ニキビをきちんと治すには、正しくケアすることが大切!
ニキビができて、ちゃんとケアをしているのに、良くならない…。それは、ケア方法がニキビに合っていない証拠かも。
今回は、ニキビの正しい治し方を美容科学者 かずのすけ先生にうかがいます。
頬や顎にできる大人ニキビの原因って?
ニキビの原因は過剰な皮脂です。生理前はホルモンの影響で皮脂が増えがちなので、生理前ニキビは仕方ありません。それ以外で大人女子が皮脂過剰になるのは、ほぼ次の理由です。
【皮脂過剰になる理由】
1.油の多い食品
2.睡眠不足やストレスによる、男性ホルモンの増加
3.油分の多いスキンケア
ニキビができたときは、正しい保湿を
ニキビの主な原因は皮脂過剰ですが、だからといって肌を乾燥させるのはNG。肌が乾燥すると、それを補おうと皮脂が分泌されるので、ニキビには逆効果に。正しい保湿をしましょう。
オイルは、単なる「保護剤」です。保湿ができるのは油分ではなく「水分」です。特にニキビは油分が原因なので、オイルフリーの保湿剤(化粧水、ジェルなど)が最適です。
また、ニキビは毛穴が炎症している状態なので、抗炎症配合のものがおすすめです。
これを見ればすぐに分かる! 症状別・ニキビの治し方
ニキビは、症状によって治し方が異なります。今回は、「大人ニキビ」「思春期ニキビ」「慢性ニキビ」「化膿ニキビ」の治し方をご紹介。
【大人ニキビ】
原因は「食」「睡眠」「ストレス」によるものが大半のため、まずは生活習慣の改善を。また、酸化した揚げ油やスナック菓子などの分解しにくい脂を摂取するとできやすい。生活環境不和による皮脂量の増加が関係しているので、スキンケアでの対応よりも生活を正すことを!
【思春期ニキビ】
10代の思春期のホルモン変動によって皮脂量が増加する影響で発症。一時的なものなので、放っておけば自然に治癒する。病院に行く必要はない。長期の殺菌治療や強力な洗浄を行うと、薬の副作用で慢性ニキビ化する場合が多い。同様に、生理時のニキビもホルモンの影響なのであまり気にしない。
【慢性ニキビ】
思春期ニキビに対して、長期殺菌や強力洗浄、代謝促進の医薬品の利用を繰り返した結果、肌の常在菌環境や皮膚代謝に異常をきたして、慢性状態になっている。殺菌や洗浄のスキンケアの見直しで根治できるが、改善までには時間がかかる。一時的に悪化しても、根気よく続けること。
【化膿ニキビ】
「面疔(めんちょう)」と呼ばれる、赤みと痛みを伴う吹き出物。風邪や睡眠不足、体調悪化時に発生しやすい。毛穴内部への細菌の侵入や免疫力低下による常在細菌の過剰繁殖などで発生するとされるが、原因はさまざまで特定が難しい。膿が小さいうちに抗生物質や殺菌剤の塗布が効果的。
ニキビのケア方法は、すべて同じではなく、症状によって異なるのですね。まずは、ニキビの症状を確認して、正しいケアをすることが大切!
初出:しごとなでしこ
教えてくれたのは…美容化学者 かずのすけ先生
1990年生まれ。現在は研究活動のかたわら、サイト運営や化粧品の企画開発、セミナー講師、執筆業などにも携わる。2013年9月よりブログ「かずのすけの化粧品品評と美容化学についてのぼやき」を運営。確かな知識を生かした化粧品解析やわかりやすいコラムで、肌・髪に悩み多くの読者の信頼を得ている。著書に『化学者が美肌コスメを選んだら…じつは10秒で見抜けます』(三五館)などがある。近著『オトナ女子のための美肌図鑑』(ワニブックス)が好評発売中。