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バランスボールより場所を取らない「エクササイズボール」。手足で挟んで引き締め効果UP!
バランスボールは、バランス感覚のトレーニングを主な目的として使われる大きなゴムボール。椅子の代わりに座る、うつ伏せ・仰向けで体を預けてトレーニングをするなどの使い方ができる一方で、その大きさから場所を取るのが難点かもしれません。
それなら、同じ運動用のボールでもサイズがグッと小さくなったエクササイズボールを使ってみるのはどうでしょうか?

普段あまり運動しない人でも使いやすいミニサイズ
エクササイズボールは、ミニボール(小さいバランスボール)やピラティスボールなどと呼ばれることもあります。運動時に負荷をかけて筋力やバランス力を強化するほか、ヨガ・ピラティス・ストレッチなどではポーズのサポートにも役立ちます。
大きさは20cm~25cm程度が一般的で、55cm~75cmほどあるバランスボールと比べるとかなり小さめ。置き場所もさほど取らないうえに、空気入れを使わなくても自力で簡単に膨らませることが可能です。
またコンパクトなサイズ感から手で持ちやすく、さらに手足のあいだに挟みやすいため、普段あまり運動をしない人は無理なく、運動強度を上げたい人はしっかりめにボールエクササイズをすることができます。
例えば、エクササイズボールを手や足のあいだに挟むことで、内側に押す力が加わって二の腕・内ももの引き締めに効果を期待できるでしょう。
いつもと同じ動きでも使う筋肉が増えたり、筋トレやストレッチのヴァリエーションを増やすことができたりするのが、エクササイズボールなんです。ここからは、エクササイズボールを使って凝りやすい背中・腰のストレッチ~体のパーツ別・筋トレのやり方をご紹介。
その前に―。
まずは、エクササイズボールの空気量を調整しましょう。空気パンパンよりも、少し抜いて軽く凹んだ状態にすると、ボールが床と接地する面積が広くなって安定するだけでなく、手や足で挟みやすくなります。
ゴリゴリに凝った【背中・腰】を気持ち良く伸ばすストレッチ
まずは、背中や腰のストレッチから。
STEP 1:四つ這いになる。

▲手は肩幅、脚は腰幅に開き、肩の下に手首、股関節の下にひざをつきます。腰で天井を押すイメージで、背中を平らにしましょう。
エクササイズボールは、手の前にセットします。
STEP 2:お尻をうしろに引く。腕は前に伸ばして、エクササイズボールに乗せる。

▲お尻をうしろに引き、かかとに近づけます。腕はまっすぐ前に伸ばして、エクササイズボールの上に手を乗せましょう。背中や腰が心地良くストレッチされる姿勢に整えます。
肩が凝りやすい人は、手のひらを上に向けてもOK。〈回数:5呼吸〉
エクササイズボールを体の前・うしろで上げ下げ【二の腕】の筋トレ
二の腕の筋トレは、手のあいだに挟んだエクササイズボールを押しつぶすような感覚を意識しながらおこないます。
STEP 1:あぐらで座る。腕を前に伸ばし、手でエクササイズボールを挟む。

▲腕は肩の高さに持ち上げ、両手のあいだにエクササイズボールを挟みます。
あぐらの姿勢・ポイント:手でお尻の肉をかき分け、左右の座骨(お尻の下のほうにある尖った骨)に均等に体重を乗せて、背筋を伸ばします。
STEP 2:腕を頭上に伸ばす。

▲エクササイズボールをギュッと挟んだまま、腕を頭上に伸ばします。腕の位置は、耳の横が目安。手の指先で天井を押すイメージで、やや上に伸びると〇。
STEP 1~STEP 2の動きを繰り返しましょう。〈回数:10回×3セット〉
STEP 3:ひざ立ちになり、体のうしろでエクササイズボールを持つ。

▲脚は腰幅程度に開きます。腕を体のうしろにまわしたら、お尻の前でエクササイズボールを持ちましょう。
STEP 4:腕を体から離す。

▲エクササイズボールを挟んだまま腕を体から離して、無理のない高さまで持ち上げます。
左右の肩甲骨を中央に寄せ、二の腕の裏側に効いているのを感じながらSTEP 3~STEP 4の動きを繰り返しましょう。〈回数:10回×3セット〉
【二の腕・体幹・内もも】をまとめてエクササイズ
続いては二の腕や体幹、内もものエクササイズ。特に意識したいのは、太ももをギュッと閉じる力です。
STEP 1:ひざを立てて座る。ひざのあいだにエクササイズボールを挟む。

▲ひざを立てた体育座りをしたら、両ひざのあいだにエクササイズボールを挟みます。手を体のうしろについて、上体を軽く倒しましょう。
STEP 2:お尻を床から持ち上げる。

▲肩~ひざが一直線、床と水平の高さまでお尻を持ち上げます。
肩の下に手首、ひざの下にかかとがくるように姿勢を整えたら、エクササイズボールを落とさないように太ももを内側にキュッと閉じましょう。〈回数:3呼吸キープ×5セット〉
額とひざを近づける【お腹】の筋トレ・・・強度:★
最後は、お腹の筋トレを強度別に2種類ご紹介。
STEP 1:仰向けになり、ひざを立てる。ひざのあいだにエクササイズボールを挟む。

▲左右のひざでエクササイズボールを挟んだら、ひざの下にかかとがくるように姿勢を整えます。頭のうしろで手の指を組みましょう。
STEP 2:額とひざを近づける。

▲頭と脚を床から浮かせ、額とひざを近づけます。太ももを閉じ、エクササイズボールをしっかり挟んだまま仰向けに戻ったら、同じ動きを繰り返しましょう。〈回数:10回×3セット〉
仰向けで脚を90度まで上げる【お腹】の筋トレ・・・強度:★★
STEP 1:仰向けになり、内くるぶしのあいだにエクササイズボールを挟む。

▲脚は真っすぐ伸ばし、内くるぶしのあたりでエクササイズボールを挟みます。腕は体側に下ろし、手のひらを下に向けましょう。
STEP 2:脚を90度の高さまで持ち上げる。


▲手のひらでしっかり床をとらえ、背筋を伸ばします。腰で床を押すイメージを持つと、姿勢が安定しやすいでしょう。
下腹部に力を入れ、エクササイズボールを挟んだまま両脚を床から持ち上げ、床と垂直の高さでストップ。両脚を床ギリギリのところまでゆっくり下ろしてきたら、STEP 1~STEP 2を繰り返します。〈回数:10回×3セット〉
最後に
エクササイズボールを挟むだけで、普段使わない筋肉にアプローチできるばかりか、体のバランスをうまく取り続けることで姿勢の改善も効果を期待できます。ぜひ、参考にしてみてくださいね。

ヨガインストラクター・高木沙織
「美」と「健康」を手に入れるためのインナーケア・アウターケアとして、食と運動の両方からのアプローチを得意とする。食では、発酵食品ソムリエやスーパーフードエキスパート、雑穀マイスターなどの資格を有し、運動では、骨盤ヨガ、産前産後ヨガ、筋膜リリースヨガ、Core Power Yoga CPY®、そのほかにもリフレッシュドライヘッドスパ、パーソナルリンパケアリストといった資格のもと執筆活動やさまざまなイベントクラスを担当。