仕事でミスをして、落ち込んでしまうことはありませんか? 些細なミスでも落ち込みますが、ミスが多い時は、さらに滅入ってしまいますよね。
最近かなり大きなミスをしてしまい、「生きた心地がしない」というような、辛い思いを抱えている方も、いらっしゃるのではないでしょうか? もしかすると、「もう辞めたい」という気持ちになってしまうこともあるかもしれませんね。
この記事では、仕事のミスが多くて落ち込んだ時の対処法や、ミスの報告の仕方と予防法、ミスによる損害賠償を請求されるのかなどについて、解説します。最近ミスが多くて落ち込み気味の方や、大きなミスをしてしまって対処法に悩んでいるという方は、参考にしてみてくださいね。
落ち込んだ時の対処法は?
仕事でミスが多いと、やはり気持ちも沈んでしまいがちですよね。落ち込んだ時には、どのように対処すれば良いのでしょうか? あまりにも考え込んでしまうと、心の病などにつながってしまうこともあります。そういったことを防ぐためにも、以下のポイントを意識して考えてみてくださいね。
1:自分を過度に責めない
ミスをしてしまった自分を、過度に責めてしまうということもあるのではないでしょうか? このような不安定な状態で仕事をすれば、新しいミスにつながりかねません。もちろん反省は重要ですが、自分への攻撃に走ってしまうのは、気を付けたいポイントです。
2:再発防止に意識を向ける
ミスを起こしてしまったことをいくら悔やんでも、過去は変えられないもの。「次はどうしたらそれを防げるのか」と、建設的に考えるのがおすすめです。
あなたがミスをするという事は、他の人も同じことをする可能性がありますよね。きちんとミスの原因を分析して、再発の防止策を考えれば、そういったことを減らせるでしょう。こう考えると、ミスは「学び」に変わることも。
では、ミスを防ぐには、どのような点を意識すれば良いのでしょうか? ここからは、ミスを予防するためのポイントを解説します。
ミスの予防法は?
同じミスを何度も繰り返すというのは、やはり避けたいですよね。ここでは、ミスの予防法について解説します。なるべくミスを減らすためにも、チェックしてみてくださいね。
1:マルチタスクを減らす
ミスを減らすには、マルチタスクを止める、減らすという方法がおすすめです。人間の集中力には、限界がありますよね。複数のタスクの同時進行は、一見効率的にも見えますが、これが思わぬ落とし穴に。実は、マルチタスクはかなり脳に負荷がかかってしまうのです。そうなると、ミスの確率は上がってしまいますよね。
ですので、なるべく同時に複数のタスクをこなすというのを減らし、一つずつ集中して取り組む「シングルタスク」をおすすめします。
2:確認の仕組みを作る
もちろん、ミスはしないに越したことはありませんよね。ですが、どんなに気を付けても、抜け漏れが発生することはあり得ます。そのため、「ミスは誰にでもありうる」という前提で、必ずチェックする仕組みを作ってみてください。
例えば、チェックシートを作成してダブルチェックをすることは、比較的取り入れやすいのではないでしょうか? また、重要業務の場合、一人で完結させずに、他の人にも確認してもらうなど、複数人の目を通るようにするというのもおすすめです。
ミスの報告方法は?
仕事でミスをしてしまった時、どのように報告をすれば良いのか迷うという方も、いらっしゃるのではないでしょうか? また、報告が上手くいかないと、さらに損害を大きくしてしまう可能性があります。被害を最小限にするためにも、報告の仕方もおさえておきたいところですね。
ミスの報告の際、重要なのは、「結論から話す」こと。ついつい、「なぜこのようなミスをしてしまったのか」ということを、先に話してしまいがちですよね。ただ、報告を受ける人からすれば、「結局何が伝えたいの?」と、判断がしにくくなってしまうでしょう。
ミスの損害を最小限にするには、迅速な対応が必要になります。まずは、何が起きているのかを簡潔に伝え、それから経緯の説明をするという順番を、意識してみてくださいね。
損害賠償は請求されるの?
仕事のミスによって大損害があった時、「会社から損害賠償を請求されるのでは?」と心配になる方もいらっしゃるのではないでしょうか?
ここからは、仕事のミスが原因で、会社に損害を与えてしまった時の扱いについて解説します。多額の損害賠償が請求されるかもしれないと思うと、まるで生きた心地がしませんよね。不安になってしまっている時、参考にしてみて下さい。
まず、仕事のミスによって会社に損害をもたらしてしまった場合、一定の損害賠償を会社から請求されることはあり得ます。こう聞くと、不安になってしまいますよね。ですが、この損害賠償には、制限がかけられているという点もおさえておきましょう。つまり、労働者が損害額全額を払う必要があるということは、通常考えにくいということです。
会社は、労働者を雇うことによって、会社としての様々な活動ができ、利益を得ているという一面もありますよね。にもかかわらず、損害は全て労働者に背負わせるとなれば、なんだかアンバランスではないでしょうか? そのため、労働者のミスによる損害は、会社側にも一定の責任があると考えるのが一般的です。
もちろん、労働者にどのくらい過失があるかなど、様々なケースが考えられますよね。例えば、通常するべき注意を払っておけば容易に防げたにも関わらず、それをしなかったという場合、重大な過失とされる可能性はあります。
ですが、重大な過失があるとされた場合でも、労働者が負担する賠償額は、減額されるのが一般的。その際、どのくらい減額されるかの判断は、労働条件や地位、具体的な状況など、様々な事情が考慮されるというのも、おさえておきたいポイントですね。
いずれにせよ、ミスをしたからといって、損害額を必ず全額払わなければいけないということは、考えにくいと言えます。
もちろん、会社に悪意を持って何かをして、損害を与えたというのは、もはやミスとは言えませんよね。ですので、この場合は、全額の損害賠償を請求されても仕方ないと言えるでしょう。
最後に
この記事では、仕事のミスが多くて落ち込んだ時の対処法や、ミスの報告の仕方と予防の方法、ミスによる損害賠償について解説しました。ミスは誰にでも起こりうるものです。最近ミスが多くて落ち込んでいるという人は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
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塚原社会保険労務士事務所代表 塚原美彩(つかはら・みさ)
行政機関にて健康保険や厚生年金、労働基準法に関する業務を経験。2016年社会保険労務士資格を取得後、企業の人事労務コンサル、ポジティブ心理学をベースとした研修講師として活動中。趣味は日本酒酒蔵巡り。ライター所属:京都メディアライン