オートミールのカロリーと糖質量！ 実は高い？ ダイエットに向いてるって本当？

そもそもオートミールとは？ 何からできている？

エンバク（オーツ麦）を加工したもの

オートミールとは、エンバク（オーツ麦）を脱穀し食べやすく加工したもの。

植物性タンパク質や食物繊維が豊富で、カルシウムや鉄分も多く含まれる、多くの女性に注目されている食品です。

オートミールは製造方法でいくつかの種類に分けられます。

加熱して食べる「スティールカットオーツ」、蒸して平らにし乾燥させた「ロールドオーツ」、ロールドオーツを細かく砕き幅広い調理に活用できる「クイックオーツ」、ロールドオーツを加熱調理し味付けされた「インスタントオーツ」などがあります。

よく一般的に食べられる「グラノーラ」は、穀物やナッツ、ドライフルーツにシロップやオイル等を加えて焼いた加工食品。このグラノーラの中にオートミールが配合されていることもあり混同しやすいですが、オートミールとグラノーラは別物です。

オートミールのカロリーと糖質量はいくつ？

カロリーは100g350kcal、糖質は100g 59.7g

オートミールのカロリーは100gあたりおよそ350kcal、糖質量は100gおよそ59.7gになります。

パッと見た感じ、決して低カロリー・低糖質には思えないですね。

一食分（30g）のカロリーは105kcal

ではなぜオートミールはヘルシーな印象を持たれたり、ダイエットで活用したりする人が多いのでしょうか？

実はオートミールの一食分はおよそ30g。一食分のカロリーは105kcal、糖質は17.9gになります。

一般的には水を加え火にかけ、お粥のようにふやかして食べるので、一見「少なすぎでは？」と感じるかもしれませんが、30gのオートミールでもしっかりと満腹感を得ることができます。

オートミールとその他主食のカロリー糖質比較

100gで比較するとオートミールは決して低カロリーでない

オートミールとその他主食のカロリーを100gで比較してみましょう。

カロリー

オートミール（加熱前）350kcal
白米（炊飯前）342kcal
パスタ（茹でる前）347kcal

糖質

オートミール（加熱前）59.7g
白米（炊飯前）77.1g
パスタ（茹でる前）67.7g

糖質は白米やパスタに比べ少なめですが、カロリーは白米・パスタを超えています。

一食分で比較するとオートミールは低カロリー・低糖質

ではそれぞれ一般的な一食分に変換してカロリーと糖質量を比べてみましょう。

カロリー

オートミール（加熱前30g）105kcal
白米（炊飯後150g）234kcal
パスタ（茹でる前100g）347kcal

糖質

オートミール（加熱前30g）17.9g
白米（炊飯後150g）53.4g
パスタ（茹でる前100g）67.7g

100gで比較したときはそれほど大きな差はなかったものの、一食分で比較するとオートミールはその他主食に比べカロリー・糖質ともにかなり低くなることがわかります。

先に説明した通り水でふやかして食べるため、30gでもしっかり満腹感を得られるダイエットに頼もしい存在なのです。

オートミールはダイエットに向いている？ 効果的な取り入れ方

オートミールはダイエット向きの食材

結論から言うと、オートミールはダイエット向きの食材と言えます。

理由のひとつはお伝えしてきた通り、一食分のカロリーや糖質量がごはんやパスタに比べ非常に低いこと。水でふやかして食べるため、満足感もしっかり得られるからです。

もうひとつはオートミールの栄養価。

オートミールにはタンパク質、食物繊維、ミネラルが豊富。100gあたりのタンパク質量は13.7g含まれていて、これはタンパク質食材である牛乳や豆腐よりも多い数値です。

また、食物繊維は水溶性食物繊維と不溶性食物繊維の2種類が含まれています。この2つの食物繊維は1:2のバランスが理想的とされていますが、オートミールはまさに水溶性食物繊維3.2g、不溶性食物繊維6.2gの理想的なバランス。

便秘の予防や改善だけでなく、血糖値やコレステロール上昇の抑制も期待できる食品なのです。

主食の代わりとして取り入れる

オートミールは主食として取り入れましょう。

毎日の白米やパスタをオートミールに置き換えるだけで、カロリーや糖質量を大幅にカットすることが可能です。

トッピングや味付けは控える

オートミールを飽きずに食べ続けるためにさまざまな工夫をする方も多いですが、トッピングには注意しなければいけません。

例えばはちみつやフルーツなど、甘めのトッピングをするとそれだけカロリーや糖質量はアップしてしまいます。また、調味料を使って味付けするのも良いですが、濃いめの味付けにすることで塩分を過剰に摂ってしまったり、食欲が増してしまったりすることもあるので注意しましょう。

バランスの取れた食事メニューにする

オートミールは栄養が豊富。しかし人間に必要な栄養素をすべて含んでいるかと言えばそんなことはありません。

オートミールはあくまで主食の代わりとして活用するのが○。いくらダイエット向きだからといって、オートミールだけをただひたすら食べるダイエットは栄養バランスを崩し、痩せないどころか逆に太ったり、体調の悪化につながったりします。

オートミールを食事に取り入れても、主菜や副菜も準備し栄養バランスの取れた食事を意識しましょう。

主食をオートミールに置き換えて一日129kcal減らそう

白米をオートミールに置き換えると、一食あたり129kcal減らすことができます。パスタをオートミールに置き換えると242kcalも抑えることができます。

もちろん食べ過ぎたりトッピングで高カロリーにしてしまったりするのでは意味がありませんが、一食の量（30g）を守って主食を置き換えれば、簡単に1日の総摂取エネルギーを減らすことが可能です。

「1日たったこれだけか…」と感じるかもしれませんが、これが1ヶ月、2ヶ月と経てばかなりのカロリー量になります。栄養バランスに注意しつつ、ぜひ上手に活用してみてくださいね。

りの

栄養士・運動実践指導者・ダイビングインストラクターとしてフォットネス業界に10年勤務。趣味は筋トレと海外旅行（渡航国数50カ国以上）。現在はWebライターとして世界中でノマドライフを満喫中。著書『拝啓、世界であわてふためく女子たちへ』。