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「デトックス」って、何をしたらいいの?
「肌荒れしている」「疲れやすいし、体がダル重い」「ダイエットが上手くいかない」─。
こんな時、対策のひとつとしてデトックスを思い浮かべることもあるでしょう。デトックス(detox)とは、直訳すると「解毒」のこと。体に入り込んだ有害物質(毒素)や、体内にたまった老廃物を排出するという意味で使われています。
では、体の中に毒素・老廃物がたまるとどうなるのでしょうか。

体内に毒素・老廃物がたまると、消化機能の低下や腸内環境の悪化、代謝の低下、免疫力の低下、慢性的な疲労感、肌荒れなどをはじめとするさまざまな不調が現われやすくなると言われています。
体の毒素を抜く方法って?
そこで気になるのが、デトックス。ひと口にデトックスといってもさまざまなやり方があり、有害物質を体外へ排出する作用を持つ食材を摂ることや、運動・入浴で汗を流すことなどがあげられます。
さらにもうひとつ、排便を促すことも効果的だと考えられています。具体的には食事や生活習慣の改善、水分の摂取、マッサージ、運動などで排便を促進し、毒素の主な排泄ルートである便をしっかり出すことがとても大事なのです。
運動でいうと、ヨガのお腹まわりを伸ばす・縮める・ねじるなどのポーズは内臓機能を高める効果の期待大! またポーズを取りながら深い呼吸を繰り返すことで、副交感神経が優位になる(リラックスする)と、便意を促す腸のぜん動運動が活発になります。
ここからは、ヨガ初心者さんでも無理なくおこなえる簡単なデトックスポーズを4つご紹介していくので、参考にしてみてくださいね。
【寝ながら】お腹をねじる「ワニのポーズ」
STEP 1:仰向けになる。

▲腕は体側に下ろし、手のひらを下に向けます。脚は揃えておきましょう。
腰が床から浮きすぎないように、ヘソを内側に引き込む&恥骨を軽く突き上げると〇! あごを引き、首のうしろを伸ばしておきます。
STEP 2:【息を吸いながら】右ひざを曲げて、胸に引き寄せる。

▲右ひざを胸に引き寄せたら、両手で抱えます。ひざが内・外側に倒れないように、真っすぐ引き寄せましょう。
STEP 3:右手を横に伸ばす。

▲右手を離して床に下ろし、肩の高さで真横に伸ばします。右ひざは左手だけで抱えましょう。
STEP 4:【息を吐きながら】右ひざを左側に倒す。

▲右ひざは床につかなくてもOK(姿勢がツラい場合、ひざの下にたたんだブランケットやバスタオルを敷くと楽になります)! 脚よりも、両肩がしっかり床についた姿勢を優先しましょう。
目線は右手の先に向け、腰に負担がかからない範囲でねじりを調節します。〈回数:5呼吸〉
反対側もおこないましょう。
【座りながら】前屈でお腹に適度な圧を加える「三肢の背面を伸ばすポーズ」
STEP 1:両脚を前に伸ばして座る。

▲両脚を前に伸ばして揃えた「長座(ちょうざ)」で座ります。左右の座骨(お尻の下のほうにある尖った骨)に均等に体重を乗せて骨盤を立て、腰をスッと伸ばしましょう。
足の裏を前に押し出し、頭頂を引き上げて体を“L”の字にします。
STEP 2:左脚を内側に曲げたら、右足先を両手でつかむ。

▲左ひざを曲げ、かかとをお尻の横にセット。内もも同士はくっ付けた姿勢をキープしましょう。
背筋を伸ばしたまま軽く前屈し、右足先を両手でつかみます。
STEP 3:【息を吐きながら】前屈を深める。

▲吐く息に合わせて、ゆっくりと前屈を深めます。頭頂のほうへ引っ張られる意識で背筋を伸ばしましょう。右ひざは曲げずに、足裏を押し出したまま無理のないところまで前屈します。
首筋を長くして、上体の力みを手放しましょう。〈回数:5呼吸〉
反対側もおこないます。
【座りながら】お腹をじんわり縦に引き伸ばす「牛の顔のポーズ」
STEP 1:両脚を右側に流して座る。

▲正座から、両脚を右側に流して横座りをします。腰を丸めないように注意!
STEP 2:右脚を上にしてクロスする。

▲右脚を抱えて、左脚の上にクロスさせます。体の中央でひざを重ねましょう。左右のかかとは、それぞれお尻に近づけます。
STEP 3:左腕を上にして、体の背面で手の指を組む。


▲左ひじを真上に、右ひじを背面にまわして体のうしろで手の指を組みます。左ひじを引き上げながら、お腹も縦にじんわり伸ばしましょう。右腕は外側に回転させて、胸を開くのがポイント! 〈回数:5呼吸〉
反対側もおこないます。
手が届かない場合、タオルの両端を持つ。

▲体のうしろで手の指が届かない場合、タオルの両端を持つことで腕の長さや柔軟性を補えます。
【立ったまま】中腰でお腹をねじる「ねじった椅子のポーズ」
STEP 1:脚を揃えて立つ。

▲頭頂を引き上げます。肩をうしろにまわして胸を開き、肩甲骨を下げましょう。
足裏3点(親指と人差し指の下、薬指と小指の下、かかと)で床を押しながら、重心はかかと寄りにして立つとgood!
STEP 2:【息を吐きながら】股関節とひざを曲げる。

▲手を腰に当てます。背筋を伸ばしたまま腰を落とし、股関節とひざを90度に曲げましょう。
STEP 3:【息を吸いながら】両腕を上げる。

▲手の指先~尾骨が一直線になるように、両腕を斜め上に伸ばしましょう。
STEP 4:胸の前で合掌したら、【息を吐きながら】上体を左側にねじる。

▲両手のひらを胸の前で合わせて合掌したら、吐く息に合わせて上体を左側にゆっくりねじりましょう。右ひじを左ひざの外側にかけ、押し合いながらねじると〇。
手の親指が胸の中心にくるように、手のひら同士も押し合います。目線を左ひじの先に向けたら、姿勢をキープ。〈回数:5呼吸〉
反対側もおこないます。
以上、内臓機能を高めるヨガのポーズを4つ紹介しました。吸う息でお腹を膨らませにくく感じたら、ポーズを緩めて呼吸を優先させ、リラックスしながらおこなってみてくださいね。

ヨガインストラクター・高木沙織
「美」と「健康」を手に入れるためのインナーケア・アウターケアとして、食と運動の両方からのアプローチを得意とする。食では、発酵食品ソムリエやスーパーフードエキスパート、雑穀マイスターなどの資格を有し、運動では、骨盤ヨガ、産前産後ヨガ、筋膜リリースヨガ、Core Power Yoga CPY®、そのほかにもリフレッシュドライヘッドスパ、パーソナルリンパケアリストといった資格のもと執筆活動やさまざまなイベントクラスを担当。