【目次】
・大人の肌悩み「吹き出物」
・【おさらい】吹き出物とニキビの違い
・【部位別原因】吹き出物が出来るのはなぜ?
・【対処法】炎症が起きてしまったときの対策
・吹き出物肌におすすめの【スキンケア】
・肌荒れ対策に取り入れたい【食材・レシピ】
・最後に
大人の肌悩み「吹き出物」
悩ましい吹き出物ができたときの治し方とは? また、日ごろから吹き出物ができないように気をつけておきたい習慣とは? そのような吹き出物の対処法と、予防に効果的な商品・レシピを紹介します。ぜひポイントをおさえて、吹き出物に負けない美肌を目指していきましょう。
≪POINT≫
・パーツ別に発生原因が異なる
・吹き出物の原因によって、薬やスキンケア商品を使い分ける
・日ごろから肌に良い食べ物の摂取を心がける
【おさらい】吹き出物とニキビの違い
ある日突然顔に現れる「吹き出物」。顔のどこにできても目立ってしまうし、メイクで隠れない上メイクしすぎると悪化することも…。吹き出物は大人の女性にとって大きな悩みですよね。
そもそも吹き出物って? 何が原因?
教えてくれたのは… 成田亜希子先生
[一般内科医。日本内科学会・日本感染症学会・日本公衆衛生学会所属]
ニキビは思春期~20代頃までによく見られる肌荒れに対し、吹き出物は20代以降によく見られる皮膚トラブルです。
吹き出物は、皮膚のターンオーバー=新陳代謝が乱れることが原因。皮膚のターンオーバーが正常に行われなくなると、皮膚表面の角質層が硬くなって毛穴が詰まりやすくなります。
30代を過ぎた女性はどんなにケアを徹底していてもターンオーバーが乱れやすくなり、30代以降にできる吹き出物は、あごや口周り・頬など比較的乾燥しやすい部位にできやすい傾向にあります。
このような部位にできる吹き出物は、乾燥によって分泌が促される皮脂の影響を受けて悪化しやすいのが特徴です。
【部位別原因】吹き出物が出来るのはなぜ?
あごや口周り・頬など、比較的乾燥しやすい部位にできやすい吹き出物。そういったは肌荒れは発生する場所によって原因が異なり、内臓の不調を判断することができるとも言われています。吹き出物にはどういった原因があるのか、パーツ別に見ていきましょう。
【1】口や頬の周り・口内炎
・口や頬の周りに吹き出物や口内炎は、胃腸の不調のサイン
・食べ過ぎや飲み過ぎで胃に負担をがかかっている場合がほとんど
・冷たいものの取りすぎで弱っている可能性も
・長引く不調は慢性的な胃の疲れが考えられるので、食生活の見直しが必要!
【2】鼻の下〜アゴ
・鼻の下やアゴから首にかけての吹き出物は、ホルモンバランスの乱れのサイン
・睡眠不足や不規則な食生活、過度のストレスなど、生活習慣に問題がないか振り返ってみて
・こめかみや生え際にかけての吹き出物は、肝機能の低下や、ストレスによる精神不安定の兆候
【3】おでこ〜眉間
・おでこや眉間にできる吹き出物は、呼吸器系の不調によるものが多い
・咳や痰の出るような不調が続くと、おでこや眉間が荒れることも
【対処法】炎症が起きてしまったときの対策
吹き出物にも様々な原因があることが分かりました。ということは、吹き出物の種類に合わせて対処・治療することが大切になります。どんな吹き出物でも放置するのは厳禁! 悪化する前に早めに対処しましょう。
【1】面疔(めんちょう)が出来た場合
赤みと痛みを伴い、風邪や睡眠不足・体調悪化時に発生しやすい面疔。毛穴内部への細菌の侵入や免疫力低下による常在細菌の過剰繁殖などで発生するといわれているが、原因はさまざまで特定が難しい。膿が小さいうちに抗生物質や殺菌剤の塗布することが望ましいので、早めに診察を受けましょう。
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炎症を悪化させないことが大切。
【2】皮脂の過剰分泌による吹き出物の場合
皮脂による毛穴詰まりは吹き出物の大敵。皮脂分泌を促すような食生活や寝不足、ストレスなどの好ましくない習慣をできるだけ改善することを心がけましょう。
皮脂が過剰に分泌された状態が続くと毛穴の詰まりがいつまでも改善せず、炎症を鎮める薬などを使用しても吹き出物が良くならないことも。また、肌の乾燥によって余分な皮脂が分泌されることもあるので、保湿ケアも忘れずに行うことが大切です。
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吹き出物の治療で最も大切なのは生活習慣の改善。
【3】混合肌にできた吹き出物の場合
混合肌は皮脂量が多いにもかかわらず、肌の水分量が不足している「皮脂が多い乾燥肌」状態。テカリやベタつきを気にして除去してしまうと必要な水分や油分の補給が不十分となり、バリア機能が低下しがちに。
すると、乾燥して古くなった角質層がうまくはがれずに蓄積。毛穴をふさいでしまうことなどが一因となり、ニキビや吹き出物ができやすい状態に。この悪循環が混合肌の悩みを複雑にする原因のひとつです。肌に必要なうるおいを守りながら余分な皮脂・汚れを落として、角質層を保湿しながら必要な水分と油分を補いましょう。
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「バリア機能をサポートすること」と「乾燥とベタつきのバランスを整えること」が重要。
乾燥・テカリ・大人ニキビ徹底対策!【ミノン】敏感肌研究が編み出した新シリーズに注目
【4】とにかく炎症がひどく悪化してしまった場合
毛穴内に細菌感染が生じて吹き出物が悪化すると、市販薬が効かなくなることも少なくありません。強い炎症によって赤みを帯びた吹き出物・膿が溜まって黄色くなった吹き出物は、細菌を退治するための抗菌薬の塗り薬や飲み薬を使用しないと治らないことがあります。
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炎症を鎮める効果のある市販薬にも、有効成分が少ないものや効果の弱い成分しか含まれていないものも多い。
■どうしても! のときの応急処置
気をつけていても、ある日ポツンと現れる吹き出物。緊急処置として使えるのが、ドラッグストアで買えるオロナインH軟膏。防腐剤不使用で、吹き出物の鎮静化を期待できます。
オロナインH軟膏の主成分は、殺菌・消毒薬として広く用いられているクロルヘキシジングルコン酸塩液。忙しくてなかなか皮膚科に行く時間がない人にとって、急な吹き出物の応急処置に◎。
ポツンとできたニキビの救世主現る。激安で買えるオロナインで即刻撃退!
吹き出物肌におすすめの【スキンケア】
吹き出物の治療には薬の塗布が有効ですが、未然に防ぐにはやはり日ごろからスキンケアを心がけることが大切。ただ、スキンケアと一口に言っても、実際どのようなケアをすればよいのか迷いますよね。ここでは、吹き出物の予防と対処法について、スキンケアの観点からの解説とスキンケア商品を紹介していきます。
MINON|アミノモイストシリーズ
(写真:左から)
第一三共ヘルスケア|ミノン アミノモイスト 薬用アクネケア ローション[医薬部外品]
同|ミノン アミノモイスト 薬用アクネケア ミルク[医薬部外品]
同|ミノン アミノモイスト バランシングベース UV
部分的に油っぽくなり吹き出物ができる肌向け。混合肌のための水分+油分で整える、うるおいバランスケアシリーズ。
乾燥・テカリ・大人ニキビ徹底対策!【ミノン】敏感肌研究が編み出した新シリーズに注目
ベスコスにも選出の泡立て不要のクレイ洗顔
▲ベアミネラル|ポア クレイ クレンザー
クリーミーなクレイペーストを塗り、軽くマッサージしながら毛穴汚れを吸着! 乾いた肌に使える&泡立てないから、朝の忙しい時間帯も楽をしながら毛穴ケア。
今年は洗顔料が大豊作! プロに選ばれた優秀【洗顔料】ランキングTOP3|2020夏ベスコス
毛穴詰まりを解消する酵素洗顔
▲コスメデコルテ|フィトチューン クリア パウダーウォッシュ
たんぱく質を分解する働きのある酵素と炭酸、植物性洗浄成分の働きで、頑固な毛穴の黒ずみや角栓にもアプローチ。透明感のある肌に洗い上げる。フローラル系の香り。
さっぱりツルツル? それともしっとり? 洗い上がり別【酵素洗顔料】オススメ8選|角栓ケアをしながら柔らか美肌を叶える
しっかり洗い上げたい方向け「電動洗顔ブラシ」
▲ミーゼ|クレンズリフト
いつもの洗顔では落としきれない毛穴汚れは、EMSでリフトケアできる洗顔器でしっかりオフ。防水仕様だからお風呂に入りながら美肌ケアが可能。まずは1回1分から始めてみて。
今欲しいお風呂グッズ♡「入浴剤」よりもアレが1位!<女性300人調査>
気になる小鼻やあごにフィットする洗顔ブラシ
▲貝印|高密度洗顔ブラシ
独自の三角形状のブラシが、しつこい毛穴汚れもやさしく洗い上げる洗顔ブラシ。細かい部分にもきちんとフィットするから、角栓のできやすい小鼻まわりなどにおすすめ。
掃除用品じゃない! ではこのブラシは何…!? 美肌をつくれるんです♡
肌荒れ対策に取り入れたい【食材・レシピ】
吹き出物は、肌に出る体の不調。そのため、吹き出物を防ぐためには、日ごろから摂取する食べ物にも気を使って、対策することが必要です。ここでは、肌にいい食べ物・レシピから吹き出物の原因となる食べ物まで一挙に紹介。普段の食生活と照らし合わせて、今日からぜひ気をつけてみましょう。
吹き出物の色で体調判断を
自分のカラダのことでも、意外と不調の原因はわからなかったりするもの。吹き出物の「色」での判断を視野に入れることも、体調管理に役立ちます。
■赤い吹き出物
熱がこもっている状態。体の熱を冷ます効能のあるどくだみ茶など、デトックス作用のあるお茶がオススメ。
■黄色い吹き出物
滞っている状態。便秘だったり、血がドロドロの状態かも。白い吹き出物は免疫力が弱っている傾向にあり、粘膜によるバリア機能が低下しています。
■紫っぽく暗い色の吹き出物
血流が悪く、痛みを伴う体調不良が生じている場合も。
アーモンド
アーモンドのビタミンE含有量は、全食品中でもトップクラス。ビタミンEは強力な抗酸化作用をもち、酸化ストレスから体を護ってくれる。またビタミンEは、“美肌のビタミン”としても知られていて、血行促進作用など、若々しさを保つためのさまざまな作用が期待できる。ビタミンEは美と健康に欠かせないアンチエイジングビタミン。気軽に手軽にアーモンドの栄養素を摂るならば、アーモンドミルクもおすすめ。
【医師が回答】アーモンドで? ダイエットや美肌が叶うって本当ですか?
菜の花
菜の花は栄養価が高いことはもちろん、炎症を抑える効果があり、おできや吹き出物改善に作用。さらに、血の滞りを流してお肌のスムーズな新陳代謝の後押しをしてくれる優れモノ。
トマト|血液サラサラ&肝臓の疲れにも
栄養学的にも血液をサラサラにする成分を持つトマトは、薬膳的効能においても、身体にこもった余分な熱を冷まし、渇きを潤すといった作用が。東洋医学では肝機能が不調を起こすと熱っぽくなる、という考え方をするので、その熱冷ましにや二日酔いにも◎。イライラや肌荒れ、赤いニキビや吹き出物へも効果的。
アブラナ科の旬野菜|胃腸をいたわりながら炎症を抑える解毒作用も
胃腸の機能を高める作用があるアブラナ科の植物、芽キャベツ・キャベツ・ブロッコリー・菜の花・カブ・ケール・大根。炎症を抑える解毒作用、消化を助ける、吹き出物などにも。ぜひ積極的に取り入れて。
自然の力を取り入れて花粉症ケア! 薬に頼りたくない人におすすめ【花粉症対策】4選
あずき:吹き出物や腫れ物に
食物繊維が豊富なため、肌荒れや便秘に有効。余分な熱をとり、毒素を分解してうみを出すため、吹き出物、腫れ物に◎。
りょくとう:解毒効果があるため口内炎や吹き出物に良い
緑豆は、解毒効果があり体の中の余分な熱をとるので、発熱、口内炎、目の充血、吹き出物、腫れ物などに。
にがうり:目の充血や痛み、口内炎や吹き出物に
苦味がある食材には、解毒作用があるので、夏のほてりをとり、肌のトラブルや暑さからくるイライラを解消してくれる。目の充血や痛み、口内炎や吹き出物、腫れ物、急性の下痢にも有効。
ドクダミ茶:蓄膿症や熱を帯びた吹き出物に
体の中の余分な熱を冷ますドクダミ。肺の機能を高め、蓄膿症、黄色い痰や鼻水が出るとき、熱を帯びた吹き出物や腫れ物などを改善。
菜の花のレシピ
菜の花には炎症を抑える働き(漢方でいう「消腫」作用)があり、おできや吹き出物など“肌荒れ”が気になるときにおすすめの食材です。
≪菜の花のマスタードサラダ≫
【材料】
・菜の花:1パック
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・白だし:大さじ1
・粒マスタード:小さじ1
・オリーブオイル:小さじ2
【作り方】
1. 塩水で菜の花をサッと茹でてざるに上げ、冷まします。
2. 冷めたら食べやすい長さにカット。
3. [A]と和えて完成!
■MEMO
「粒マスタード」は、わさびや和辛子でもOK!
ゴーヤのレシピ
解毒を促す苦味食材は、吹き出物・腫れ物などの肌トラブルにおすすめ。
≪ゴーヤ味噌漬け≫
【材料】
・ゴーヤ:1本
・塩:ゴーヤの1%
<A>
・味噌:40g
・砂糖:10g
・酒:10g
・鷹の爪:1/2本
・ココナッツオイル(リキッド):50g
【作り方】
1. 種・わたを取り除いてカットしたゴーヤに、塩をまぶして30分ほどおく。
2. ボウルに[A]を混ぜ合わせ、水気をきった[1]と和える。
3. 1日漬けたら完成!
■MEMO
ココナッツオイルがゴーヤの苦みを抑えるので、苦手な人にも◎
あずきのレシピ
植物繊維が豊富なあずきは、余分な熱をとって毒素の排出をサポートするので、便秘や肌荒れが気になるときにおすすめ。緑豆も、吹き出物や腫れ物に良いとされています。
≪苺おしるこ≫
【作り方】
1. 切り餅を4等分してトースターで焼く。
2. その間に、缶詰のゆで小豆を同量の豆乳と混ぜて温め、塩をひとつまみ入れる。
3.[1]とイチゴを小豆に入れて完成!
■MEMO
イチゴはビタミンCが豊富なので、シミ・そばかす・くすみが気になる人にもおすすめ。
人気の【時短レシピ】3選、知って得する! 時短レシピに役立つ下処理の裏技も
食べすぎ注意:吹き出物の原因となる食べ物
■油分・糖分の多い食べ物
皮脂の分泌が増えてしまうため、吹き出物の発症・悪化を引き起こす。
■香辛料が強い食べ物
汗の分泌を促すと同時に、吹き出物の大敵・皮脂の過剰分泌を引き起こすことがあるため。
■脂質や糖分
吹き出物を防ぐには、ビタミンB類やビタミンCなど皮脂の分泌を抑える栄養素を多く含んだ野菜や果物を中心に、脂質や糖分を控えた食生活を心がけることが大切。
■食事リズムの乱れ
吹き出物は食べ物だけでなく、極端なダイエットなど栄養バランスの偏りや、夜間遅い時間帯の食事など食事リズムの乱れが原因となることも。
最後に
吹き出物の原因や対処法~レシピまで紹介しました。大人肌のスキンケアは女性の永遠のテーマ。美肌をキープするために日ごろから心がけていきたいですよね。意識して取り入れたいスキンケアアイテムや食材・レシピは、普段の生活に簡単に取り入れることができるものです。早めの対策で、吹き出物知らずの肌を目指しましょう!