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年齢を重ねるにつれて「摂取カロリー>消費カロリー」になるってどういうこと!?
これまでと比べて食事内容や食べ物の好みが変わったわけでもないのに、体が重たい気がする―。これは、「年齢を重ねるにつれて基礎代謝(※)量が緩やかに減少していく」ことと関係しています。
※ 基礎代謝とは:生命活動を維持するために無意識のうちに消費されるエネルギーのこと。例えば体温を調節する、心臓を動かす、呼吸をするなど、人が生きていくために最低限必要なエネルギーが基礎代謝です。
ちなみに女性の基礎代謝のピークは、10代半ばの1,410kcal。18~49歳になると、そこから300kcal近く低下した1,110~1,160kcal程度が平均基礎代謝量になります。ピーク時と比べて、コンビニおにぎり1個分以上の消費カロリーが減ることになるのです。
「食事内容は同じなのに、体重が増える」という現象は、同じものを食べていても消費カロリーが減っているということ。「摂取カロリー>消費カロリー」状態になっていると考えられるでしょう。

基礎代謝を上げるには「大きな筋肉」の筋トレ
また年齢とともにハードな運動がキツくなってくると、筋肉量も減っていくでしょう。筋肉量は基礎代謝と深い関係があり、筋肉量が減ると基礎代謝も低下します。基礎代謝を維持するためには、有酸素運動(ウォーキング・ランニングなど)や筋トレといった適度な運動をして、筋肉量を減らさないことがとても大事なのです。
ここではジムに行ったり、マシンを使ったりせずに、自宅で簡単にできる筋トレの方法をご紹介。ポイントは、太ももやお尻などの大きな筋肉から鍛えることです。そうすることで基礎代謝が上がりやすくなるうえに、健康的で引き締まった体を手に入れることができます。
早速、部位別のメニューを見ていきましょう。
【座りながら】体を「Z」の形でキープ! 前もも(大腿四頭筋)の筋トレ
STEP 1:床にひざ立ちになり、両腕を肩の高さに上げる。

▲脚は腰幅に開き、足の甲は寝かせます。頭頂からひざまで一直線になるように姿勢を保ち、腕は肩の高さで床と水平をキープしましょう。
STEP 2:上体をうしろに倒して、“Z”の形をキープ。

▲息を吐きながら、上体をゆっくりうしろに倒していきます。頭頂からひざを斜め一直線に保ちながら、無理なく倒せるところまででOK!
体をアルファベットの“Z”の形にしたら、前ももにグッと力が入っているのを感じながら10秒キープ×3セット。
【座りながら】エクササイズチューブと椅子で前ももの筋トレ
次は、エクササイズチューブを使った筋トレ。100円ショップでも購入可能なエクササイズチューブは、無理なく筋トレの負荷を高めることができるアイテム。1本持っておくと便利です。
STEP 1:椅子の前脚・左側にエクササイズチューブをかけ、左脚を通す。

▲まず、椅子が安定しているかをチェック! 問題なければ前脚の左側にエクササイズチューブをかけて、左脚を通しましょう。
手で座面の両サイドを持っておくと、姿勢がブレにくくなります。
STEP 2:左脚を伸ばす。

▲左脚を真っすぐ前に伸ばします。前ももの筋肉に力が入るところまで脚を伸ばしたら、ゆっくりSTEP 1に戻り、10~20回繰り返しましょう。
反対側も同様におこないます。
【うつ伏せ】でおこなうもも裏(ハムストリング)の筋トレ
STEP 1:うつ伏せになる。

▲腕は体側に添わせ、手のひらを下に向けます。脚を腰幅に開いたら、あごもしくは額を床につけましょう。
STEP 2:上半身と脚を床から持ち上げる。

▲最初に上半身を起こし、それから脚を持ち上げます。下腹部の奥に力を入れて姿勢をキープ。もも裏に力が入るところで5呼吸キープ×3セット。
脚を高く上げようとすると、腰に負担がかかるので注意!
STEP 2がツラい場合

▲STEP 2の姿勢がツラい場合、脚だけ持ち上げてみましょう。
【四つ這い】エクササイズチューブでおこなうもも裏の筋トレ
STEP 1:四つ這いになり、エクササイズチューブをセットする。

▲エクササイズチューブを左足の裏にかけ、反対側を右ひざの下でしっかり踏んでおきます。
四つ這いの基本姿勢:手は肩幅、脚は腰幅に開き、肩の下に手首、股関節の下にひざをつきます。腰で天井を押すイメージで、背中を平らにしましょう。
STEP 2:左脚をお尻の高さに持ち上げる。

▲左ひざをゆっくり伸ばしていき、左脚をお尻の高さまで持ち上げます。右ひざで踏んでいるエクササイズチューブが外れないように注意。
STEP 3:左脚を上げ下げする。

▲STEP 2の姿勢をベースに、ひざを伸ばしたまま左脚を上げ下げします。エクササイズチューブが外れないように気をつけながら10回×2セット繰り返したら、反対側もおこないましょう。
※ エクササイズチューブは柔らかくて伸びやすいもの、もしくは長さがあるものを使うと途中で外れにくいです。
【四つ這い】でおこなうお尻(大臀筋)の筋トレ
最後は大臀筋(お尻の筋肉)のトレーニングです。写真ではやりやすいようにエクササイズチューブを使っていますが、なくても届く人は、手で足の甲をつかんでもOK。
STEP 1:四つ這いになる。

▲前のエクササイズと同様に、四つ這いの基本姿勢を整えましょう。
STEP 2:エクササイズチューブを右足の甲にかけ、右手で引く。

▲右足を高く持ち上げるよりも、右ひざを伸ばすことを意識すると、もも裏の筋肉に効いてきます。5呼吸キープ×3セットを目安に、反対側もおこないましょう。
筋肉は「休んでいる時に成長する」
筋トレは、毎日おこなわなくてもOK。筋トレで破壊された筋繊維は、休息や栄養を取ることで前よりも強くなっていくと考えられているためです。例えば、3日続けて筋トレをしたら1日休むといったように、自分の体力やスケジュールに合わせてプランを考えてみるといいでしょう。

ヨガインストラクター・高木沙織
「美」と「健康」を手に入れるためのインナーケア・アウターケアとして、食と運動の両方からのアプローチを得意とする。食では、発酵食品ソムリエやスーパーフードエキスパート、雑穀マイスターなどの資格を有し、運動では、骨盤ヨガ、産前産後ヨガ、筋膜リリースヨガ、Core Power Yoga CPY®、そのほかにもリフレッシュドライヘッドスパ、パーソナルリンパケアリストといった資格のもと執筆活動やさまざまなイベントクラスを担当。