【目次】
・肩のストレッチでシルエット美人に
・肩こりにはストレッチがおすすめ
・肩の可動域を広げるストレッチ
・姿勢がきれいに見える肩ストレッチ
・仕事の合間にできる肩ストレッチ
・肩こりや肩甲骨に痛みが出る前にできる3つのこと
・最後に
肩のストレッチでシルエット美人に
ボディメイクのための筋トレや、上質な睡眠にこだわる人にこそ、おすすめしたい肩のストレッチ。肩まわりから肩甲骨など広範囲に刺激することができるストレッチは、体を温めて動きやすい状態に整えてくれます。以下のポイントに心当たりがある人は、ぜひ肩ストレッチを始めてみましょう。
〈POINT〉
・同じ姿勢で長い時間仕事をしている
・夜の寝つきが悪く、朝は肩のこわばりを感じる
・猫背もしくは腰が反り気味
肩こりにはストレッチがおすすめ
肩には首・背中・腕に通じる筋肉が集まっているので、一部をマッサージするよりも肩まわりのストレッチがおすすめなんです。しっかり体を動かすと、軽い筋トレをしたようなすっきり感も味わえて一石二鳥。まずは肩こりとの付き合い方を、医師の成田亜希子先生に教えていただきます。
肩こりにはストレッチがおすすめ
まずは、肩こりの根本的な原因から説明します。
僧帽筋や菱形筋、肩甲挙筋など首・肩・背中にまたがる筋肉の血行が悪化し、筋肉が硬く張ります。このため、肩こりを根本から治すには、血行の悪化によって凝り固まった筋肉をほぐして血行そのものを改善する必要があります。
薬物治療の場合は、筋肉を柔らかくほぐすために筋弛緩薬の服用がありますが、普段の生活に取り入れるのであれば、マッサージや温熱療法、ストレッチ、筋力強化トレーニングなどの理学療法を続けることが大切です。
成田亜希子先生に教えていただきました。
一般内科医。プライベートでは二児の母。保健所勤務経験もあり、医療行政や母子保健、感染症に詳しい。国立医療科学院などでの研修も積む。日本内科学会、日本感染症学会、日本公衆衛生学会所属。
上半身をほぐす肩~背中のストレッチ
Step1:タオルを肩幅に開いて持ち、体を左右に曲げて体側を伸ばします
Step2:背中を丸めながら腕を体の前に下ろし、背中の筋肉を伸ばします
Step3:腕を後ろに上げて伸ばし、胸を開きます
Step4:タオルの端を持ち、両側に開き背中の筋肉をほぐします
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肩の可動域を広げるストレッチ
普段から筋トレをしている人には、肩まわりを刺激するストレッチがおすすめです。とくに意識してほしいのは、体の神経や筋肉が集まる「首」や「肩甲骨」を動かすこと。少しずつゆっくりと伸ばすことで筋トレ中のケガ予防にもつながります。
肩まわりをほぐす首~肩のストレッチ
トータルボディコンディショナー・糸数憲子さんに教えていただきました。
「肩や首回りの筋肉をほぐそうと、みなさんがよくしている首を回すストレッチですが、このとき、からだも一緒に動いていませんか? それでは効果があまりありません。上の写真のように手を首の裏で組んでから首を回すと、体が動かないので試してみてください」(糸数さん)
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肩甲骨まわりを上下動かすストレッチ
肩甲骨ストレッチで肩甲骨が自由に動くようになれば血流がよくなるので、肩こりの解消や脂肪燃焼効果も期待できます。
Step1:腰に手を当て、3秒ほどで息を吸いながら肩を上げます。
Step2:続いて、息を3秒かけて吐きながら、肩を下げます。これを3~5セット続けます。
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姿勢がきれいに見える肩ストレッチ
きれいな姿勢の理想は、頭からかかとまで1本芯が通ったような立ち姿。だけど、実際はスマホを覗き込むように猫背になってたり、パソコン作業のクセで肩が前に出てしまうことが多いんです。老けた印象や腕が太く見える原因にもなるので、肩まわりのストレッチで美シルエットを取り戻しましょう。
肩甲骨を内側に引き寄せるストレッチ
整体師の崇志さんに教えていただきました。
Step1:両手を肩の高さに上げ、肘を90度に曲げます。
Step2:肩甲骨を内側に引き寄せるようイメージしながら、腕をゆっくりと上下に動かします。肩甲骨が動いていることを確認しながら、ストレッチを行いましょう。
Step3:[1]→[2]の動きを繰り返します。1分を1セットとし、1日5回程度行うと効果的です。
約50,000人を診た【人気整体師が教える】職場でできる! 肩こり解消ストレッチ
前に出てしまった肩を戻すストレッチ
Step1:手を後ろで組み、肩を反らします
イスに浅く腰かけて姿勢を正し、手を後ろで組みます。肩を後ろに引いて、肩甲骨をグッと寄せて、息を止めずに10秒キープします。
Step2:首を後ろに倒す
[1]の姿勢のまま、首だけ後ろに倒します。そのとき、上体が前に倒れないように注意。痛くない程度の姿勢で、10秒キープします。2~3回反らしましょう。
Step3:立った状態で腰を前に出します
立ち上がり、両足を肩幅より広めに開きます。かかとはつけたまま腰を前に出して10秒キープします。猫背で後ろに下がってしまった骨盤を戻して。
Step4:大きく両手を上げて反ります
[3]の状態から、両手を頭上に大きく広げて後ろに反ります。肩甲骨を引き寄せる意識で10秒キープします。このポーズが肩こりや疲れをとるのに効果的。
【猫背・巻き肩などBAD姿勢 編】ちょっと、そこのあなた!「スマホ婆さん」になっていませんか?
巻き肩を治すストレッチ
整体師の崇志さんに教えていただきました。
Step1:脇と胸の間に手を添えて腕を上下に動かします。このとき動く筋肉が小胸筋です。この小胸筋を反対側の手で押さえたまま、手を肩に添えます。
Step2:肩に添えた手を、前→横→下と三角形を描くように動かします。
Step3:反対側の手も同様に[1]→[2]を繰り返します。左右それぞれ1分行いましょう。
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仕事の合間にできる肩ストレッチ
数時間もパソコンに集中すると気がついたら体はガチガチ。そのままにしておくと肩こりの悪化につながるので、こまめに解消しておきたいですよね。ここでは、オフィスや自宅での仕事中、ちょっとした息抜きにおすすめの簡単ストレッチを紹介します。
「三日月のポーズ」で肩こり改善ストレッチ
肩や首のこりに効果的な、脇腹を伸ばすストレッチ。症状のつらい肩から遠く、かつ普段動かさないところからアプローチすることで体をゆるめましょう。
Step1:背もたれから離し、背筋を伸ばして座ります。ひと呼吸おいてから肩の力を抜いてリラックス。
Step2:息をゆっくり吸いながら左手を左耳の真横に伸ばします。このとき耳と肩の距離を遠ざけて、肩が上がりすぎないようにします。
Step3:ふぅ~っと息を吐きながら左手の先を右へ向けて、上半身を横に倒します。反対も同様に! 吐く息は大きい呼吸を意識しながら15秒キープ。首筋の筋肉も気持ちよく伸びていきます。
仕事の合間に! 座ったままの簡単ストレッチで肩こり解消〈Oggi専属読者モデル 賀来みな美〉
肩甲骨を回すストレッチ
周囲の筋肉をほぐしたら、慢性的なこりが気になる肩や肩甲骨へアプローチ。
Step1:両手を肩にのせます。
Step2:下から上へ、肘同士をくっつけるように、引き寄せながら上げていきます。
POINT:左右の肩甲骨を離すように意識しながら動かします。
Step3:肘が上にいったら、後ろへ下ろしていきます。
POINT:左右の肩甲骨をくっつけるように意識しながら肘を下ろします。
Step4:[1]~[3]までの動き同様に。1周約8秒かけながら大きく5回まわします。
座ったまま! オフィスで肩ストレッチ|肩甲骨伸ばしで肩コリ防止
横になってできる肩まわりのストレッチ
リモートワークの日は、思いっきり寝転んでストレッチを!
Step1:体の右側を下にして横向きに寝ます。左ひざを直角に曲げ、前の床に下ろし、腕は肩の位置でまっすぐ伸ばし両手を重ねます。
Step2:左手を天井に向かってゆっくり上げていき、胸を開くようにして後ろの床に腕を下ろしていきます。
POINT:硬い人は無理をせず、止まったところで基本呼吸を5回。呼吸をしながら徐々に後ろの床に左手がつくようイメージ。
Step3:上側の左腕全体がお尻の上、右手の上、耳の横を通るようにゆっくりと回していきます。5回ほど繰り返して。反対側も[1]~[3]を同様に。
肩こりや肩甲骨に痛みが出る前にできる3つのこと
肩こりや猫背の悩みをストレッチでこまめにリセットすることも大事だけど、それと同じくらい気をつけたいのが生活習慣。ストレッチの効果を持続させるためにも、以下の3つのポイントはとくに注意してみてください。
同じ姿勢を続けない
国際中医薬膳師・大木さと子さんに教えていただきました。
同じ姿勢で居続けると冷えの一因になるので、注意!
筋肉は動かすことで熱を生じますが、とくに体の6〜7割の筋肉は下半身にあります。べたっと椅子に押し当てたままの太もも裏の筋肉は、その大きさにもかかわらず使われなければ血行不良になり、冷えがち。ふくらはぎや足首の冷えにもつながります。
冷え予防のクッションを使ったり、ストレッチをすることで緩和されます。肩など上半身の血行不良にも、ストレッチは有効です。同じ姿勢でいることで「日中動かしていない筋肉」を意識して、寝る前に5〜10分でもストレッチするだけで血流は変わります。
「冷え」につながる3つの悪習慣【冷やす飲食】【運動不足】もうひとつは?
正しい姿勢を意識する
日常生活では常に正しい姿勢を意識してみてください。猫背や前かがみの姿勢は背中にお肉をつける原因になることも。
腕を90度曲げて脇を締めて立ち、そのまま肘を後ろに引いていきます。肩甲骨を意識しながら動かすストレッチで正しい姿勢をキープする習慣をつけましょう。
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PCやスマホの見過ぎに気をつける
PCやスマホによる眼精疲労は頭痛を引き起こしやすくします。その原因が、首や肩のこりによるもの。症状がひどいときは、首や肩のストレッチ運動をしたり、ゆっくり湯船につかって血行を改善してみてください。
長時間スマホ、PCによる眼精疲労。現代病の治し方を女医が教えます!
最後に
肩のストレッチは慢性的なこりの解消だけでなく、仕事で煮詰まったときのリフレッシュにもおすすめです。筋トレをする前のウォーミングアップ、快眠のための準備に、ぜひ試してみてください。軽い筋トレ感覚で無理なく続ければ、肩や背中のむくみがすっきりしてヘルシーな美ボディに近づくはずです。