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朝、ベッドの上でストレッチ… どんな効果がある?
頭がボーッとしたり、体がだるかったりして、スッキリ起きられない…。起床後のベッドの中で、こんなふうに感じることはありませんか?
朝は、1日の始まり。シャキッと起きて、朝時間を充実させられたら、ゆとりを持って1日を過ごすことができそうなものですが、なかなかそうもいきません。
そこでおすすめしたいのが、“ストレッチ”。
では、朝のストレッチには、どのような効果があるのでしょうか?
◆朝のストレッチ、効果とメリット
朝のストレッチには、次のような効果が期待されています。
【1】筋肉の凝り固まり、緊張がほぐれる
・体の凝り・痛みの軽減
・血流・リンパの流れが促される
・体の可動域が広がって、大きな動きが可能になり、代謝が上がる(ダイエット効果が高まる)
【2】酸素不足の解消
・ストレッチと合わせて、ゆったりとした呼吸をすることで、睡眠中に不足していた酸素を、脳・肺などにたっぷりと送り込むことができる
【3】集中力UP
・ストレッチによって全身の血流が促されることで、脳の働きが良くなり、集中力が高まる
ほかにも、朝のストレッチを習慣にして、心身ともにしっかり目覚めさせることは、体内時計の調整になり、生活リズムを整えることにもつながるでしょう。
頭をシャキッとさせたいときのストレッチ2つ
ここからは、頭と体をシャキッとさせたいときにおすすめの、朝のストレッチを紹介していきます。
どれも、ベッドの上でおこなうことができる&すべておこなってもたったの5分なので、起床後にゆるゆると取り入れてみてください。
1. 首・肩をほぐして、脳への血流を促すストレッチ
STEP 1:仰向けになり、左腕を頭上に伸ばす。ひじを曲げたら、手のひらを右側頭部に添える。
▲目線は、天井に向けます。足は、腰幅に開いて楽にしましょう。
STEP 2:【息を吐きながら】頭を左側に倒す。
▲左手を使って、頭を左側に倒すように誘導します。後頭部は床につけたまま、リラックス。右側の首~肩のラインが心地よく伸ばされているのを感じながら、呼吸を5~10回繰り返しましょう。反対側も同様におこないます。
2. 背骨を刺激して自律神経を整える! 寝たまま転がるストレッチ
STEP 1:仰向けになる。ひざを立てる。
▲両足は、揃えておきます。恥骨を引き上げて、腰が床から浮きすぎないようにしましょう。
STEP 2:胸にひざを引き寄せる。両手でひざを抱える。
▲呼吸の妨げにならない程度に、ひざを抱えます。太ももとお腹を近づけるようにすると、なおgood。
STEP 3:体を左右に転がす。
▲両ひざを抱えたまま、左右にゆっくりと転がります。ポイントは、骨盤を引き上げて、背中を軽く丸めること。疲れややる気のなさ、むくみ、頭痛、緊張、お腹の不調などを感じやすい方は、自律神経の通り道・背骨周辺をほぐしてあげるといいでしょう。寝起きの背中の痛みや、凝りにも◎。
体をシャキッとさせたいときのストレッチ2つ
1. 体の前面をグーンと伸ばして、気持ちも前向きに! 横向きのストレッチ
STEP 1:右体側を下にして、横向きに寝る。両ひざを曲げる。
▲右ひじを肩の下について、上体を軽く起こします。左手は、腰に添えましょう。
STEP 2:左手で、左足の甲をつかむ。
▲左腕を後方にまわすようにして、足の甲をつかみましょう。
STEP 3:【息を吐きながら】左手で左足を引っ張る。
▲上から見たとき、体が弓なりになるように手で足を引っ張りましょう。胸やお腹~左の前ももが心地よく伸びるところで、呼吸を5~10回ほど繰り返します。余裕がある方は、左足を上下に動かしてみてもOK。反対側も同様におこないます。
2. ガスを抜いてお通じをスムーズに! お腹も気分もスッキリさせる、ねじりのストレッチ
STEP 1:あぐらの姿勢で座る。
▲骨盤を立て、左右の座骨(お尻の下のほうにある尖った骨)に均等に体重を乗せます。
STEP 2:【息を吐きながら】右手を左ひざに添え、上体を左側にねじる。
▲左手は、お尻のうしろにつきましょう。ポイントは、顔や胸だけをうしろに向けるのではなく、下腹部からしっかりねじること。呼吸を5~10回ほど繰り返したら、反対側も同様におこないましょう。女性は、お腹にガスが溜まりやすいと言われています。張りを感じたり、おならがよく出たりする方は、ガス抜きのストレッチをしてあげるとスッキリするでしょう。
こんなベッドの上で、ストレッチは×… 注意点は?
最後に…、ベッドの上で、ストレッチをおこなうときの注意点をお伝えしていきます。
◆枕や布団は端に避けてから
首や肩のストレッチをするときや、背骨周辺をほぐすとき。枕に頭を乗せていると、高さが出る分、正しくストレッチをおこなえないことがあります。また、布団が体に絡まって、うまくねじれない・伸ばせないという場合は、布団を端に避けてストレッチをおこなうといいでしょう。
◆反動をつけないように注意
スプリングマットレス(マットレスの中にバネが入っているもの)を使っている方は、ストレッチの種類によっては反動がつきやすくなることがあります。反動をつけすぎると、筋肉の緊張が強くなったり、体を痛めやすくなったりもするので、注意が必要です。
◆柔らかいベッド → 床に下りておこなうほうが安全
柔らかくて、体がグッと沈みこむようなベッドの場合。姿勢を正しく保つことが難しくなります。その結果、ストレッチが体の負担になることもあるでしょう。柔らかいベッドで寝ている方は、床にヨガマット(ストレッチマット)を敷いてストレッチをおこなうほうが、安全です。
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以上、朝のストレッチによる効果と、起床後5分でおこなえる4つのストレッチを紹介しました。
頭も体もシャキッとさせたい朝に、ぜひ取り入れてみてくださいね。
ヨガインストラクター 高木沙織
「美」と「健康」を手に入れるためのインナーケア・アウターケアとして、食と運動の両方からのアプローチを得意とする。食では、発酵食品ソムリエやスーパーフードエキスパート、雑穀マイスターなどの資格を有し、運動では、骨盤ヨガ、産前産後ヨガ、筋膜リリースヨガ、Core Power Yoga CPY®といった資格のもと執筆活動やさまざまなイベントクラスを担当。
Instagram:@saori_takagi