灼熱の季節を乗り切る、夏野菜の力とは
夏といえば色が濃く、鮮やかな野菜が店頭に並びますよね。灼熱の真夏にあってもみずみずしいボディを保つ野菜には、やはり夏を乗り切るための栄養が溢れています! 夏バテ気味の方は必見。薬膳的視点で、その効能を紹介します。
■血液サラサラ、肝臓の疲れにも【トマト】
栄養学的にも血液をサラサラにする成分を持つトマト。薬膳的効能においても、身体にこもった余分な熱を冷まし、渇きを潤すといった作用が。東洋医学では肝機能が不調を起こすと熱っぽくなる、という考え方をしますが、その熱冷ましにもなるので二日酔いにも。イライラや肌荒れ、赤いニキビや吹き出物にも効果があります。
■余分な水分を排出! むくみ対策なら【きゅうり】
みずみずしいきゅうりは身体を潤しながら熱を冷まし、余分な水分を排出させる利水効果が。食べ過ぎは冷えに繋がりますが、暑さで水分をたくさんとっているけど、そのぶんなんだかむくんでいる気がするという方、ほてって熱っぽくてパンパン、という方にぴったり。
■実は血巡りを良くする作用がある【なす】
スカスカなので栄養はあまり無さそう、と思われがちですがそんなことはありません! なすには血の巡りを良くする「活血」の作用が。血行促進のほか、むくみ改善、食欲不振、ほてりなどにも効く、効能の広い野菜です。
■マイルドなデトックスに【とうもろこし】
とうもろこしは胃と大腸に作用し、便秘やむくみの改善に役立ちます。他の野菜に比べると体を冷やさずにデトックスできる効果が。とうもろこしの甘みは胃を養って、元気の「気」を補ってくれるので疲れた時にも。
■女性におすすめ、体を温める【みょうが】
こちらは体を温める作用があり、温冷の調和として冷やし麺の薬味にぜひ! ちなみに、ネギや紫蘇も体を温めます。冷たい食事のお供には、薬味を意識的に取り入れましょう。生理不順や生理痛、口内炎などの不調にもみょうがは効きます。
不調を感じたら夏野菜のパワーを取り入れて、夏バテ知らずの8月を過ごしましょう!
大木さと子
国際中医薬膳師・漢方アドバイザー。日本中医学院(旧・国立北京中医薬学大学日本校)卒。普段はメーカー勤務、よく食べよく飲むOL。ふだんメシをアップするinstagramにて、薬膳の情報も発信中。