで思い出に
忘れたくても忘れられない気持ちは、経験したその人にしかわからないもの。辛いかもしれませんが、苦しみを無理に忘れようとせず、時間に身を任せ、ゆっくりと自分のペースで思い出という形にできるといいですね。
もしも吹っ切れそうなタイミングがきたときには、勇気を出して一歩を踏み出すことで、新しい出会いや気づきが得られるかもしれません。それまでの期間は肩の力を抜いて、身近に感じる幸せを大切にしましょう。
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