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背中がもったり・分厚くなった…原因は?
部分痩せといったら「お腹痩せ」や「足痩せ」「二の腕痩せ」をパッと思い浮かべる方は多いでしょう。では、背中痩せは? 背中は、自分では見えにくく、まじまじと目にする機会がそう多くないパーツであるだけについ無頓着になってしまいがち。
ふと鏡や写真に写る自分の背中を目にしたとき、「もったりとして厚みのある背中になっていた」「背中が丸くて、おばさんっぽい…」「老けて見えるようになった」など、普段から意識していない分、まるで突然の変化のように感じて驚くこともあるかもしれません。
では、背中がサイズアップしてしまうそもそもの原因は何なのでしょうか。
毎日・長時間やっているあの“姿勢”が背中のお肉の主な原因
背中の贅肉に大きく影響しているのは、私たちが毎日…それも長時間にわたってやりがちな猫背の姿勢です。
例えば、キーボードの上に手を置いてデスクワークをしているときやスマートフォンを見ているとき、食事・家事をしているときなどの姿勢を思い浮かべてみてください。どれも腕を体の前に伸ばして、背中が丸まった姿勢になっていませんか?
このような姿勢が長く続くことで、体の前面の筋肉は縮んだままに、そして背面の背中の筋肉は伸びきったままに。その結果、背中の筋肉が硬くなって、血流が悪くなり代謝が低下してしまいます。
また、猫背の姿勢が続くときというのは総じて運動不足にもなっていることから、筋肉量が減ったり、筋肉が衰えたりすることで背中に脂肪がたまりやすくもなるでしょう。
そこで今回は「背中の肉を落とす」べく、ガチガチに硬くなった筋肉をほぐすストレッチ&筋力アップに効果的なトレーニングの方法をご紹介。
姿勢のクセに心当たりのある方は、早速試してみてください。
タオルを使った背中のストレッチ2選
1.「体が硬くてストレッチできない」をサポート、タオルを使った側屈で広背筋のストレッチ
STEP 1:タオルの両端を手で持ち、腕を頭上に持ち上げる。
▲骨盤を立て、左右の座骨(お尻の下のほうにある尖った骨)に均等に体重を乗せて座ります。腕の幅は広くして、ひじを伸ばしましょう。
STEP 2:【息を吐きながら】上体を左に倒す。
▲上体をできるだけ前に倒さないように、真横への側屈を意識しましょう。呼吸を5回ほど繰り返したら、上体を起こして反対側も同様におこないます。2~3セットを目安に繰り返しましょう。
広背筋は腕を上げた状態で肩をうしろに引き、体を側屈させることでストレッチが可能です。余裕がある場合、側屈したまま上体をやや前方に倒すとよりストレッチを深めることができます。
2.肩甲骨まわりを刺激しながら、上体をねじるストレッチ
ストレッチ1のSTEP 1の姿勢からひじを曲げ、上体を左にねじる。
▲タオルの両端をしっかり持って肩を外に開いたまま、上体をねじりましょう。胸だけをうしろに向けるのではなく、背骨をねじるような意識でおこなうと◎。呼吸を5回繰り返したら、反対側も同様におこないます。2~3セットを目安に繰り返しましょう。
日頃の腕を前に伸ばした姿勢によって、肩甲骨周辺の筋肉が外側に引っ張られた状態が続くと、肩甲骨の動きが悪くなってしまいます。すると、肩や背中も凝りやすくなるので、硬くなった筋肉をストレッチでほぐしてあげましょう。
背中のお肉、即効でスッキリ! うしろ姿が見違えるトレーニング2選
1.【仰向けでおこなう】背面の筋肉を広く使うトレーニング
STEP 1:仰向けになる。
▲腕は脇の下に卵1個分のスペースを開け、足は腰幅程度に開きます。手のひらを大きく開いて、床につけましょう。腰が反りすぎないように、骨盤を後傾させて恥骨を突き上げます。
STEP 2:【息を吐きながら】お尻を床から持ち上げる。
▲お尻~腰~背中の順に体を持ち上げます。股関節を突き上げるようなイメージで、お尻の位置を高くしましょう。首ではなく、肩で体を支えるのがポイントです(首はなるべく動かさないように)。
STEP 3:【息を吸いながら】両腕を天井方向に持ち上げる~【息を吐きながら】両腕を頭の先に伸ばす。
▲手のひらを天井に向け、指先で遠くの壁を押すようにグーンと伸びをします。呼吸を5~10回ほど繰り返したら、背中~腰~お尻の順に床に下ろしましょう。
2.【うつ伏せで寝ながらおこなう】「スーパーマン」トレーニング
STEP 1:うつ伏せになる。
▲手足をまっすぐに伸ばします。手は肩幅、足は腰幅程度に開きましょう。手のひら・ひじを床につけて顔を上げ、目線を正面に向けます。
STEP 2:【息を吐きながら】腕と足を床から持ち上げる。
▲お腹は床につけたまま、腕と足をゆっくりと引き上げます。限界の位置まで持ち上げたらストップし、【息を吸いながら】STEP 1の姿勢に戻ります。首を力ませないように気をつけながら、この動きを20回繰り返しましょう。
番外編
上体を床につけたまま足を持ち上げる動きでは、お尻の大臀筋や太ももの裏側のハムストリングのトレーニングにもなります。一緒に取り入れることで、より美しいバックラインを作ることができますよ。
▲腰に痛みや違和感がある場合は、無理におこなわないこと。
背中のお肉を目立たせなくする裏技
最後に、背中のお肉が目立たないようにする下着選びや、姿勢のポイントについてまとめていきます。
●脇高でサイドボーンがあるブラジャーを選ぶ
サイドボーンというのは、ブラジャーのカップ部分・外側に縦に入ったラインのこと。脇や背中からバストに入れ込んだお肉を食い止めて、背中をスッキリと見せる効果があります。
●線より面を意識したブラジャーを選ぶ
バックベルトが細いタイプのブラジャーは上下にハミ肉が出やすいため、面積が広いタイプのブラジャーを選ぶと〇。
●気がついたら、肩をうしろに引いた姿勢を
肩が前に入った姿勢は、背中の筋肉を硬くするだけでなく、背中を丸く・広く見せてしまいます。デスクワーク中や作業中は難しいかもしれませんが、可能な範囲で、左右の肩甲骨同士を中央に寄せて肩をうしろに引いた姿勢をクセ付けするといいでしょう。
ヨガインストラクター 高木沙織
「美」と「健康」を手に入れるためのインナーケア・アウターケアとして、食と運動の両方からのアプローチを得意とする。食では、発酵食品ソムリエやスーパーフードエキスパート、雑穀マイスターなどの資格を有し、運動では、骨盤ヨガ、産前産後ヨガ、筋膜リリースヨガ、Core Power Yoga CPY®といった資格のもと執筆活動やさまざまなイベントクラスを担当。