【妊活のリアルQ&A】素朴な疑問に答えます!
将来、子供が欲しいと考えている人も、今まさにトライしている人も、知っておくと安心。働きながら妊娠を目指すと、仕事や生活にはどんな影響があるの? 今回は主に不妊治療について、専門家と経験者、総勢12名の知見を入門編としてまとめました。
教えてくれたのはこの人たち

不妊治療の経験者

いきなり病院に駆け込む前に… プレ妊活
Q. そもそも「妊活」ってなんですか?
A. 妊娠に向けて、意識や行動を変えること
「避妊をやめるだけでは妊活とは言えません。まずは、妊娠しやすい時期を意識して、十分な回数の性交渉をもつこと。食生活や生活習慣を見直すことも妊活のひとつです」(中川先生)
「自宅でタイミングをとるほか、子供を授からない原因を検査したり、不妊治療を行うことも含まれます」(松原先生)
Q. 病院に行かなくても妊活ってできる?
A. 排卵検査薬を活用する方法などがあります
「卵子の寿命は24時間、精子が女性の体内で活発に動けるのが48時間。妊娠するには排卵2日前~当日の間に性交渉するのがベストです。ただ、基礎体温では排卵『2日前』の予測が難しく、生理周期アプリも平均的な排卵日を示すだけ。ホルモンに反応する排卵検査薬や妊活おりものシートを活用するのが、おうち妊活では精度が高いです」(西岡さん)
Q. 「不妊」の定義って? 病院に行くと良いタイミングを教えて!
A. 1年授からないのが不妊。でも35歳以上ならすぐにでも受診を
「『1年』は日本産科婦人科学会の定義。『その間は自分たちでがんばりたい』という人も多いですが、男女ともに忙しくてタイミングを合わせるのも大変。がんばる前に受診してもよいのでは?」(中川先生)
「特に自然妊娠率が急激に下がり始める30代後半からは年齢との勝負。『なかなかできない』と思ったら一度相談を。30代前半でも月経周期が1週間以上ずれたり不安定な人は、早めの受診をおすすめします」(松原先生)
Q. 「すぐに子供が欲しいわけじゃない」けど、将来に備えて、今からできることは?

Q. いざ、受診へ! クリニック選びのポイントは?
A. 実績数と、治療の選択肢の多さをチェック
「手がけた症例が多いクリニックほど、さまざまなケースに対応できる知見や技術が蓄積されています。自分に合う治療法は始めてみないとわからないので、選択の幅が広い不妊治療専門クリニックに最初からかかっておくと安心。」(笛吹さん)
「仕事との両立には立地や、早朝や夜の予約の取りやすさ、通院頻度も重要。クリニックの説明会などで確認を」田所さん
不妊治療経験者の声
「自宅から通いやすい立地。実績が多いことは大前提」(Aさん)
「受けたい治療と、土日の診療が可能か」(Eさん)

Q. SNSやネットとの付き合い方は?
A. 基本的には、距離を取るのが吉
「ネット情報は玉石混交。参照するなら日本産科婦人科学会や日本生殖医学会、大学病院など、公共性が高い機関のサイトで」(笛吹さん)
「SNSや口コミサイトは、安心するより不安になることのほうが多いので、思いきって封印するのもアリ。相談ごとはクリニックやオンラインのサービスでもよいので、プロに聞くほうがタイパがいいです」(戸田さん)
不妊治療経験者の声
「妊活アプリの口コミ欄は〝お気持ち表明〟ばかりで有意義な情報がほぼなかった…」(Aさん)
「友達の出産報告がつらくて、インスタはログアウトしていました」(Fさん)
「相談相手がいない代わりに同年代で妊活中の人のYouTubeを見漁っていました」(Bさん)
2025年Oggi10月号「働きながらの妊活2025」より
イラスト/三平悠太 構成/酒井亜希子・渋谷遥夏(スタッフ・オン)
再構成/Oggi.jp
Oggi編集部
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