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LIFESTYLE

2025.08.18

「人間関係リセット症候群」の定義|よくある後悔と克服のヒント

「人間関係リセット症候群」とは、これまで築いてきた人間関係を自らの意思で突然断ち切ってしまう心理傾向や行動のこと。医学的な診断名ではありませんが、SNSや若者の間で共感を集める言葉として広まっています。アラサー世代にも少なくない「人間関係リセット症候群」について、その定義や背景にある心理、対処法や向き合い方を解説します。

並木まき

「人間関係リセット症候群」の特徴・定義は?

(c)Adobe Stock

人間関係リセット症候群の人は、次のような行動を取る傾向があります。

♦︎突然の音信不通によって連絡を断つ

少し前までは普通にやりとりしていたのに、ある日突然LINEをブロックしたりSNSを削除したりと、突然連絡を断つ傾向が見受けられます。
相手に理由を伝えず予兆もなく連絡を絶つので「どうしたの?」と聞かれるけれど、答えるのが面倒で無視をするケースも…。
連絡を断たれた相手が混乱していても、自分のなかでは完結しているため「もう無理」と心のシャッターを完全に下ろします。

♦︎SNSアカウントを削除または一新する

SNSのアカウントを削除したり突然鍵をかけたりするだけでなく、古いアカウントの更新をやめて急に新しいアカウントに移るなどの行動を繰り返します。
自分の投稿や過去のやりとりを、一気に消すケースも散見されます。
「過去の自分」や「人とのやりとり」が急に煩わしくなり一気に消してしまいたくなる心理が強く、急激に自分の殻にこもろうとする傾向も…。

♦︎コミュニティから距離を置く

学校・職場・地域などの属しているコミュニティから、距離を置きます。
新しい環境に移った瞬間に以前のつながりをバッサリ切る人や、転職や引っ越しを機に新しい連絡先を誰にも教えない人もいます。
「新しい自分になりたい」や「過去の人間関係を引きずりたくない」という意識が強く、過去の人間関係を“重荷”や“ストレス源”として捉えてしまうので、そこから逃げるように関係を絶っていくのです。

♦︎深い付き合いを避ける

一見するとフレンドリーで付き合いも悪くないのに本音を見せなかったり、自分のことを聞かれるのが苦手で打ち解けたようで壁があったりと、周囲の人間関係で深い付き合いを避けたがる傾向もあります。
「人間関係は、深入りすると疲れる」という防衛的な気持ちが強く、心のどこかで常に“周りと距離を置く準備”をしているタイプも少なくありません。

♦︎他人からの評価に敏感に反応する

誰かから少し無視をされたり気に入らない言い回しをされたりすると、即座に「嫌われた」と感じがちなのも傾向です。他人からの評価に非常に敏感すぎるので自己評価が不安定になりやすく、周囲との関係がうまくいっている自信がなかなか持てません。
「嫌われる前に、自分から関係を切る」ことによって、自分を守る心理が強く働いているのです。

リセット後によくある後悔

頭を抱える女性
(c)Adobe Stock

「人間関係リセット症候群」は、リセット後に後悔しやすい傾向も見受けられます。
よくある後悔を掘り下げていきましょう。

♦︎孤独感を覚える

煩わしいと感じていた人間関係をリセットして、一時的には「スッキリ!」「煩わしさから解放された〜」と感じても、次第に孤独感が強まってきがちに。
人との関わりはストレスでもあるけれど同時に支えでもあることから、人間関係は失ってから気づくことも多いもの。気づけば「誰にも悩みを話せない」「自分のことを昔から知っている人がいない」という状態になっていて、不安を覚えやすいのです。

♦︎「また同じことをしてしまった」と自己嫌悪に陥る

過去にも同じように人間関係を切ってきた人ほど、強制リセットをするたびに「またやってしまった…」と落ち込みがち。
自己中心的な行動だという自覚はあるけれど改善方法が見つからずに、負のループに陥りやすい面も否めません。自分の性格を責めたり「人とうまく関われない自分はダメだ」と自己否定に至ったりして、自己肯定感が下がる場合も…。

♦︎誰とも深い人間関係を築けないまま年齢を重ねてしまいがち

人間関係リセット症候群でも表向きはフレンドリーな人ほど、表面的な知人はいても「心を許せる人」がいないまま時間が過ぎていきます。
結婚や出産、介護などの人生の節目になってから本音を相談できる人がいない現実に直面し、愕然とすることも。
過去のリセットによって長年の信頼関係や“絆”の蓄積がない状態になってしまうため、誰とも深い関係になれないまま年齢を重ねてしまうのです。

人間関係リセット症候群を克服するヒント

(c)Adobe Stock

自分も「人間関係リセット症候群」に心当たりがあるときには、改善に向けて取り組んでみましょう。
自分を責めすぎず、でも今後は良い人間関係を末長く築いていけるように心がけを変えるだけでも、変化が訪れます。

♦︎「グレー」で保留する感覚を意識する

何か問題が起きたときに「関係を続けるのかor断ち切るのか」という二択思考ではなく、一時的に距離を置いたり、やり取りの頻度を下げたりといった中間的な選択を考えてみて!
リセット症候群になる人は、人間関係にも完璧を求めがち。今ある関係性をグラデーションで捉えることができれば、自分の心を守りながら相手との縁も残せます◎。

♦︎小さな「違和感」は早めに整理する

特定の相手に対してモヤッとしたことがあれば、すぐに本人に言う必要はなくても、自分の中で「何が嫌だったのか?」や「何に傷ついたのか?」を言語化してみて。
不快な気持ちを抑圧してしまうと、あとから爆発してリセットへと突き進んでしまいやすいので、まずは違和感を溜めないよう意識しましょう。
そのうえで「相手に言わないと気が済まない!」と結論が出たのであれば、攻撃的にならないよう配慮をしながら「嫌だった気持ち」を伝えて。

♦︎「人付き合いのクセ」を客観的に振り返る

自分が過去に人間関係を切ったときに「なぜそうしたのか」を記録してみましょう。
何度か関係を絶った経験があるならば、同じパターンを繰り返していることに気づけるかもしれません。
自分の中にある無意識の“思い込み”や“思考のクセ”に気づくきっかけになれば、今後は衝動的な選択を減らせます。

「人間関係リセット症候群」になりやすい人は承認欲求が強いケースも多い

「人間関係リセット症候群」になりやすい人には、承認欲求が強いタイプも目立ちます。
「認められたい」「好かれたい」といった気持ちは人一倍強いのに、今の環境では思うように自分が評価されていないと感じると、別のフィールドを探したくなって今ある人間関係を切ろうとしてしまいがちです。
自分が満たされる前に疲れるたびに関係をリセットするクセがついてしまうと、人に合わせるたびに見返りを求めてしまいやすいため、仮に周囲から評価をされなくても自分に自信を持ち続けるよう心がけていきましょう◎。

TOP画像/(c)Adobe Stock

並木まき

ライター、時短美容家、メンタル心理カウンセラー。企業研修や新人研修に講師として数多く携わっている。シドニー育ちの東京都出身。28歳から市川市議会議員を2期務め政治家を引退。数多くの人生相談に携わった経験や20代から見てきた魑魅魍魎(ちみもうりょう)な人間模様を活かし、Webメディアなどに執筆。

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