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ヨガをしたら痩せる?
Q:ダイエットのために運動をしたいのだけれど、ヨガって痩せるの?
ハードな運動は続かなそうだし、ヨガがちょうどいい気がします。
A:ヨガは、取り入れ方次第でダイエット(無駄のない体作り)に役立てることができます!
ヨガは、サンスクリット語で「つながり」という意味。心と体、自分の内側と外側がつながっている状態、すなわち心身の調和・統一・バランスを取ることを目的におこなわれます。加えて、健康・運動法のひとつとしてその効果も期待されています。
では、ヨガをすると体にどのような変化が現われるのでしょうか。
「痩せた!」「効果なし…」、どっち? ヨガはダイエットに効くのか
日常生活でしないような全身を使うポーズをたくさんおこなうヨガでは、硬くなった筋肉がストレッチされ、血流が良くなることで、凝り解消や代謝・免疫力UPが期待できます。このように体のめぐりが良くなることは、毒素の排出(デトックス)にも効果的。すっきりした体を目指すことができます。
また深い呼吸によって自律神経の働きが整い、リラックスした心のバランスを取り戻すことも期待できます。その結果ストレスが解消されると、食欲の増進にストップがかかりやすくなることもあるでしょう。
そして、ここからが大事なポイント! ヨガのポーズはストレッチに近いものだと思われがちですが、実は骨に近いところにある筋肉・深層筋へのアプローチが可能です。骨を意識して動くことで深層筋が鍛えられると、正しい姿勢の保持や内臓の正常な働きが促されて、体の内側からシュッと引き締める効果が期待できます。
それなら「ヨガで痩せる人・痩せない人がいるのはどうして?」と思うかもしれませんが、ヨガで体が変わり始めるまでの期間は最低でも3ヶ月以上と言われています。
ヨガの消費カロリーはもともとそこまで大きくなく、内容や環境(常温・ホットなど)によってもまちまちです。
ダイエットのためには、ヨガを通してじっくり自分の体と向き合い、食生活の改善やほかの運動を適度に取り入れることも重要になってくるでしょう。
今回は、数あるヨガポーズの中でもシェイプアップ効果が高いポーズを6つご紹介。おうちヨガをするときの参考にしてみてくださいね。
【お尻痩せ】橋のポーズ
お尻を中心に脚、背中を引き締める「橋のポーズ」。
STEP 1:仰向けになり、ひざを立てる。
▲脚は腰幅に開き、腕は体側に下ろして手のひらを下に向けます。両足は平行に置き、つま先を開かないように姿勢を整えましょう。
STEP 2:【息を吸いながら】お尻を持ち上げる。
▲お尻~腰、背中の順に、ゆっくりと持ち上げます。二の腕を外側に回転させ、肩を背中の下に巻き込むようなイメージです。
STEP 3:体の下で手の指を組む。
▲お尻の下あたりで手の指を組んだら、腕全体で床を押して腰をさらに高く持ち上げます。股関節は上に、すねは正面を押すようにしましょう。
首のうしろと床の間に空間を作り、姿勢を安定させたら呼吸を繰り返します。〈回数:5呼吸〉
【股関節を開く】合せきのポーズ
股関節を開いて、下半身のめぐりを促す「合せきのポーズ」。前屈や後屈のアレンジでは、深いリラックス感を得られるため寝る前にもおすすめです。
STEP 1:足の裏同士を合わせて座る。
▲両脚を前に伸ばした姿勢から、ひざを曲げて足の裏同士をつけます。両手で足の甲をつかみ「合せき(がっせき)のポーズ」を取りましょう。
手でお尻のお肉をかき分け、左右の座骨(お尻の下のほうにある尖った骨)に均等に体重を乗せ、骨盤を起こして座ると〇。
STEP 2:上体を前に倒して前屈する。
▲手を体の前につき、滑らせるようにして前屈を深めます。手は無理のない範囲で遠くに伸ばしましょう。〈回数:5呼吸〉
STEP 3:上体をうしろに倒して仰向けになる。
▲両手を体のうしろにつき、ひじを曲げて前腕(手首~ひじ)を床につきます。上体をゆっくりうしろに倒していき仰向けになったら、頭の上でひじをつかみましょう。
尾骨(背骨の1番下、しっぽのような骨)を巻き込んで、腰が反りすぎないようにします。〈回数:5呼吸〉
【脇腹に効く】仰向けのねじりのポーズ
体幹や脇腹の筋肉を使ってウエストを引き締めることに加え、内臓を刺激して毒素排出を促す「仰向けのねじりのポーズ」。
STEP 1:仰向けになり、両腕を広げる。
▲仰向けになったら両脚を揃え、腕は肩の高さで横に広げて手のひらを床につけます。
STEP 2:【息を吸いながら】両脚を持ち上げる。
▲両脚を揃えたまま、床に垂直になるように持ち上げます。ひざは無理のない範囲で伸ばしておきましょう。
STEP 3:【息を吐きながら】両脚を右に倒す。
▲両ひざを伸ばしたまま、脚を右に倒します。かかとを揃えるのがポイントです。顔を左に向け、左肩を床に近づけましょう。
姿勢がツラい場合、ひざを軽く曲げてもOK。反対側もおこないます。〈回数:左右各5呼吸〉
【下半身】痩せポーズ:「英雄のポーズⅡ」
ここからは、下半身の力強い土台で体を支えるポーズを3つ連続しておこないます。
STEP 1:腕と脚を大きく開いて立つ。
▲脚は両腕を広げたときと同じくらいの幅に開き、右つま先を真横、左つま先を正面よりやや内側に向けます。腕は肩の高さに持ち上げて、床と水平を保ちましょう。
STEP 2:右ひざを曲げる。
▲右ひざを90度近くまで曲げます。右太ももを外側に回転させ、ひざが内側に倒れてこないように姿勢を整えましょう。
STEP 3:顔を右に向ける。
▲姿勢を保ったまま、顔を右に向けます。あごを引いて、耳~肩の距離を長く保ちましょう。左足小指側面でもしっかり床を踏み、力強い土台で姿勢をキープ!
反対側もおこないます。〈回数:左右各5呼吸〉
【下半身痩せ】三角のポーズ
STEP 1:腕と脚を大きく開いて立つ。
▲脚は腰幅の2倍程度に開きます。ここでも右つま先は真横、左つま先は正面よりやや内側に向けましょう。腕は肩の高さに持ち上げます。
STEP 2:上体を右横にスライドさせる。
▲上体を右横にスライドさせ、右股関節を深く引き込みます。
STEP 3:上体を右に倒したら右手は下、左手は上に伸ばす。
▲背骨を伸ばしながら上体を右に倒します。右手の位置は床やくるぶし、すね、ひざなど無理のないところに添えましょう。右ひざの裏がピンと張るようであれば、少し曲げて緩めます。
左手は天井方向に伸ばし、両腕を一直線にしたら目線を上げましょう。両肩を背中のほうに下げ、胸を開いて深呼吸。反対側もおこないます。〈回数:左右各5呼吸〉
【下半身痩せ】逆転の三角のポーズ
STEP 1:「三角のポーズ」STEP 1の姿勢に戻る。
▲左右の骨盤の高さを揃え、姿勢を整えます。
STEP 2:右腕を斜め上に伸ばし、上体を反らせる。
▲右手のひらを上に向けたら、斜め上に伸ばします。上体を反らせていき、右腕~右脚が斜め一直線の姿勢を取りましょう。左足小指側面で床をしっかり踏みます。
右腕と右脚で引っ張り合って体側を伸ばしたら、反対側もおこないましょう。〈回数:左右各5呼吸〉
自宅でのストレッチやエクササイズにプラスして、気になるパーツの引き締めに役立ててみてくださいね。
ヨガインストラクター・高木沙織
「美」と「健康」を手に入れるためのインナーケア・アウターケアとして、食と運動の両方からのアプローチを得意とする。食では、発酵食品ソムリエやスーパーフードエキスパート、雑穀マイスターなどの資格を有し、運動では、骨盤ヨガ、産前産後ヨガ、筋膜リリースヨガ、Core Power Yoga CPY®、そのほかにもリフレッシュドライヘッドスパ、パーソナルリンパケアリストといった資格のもと執筆活動やさまざまなイベントクラスを担当。