花火やフェスの予定が入ると、心配になるのが台風。台風の前後はなぜか体が重だるくなると感じること、ありませんか?
「低気圧」によって体調が崩れる理由とは
台風に限らず、梅雨の時期など雨が続くと気分だけでなく体が重だるい…と感じたことはありませんか?
気圧が下がる=体が膨張する
台風も雨続きも、「低気圧」の停滞によるもの。気圧が低い、とはどういうことでしょうか? 低気圧は、高い山に登った時と同じ状況です。高い場所にも乗るほど空気の圧力が低くなると、体にかかる圧力も低下するので、体は膨張します。高い場所に行って、お菓子の袋がパンパンになった経験はありませんか?
人の体にこれが起こると、体の水分が細胞や血管の外に滲み出て、体に「むくみ」が生じるのです。体が重だるく感じるのは、このせいなんですね。
体に水分が溜まりやすくなる
さらに、湿度が上昇した時の体はどうなっているでしょうか。常に人は体表から汗を蒸散していますが、外気の湿度が高いとこれが上手く行きません。体内に水分が溜まり、むくみの他に消化不良、頭痛、車酔いなどを引き起こすことがあります。
台風や雨続きの時に必要なのは【水分調整】!
不調を感じる前に、体の中の余分な水分をデトックスして水はけの良い体づくりを。ただし、この猛暑の中で水分摂取を控えるのは危険。しっかり水分補給しながら、「溜め込まない」ことを意識しましょう。
夏野菜のパワーを摂取
旬の夏野菜には、余分な水分を排出してむくみを予防する作用が。とうもろこしや、キュウリやスイカなどの瓜類がおすすめです。
冷やしすぎないように注意を
胃が冷えると、水分代謝も衰えます。冷たいもののとりすぎでお腹がチャポチャポしている人、いませんか? 冷えた屋内で長時間過ごすときは、常温or温かいドリンクも飲むようにしましょう。手足が冷えている人も要注意。冷めたいものの飲み食いが続く=水分代謝が滞ると心得ましょう。
適度な運動が効率的!
もっとも効率的なのが運動。血流促進は適度な水分代謝を促します。汗をかくほどでない、ストレッチ程度のエクササイズで十分。雨で外出の機会が少なくなる時こそ、体は動かすべき!
台風時期の体調管理も、夏バテ予防の一環。だるさを吹き飛ばして、台風が明けとともに元気に過ごしましょう。
大木さと子
国際中医薬膳師・漢方アドバイザー。日本中医学院(旧・国立北京中医薬学大学日本校)卒。普段はメーカー勤務、よく食べよく飲むOL。ふだんメシをアップするinstagramにて、薬膳の情報も発信中。