この記事のサマリー
・「推し活」とは、自分が好意を持つ人物やキャラクターを応援する活動の総称。
・アイドルファンの「推しメン」という言葉から始まり、現在はアニメ、歴史、キャラクターなどあらゆるジャンルへ拡大したといわれています。
・過度な依存や金銭トラブルを避け、自分の生活と調和した「無理のない距離感」を保つことが大切です。
「推し活」は、かつて一部の熱心なファンの活動を指す言葉でしたが、現在は世代やジャンルを超え、多くの人にとって人生を豊かにする楽しみへと進化を遂げています。
この記事では、「推し活」の正しい定義や言葉の背景、実際の楽しみ方といった基本について見ていきましょう。
また、広がりゆく文化の中で注意しておきたいポイントにも触れながら、日常を輝かす「推し活」を、言葉の面から見つめ直していきます。
「推し活」とは?
まずは、「推し活」という言葉がどのような意味を持つ表現なのかを確認しておきましょう。
「推し活」の定義
「推し活(おしかつ)」とは、自分の好きな芸能人やキャラクターなどの応援活動のことです。
辞書では次のように説明されていますよ。
おし‐かつ【推し活】
《活は活動の略》自分の好きな芸能人やスポーツ選手、キャラクターなどを応援する活動の総称。→推し
引用:『デジタル大辞泉』(小学館)
この定義からも分かるとおり、「推し活」は、年齢やジャンルを問わず、自分が好意を持つ人物や作品、存在を応援する行為全般を含む、幅の広い表現だといえます。

「推し」という言葉の語源
2000年代に、「ハロー! プロジェクト」のファンが、自分の好きなメンバーを「推しているメンバー(推しメン)」を「推し」と呼んだことから始まりでした。
2000年代後半から2010年代中期にかけては、ファンの熱量はさまざまな言葉を生み出します。
「推しごと」・「推し活」:応援活動の意味
「推しが尊い」:自分の「推し」が称賛に値する意味
「推ししか勝たん」:自分の「推し」が最高の意味
当初はアイドルファンを中心とした言葉でしたが、現在では俳優、アニメキャラクター、さらには歴史上の人物など、応援の対象はあらゆるジャンルへ拡大。特にSNSの普及とともに、世代の枠を超えて定着しました。
今や「推し」がいることは人生の潤いとなり、日常に活力を与える、ライフスタイルの一部となっています。
参考:『現代用語の基礎知識』(自由国民社)
「推し活」は何かを深く好きになる行動
『週刊エコノミスト』(毎日新聞出版)では、「推し活とは、何かを一線を越えて好きになってしまうこと」と紹介しています。
これは、単なる応援や消費行動にとどまらず、「推し」の存在を通じて、自分自身の価値観や、行動の変化も含む考え方です。日常の選択が、「推し」を軸に形づくられていくことも少なくありません。
「推し活」は、現代における自己表現の一つとして位置づけられている理由も、そこにあるといえるでしょう。
参考:『週刊エコノミスト』(毎日新聞出版)

「推し活」での応援スタイルと気をつけたいポイント
「推し活」の具体的な楽しみ方と、「推し活」をより健全に楽しむための視点を整理します。
「推し活」のグッズと応援スタイル
近年の「推し活」では、「推し」の存在を生活の中に取り入れ、応援の気持ちを表現する文化が定着しています。ライブやイベントへの参加、グッズ収集、聖地巡礼、SNSでの発信、これらはすべて「推し活」の一部です。
なかでも注目されるのが、「推しカラー」と呼ばれる「推しのイメージカラー」を生活に取り入れる方法です。グッズやネイル、SNSのアイコンなどに特定の色を使うことで、日常の中でも「推し」への想いを表現することができます。
応援のアイテムとしては、「アクリルスタンド」や「応援うちわ」などもあります。これらを「身につける」「飾る」「一緒に過ごす」といったスタイルで楽しむ人も少なくありません。
こうした工夫を通じて、「推し」をより身近に感じながら、毎日を楽しむことができるのが、「推し活」の魅力です。
過度な「推し活」と青少年への影響
警視庁少年育成課は2022年、ライブ活動をメインとする男性アイドル「メン地下アイドル」への「推し活」について、注意喚起をしました。
特に女子中高生などの若年層が応援に過度にのめり込み、さまざまな問題に巻き込まれるケースが報告されています。
アイドルとの距離の近さが魅力である一方で、承認欲求が刺激されることで、際限のない出費や資金調達のためのパパ活、さらには過剰な接触といった行動に発展する可能性があり、推し活本来の健全性が損なわれるおそれがあります。
健全な「推し活」のために意識したいこと
「推し活」は、社会的にも広く認知された活動です。だからこそ、「どこまでが応援で、どこからが行き過ぎか」を自分自身で意識することが大切です。
例えば、支出を収入の範囲内に収める、SNSでの発信内容に配慮する、プライバシーと節度を守るといった点は、周囲との良好な関係を保つ上でも重要です。
「推し」を通じて得ることができる心の潤いを大切にしながら、健やかに応援することが、無理のない「推し活」につながるでしょう。
参考:『現代用語の基礎知識』(自由国民社)

「推し活」に関するFAQ
ここでは、「推し活」に関するよくある疑問と回答をまとめました。参考にしてください。
Q1. 「推し活」の対象になるのは、芸能人だけですか?
A. いいえ。アイドルや俳優はもちろん、アニメキャラクター、VTuber、アスリート、歴史上の人物なども対象になります。
Q2. 「推し活」はお金がかかる趣味ですか?
A. 確かにグッズの購入やイベント参加には費用がかかる場合も多いですが、必ずしもお金が必要なわけではありません。SNSで応援コメントを投稿したり、作品を繰り返し鑑賞することも立派な推し活です。
Q3. 「推し活」のNG行為はありますか?
A. 過剰な金銭の使い方や、推し本人や他のファンへの迷惑行為は避けるべきです。また、私生活や社会生活に支障をきたすようなのめり込み方は要注意。健全な距離感を保つことが大切です。
最後に
「推し活」は、一部の人の特別な行動ではなく、誰にとっても身近な日常の行動となりつつあります。
応援する気持ちを大切に、節度を持って「自分らしい推し活」を楽しんでいきましょう。
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