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2025.07.29

「羽化登仙」とは酔っていい気分になること|喜びやお酒にまつわる四字熟語を知ろう

「羽化登仙」とは、お酒を飲んでいい気分になることのたとえです。「うかとうせん」と読み、天にも昇るような心情を表します。本記事では「羽化登仙」の正しい意味や使い方を紹介。関連する四字熟語も知り、言葉の幅を広げましょう。

「羽化登仙(うかとうせん)」の意味とは?

「羽化登仙(うかとうせん)」には、「羽が生えて仙人になり、天にも昇るような気持ち」という意味があります。転じて、お酒などに酔い、よい気分になった状態を表す四字熟語です。

「羽化登仙」という言葉は、蘇軾(そしょく)という中国の政治家が記した古い書物「「前赤壁賦(ぜんせきへきのふ)」に登場します。

現代では「羽化登仙の心地(ここち)」、「羽化登仙の気分」のように用いるのが一般的です。

うか‐とうせん〔ウクワ‐〕【羽化登仙】
《蘇軾「前赤壁賦」から》中国古代の信仰で、からだに羽が生え仙人となって天へのぼること。また、酒に酔ってよい気持ちになったときのたとえにいう。羽化。

出典:小学館 デジタル大辞泉

「羽化登仙」の使い方

「羽化登仙」は、日常会話で以下のように活用できます。背中に羽根が生え、仙人になって飛べるのでは? と思えるほど気持ちよく酔ったときは、「羽化登仙」という表現が適しているでしょう。

・プロジェクトの成功を祝い、仲間がパーティーを開いてくれた。いつものお酒がまた格別な味わいで、まさに羽化登仙の心境だ
・久しぶりに実家に帰り、両親とお酒を酌み交わした。彼との婚約を報告したところ、2人とも羽化登仙の心地だと顔を赤くして喜んでくれた
・友人とのお酒は、どうしてこんなにおいしく楽しいのだろう。今は羽化登仙の気持ちなのに、明日になれば、また仕事の日々が待っている…

グラスで乾杯する様子
(c)AdobeStock

「羽化登仙」の類語「壺中之天」

「羽化登仙」と似た意味をもつ四字熟語は、「壺中之天(こちゅうのてん)」「壺中の天地」です。おもに、別天地や別世界などの意味をもちます。

言葉の由来は、中国の古い書物「後漢書(ごかんじょ)」の故事にあるとされています。

仏教学者の費長房(ひちょうぼう)は、あるとき、壺売りの老人が壺の中に入ったのを目撃しました。老人に頼み込み自分も中に入れてもらったところ、そこにはすばらしい別天地が広がっていたといいます。

また、壺の中で老人と美酒を酌み交わしたことから、「壺中之天」には「酒を飲み俗世間を忘れる」という意味も含まれています。

「羽化登仙」のような喜びに関する四字熟語

以下は、「羽化登仙」のようなうれしい気持ちや喜びなどにまつわる四字熟語です。

・喜色満面(きしょくまんめん)
・欣喜雀躍(きんきじゃくやく)

「羽化登仙」はお酒にまつわる言葉のため、使用機会が限られるかもしれません。その他の場面でうれしい気持ちを表したいときは、これらの活用を検討してみましょう。

高評価しているビジネスシーンのイラスト
(c)AdobeStock

「喜色満面(きしょくまんめん)」

「喜色満面」とは、喜びが表情に溢れていることです。ここでの「色」には色彩ではなく、表情や様子などの意味があります。

また「満面」には顔中や顔全体といった意味があり、得意げな様子が顔中に現れていることは「得意満面」と言い表されます。

お酒の有無に関係なくうれしい様子を表す際に使える表現です。

・念願の契約を取り付けた彼女は終始、喜色満面だった
・実家に帰ると、両親が喜色満面で出迎えてくれた

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「欣喜雀躍(きんきじゃくやく)」

「欣喜雀躍」は、思わず踊り出してしまうほど喜びの感情が溢れることです。

「雀躍」には、スズメが踊るように喜ぶという意味があります。また、「欣」や「喜」は、どちらも喜びを表す語句です。

・新商品の売れ行きが好調で早くも品切れという一報に、誰もが欣喜雀躍で喜んだ
・資格試験に合格したという私の知らせを、先輩は自分のことのように欣喜雀躍で喜んでくれた

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「羽化登仙」のようなお酒に関する四字熟語

四字熟語には、「羽化登仙」のようにお酒にまつわるものがいくつかあります。

・酔生夢死(すいせいむし)
・酔眼朦朧(すいがんもうろう)
・美酒佳肴(びしゅかこう)

ここでは、それぞれの正しい意味と活用法について確認していきましょう。

乾杯している手元
(c)AdobeStock

「酔生夢死(すいせいむし)」

「酔生夢死」には、酒に酔って夢見心地で一生を過ごすという意味があります。転じて、意味のない一生を表す言葉です。

お酒にまつわる四字熟語ですが、「羽化登仙」のような喜びの要素はありません。

むなしい一生を指すニュアンスが強いため、日常会話では正しい意味を理解したうえで使用してください。

・何の目標もなく、ただ日々を過ごしているだけでは、酔生夢死の一生を送ることになるだろう
・人に自慢できることもないまま、この歳になってしまった。このまま酔生夢死のような人生を送りたくはない

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「酔眼朦朧(すいがんもうろう)」

「酔眼朦朧」は、ひどくお酒に酔った状態を表します。「酔眼」は酔って焦点が定まらない目つき、「朦朧」は霞んではっきりしない様子を表す言葉です。

「羽化登仙」もお酒に酔った状態を表しますが、「酔眼朦朧」のように「物がはっきり見えないほど酔っている」という意味はありません。

また、お酒に酔って足元がふらつく様子は、「酔歩蹣跚(すいほばんさん)」と表現されます。

・今日はいつもより飲みすぎてしまったのか、酔眼朦朧としてきた
・昨夜は酔眼朦朧に酔歩蹣跚といった状態だったけど、あれから無事に帰宅できた?

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「美酒佳肴(びしゅかこう)」

「美酒佳肴」は人の感情ではなく、ごちそうを意味する言葉です。「美酒」はおいしいお酒、「佳肴」には、おいしい肴(さかな)という意味があります。

「肴」は火をとおした肉や魚のことで、魚介のみを指す言葉ではありません。とてもおいしい料理に出合ったときは、以下のように「美酒佳肴」を使ってみましょう。

・その日、上司は私たちをホームパーティーに招き、美酒佳肴でもてなしてくれた
・三ツ星レストランの料理はどれもすばらしく、これが美酒佳肴というものかと感動した

「羽化登仙」を使い喜びの感情を表そう

お酒を飲み、天にも昇るほどよい気持ちは「羽化登仙」と言い表します。また「喜色満面」や「欣喜雀躍」は、お酒に関係なくうれしい気持ちを表したいときにぴったりの四字熟語です。

無意味な一生は「酔生夢死」、ひどく酔った状態は「酔眼朦朧」など、四字熟語を使うとその場の状況や感情を端的に表現できます。

今回紹介した使用例も参考に、ぜひそれぞれを日常会話やビジネスシーンで活用してみてください。

メイン・アイキャッチ画像:(c)Adobe Stock

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