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生理前~生理中の体重増加に悩まない!
生理期間に、体重が増える…。
個人差はあるものの、生理期間には1~3kgほど体重が増えるのが一般的だとされています。
この生理前~生理中の体重増加の正体は、…ずばり水分。ホルモンの働きによって、体が水分を貯留しやすくなっているため、体重が増えるのです。つまり、生理期間の体重増加=水分量が変化していることによって起こる体重の増加というわけなのですが、その影響でむくんで見た目に変化が現われたり、腸もまたむくむことから便秘がちになったりもするため、「生理期間は太るもの」だと思われがち。なかには、止まらない食欲に悩まされる方も少なくないのですが、これもホルモンや血糖値との関係によるもの。
このように、生理期間の体や心の状態というのは、そう簡単にコントロールできるものではないのです。
とはいえ、生理が終われば、水分が排出されたり、食欲が落ち着いてきたりもするため、生理期間中の体重増加にはあまりとらわれすぎずに過ごすべきだということができるでしょう。
それでも、少しでもむくみを軽減させたり、食欲を抑えたりできないものか…。そんなときは、無理をしない“緩やかな”ストレッチがおすすめです。
生理中の2大悩み[1]… むくみを解消するストレッチ
1. 股関節を意識して血行促進! むくみ解消+生理痛を和らげたいときのストレッチ
STEP 1:仰向けになる。ひざを立てる。
▲足は揃えておきます。腰が床から浮きやすい場合は、下に丸めたタオルやブランケットを置きましょう。
STEP 2:【息を吐きながら】両ひざを外側に倒して、足を開く。
▲股関節の動きを意識しながら、無理のない範囲でひざを倒します。ひざは、床につかなくてもOK。
STEP 3:【息を吸いながら】両ひざを閉じて、STEP 1の姿勢に戻る。
▲呼吸に合わせて、ゆっくりとひざの開閉をします。10~20回ほど繰り返しましょう。
2. ガスが溜まっていたり、腸のむくみで便秘がちだったりするときは…
STEP 1:仰向けになる。ひざを立てる。
▲ストレッチ1と同様に、足を揃えて姿勢を整えます。
STEP 2:右足を左足の上に乗せて、足を組む。
▲左右の内もも同士をつけるようにして、ピタッと足を組みます。
STEP 3:【息を吐きながら】両足を右側に倒す。
▲右足の重さを使って、左足を深く倒します。両方の肩はなるべく床につけたまま、目線は真上。腹部~腰をしっかりねじりましょう。呼吸を5~10回ほど繰り返したら、反対側も同様におこないます。
生理中の2大悩み[2]… 止まらない食欲を静めるストレッチ
1. 頭を下げて、気持ちを静めるストレッチ
STEP 1:正座の姿勢で座る。
▲両足が肛門の脇にくるように、かかとを自然に開いて座ります。手は、ひざの上。頭頂から尾骨までをスッと伸ばして、リラックスしましょう。
STEP 2:【息を吐きながら】手を体の前につく。上体を前に倒して、額を床につける。
▲手を前に滑らせるようにして、徐々に前屈を深めていきます。脇の下から二の腕、それと丸めた背中~腰に心地よい伸びを感じながら、呼吸を5~10回ほど繰り返しましょう。下を向いて、体を丸める姿勢をすると、背中~腰の広範囲がストレッチされます。自律神経のバランスが整うため、イライラや緊張、不安感をやわらげて、心を落ち着ける効果にも期待できるでしょう。
2. 体側を伸ばしてリフレッシュするストレッチ
STEP 1:あぐらの姿勢で座る。左腕を頭上に伸ばす。
▲左右の座骨(お尻の下のほうにある尖った骨)に、均等に体重を乗せて座ります。左腕は、ひじを伸ばして、側頭部に添わせるようにまっすぐに。右手は、お尻の横につきます。
STEP 2:【息を吐きながら】上体を右側に倒して、側屈をする。
▲左手の指先~ひざまでが斜め一直線になるようにして、体側の伸びを感じながら側屈をします。目線は左腕の先に向け、呼吸を5~10回ほど繰り返しましょう。反対側も同様におこないます。普段、あまり伸ばすことのない体側をストレッチすることで、心身ともにリフレッシュ効果を狙うことができるでしょう。気持ちを切り替えたいときに、おすすめのストレッチです。
ハードな運動は、生理が終わった後がいい?
最後に…。
ダイエットを始める・再開するのにベストなコンディションは、体のむくみや止まらない食欲が落ち着いてくる生理後。
いわゆる“痩せ期”と言われる生理直後の7~10日ほどが、ダイエットの効果を感じやすい期間となります。
では、この期間はどのように過ごしたらいいのでしょうか。
いつもよりやや負荷をかけた運動にもトライ、アクティブに!
<ポイント>
・筋トレや有酸素運動を積極的に取り入れる
・必要な栄養をしっかり取って、代謝を上げる
生理後の体は、水分を外に出しやすくなり、腸の動きも活発さを取り戻してきます。そして、ホルモンの大きな上がり下がりも少なくなるため、心身ともに調子のいい期間です。
体を動かしやすくなるので、トレーニングやジョギング、ウォーキングのような有酸素運動をおこなうのもおすすめ。
食事では、新陳代謝を促す働きを持つ亜鉛を含む食材(牛赤身肉、牡蠣、カシューナッツ、大豆製品など)を取ると、肌の細胞の生まれ変わりがスムーズになるほか、ダイエットの効果が出やすくなると言われています。
それと、筋肉の材料となるたんぱく質を含む食材(肉、魚、卵、大豆製品など)を取るのも、代謝アップに欠かせません。
ダイエットは、生理周期に合わせて無理なくおこなうのが成功の秘訣。
生理中の体重増加やむくみには目をつぶり、心と体をいたわる期間として過ごしましょう。
ヨガインストラクター 高木沙織
「美」と「健康」を手に入れるためのインナーケア・アウターケアとして、食と運動の両方からのアプローチを得意とする。食では、発酵食品ソムリエやスーパーフードエキスパート、雑穀マイスターなどの資格を有し、運動では、骨盤ヨガ、産前産後ヨガ、筋膜リリースヨガ、Core Power Yoga CPY®といった資格のもと執筆活動やさまざまなイベントクラスを担当。
Instagram:@saori_takagi