【不妊治療・妊活】お金と治療中の気がかり
将来、子供が欲しいと考えている人も、今まさにトライしている人も、知っておくと安心。働きながら妊娠を目指すと、仕事や生活にはどんな影響があるの? 不妊治療に関するお金のあれこれを、専門家と経験者に伺います。
教えてくれたのは…

不妊カウンセラー・笛吹和代さん
うすい・かずよ/自身の不妊治療を経て現職。個別相談、コラム執筆、企業へのアドバイスなどを行う。著書に『あきらめない妊活』(みらいパブリッシング)。

にしたんARTクリニック 新宿院院長・松原直樹先生
まつばら・なおき/1997年から長野県内各地の病院で不妊治療に携わる。2023年より「にしたんARTクリニック」新宿院院長と理事長を兼任。
不妊治療の経験者

Q. 不妊治療は、健康保険を使って受けましたか?
A. はい(6/6人)

笛吹さん:2022年度から保険診療が始まり、「まずは健康保険でできる範囲の治療を」という人が大多数。タイミング法や人工授精の一般不妊治療には年齢や回数制限はありませんが、体外受精や顕微授精は、40歳未満は1子につき6回まで、40歳以上43歳未満は3回までという制限があります。それ以降は自費診療に。独自の不妊治療助成金制度を設けている自治体もあるので、事前に確認しておきましょう。
Q. これまでの治療にいくらかかった?

Q. 不妊治療にかける予算は決めていますか?

保険適用で費用が抑えられるようになった影響か、上記の3人以外も「特に決めていない」と回答。ちなみに治療費は、夫婦共同でお金をプールしている生活費口座などから「折半している」夫婦が5組。1組が「夫が全額負担」。
Q. クリニックが合わなかったらどうすればいいの?
A. 転院を考えても。ただし、注意点も…
松原先生:なかなか結果が出ない、先生との相性が微妙… そんなときは遠慮せず淡々と転院の意思を伝えて。保険診療の回数確認のためにも、紹介状は必ずもらってください。なお、そのクリニックで使い切らなかった凍結受精卵は基本的に破棄されます。
笛吹さん:40歳未満で体外受精・顕微授精を3回、保険診療して結果が出なければ、転院の考えどき。残り3回は異なる治療方針で進めるのもよいかもしれません。
2025年Oggi10月号「働きながらの妊活2025」より
イラスト/三平悠太 構成/酒井亜希子・渋谷遥夏(スタッフ・オン)
再構成/Oggi.jp
Oggi編集部
「Oggi」は1992年(平成4年)8月、「グローバルキャリアのライフスタイル・ファッション誌」として小学館より創刊。現在は、ファッション・美容からビジネス&ライフスタイルテーマまで、ワーキングウーマンの役に立つあらゆるトピックを扱う。ファッションのテイストはシンプルなアイテムをベースにした、仕事の場にふさわしい知性と品格のあるスタイルが提案が得意。WEBメディアでも、アラサー世代のキャリアアップや仕事での自己実現、おしゃれ、美容、知識、健康、結婚と幅広いテーマを取材し、「今日(=Oggi)」をよりおしゃれに美しく輝くための、リアルで質の高いコンテンツを発信中。
Oggi.jp