【原因】股関節が硬くなる理由とデメリット
リモートワークやおうち時間などで座っている時間が長くなり、運動不足になっている人が増えています。特に股関節が硬くなってしまうと、立ったり座ったり歩いたり… という動作がスムーズにできにくくなり、筋力も低下して「いつも体がだるい」という状態に。
〈股関節が硬くなると…〉
・血流が滞る
・首や肩がこる
・腰やヒザが痛くなる
・足首が硬くなる
・疲れやすくなる
ほか、姿勢が悪くなる・むくむ・お腹が出る・お尻が大きくなるなど、体のラインにまで影響がおよぶことも。体は動かして巡りをよくすることが大切です。痛みが出る前にストレッチを取り入れましょう。
股関節をほぐすと得られるメリットとは
ストレッチが大切であることはわかっているものの、意外と知られていないそのメリット。ストレッチを開始する前に、体をほぐすメリットをおさらいしていきましょう。
冷えやむくみの改善や美しい姿勢につながる
股関節に限らず、ストレッチすることで得られるメリットはいくつもあります。
・体の可動域が広がり柔軟性が高まる
・筋肉のコリが緩和され血液やリンパの循環が改善する
・冷えやむくみが解消される
・疲労回復が早まる
・免疫力がアップする
・代謝がアップする
・ケガの予防につながる
・姿勢や動作のクセが改善される
・リラクゼーション効果がある
なお、股関節のストレッチは骨盤の歪みを整える効果も期待されています。日常的に脚を組んだり、片方に体重をかけたりするクセのある人は積極的に行うとよいでしょう。
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どこをほぐす? 股関節にかかわる筋肉
股関節をストレッチするとは、一体どこの筋肉を伸ばすことなのでしょうか。アプローチする筋肉がどの部分なのかをなんとなくでもわかっていれば、より早く、より効果的に股関節の柔軟性を高められるかもしれません。
脚の付け根やお尻の筋肉が関係している
股関節と言っても、実は股関節にはさまざまな筋肉が付いています。
例えば脚の付け根にある腸腰筋、お尻に位置する大臀筋や中臀筋。もも裏に位置するハムストリングスも股関節に関連する筋肉です。
難しい筋肉名も多いですが、簡単にいうと股関節を取り囲む筋肉はすべて関連しているということです。主要筋肉でなくても、サブ的に動く補助筋も多いため、あらゆる角度からのストレッチが有効です。
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【ストレッチ】寝ながらできる股関節ほぐし
股関節・骨盤まわりのストレッチは案外気持ちがいいもの。うっかり眠ってしまうかもしれません。簡単なストレッチなので、毎日の習慣にして体をほぐしていきましょう。
カエル足ストレッチ
手を肩幅、足を腰幅に開いた状態で四つん這いになります。肩の下に手首を、股関節の下にひざをつくようにしましょう。背中は平らに。
ひざとつま先を外側に向け、足を広く開きます。ひざの延長線上にかかとがくるよう姿勢を整えましょう。
さらに息を吐きながらお尻を後ろに引き、尾てい骨を下に向けます。太ももとふくらはぎは90度を保ちましょう。息を吸いながらお尻を戻し、この動作を呼吸に合わせて15回ほど繰り返します。
クロス足パカストレッチ
足をそろえて仰向けに寝ます。脇の下に卵1つ分のスペースを開け、手のひらを床につけましょう。
そのまま両足を床と垂直になるよう持ち上げたら、かかとを軽く突き出します。ここでひざ裏も伸ばしておきましょう。
息を吐きながら足を左右に開きます。
息を吸って足を閉じ、クロス。ここまでの動きを30回目安に繰り返します。
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むくみ解消ストレッチ
ひざを立てた状態で仰向けになります。
息を吐きながら両ひざを外側に倒し、足を開きましょう。ひざは床につけなくてOK。
息を吸いながらひざを戻します。この動作を10〜20回ほど繰り返しましょう。
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ダル重足を解消するストレッチ
右ひざを立てて仰向けで寝ます。手は体側に。
息を吸いながら右ひざの裏に両手を添えて、太ももをお腹に引き寄せます。
息を吐きながら右ひざを伸ばしましょう。かかとは突き出します。余裕があればつま先を伸ばしたりかかとを突き出したり、動きを加えてみましょう。呼吸を5〜10回繰り返したら反対側も同様に。
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開いてまわす股関節ストレッチ
ひざを立て仰向けに寝たら、足を床から持ち上げます。手はひざに添えて。
息を吐きながら両ひざを外に開き、吸いながら閉じましょう。呼吸に合わせて5〜10回ほど繰り返して。
手でひざをリードしながら、脚を内まわり・外まわりと10回ずつまわしましょう。
ももの前ストレッチ
ひざをそろえて正座の姿勢で座ります。ひざ下は外に開いてお尻は床につけましょう。
両ひじを後ろの床につき、体をゆっくりと倒していきます。
そのまま両腕を頭の先に伸ばし、反対側のひじをつかんで呼吸を5回、または90秒間キープします。
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股関節を定位置に戻すストレッチ
仰向けになり、足を腰幅に開きます。
足先を左右にゆらゆら揺らします。次にひざ→脚の付け根も揺らします。
つま先を遠くに伸ばしたり引き寄せたり、足首をまわしてストレッチしましょう。
うつ伏せ股関節ストレッチ
腹ばいになり、両ひじを肩の下におきます。左ひざを直角に曲げて左足首も直角に曲げましょう。そのまま脚の付け根を床にやさしく押し付けるようにしながら、腹式呼吸を5回繰り返します。右足も同様に。
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骨盤もほぐれる股関節ストレッチ
仰向けになり、立てたひざに反対側の足首をのせます。
立てた方のひざを両手で抱えるようにして、足を胸に引き寄せ3分キープしたら、ゆっくり戻します。反対側も行いましょう。
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腰痛にもおすすめの股関節ストレッチ
床に手をつき、片方の脚をあぐらをかくようにして上半身の下に入れ込みます。もう片方の脚はまっすぐ伸ばして。
体を前に倒して3分キープ。反対側の足も同様に行いましょう。
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最後に
立ったり座ったり歩いたり。日常の当たり前の動作を支えてくれている股関節。筋肉が硬くなると負荷がかかって痛みが発生することも。1日数分のストレッチで、筋肉のこわばりをほぐして体をいたわりましょう。