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LIFESTYLE

2026.03.13

高木りなさん「完璧な準備よりもまず行動。30代での韓国移住をきっかけに、キャリアも人生も思いきってリデザインしてみました」【女の時間割。】

働く女性の“生き方の軸”を、女・妻・母の3つの側面からフォーカスする連載「女の時間割。」。今回はロサンゼルスを拠点に活動を展開する、料理クリエイターの高木りなさんが登場します。

日本と韓国でモデルや女優として活躍し、結婚を機に33歳で拠点をロサンゼルスへ移した高木りなさん。現在は登録者数82.6万人のYouTubeチャンネルと、フォロワー数87.9万人のInstagramを運営する料理クリエイターとして注目を集めています。キャリアの分岐点は30代を前にしての決断。チャレンジを続けるなかで“在宅クリエイター”という働き方にたどりついた、高木さんの「女時間」をお届けします。

高木さんの「女の時間割。」
Vol.1「女時間」〜ひとりの女性として仕事に向き合う時間〜 ←この記事
Vol.2「妻時間」〜妻として夫に向き合う時間〜 3月15日公開予定
Vol.3「母時間」〜母として子供に向き合う時間〜 3月17日公開予定

高木りなさん
料理クリエイター・46歳

高木さんの「女」時間をClose up
8:30@Kitchen
仕事時間スタート、YouTubeの料理動画を撮ったり、PCで事務作業

「9歳と6歳の息子がいるため、平日の仕事時間は子供たちを学校へ送ったあとの“朝8時半からお迎えに行く14時半まで”と決めています。私にとってはキッチンがオフィスなので、子供たちを送ったら出勤するみたいな感覚です。その間に動画撮影をしたり、クライアントへのメールを返信したり。撮影はスマホで行い、編集ソフトはCapCutオンリー。動画編集はすきま時間や夜22時半以降の自分時間など、とにかくこまめに作業します。最近自分の会社も立ち上げたので、新しく始める事業のオンラインセレクトショップの準備もしています」

PCで作業する髙木さんの写真

「女」時間 高木さんのとある1日

5:00 起床、お弁当の準備、夕食の下準備、おやつの準備、朝食の準備
7:00 朝食、子供と自分の身支度
8:00 子供たちを学校に送る
8:30 仕事時間スタート、YouTubeの料理動画を撮ったり、PCで事務作業
14:30 お迎え
15:30 子供たちのスポーツの習い事を送迎、待ち時間に動画編集作業
19:30 帰宅、子供たちの入浴中に夕飯の仕上げ、夕飯
20:30 子供たち就寝後、入浴40分
21:30 夫の晩御飯作り、キッチンリセット
22:30 寝室で動画編集作業、仕事のメール&SNSコメント返信、Netflix鑑賞
24:00 就寝

ダイニングや撮影スタジオを兼ねるキッチンは多目的な仕事場

軽快なBGMに乗せて、ほれぼれするような手さばきで料理を仕上げるショート動画が人気の高木りなさん。昨年5月にアップされた“10分で完成するトレーダージョーズのお弁当用プルコギ”動画のYouTube再生回数は、4397万8996回を記録。1000件を超えるコメントは日本語はもちろん、韓国語や英語、なかにはフランス語やロシア語、アラビア語のコメントも。

高木さんが動画制作を始めたのは2年前。TikTok、Instagramのリール動画、YouTubeのショート動画の順に展開を広げて、今ではいずれもバズを生み出すアカウントに成長している。

「当時は動画編集の知識がまったくないまま、軽い好奇心だけで始めました。きっかけはロサンゼルスで親しくしていたヘア&メークアップアーティストの友人が、『TikTokはフォロワー数がゼロでも、初投稿は200人前後のユーザーにランダム表示される仕組みなのよ』と教えてくれたこと。

それまで、子供のお弁当や夫の食事写真をインスタグラムに載せていたのですが、“じゃあそれを動画にしてTikTokに上げたらどうなるんだろう”と。話を聞いたその日に、すぐに1本撮って投稿してみたら、本当に200人くらいの方が見てくださって、想像以上にビビッドな反応に驚きました。

“動画って面白い。とにかく見よう見まねで続けてみよう”と、CapCutを触りながら手探りで編集作業を覚えました。最初の頃はせっかく撮った動画を保存し忘れたり、撮ったつもりが撮れていなかったりと失敗の連続。撮影ミスや保存ミスを重ねながらアルゴリズムを研究して、少しずつSNSの法則をキャッチしていきました。

たとえば、動画はプラットフォームの仕様によって秒数の違いや使用する音楽に制約があること。TikTokでは斬新な切り口や驚きがウケるけれど、リール動画は“素のリアル”に根ざしたナチュラルな投稿のほうが好まれること。一度バズった動画の成功パターンを踏襲すると、再現性の高いフォロワー獲得がかなうこと、など。視聴してくださる方の反応に合わせてコンテンツを改善すると、その結果がすぐにアクセス数に反映される。動画コンテンツを育てていく試行錯誤は奥深くて、すぐに夢中になりました。

2年ほど趣味感覚で続けていた料理動画の配信を“これからは仕事にしよう”と思いたったきっかけは、子供たちの存在でした。将来子育ての手が離れたとき、自分の世界が空っぽになってしまうのは怖いと思ったのです。家族の時間を最優先しながら好きな料理に携る仕事ができたら…。そんな理想にマッチしたのが、現在の“在宅クリエイター”という働き方でした」

10代で出合ったK-POPが韓国との縁をつないで

現在は料理クリエイターとして活動する高木さんが、人生で最初に選んだのはモデルの仕事。10代から事務所に所属して、雑誌の撮影やCMの仕事に打ち込んでいたある日、モデル仲間の友人と一緒に聴いたK−POPが、“いつか韓国で仕事をしてみたい”という夢に火をつけた。

「97年頃のことでした。韓国のおみやげにもらったCDを聴いてみたら、当時の日本のトレンドとは異なるカラフルなK-POPサウンドに衝撃を受けて。H.O.T.の『Candy』や、DJ DOGの『겨울 이야기』を何度も聴くうちに、韓国という国の魅力にもハマりました。でも、当時はケーブルテレビやネットコンテンツもない時代。どうしても歌いたくて電子辞書で意味を調べ、読みはカナダラ表を見ながらカタカナでルビをふって、新大久保のノレバン(カラオケ)にも通いました。

実際に何度か渡韓をしてみるとますます韓国という国が好きになって、25歳の事務所移籍のタイミングに語学堂で3か月の短期留学を経験しました。帰国後は新しい事務所で“韓国で仕事をしたい”と猛アピールをして、現地のキャスティング事務所に自分の資料を送ってもらったことも。果たして27歳で初めてKIA自動車のCM出演が決まると、ひとつ実績が出来たからかCMオファーが続々と舞い込んで、撮影のたびに渡韓する日々が始まりました。コツコツと実績を積むうちにテレビ局から直接打診をいただき、29歳でドラマ『テロワール(原題 떼루아)』への出演が決定。張り切って1か月単位で借りられるアパートを探して、仮住まいをしながら初めての韓国ドラマ撮影に挑みました」

料理動画をスマホで撮影している髙木さんの写真

“人生のどん底期”に経験したドラマ撮影が決断させたもの

その頃には韓国語の独学を始めて9年ほどが経過して、韓国でCM撮影もこなしていた高木さん。韓国語に対する自信もある程度あったものの、いざ現場に入ってみると…。

「自分では“言葉の壁は薄い”つもりでいたのですが、まったくそうではなかったんです。まず、PDFで届く台本はセキュリティがかけられているためコピー&ペーストができず、翻訳サイトが使えないので意味がつかめない。とにかく自分のセリフにカナをふって練習し、発音が不安なので韓国人の友人に聞いてもらって、最終的に台本を音で丸暗記して撮影に臨んでいました。

でも、いくら準備をしても当時の私の発音レベルはとてもブロークン。相手の方から『今、どの行のセリフを言っているの?』と確認されてしまうんです。台本が急に変わって、改訂稿が当日現場にFAXで届くこともありました。発音をカバーするためにひとりだけアフレコもしたのですが、それでもOKが出ず、結局私のセリフだけ韓国語の字幕付きで放送されていたんです(苦笑)。

何事も『早く! 早く!』とクイックな反応を求められる韓国独特の“パリパリ文化”が印象的な韓国の撮影現場は、進行もハードでした。ヘア&メークは美容室の店舗で行っていたため、段取りの都合上、髪もメークも3日間そのままキープということがあったり。肌の調子も整わないので、朝の目覚めのシーンではなかったニキビが、出かけるシーンではいきなり3つもできていた、ということも(笑)。心身ともに限界を超えるような日々に“どれだけやりたい仕事でも、熱量だけでは続かない”という現実も痛感しました。それでも“これだけの壁を乗り越えられたのだから、この先どんな試練も乗り越えられるはず”とも思わせてくれた濃密な1か月半でした」

韓国で仕事を始めた27歳から29歳あたりの期間を、高木さんは“自分の中のどん底期”だと振り返る。

「今思えば27歳はまだ若い年齢なのですが、当時は10代や20代前半ではないスタートは遅いと捉え、大きな焦りを感じていました。言葉の壁も厚すぎるし、もうすぐ30歳の誕生日もやってくる。ドラマの仕事が終わって、これからどう道を切り拓けばいいのか悩んで葛藤するうちに、“そうだ、どうせなら今のうちに自分のやりたいことをやり尽くそう”と。どこか気持ちが吹っ切れたんですね。そこからはあまり深く悩まず、所属事務所も決まっていないのにサクッと韓国への移住を決めてしまったんです。結果的にこの判断が、人生の大きな転機につながりました」

料理やパートナーとの出会いで仕事人生に新展開

30歳で生活の拠点を韓国に移した高木さんは、空き時間ができるとプロフィール資料を持って芸能事務所に自分で売り込みに歩いた。知人から『今、プロデューサーの○○さんが来てるよ』と連絡をもらうと、挨拶をするためにすぐに現場に向かったことも。

ちょうど参加者を募集していた“料理の腕を競いあう人気サバイバル番組”『Yes! Chef Season2』の予選にも参加し、プロアマ含めて本選に進出を果たした12人のうちの唯一の外国人参加者となる。

「当時、料理は好きでしたが特に資格もなく、家でたまに自炊をする程度。番組では私の外国人なまりな韓国語がウケたり、じゃが芋をレシピ通りに1/3だけ準備してムダを出さない生真面目さが思いがけず評価されたりして驚きました。最後の6人まで残った段階で脱落しましたが、この経験が“料理をもっとやってみたい”というモチベーションにつながりました。

自分の国の料理についてちゃんと知って、人にも教えたいと思い、日本料理調理師免許や、ふぐ調理師免許などの国家資格、日本デコ寿司マイスターを取得しました。のちに長男妊娠中に取得した幼児食のインストラクター資格では栄養学の知識も学ぶことができ、それらが現在の“子供たちの食事コンテンツ”に活きているのですから本当に不思議です。
そして、韓国では夫とも出会うことができました。当時、ケーブルテレビ局で韓国音楽専門チャンネルのプロデューサーをしていた夫がアメリカ駐在になったことから、私もロサンゼルスに生活拠点を移しました。アメリカでもオーディションを受けて芸能活動を続けましたが、出産・育児を機に、在宅で働ける現在のスタイルにたどりついたのです。

正直に言えば、結婚してロサンゼルスに来たとき、私と同世代の方が韓国で活躍されている姿を見て、複雑な気持ちになったのも事実でした。“あのまま韓国に残っていたら、私もあの番組に出られたのかもしれない…?”と。でも、せっかくカリフォルニア州という気候に恵まれた素晴らしい場所に家族と暮らせているわけですから、今を楽しまなくては、もったいない。

韓国でひとり、激動の日々を過ごしていた頃は色々な意味で満たされていませんでした。けれど今は、家族と一緒に子育てをしながら、好きなことを仕事にできる穏やかな日々を過ごせています。そんな毎日の中で、“よそはよそ、自分は自分”と肩の力を抜いて、自分らしく“今”を楽しめるようになってきたなと感じています」


日本との時差が17時間のロサンゼルスに住む高木さんのインタビューは、オンラインで展開しました。ときに笑いをまじえながら怒濤の半生を歯切れのいいトークでざっくばらんに語ってくださった高木さん。Vol.2では韓国人のご主人との妻時間をお届けします。

profile

高木りな

たかぎ・りな/1979年、静岡県生まれ。10代からモデルとして活動し、20歳でドラマ『パーフェクトラブ!』(99年/CX)で女優デビュー。その後映画『GO』(01年・東映)などの話題作に多数出演。K-POPに魅了されて97年から韓国に興味をもち、2004年に梨花女子大学校附属の語学堂へ3か月の短期留学。2007年にKIA自動車のCMモデルに抜擢され、翌年ドラマ『テロワール(原題떼루아)』(SBS韓国)・11話〜15話に出演して話題となる。2011年に韓国に移住。料理を競い合うサバイバル番組『Yes! Chef Season2』で本選に進出した唯一の外国人参加者となる。2013年に韓国音楽専門チャンネルのプロデューサーと結婚、以降はロサンゼルスを拠点に活動。9歳と6歳の2児の母。現在は登録者数82.6万人の人気YouTubeチャンネルと、フォロワー数87.9万人のインスタグラムを運営し、LAでのライフスタイルや料理動画を配信。韓国在住中に、日本料理調理師免許、ふぐ調理師免許、日本デコ寿司マイスターと日本語教師資格、長男妊娠中にJADP認定幼児食インストラクター®を取得。会社を立ち上げ、現在キッチンアイテムを扱うオンラインセレクトショップを準備中。

インスタグラム:@rinasvoyage(https://www.instagram.com/rinasvoyage/
YouTube:@RinaTakagi(https://www.youtube.com/@rinatakagi
TikTok:@RinaTakagi(https://www.tiktok.com/@rinatakagi

撮影・スタイリング・ヘア&メーク/高木りな 構成/谷畑まゆみ

衣装すべて私物

※SNSに関する数字はすべて2026年2月現在のものです。

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