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「胸を残して痩せる」って可能? それとも不可能?
「ダイエットをして体の脂肪は減ったけれど、痩せて胸が小さくなった」―。こんな経験はありませんか? 胸を残した部分痩せって、難しいですよね。というのも、胸は大半が脂肪でできているため、体のほかの部分の脂肪が落ちると胸も一緒に痩せてしまうのが一般的なんです。
それってつまり…胸痩せしないダイエット方法はないということなのでしょうか?

胸を残すダイエットのポイントは「栄養バランスの良い食事」と「胸を揺らしにくい筋トレ」
食事制限や有酸素運動によるダイエットで脂肪が落ちると、胸を含めた全身痩せになる傾向があります。また栄養不足でホルモンバランスが乱れることや、胸が揺れるような運動でバストを支えるクーパー靭帯にダメージが加わることも、胸のサイズや形をキープするために注意したいところです。
では、できるだけ胸痩せしないためには?
ポイントは栄養バランスの良い食事、運動時は胸を保護するスポーツブラの着用を徹底するのと同時に「大胸筋(だいきょうきん)」の筋トレを取り入れること。
大胸筋は胸の浅い部分に位置する扇形の筋肉で、バストを支える土台です。この大胸筋を筋トレで鍛えることによって、胸を正しい位置に維持しやすくなったり、ダイエットによる胸のボリュームの減少を避けやすくなります。
ここでは座った姿勢でおこなう優しい筋トレを中心に紹介していくので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
筋トレ前後に! 【四つ這い】で胸周りの筋肉をほぐすストレッチ
STEP 1:四つ這いになる。

▲手は肩幅、脚は腰幅に開き、肩の下に手首、股関節の下にひざをつきます。腰で天井を押すイメージで、背中を平らにしましょう。
STEP 2:胸を床に近づけたら、左腕を肩から真横に伸ばす。

▲ひじを曲げ、上体を床に近づけます。右側頭部を床につけたら、左腕を肩から真横に伸ばしましょう。〈回数:5呼吸〉
STEP 3:左手を頭の先に伸ばす。

▲左手を頭の先に伸ばします。左胸の周りが心地良くストレッチされる位置に腕をセットしましょう。〈回数:5呼吸〉
反対側もおこないます。
胸周りのストレッチは、筋トレ前後のウォームアップ・クールダウンになるほか、血液・リンパ液の流れが良くなることで上半身のむくみ対策に効果を期待できます。
【椅子に座って胸を開く】優しい筋トレ1
STEP 1:椅子に浅く座り、腕を体側に下ろす。

▲手でお尻の肉をかき分け、左右の座骨(お尻の下のほうにある尖った骨)に均等に体重を乗せたら腰をスッと立てます。
手のひらは内側に向け、リラックス。
STEP 2:【息を吸いながら】胸を広げる。

▲肋骨の下を斜め上に向け、胸を広げます。腕は体側から少し離し、手のひらを外側に向けましょう。左右の肩甲骨を中央に寄せ、胸をしっかり開くと〇!
STEP 1~STEP 2を呼吸に合わせて繰り返します。〈回数:5~10回〉
【胸の前で手のひらを押し合う】優しい筋トレ2
STEP 1:あぐらで座り、胸の前で手のひらを合わせる。

▲ここでも、左右の座骨で床をとらえて腰~背筋をスッと伸ばして座ります(椅子に座ってもOK)。胸の前で手のひら同士を合わせたら、前腕をアンダーバストの位置に下げましょう。
STEP 2:手のひら同士を押し合う。

▲手のひら同士のあいだでボールを潰すようなイメージで、ギューッと強く押し合う~緩める動きを繰り返します。<回数:10回>
【腕を上げ下げするだけ】優しい筋トレ3
STEP 1:あぐらで座り、腕を横に広げる。

▲腕は肩の高さで横に広げ、手のひらを下に向けます。
STEP 2:【息を吸いながら】腕を頭上に伸ばす。

▲腕は肩から真っすぐ上に伸ばします。手のひらは内側に向けましょう。
胸周りや脇の下の筋肉を意識しながら、STEP 1~STEP 2をゆっくり繰り返します。〈回数:10回〉
【大胸筋+腕にもアプローチ】胸の存在感をUPさせる筋トレ
大胸筋は、腕立て伏せや懸垂、投球、テニスのサーブなどの動きで使われる筋肉。ここでは、大胸筋にプラスして腕の筋肉にもアプローチするトレーニングをしていきます。腕を引き締めて、胸の存在感を際立たせましょう。
STEP 1:四つ這いになる。

▲ストレッチ1と同様に、四つ這いの基本姿勢を整えます。手は大きく開き、人差し指を正面に向けてひじを少し緩めたら、脇を締めましょう。
STEP 2:片脚ずつうしろに伸ばして、ハイプランク。

▲両脚を揃え、体を斜め一直線の姿勢に保ちます。お腹が下がったり、お尻が上がったりしないように、姿勢に気を付けましょう。
STEP 3:腰を引き上げる。

▲ひざを真っすぐに伸ばし、手首~お尻まで斜め一直線に保ちます。かかとが床につかない場合、浮かせていてもOK。
重心を前後に移動させ、STEP 2~STEP 3の動きをゆっくり繰り返します。〈回数:5~10回〉
ダイエットで胸以外だけ痩せるのは難しいもの。ですが、胸周りの筋トレを取り入れて、メリハリのあるボディラインを目指すことは十分に可能!どんな筋トレをしたらいいのか迷ったら、ぜひ試してみて。

ヨガインストラクター・高木沙織
「美」と「健康」を手に入れるためのインナーケア・アウターケアとして、食と運動の両方からのアプローチを得意とする。食では、発酵食品ソムリエやスーパーフードエキスパート、雑穀マイスターなどの資格を有し、運動では、骨盤ヨガ、産前産後ヨガ、筋膜リリースヨガ、Core Power Yoga CPY®、そのほかにもリフレッシュドライヘッドスパ、パーソナルリンパケアリストといった資格のもと執筆活動やさまざまなイベントクラスを担当。