リフレッシュに最適! 効果的で簡単なストレッチ
ストレッチは入念に準備をしてのぞむものばかりではありません。仕事中のスキマ時間や寝る前に、目的にあった方法で実践できるとても身近で安全な運動です。
座ったままできる、会社でできる、寝たままでできる、など様々なやり方があるので、気軽に普段の生活に取り入れて、健康で気持ちのいい毎日を過ごしましょう。「しごとなでしこ」でこれまで掲載したストレッチのやり方から厳選して紹介していきます。
体が柔らかいことのメリット
「快眠ストレッチ」をご存知でしょうか? 寝る前のストレッチには、
【1】筋肉をほぐすことで寝返りがしやすくなって、血液循環促進
【2】寝床内の温湿度調整
といった効果があります。体を柔らかくすることは、快眠対策としても有効です。
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体が硬いことのデメリット
例えば、スマホを凝視するあまり、肩甲骨がガチガチになることありませんか?
首や肩が前に出ているスマホ姿勢は、首への負担が高く、肩こりや頭痛なども感じやすいのです。だからストレッチで前に出た首や肩を元に戻す必要があるのです。
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ストレッチの期待効果
■ダイエット
ダイエットには、運動が苦手な人でも無理なくできる「うつ伏せストレッチ」がおススメ。ストレッチの前後に、ちょい足しトレーニングを加えるのが◎。
【1】うつ伏せの状態から、肘が肩の下にくるようにつき、胸を起こす
【2】できるだけ、体が一直線になるように、つま先を縦て体を持ち上げる。
【3】呼吸を止めないように10数える
これを頑張れれば3セット、チャレンジしよう。
ストレッチ【簡単ダイエット】寝起きや寝る前にも! うつ伏せ編
■ストレス解消
会社での長時間座りっぱなしのデスクワークの日は、ストレス溜まりますよね! 外の空気を吸ってリフレッシュしたいところですが、そんな余裕もない時に、その場で座ったままリフレッシュできるストレッチをご紹介します。
【1】両手を肩にのせる
【2】下から上へ、肘同士をくっつけるように上に上げる
【ここがポイント!】左右の肩甲骨を離すように意識しながら動かす
【3】肘が上にいったら、後ろへ下ろす
【ここがポイント!】左右の肩甲骨を今度はくっつけるように意識!
【4】同じ動きを1周約8秒かけながら大きく5回まわす
ふだん意識して動かすことが少ない肩甲骨を、じっくり丁寧にゆっくりと動かすので、終わったあとの気分は爽快です。
座ったまま! オフィスで肩ストレッチ|肩甲骨伸ばしで肩コリ防止
■スマホが原因の肩こり
あなたは、スマホを凝視するあまり、どんどん肩が前に出て、猫背になっていませんか? まるでお婆さんのような姿勢。すると肩甲骨もがちがちになって、これが肩こりの原因にもなりえます。
また、そういう姿勢だと頭が前に移動するため、首への負担も増加します。そんな前に出てしまった肩や首は、元の位置に戻すためのストレッチで解消できます。
【1】後ろ手で組み、肩を反らす
− まず、椅子に浅く腰かけて姿勢を正し、手を後ろで組む。
− 肩を後ろに引いて、肩甲骨をググッと寄せるのがポイント。
− そのまま、息を止めずに10秒キープ。
【2】1の姿勢で首を後ろに倒す
− 1の姿勢のまま、首だけ後ろに倒す。
− 上体が前に倒れないようにするのがポイント。
− 痛くない程度の姿勢で、10秒キープ。
− 2,3回反らす。
【3】立った状態で腰を前に出す
− 立ち上がって、両足を肩幅より広めに開く。
− かかとをつけたまま腰を前に突き出し10秒キープ。
このストレッチで、猫背で後ろに下がってしまった骨盤を戻します。
【4】大きく両手を挙げて反る
− 3の状態から、両手を頭上に大きく広げて後ろに反る
− 肩甲骨を寄せる意識で10秒キープ。
このポーズが肩こりにも効果的。
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■眼精疲労&むくみ解消
パソコンの見すぎや目の疲労でこり固まるのが目の近くにある側頭筋。これをほぐすすることが、眼精疲労にも◎。血流も改善されるので、お顔のむくみ解消にも一石二鳥! 会社のデスクでも、気になったらその場ですぐできる簡単顔ストレッチをご紹介。
【1】歯を食いしばったときに動くところを探す
両方のこめかみに指の腹をあてて、ぐっと歯を食いしばったときに動くポイントを探してください。
【2】手の平の下のあたりを使って、動くところを押さえながら円をえがくように手でほぐす。
【3】上下にずらしながら、1分ほど動かす。
口の力を抜いて、やってみよう!
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部位別ストレッチの具体的な方法
■肩
「肩回りの筋肉を動かすには、肩甲骨を意識して動かすことも大切」と代官山クリニック・代官山サラダ代表、美容皮膚科医の蘆田英珠先生。肩こり解消にもなる肩回りの簡単なストレッチのやりかたをご紹介。
【1】顔の前で肘をつけた状態で手のひらを合わせる
【2】片方の手を反対の手に沿わすように上に上げていき、肘まできたら肩甲骨から動かすのを意識して、肘を開いていく
肘が下を向き体に近づいたところで、ひじから腕、手のひらと沿うようにしてまた顔の前で手を合わせ、最初の位置に戻す。ポイントは、肘を開くときは、肩甲骨を背骨に近づけるように意識して、大きく動かすこと。すると肩甲骨から機能的に動かすことになります。
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■背中
「コリ固まった上半身は気づいたときにほぐして、どこから見られても若々しい美しい姿勢を意識してくださいね」とは、健康運動指導士として25年のキャリアをもつ植森美緒さん。気づいたときに、いつでもどこでもできる背中のストレッチをご紹介。
【1】背筋を伸ばし姿勢を正す
まず、椅子に浅く腰かけて、骨盤を立てるようなイメージで、背筋を伸ばします。両脚は肩幅より広めに開くのがポイントです。
【2】肩を前後に揺らしてほぐす
次に、腕を下げて力を抜き、片方の肩を前へ出し、円を描くように後ろへ。これを左右1セット×10回くりかえしましょう。背中のこわばった筋肉がゆるまり背中や肩のこり解消にも最適!
【猫背・巻き肩などBAD姿勢 編】ちょっと、そこのあなた!「スマホ婆さん」になっていませんか?
■股関節
運動が苦手な人でも問題なくできるうつ伏せストレッチが股関節のストレッチはおすすめ。読書しながらでもできちゃいます。
【1】腹ばいになり左ひざを直角に曲げ、左足首も直角に曲げる。両肘は肩の真下の位置につけるのがポイント。
【2】1の状態から、脚のつけ根をやさしく床に押し付けるようにしながら基本呼吸を5回。
【3】終わったら反対側も同様に。
ストレッチ【簡単ダイエット】寝起きや寝る前にも! うつ伏せ編
■顔
長時間パソコンを見ていると、お顔の筋肉固まった感じしませんか? それは、無意識に力が入りっぱなしになっているからです。顔の血流が悪くなると、コリやむくみが出てきてしまい、顔が大きく見えてしまうことも。だから、時々、顔のセルフストレッチをするのがおススメ。気になったときにその場でできる簡単お顔ストレッチをご紹介。
【1】歯を食いしばったときにかたくなるところを探す。
フェースラインのこのあたりがかたくなるはず。
【2】手をグーにして、かたくなったところに手を押し当てる。
グーにしたときに出っぱる、この指のホネを使うと気持ちよくマッサージできます。
【3】口の力を抜いてリラックスしたら、グーを押し当てて上下に1分程度動かす。
少しずつ手を上や下に微妙にずらしながら、フェースライン全体を刺激していきます。
イタ気持ちいいくらいの力加減で試してみるのがおススメです。
座ったまま! オフィスで顔ストレッチ|顔面伸ばしでむくみ解消、小顔効果も◎
シーン別ストレッチの具体的な方法
■仕事中
デスクワークが続くと、筋肉の緊張状態が続くので、斜角筋が固まって、肩こりを起こす原因に。疲れてきたら、会社のデスクで座ったまんまできる、簡単ストレッチをご紹介。
【1】手を交差させ、指で両方の鎖骨を少し下げるように押さえる。
【2】鎖骨を指で下に押さえた状態で顔を上にあげて、そのまま10秒キープ。
【3】次に首を右に倒して10秒キープ。終わったら今度は左も。
このストレッチのポイントは2つ。
− 両手でしっかり鎖骨を押さえる。
− 鎖骨と首の距離をしっかり離した状態で首を倒す。
■寝る前
寝る前のストレッチは、筋肉をほぐし、血液循環促進や寝床内の温湿度調整にも効果的。いわば「快眠ストレッチ」です。寝る前に手軽に出来るストレッチとして、タオル1本でできる簡単ストレッチをご紹介。
【上半身のストレッチ】
【1】タオルを肩幅に開いて持ち、体を左右に曲げて、体側をストレッチ。
【2】背中を丸めながら腕を体の前に下して、背中の筋肉をストレッチ。
【3】腕を後ろに上げて伸ばし、胸を開く
【4】タオルの端を持ち、体を両側に開いて、背中の筋肉を伸ばす
【下半身のストレッチ】
横になって、膝を伸ばして足の裏にタオルを当てて、足を上げてタオルを下に引っ張る。左足と右足をそれぞれ1回ずつ。
上半身、下半身のストレッチをそれぞれ2セットずつぐらいを目安に。
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■恋人と
無理のない範囲でお互い楽しく会話できるぐらいのストレッチが最適! もうすぐ冬がやってきますが、こたつに入ったまま、ゆる~くできる「こたつストレッチ」をご紹介。人気&注目度上昇中の芸人、相席スタートのふたりがガイドします!
【脇腹と脇の下】
まず、並んで座った状態で足を前に伸ばし、外側になったひざをあぐらのように曲げる。次に、互いの外側の腕の指先を頭の上でつかむ。内側の手は床で重ねて、左右に優しく引っ張り合った状態で基本呼吸を5回。反対側も同様にストレッチ。
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ストレッチのポイント
■頻度
− 気になったときにその場でできる簡単なストレッチを。
− いきなり、やりすぎは禁物! 毎日続けて少しづつ時間をかけていくのがコツ
■時間帯
− 寝る前のストレッチは快眠効果もあって効果的
− 仕事のスキマ時間にサクッと実行するのも◎
■その他 注意点
急に体を動かすとケガをする危険性も。自宅でじっくりストレッチをする場合は、その前に準備体操を!
【1】仰向けになり体の力を抜く。お腹に手をあてて、ゆっくり鼻から息を吸って口から吐く。
【2】足先を横幅に開いて、左右にゆらゆら動かす。ひざから動かして、最後は脚の付け根から動かす。
【3】つま先を左右交互にゆっくり遠くへ伸ばしたり引き寄せたり。呼吸は止めないで、左右ともに10回ずつ。
【4】両方のひざを軽く曲げ、ストンとひざの裏が床につくように降ろす。両脚一緒に10回ほどが目安です。
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まとめ
いかがでしたでしょうか?
ストレッチは頑張らなくてOK。ストレッチはダイエットや、むくみ・ストレスの解消にも◎。スマホが原因の肩こりや、長時間のデスクワークによる眼精疲労の予防やリフレッシュにも最適。
肩、背中、股関節、顔と目的によって最適なやり方があり、仕事中のスキマ時間や寝る前のリラックスタイムなどを活かして自分のペースで、頑張りすぎず続けるのが心と体の健康を保つストレッチのコツです。簡単ストレッチを習慣づけて、忙しい毎日を快適に過ごしましょう!
初出:しごとなでしこ