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骨盤の歪みは「全身の歪み」のもとです!
骨盤の歪みとは、「骨盤“だけ”が歪んでいる状態のこと」― Yes or No?
正解はNoです。骨盤は、体のほぼ中心に位置する骨の集合体。そして、上半身と下半身をつなぎ、全身を支える土台としての働きと、内臓や生殖器を支えて守る働きをしています。
そのため骨盤が歪むと、周辺の筋肉や関節に不自然な負担がかかって体のバランスが崩れ、全身の歪み、筋肉の凝り、内臓の不調など(※)の原因になると考えられているのです。
※ 具体例:腰痛、肩こり、冷え、むくみ、消化不良・便秘、尿漏れ(骨盤底筋群の弱化)、下腹ぽっこり、生理痛…
また骨盤の歪みといっても幅が広く、「開閉」「前後」「上下」と大きく分けて3つのタイプがあります。ここでは私たちが連日、しかも長時間に渡って取りがちな2つの姿勢と関係がある上下の歪みに注目していきましょう。

骨盤「上下の歪み」ができやすい人の特徴
骨盤の「上下の歪み」とは、骨盤の片側一方が高く上がってしまっている状態のこと。脚を組んで座る、バッグを片側の肩にかけ続けることなどによって、骨盤周辺の筋肉がねじれたり、骨盤そのものが傾いたりして歪みが生じやすくなります。
どちらもデスクワーク中や通勤時などに無意識のうちにしてしまうことが多い姿勢・行動です。心当たりがある人は、自分の骨盤が上下に歪んでいるかどうかをチェックしてみましょう。
骨盤「上下の歪み」セルフチェック:やり方
チェック方法1:鏡の前に立ち、脚を腰幅に開いて手を腰に添える。

▲手は上前腸骨棘(じょうぜんちょうこつきょく)に添えます。上前腸骨棘は、 手を腰に添えたとき指先が触れる骨盤の一番突出した部分のこと。
ここで左右の手の位置をチェックし、高さに違いがあるかを見ていきましょう。この写真では、向かって左側がやや上がっています。
チェック方法2:骨盤を片側ずつ持ち上げる~下げる。

▲つま先で床を押すイメージで骨盤を片側ずつ持ち上げ、ゆっくり下げます。この時、骨盤を下げにくいのはどちら側かチェックしましょう。
下げにくいと感じる方の骨盤が日常的に上がっていると考えられます。
エクササイズのポイント
ここからは、骨盤のバランスを整えるエクササイズをご紹介。骨盤まわりの筋肉を動かすことにより、歪みの調整や姿勢の改善、内臓の活性化、冷え・むくみの解消などの効果を期待できます。エクササイズのポイントは、骨盤が上がっている方を重点的におこなうことです。
【寝ながら】かかとを突き出す「骨盤の上下運動」
STEP 1:仰向けになる。

▲腕は体側に下ろし、脚は腰幅に開きます。
STEP 2:手を腰に添え、片足ずつかかとをつき出す。


▲脚の長さが変わるようなイメージで、かかとをグーッと突き出します。次の吸う息でもとの位置に戻しましょう。
骨盤が上に傾いていた方を重点的に下げ、左右交互に5~10回を目安におこないます。
【椅子を用意】座ったままできる「骨盤の上下運動」
「骨盤の上下運動」は、デスクワーク中の椅子に座った姿勢や自宅でのリラックスタイムに床に座った姿勢でもできます。
STEP 1:椅子に浅く座ったら、両手を腰に添える。

▲お尻の肉を外にかき出し、左右の座骨(尖った骨)にバランスよく体重を乗せて座ります。
STEP 2:左右交互に骨盤の上げ下げをする。

▲つま先で床を押し、お尻を浮かせるようにして骨盤を上げます。お尻を座面に押し付けるように軽い力を入れて下げたら、反対側もおこないましょう。
左右交互に5~10回を目安に繰り返します。
床に座ったままでもOK。

▲ひざを立てて床に座った姿勢でも、同様のエクササイズができます。
【寝ながら】上がっている方の骨盤を下げるエクササイズ
STEP 1:仰向けになる。

▲腕は体側に下ろし、脚は真っすぐに伸ばしておきます。腰が床から浮きやすい場合、下に丸めたタオルかブランケットを置いてもOK。
STEP 2:左ひざを立てる。

▲脚を揃えたら、左ひざ(骨盤が上がっている方のひざ)を立てます。
STEP 3:左かかとをお尻の横につける。

▲左ひざを内側に倒したら、手で左つま先をサポートしながらかかとをお尻の横に近づけます。左太ももにストレッチをかけ、左側の骨盤を引き下げましょう。5~10呼吸キープします。
【ブランケットを用意】横向きで脇腹をストレッチ
最後は、丸めたブランケットやバスタオルもしくはストレッチローラーを使用して、骨盤の上下の動きで使われる脇腹の筋肉をストレッチしていきます。
STEP 1:右体側を下にして、横向きになる。

▲丸めたブランケットを横向きに置き、肋骨や骨盤の骨に当たらない位置に体をセットします。右肩の下に右ひじをつき、両脚を揃えましょう。ひざは軽く曲げます。
STEP 2:息を吐きながら、体を前に倒す。

▲ヘソをのぞき込むように、体を前に倒します。
STEP 3:息を吸いながら、体をうしろに倒す。

▲目線は左の肩越しに天井に向けます。脇腹に心地良い刺激を感じながら、STEP 2~STEP 3を呼吸に合わせて5~10回。反対側もおこないましょう。
残念ながら、骨盤の歪みを自力で正しい位置に戻すのは簡単ではありません。日頃から姿勢のクセに気をつけて「歪みをできるだけ作らない」ように意識して過ごしたいものです。

ヨガインストラクター・高木沙織
「美」と「健康」を手に入れるためのインナーケア・アウターケアとして、食と運動の両方からのアプローチを得意とする。食では、発酵食品ソムリエやスーパーフードエキスパート、雑穀マイスターなどの資格を有し、運動では、骨盤ヨガ、産前産後ヨガ、筋膜リリースヨガ、Core Power Yoga CPY®、そのほかにもリフレッシュドライヘッドスパ、パーソナルリンパケアリストといった資格のもと執筆活動やさまざまなイベントクラスを担当。