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縦線にくびれ、美腹筋が作れるだけじゃない「エクササイズローラー」が優秀
自宅で気軽に使えるトレーニング器具のひとつ、エクササイズローラー。お腹まわりを中心に鍛えるアイテムで、腹筋ローラー、アブ(アブクラックス=腹筋)ローラーとも呼ばれています。
そんなエクササイズローラーの基本的な作りは、とてもシンプル。ローラーと呼ばれるタイヤ状のパーツの左右にグリップがついた、約30cmほどのコンパクトなトレーニング器具です。ヨガマット1枚分の省スペースで効率的なトレーニングができるのも魅力的ですよね。

前後に転がすだけでお腹の集中トレーニングができる!
エクササイズローラーは使いかたも簡単。両手でグリップを握り、ローラーを前後に転がすだけでOK。背中~腰を丸めながらエクササイズローラーを手前に引き寄せる際、お腹の筋肉が強く使われます。腹部中央にある腹直筋や脇腹にある腹斜筋に負荷がかかることで腹部全体を引き締めて、美腹筋を作ることができるのです。「お腹に縦線を入れたい」「くびれを作りたい」といったお腹の集中トレーニングにぴったり!…なだけではありません。ダイエット中に気になるさまざまなパーツのトレーニングにもおすすめです。

“お腹以外”の「エクササイズローラーの効果」は?
エクササイズローラーを使うと、お腹だけでなく二の腕と背中の筋肉も鍛えられます。
●二の腕
エクササイズローラーを押す動作では、二の腕のタプタプした部分・上腕三頭筋が使われます。
●背中
背骨を支える背中脊柱起立筋は、ローラーを転がす時の姿勢の保持に使われます。さらに背中の大きな筋肉・広背筋は、腕をうしろに引くときに使われます。
日常生活ではあまり使われない二の腕の筋肉や、背中の筋肉が強化されることで、腕まわりスッキリ&姿勢の改善・肩こり予防にも効果を期待できるんです。
またこのように体の大きな筋肉が鍛えられると、基礎代謝もUPします。消費されるエネルギー量が増えることで、ダイエット効果も高まるでしょう。
続いては、エクササイズローラー初心者さん向けの使い方と、「こんな時どうする?」の対処法をご紹介。エクササイズローラーは、筋力に自信がない女性から運動に慣れた上級者さんまで幅広く使うことができるので安心してくださいね。
初心者さんは姿勢が安定しやすい【膝コロ】から!
エクササイズローラーを初めて使う人や、筋力に自信がない人は、「膝コロ」から挑戦してみましょう。
「膝コロ」は、床にひざをついた状態でエクササイズローラーを転がすトレーニング方法。ひざと足先を床につけて安定させるため、上半身がブレにくくなります。まずは、平らな床やヨガマットを敷いた床の上にエクササイズローラーを置いてスタンバイ!
STEP 1:ひざ立ちになり、エクササイズローラーのハンドルを持つ。

▲スタートポジションは、エクササイズローラーを肩の下~少し前あたりにセットした位置です。
ひじは伸ばし、足先は立てておきましょう。
STEP 2:エクササイズローラーを前方に転がす~体に引き寄せる。

▲エクササイズローラーを前方にゆっくり転がします。まずは近い距離で転がし、慣れてきたら体が真っすぐになるように負荷をかけるのがポイント!
ここでも、ひじはしっかり伸ばしておきましょう。〈回数:10回×3セット〉
注意点
①腰を反らせない
目線が上がると腰が反りやすくなり、負担がかかるので注意。
②前にゆっくりと体重をかけながら、エクササイズローラーを押し出す
腕や肩の力に頼らず、お腹に力を入れる&下半身に重心をおく。
③エクササイズローラーを引き寄せるときは、背中を丸めてお腹に強い力を入れる
勢いや反動を使わず、ジワジワ引きつけるとgood!
【膝コロ】の次は、脚をクロスして強度UP
「膝コロ」の動作に不安がなければ、脚をクロスして強度を上げてみましょう。
STEP 1:「膝コロ」と同様にエクササイズローラーのハンドルを持ったら、脚をクロスする。

▲脚はどちらが上でもOK。
STEP 2:エクササイズローラーを前方に転がす~体に引き寄せる。

▲エクササイズローラーを前に転がす時、足先を床から浮かせます。不安定な姿勢になるので、上手にバランスを取りましょう。
エクササイズローラーを引きつける時、足先を床に下ろします。〈回数:10回×3セット〉
【前に転がりすぎない?】心配な人は壁を使って!
エクササイズローラーが前に転がりすぎないか心配な人は、壁をストッパーにする方法もおすすめです。
やり方:壁から少し離れたところでスタートポジションを取り、無理なく動ける距離でおこなう。

▲キツイと感じたら、距離を縮めてみて!
【床についたひざが痛い時】は、ヨガマットを折り返して軽減させる
エクササイズローラー使用時のお悩みで多いのが、床についたひざが痛くなること。部分的に使えるトレーニングマットを購入するのもいいのですが、ヨガマットを折り返すだけでも痛みを軽減できるケースがあります。
やり方:ひざ部分のヨガマットを折り返す。

▲ひざ下のヨガマットが2重になるように、折り返します。
写真は片ひざver.ですが、ヨガマットの後方を半分に折って両ひざを保護する方法もあります。ただし、エクササイズローラーを転がす前方にシワが入ると、ボコボコして動かしにくくなるので注意!
【戻って来られない時】は、横にゆっくり倒れる
エクササイズローラーを限界まで転がしてしまい、戻れなくなった時や、疲れて体に引き寄せられなくなった時は、横にコロンと倒れるのもひとつの手です。顔や体を打たないように気を付けて、ソッと倒れるのがコツ。
やり方:ハンドルから手を放さず、体を優しく横に倒す。

▲これは姿勢を戻せなくなった時の対処法なので、毎回おこなうものではありません。
エクササイズローラーで、目指せタイトな上半身!
上半身を効果的に引き締めてくれるエクササイズローラーは、フィット感のあるトップスを着こなしたい人のボディメイクにもおすすめ。スポーツ用品店やネットストア、ダイソーなどでも購入できるので、チェックしてみてくださいね。

ヨガインストラクター・高木沙織
「美」と「健康」を手に入れるためのインナーケア・アウターケアとして、食と運動の両方からのアプローチを得意とする。食では、発酵食品ソムリエやスーパーフードエキスパート、雑穀マイスターなどの資格を有し、運動では、骨盤ヨガ、産前産後ヨガ、筋膜リリースヨガ、Core Power Yoga CPY®、そのほかにもリフレッシュドライヘッドスパ、パーソナルリンパケアリストといった資格のもと執筆活動やさまざまなイベントクラスを担当。
趣味はボルダリング!