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「冷え性」と「寒がり」、実は違うんです!
今回のテーマは、体の冷え。
気温が低い季節や冷房が効いた屋内で過ごしていると、体にひんやりと冷え・寒さを感じる人も多いのではないでしょうか。そんなとき「冷え性だから」「寒がりだから」―と、思うかもしれません。
ここで質問です! 冷え性と寒がりは、同じものなのでしょうか?
実は…似ているようでちょっと違うんです。
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ざっくり解説「冷え性」と「寒がり」の違い
まず冷え性とは、手足の末端や下半身、内臓など体の一部が冷えやすくなる状態(体全体が冷えるケースもある)のこと。主な原因は血液循環の悪さで、温かい屋内にいてもなかなか改善しないことが多いと言われています。
対する寒がりとは、寒さに敏感な人・寒さが苦手な人を指すケースが多く、寒さを感じるものの何かしらの活動を始めると体を温めることができると言われています。
このように、冷え性と寒がりは似て非なるものなんですね。また冷え性は、4つのタイプに分けられるのも特徴です。下半身型や内臓型、全身型、そしてここで注目していく四肢末端型(末端冷え性)は女性に多く見られる症状のひとつ。症状を自覚している人も、無自覚の人(隠れ冷え性)も、今一度末端冷え性セルフチェックリストを見ていきましょう。
末端冷え性セルフチェック
●手足の末端が冷たい
●おでこと手・足の甲の温度が違う
●手足にあかぎれやしもやけが起こりやすい
●ダイエットをよくする
●日常的に運動不足である
●ストレスがたまっている
※ セルフチェックの項目は目安です。
では、なぜ冷え性になってしまうのか。主な原因は、血行不良だと考えられています。血行は自律神経によって調節されているため、ストレスや不規則な生活などによって交感神経が過剰に優位になると、血管が収縮して血流が悪くなり、手足の末端まで届きにくくなります。また、過度なダイエットで食事量が足りず、体を温める熱を作りだせないと血液が末端まで行き渡りにくくなります。
自律神経のバランスを整え、冷え性を改善するためには、規則正しい生活やバランスの良い食事、質の良い睡眠、それらに加えて深い呼吸をしながら全身を動かすストレッチ・ヨガなども効果的です。
ここからは、背骨のまわりに張り巡らされている自律神経にアプローチするストレッチとヨガポーズを4つ紹介していきます。ツラい冷え性を解消したい―という人は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
【寝ながら】体を前後に転がす運動で、背骨周辺を刺激
STEP 1:仰向けになり、ひざを立てる。
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▲腕は体側に下ろします。脚を揃えたら、ひざの下にかかとがくるように姿勢を整えましょう。腰が反りやすい場合、丸めたバスタオルやブランケットを下に敷きます。
STEP 2:ひざを胸に引き寄せる。
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▲両ひざを胸に引き寄せたら、手で抱えます。
STEP 3:体を前後に転がす。
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▲まず、脚を高くします。それから反動をあまり使わずに上体を起こしましょう。下腹にグッと力を込めるのがコツ。
体をゆっくりとうしろに倒し、自分の体重を使って背骨周辺を刺激しながら前後に転がる動きを繰り返します。〈回数:10回×3セット〉
凝った背中が気持ちいい! 上体を緩やかにねじる【四つ這い】のストレッチ
STEP 1:四つ這いになる。
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▲手は肩幅、脚は腰幅に開き、肩の下に手首、股関節の下にひざをつきます。腰で天井を押すイメージを持ったら、へそを引き上げて背中を平らにしましょう。
STEP 2:右腕と右肩、右側頭部を床につける。
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▲右手のひらを上に向けたら、左脇の下をくぐらせます。右腕と右肩を床につけ姿勢を安定させたら、右側頭部を床につけましょう。右のお尻をうしろに引いて、骨盤の向きを真横に整えます。
肩甲骨周辺や背中を広げ、呼吸の通り道を作ってリラックス。〈回数:5呼吸〉
反対側もおこないます。
リラックス効果大! 上体をしならせる【うつ伏せ】のストレッチ
STEP 1:うつ伏せになる。
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▲脚は腰幅に開き、足の甲を寝かせます。手のひらを重ねた上に額を乗せたら、肩がすくまない位置に手を前後させてリラックスしましょう。
STEP 2:上体を左にしならせる。
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▲ヘソの位置はできるだけ変えず、上体を左にしならせカーブさせます。
STEP 3:左ひざを左ひじに近づける。
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▲左ひざを曲げて外に開いたら、左ひじにグーッと近づけます。右体側が心地良く伸びるところで、ゆったりとした呼吸を繰り返しましょう。〈回数:5呼吸〉
反対側もおこないます。
【座りながら】上体をしっかりねじるヨガ「合掌ねじりのポーズ」
STEP 1:ひざを立てて座る。
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▲両ひざを立て、体育座りをします。左右の座骨(お尻の下のほうにある尖った骨)に均等に体重を乗せて骨盤を起こし、腰を伸ばしましょう。
STEP 2:中央でひざを重ねる。
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▲右脚が下、左脚が上になるように脚をクロスして重ねます。中央でひざを揃え、それぞれのかかとをお尻に近づけましょう。
姿勢がツラい場合、脚を緩めてもOK。
STEP 3:右手で左ひざを持ち、上体を左にねじる。
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▲右手で左ひざの外側を抱えるようにしたら、息を吐きながら上体を左にねじりましょう。みぞおち~胸~首の順にねじるのがポイントです。呼吸でお腹を動かしにくく感じたら、向きを少し戻します。
STEP 4:胸の前で合掌する。
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▲胸の前で合掌します。右ひじを左ひざの外側にかけて押し合い、ねじりを深めましょう。
親指が胸の中心にくるように、手の位置にも注意。目線は左肩の先に向けます。〈回数:5呼吸〉
反対側もおこないましょう。
ストレッチやヨガの最中は深い呼吸を繰り返し、リラックスしながらおこなうと〇!
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ヨガインストラクター・高木沙織
「美」と「健康」を手に入れるためのインナーケア・アウターケアとして、食と運動の両方からのアプローチを得意とする。食では、発酵食品ソムリエやスーパーフードエキスパート、雑穀マイスターなどの資格を有し、運動では、骨盤ヨガ、産前産後ヨガ、筋膜リリースヨガ、Core Power Yoga CPY®、そのほかにもリフレッシュドライヘッドスパ、パーソナルリンパケアリストといった資格のもと執筆活動やさまざまなイベントクラスを担当。