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うまくいかないことが続いたり、大きな問題に直面したりすると「現実逃避」したくなることも。とはいえ、それは「逃避」でしかなく、いずれ向き合わねばならなくなります。本記事では、「現実逃避」してしまう心理と、その乗り越え方を紹介します。
「現実逃避」の意味とは?
「現実逃避」とは、やらなければならないことを、意図的に避けようとすること。またはそのような気持ちのことをいいます。
「現実逃避」の心理的原因とは?
あるアンケートによれば、日常的に「現実逃避」したいと思っている人が5割を超えているとのこと。その心理はどういうものなのでしょうか。
「現実逃避」の原因になるのは、大きくいうと次の3つです。
仕事VS家庭
「仕事が忙しくて、家庭との両立が難しい」「仕事が忙しすぎて、夫が不機嫌」「仕事が不規則で、家庭のことがおろそかになる」など、仕事と家庭のバランスがうまく取れなくなったときに「現実逃避」したくなりますね。
仕事も家庭も両方大事。でも、その2つのバランスが取れない…。ああ、もう逃げたい! という状況。
子ども
子どもは、とにかく大人の思い通りには動いてくれません。スーパーでワガママを言い始め、挙句、泣き喚かれたり、やらねばならない家事がたくさんあるのに、全く寝なかったり…。もう「現実逃避」して、放り出したくなりますね。
こんなときにパートナーに頼れたらいいのですが、「育児は完全ワンオペ」という人も多いよう。自分の時間なんて1分もない! というママたちは、日常的に「現実逃避」したいと思っているのではないでしょうか。
お金
お金も「現実逃避」の原因になります。「お金は全然ないのに、子どもの教育費は増えるばかり」「家計を気にしないで買い物をしてみたい」などと切実なこともありますよね。
急に収入が増えることはなかなかありません。ゆえに、もう「現実逃避」するしかない! という気分になることも。
「現実逃避」をしがちな人の特徴とは?
「現実逃避」をしたくなるときとは、自分の力ではどうにもできないと感じた時なのかもしれません。先にあげた仕事、お金、子どもも、自分だけではどうしようもないという側面がありますね。
さらに、「現実逃避」してしまう人には、いくつか特徴があります。あなたはどうですか?
我慢が苦手
「現実逃避」しがちな人は、そもそも忍耐強くないという可能性が。「仕事をしたくない」「遊びたい」「休みたい」などという自分の欲求を抑えることが苦手です。
目標が明確でない
人は多少の困難があっても、目標がしっかり定められていると頑張れるものです。「現実逃避」しがちな人は、ここが弱い人が多いのです。明確な目標がないがために、「どうして私が…」とすぐネガティブ思考に陥り、結果として現実から逃げてしまうのです。
飽きっぽい
1の「我慢が苦手」に似ているのですが、「現実逃避」しがちな人は、継続ができません。何かを始めてもすぐに飽きてしまううえに、「もう少し続けてみよう」という忍耐力も希薄。「ああ、もうや〜めた」と放り出してしまうのです。
案外、完璧主義
我慢が苦手で飽きっぽいのが「現実逃避」しがちな人の特徴だといいましたが、「現実逃避」しがちな人は案外、完璧主義が多いのです。どんなことでも、最初から最後までキッチリとしたいと思うのですが、なかなかそれは難しいですよね。自分の思いが途中で叶わないとわかると、我慢ができませんから、放り出して「現実逃避」してしまうのです。
考えすぎる
「現実逃避」しがちな人は、物事を考えすぎる傾向があります。それもネガティブな方向に考えてしまうので、考えているうちにどうにもならなくなって逃げてしまうのです。「案ずるより、産むがやすし」というように、やってみればそんなに大変ではない場合もあるのに、やってみる前に「現実逃避」してしまうようです。
おすすめしない「現実逃避」とは?
中途半端な逃避
「現実逃避」したいのに逃避しきれない、そんな「現実逃避」はトラブルのもとです。たとえば、気晴らしに旅行に行くのに、仕事道具を持ち込んでみたり、気分転換に出かけているのにずっとスマホを気にしていたり。このような中途半端な逃避は、結局疲れてしまうだけでなく、一緒にいる人を不快にさせたりしてしまいます。
先送り
単に、期日を先送りにするようなことは避けた方がいいでしょう。先送りにしたところで、いつかは期日がやってきますし、先送りにした分、そのことに割ける時間が短くなってしまうだけです。
投げ出す
自分の手に負えないと感じたからといって放り出してしまうのは、子どもじみた行動だと言わざるを得ません。あなたが放り出したタスクは、誰かが引き受けることになるでしょうし、放り出した分、さかのぼったところからそれを引き受けることになります。人の迷惑も考えずに自分に課せられた物事を放り出すのは、大人として考えものです。
「現実逃避」をしたくなった時の対処方法とは?
では、「現実逃避」したくなったら、どうすればいいのでしょうか。うまく「現実逃避」することでストレスを解消することができ、新たな気持ちで物事に取り組むことができるようになるはず。
逃避のための行動を明確にする
いつもより長く寝るとか、ぼんやりする時間をつくる、といった「なんとなく」の行動で「現実逃避」をすると、休息したという実感が得にくくなります。
ですから、「現実逃避」したいな、と感じたときには、「よし! 寝よう」とか、「アニメをシリーズ制覇するぞ!」とか、「漫画を全巻読破しよう!」とかいうように、逃避のための行動を明確にしましょう。きちんとテーマを決めて、そこへ意識を向ければ、「現実逃避」は「リフレッシュ」に変化します。
やったことのない何かに挑戦する
VRゲームに挑戦する、降りたことのない駅で降りてみるなど、「初めて」のことにチャレンジしてみましょう。そのドキドキ感が、「現実から逃げたい」というネガティブな感情を吹き飛ばしてくれます。
得意なことに専念する
仕事や恋愛のシーンなどでは、自分の思い通りに事が進まないことが、「現実逃避」の原因になります。そんなときは無理に頑張ろうとしないで、結果を出せる得意な事に取り組んでみましょう。そうしているうちに、自分に自信が戻ってきて、また頑張ろうと思えるようになります。
無理をしすぎずリフレッシュの時間も大切に
「現実逃避」というと、悪いことのように聞こえますが、実はそうでもないのです。時にはリフレッシュの時間も必要。「現実逃避」しっぱなしではなく、次につながる行動を取れれば、それは立派なストレス解消になります。無理をしすぎず上手に気分転換しましょう。
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