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2019.07.14

【肩こりからくる頭痛】との付き合い方を女医が教えます!

現代人にありがちな生活習慣と深く関連する肩こりは、多くの人を悩ませている症状の一つです。上手に付き合っていくにはどうすべきでしょうか?

肩こりはよく見られる症状のため軽く考えられがちですが、放っておくと肩や首の張りや痛みだけでなく、全身に様々な不調を引き起こすことがあります。

なかでも、ひどい肩こりに起こりやすい「頭痛」は日常生活や仕事にも支障を来たすことがあるため、できれば避けたいもの。万が一頭痛が起こったとしてもできるだけ早く改善することが望ましいと考えられます。

【目次】
【肩こり 頭痛】吐き気がするのは異常?
【肩こり 頭痛】市販薬でおすすめは?
【肩こり 頭痛】根本的に治すにはどうしたら?

【肩こり 頭痛】吐き気がするのは異常?

肩こりは首や肩に重苦しいダルさや痛みを引き起こし、疲れや倦怠感を助長するつらい症状の一つです。

よく見られる症状のため軽く考えられることが多く、セルフケアだけで対処している人がほとんどですが、中には病院での治療が必要なひどい肩こりもあります。

重度な肩こりは、痛みのために首や肩関節が動きにくくなるばかりでなく、頭痛や吐き気、めまいなどの症状を引き起こすことも少なくありません。

肩こり
(c)Shutterstock.com

とくに頭痛と吐き気はひどい肩こりによく見られる症状です。このような肩・首・背中の症状以外にものが見られる場合にはできるだけ早く病院を受診して肩こりの原因を調べ、適切な治療を受けることが大切です。

受診に適した診療科は整形外科

頭痛や吐き気を伴う場合には一般的な内科や神経内科を受診してもよいでしょう。

肩こりは長時間の同一姿勢や悪い姿勢などによる血行の悪化が根本的な原因です。しかし、なかには高血圧や目・脳の病気、噛み合わせの悪さなどが原因で肩こりが引き起こされることもありますので、気になる症状がある場合にはそれぞれに合わせた診療科を受診して、肩こりについても相談するようにしましょう。

【肩こり 頭痛】市販薬でおすすめは?

肩こりには市販薬で改善する場合があります。ドラッグストアや薬局などでは、肩こりに効くと謳われた薬が多く販売され、気軽に購入することができますのでまずは市販薬を使用して様子を見るのも一つの方法です。

ドラッグストア
(c)Shutterstock.com

これらの市販薬には、筋肉への血行を促す成分、痛んだ末梢神経を修復する効果のある成分などが含まれており、筋肉の緊張をほぐす筋弛緩成分や痛みを和らげる消炎鎮痛成分が含まれたものも販売されています。

肩こりの根本的な原因は僧帽筋を始めとした筋肉の血行悪化のため、これらの市販薬を服用することで血行が改善し、痛みを和らげることで肩や首の痛みも楽になることがあるのです。

肩こりが原因の頭痛も、根本的な原因の肩こりが改善すれば自然と治まっていきますので、まずは肩こりの改善を目指していきましょう。とはいえ、頭痛が強い場合には頭痛を改善するための薬が必要になることもあります。

頭痛
(c)Shutterstock.com

しかし、肩こりによる頭痛は一般的に広く用いられてるロキソニンなどの消炎鎮痛剤が効きにくいこともあります。十分な効果が得られない消炎鎮痛剤を多用していると「薬剤乱用性頭痛」を引き起こして、かえって症状が悪化することもありますので注意しましょう。

市販の頭痛薬が効かない時は、葛根湯や麻黄湯、桂枝人参湯など血行を改善する効果のある漢方薬がおススメです。漢方薬の効果には個人差がありますが、副作用が比較的少なく安心して服用することができますので、試してみましょう。

【肩こり 頭痛】根本的に治すにはどうしたら?

肩こりの根本的な原因は、僧帽筋や菱形筋、肩甲挙筋など首・肩・背中にまたがる筋肉の血行が悪化し、筋肉が硬く張ることです。このため、肩こりを根本から治すには、血行の悪化によって凝り固まった筋肉をほぐして血行そのものを改善する必要があります。

薬物治療であれば筋肉を柔らかくほぐすために筋弛緩薬の服用が挙げられますが、マッサージや温熱療法、ストレッチ、筋力強化トレーニングなどの理学療法を続けることが大切です。

また、日頃の姿勢や長時間同じ体勢でいる生活習慣なども改善していくのも重要なポイントの一つです。その他にも、整形外科などの病院では、消炎鎮痛剤の湿布や飲み薬、痛みが強い部位に直接麻酔液を注射する「トリガーポイント注射」が行われることもあります。

ほかには頭痛を伴うような強い肩こりは何らかの病気が背景にある可能性も考えられます。肩こりの他にも症状がある場合には、それぞれの症状に合わせた診療科を受診し、肩こりの原因となる病気がある場合は適切な治療を受けるようにしましょう。

診察
(c)Shutterstock.com

成田亜希子先生

一般内科医。プライベートでは二児の母。
保健所勤務経験もあり、医療行政や母子保健、感染症に詳しい。
国立医療科学院などでの研修も積む。
日本内科学会、日本感染症学会、日本公衆衛生学会所属。

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