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「ストレス」がたまっていると背中が凝る!
背中の凝りというと、原因のひとつに猫背の姿勢が浮上しますよね。なぜなら、長い時間背中を丸めた不良姿勢をしていると、背面の筋肉が伸びきったままになってしまうから。その結果、筋肉が硬くなり、血流が悪化して背中に凝りを感じるようになります。
また、猫背特有の体の前に頭が突き出た姿勢にも注意が必要! 頭の重さを背骨が上手く分散できず、首~肩、背中の筋肉に大きな負担がかかってしまうためです。
さらに…、現代人の多くが抱えるストレスも、背中の凝りと関係があることをご存じでしょうか?
精神的なストレスがかかると、肩から背中の筋肉が緊張して凝り固まりやすくなるためです。とはいえ、姿勢のクセもストレスも、どちらもそう簡単には解消できません。背中の凝りはたまる一方です。そこで今回は、だるさ・重さ・痛みを引き起こす背中の凝りを徹底的にほぐすストレッチのやり方をご紹介していきます。
ガチガチな背中の凝りを徹底的にほぐす【肩甲骨周辺のストレッチ編】
ストレッチ①
肩甲骨周辺の筋肉の凝りは、肩や背中といった広い範囲の筋肉の凝りとも関係してくるので、次のストレッチでほぐしていきましょう。
用意するもの:なし
STEP 1:あぐらの姿勢で座る。体の前で手の指を組む。
▲骨盤を立て、左右の座骨(お尻の下のほうにある尖った骨)に均等に体重を乗せます。手の位置は、胸の下あたり。指をしっかり組みましょう。
STEP 2:【息を吐きながら】背中を丸め、腕を体の前に伸ばす。
▲背中は丸め、反対に腕は肩の高さに持ち上げてひじを伸ばします。手は前、肩甲骨はうしろに強く引き、前後にグーッと引っ張り合いましょう。あごを引いて目線を下げたら、呼吸を5~10回ほど繰り返します。
ストレッチ②
タオルを使ったストレッチでは、ストレッチや運動時の姿勢が安定しやすくなるほか、「硬くて手が届かない」というときの体の動きをサポートすることができます(無理のない範囲で可動域を広めることができる)。
用意するもの:フェイスタオルとバスタオルの中間くらいの長さのタオル1枚
STEP 1:楽な姿勢で座る。タオルの端を手で持ち、腕を肩の高さに持ち上げる。
▲背筋を伸ばして座ります(立ったままおこなってもOK)。ひじを伸ばしてタオルの両端を持ち、左右の腕の幅を広くしましょう。
STEP 2:【息を吸いながら】腕を頭上に持ち上げる。
▲呼吸に合わせてゆっくりと、バンザイをするように腕を持ち上げます。腕の位置は、耳の横あたりが目安です。
STEP 3:【息を吐きながら】腕を体のうしろに下ろす。
▲左右の肩甲骨を中央に寄せて、胸を開きます。腰が反りすぎないようにヘソをギュッと引き入れたら、呼吸を5~10回ほど繰り返しましょう。
ガチガチな背中の凝りを徹底的にほぐす【背中の広範囲をほぐすストレッチ編】
ここからは、自分の体重を使って背中を床やストレッチローラーに押しつけ、凝りをほぐしていきます。
ストレッチ①
用意するもの:ヨガマットもしくは、バスタオルを敷く
STEP 1:仰向けになり、ひざを立てる。
▲腰が床から浮きすぎないように、骨盤を後傾させて恥骨を突き上げます。
STEP 2:足を床から持ち上げ、手でひざを抱える。
▲お腹が苦しくならない範囲で、太ももを腹部に引き寄せます。
STEP 3:頭~肩を床から持ち上げる。体を前後左右に転がす。
▲目線はヘソ。背中を床に押しつけるようにして、前後・左右にコロコロと体を転がします。回数に決まりはないので、心地よさを感じる範囲内で繰り返しましょう。
ストレッチ②
用意するもの:ストレッチローラー
STEP 1:ひざを立てて座る。上体をうしろに倒して、ストレッチローラーの上に背中を乗せる。
▲足は腰幅程度に開きます。両手を体のうしろについて、横向きにしたストレッチローラーの上にゆっくりと上体を倒していきましょう。
STEP 2:体を前後に動かして、背中の広範囲をストレッチローラーでほぐす。
▲手は胸の上、もしくは体の横に下ろしておいてもOK。ひざの曲げ伸ばしを使ってストレッチローラーをほどよく転がし、背中をまんべんなくほぐしていきます。
体側に近い部分をほぐしたいときは、左前腕を床につき、上体をやや左にねじるといいでしょう。反対側も同様におこないます。
▲ストレッチローラーを使用する時間の目安は、各パーツにつき20~30秒。長く使いすぎると、体の重さによって筋肉が圧迫され、痛めてしまうことがあるのでご注意を!
タオルやストレッチローラーのようなグッズを使うことで、ストレッチが苦手な方でも筋肉をほぐしやすくなります。ぜひ試してみてくださいね。
背中の凝りをためない・慢性化させないための注意点
ダルさや張り、動きにくさ、息苦しさ、痛みなどを引き起こす背中の凝り。そんな背中の凝りをためない・慢性化させないためにも日頃から意識したい3つのポイントをあげていきます。
●長時間、同じ姿勢が続くときは合間でストレッチ! 筋肉の疲労や緊張による血行不良を防ぐ。
※ おすすめは、場所を選ばずにおこなえる「肩甲骨周辺のストレッチ①」。
●運動不足を解消! 弱った筋肉を立て直し、姿勢の改善や血流の促進を狙う。
●ストレス発散法を見つける! 体の背面の筋肉が凝っていると、ストレスを受け止めやすくなってしまい悪循環。自分に合ったストレス発散・解消法を見つける。
ヨガインストラクター 高木沙織
「美」と「健康」を手に入れるためのインナーケア・アウターケアとして、食と運動の両方からのアプローチを得意とする。食では、発酵食品ソムリエやスーパーフードエキスパート、雑穀マイスターなどの資格を有し、運動では、骨盤ヨガ、産前産後ヨガ、筋膜リリースヨガ、Core Power Yoga CPY®といった資格のもと執筆活動やさまざまなイベントクラスを担当。