皆さんは、自分のことを「自意識過剰かも…」と思ったことはありませんか? 日常生活で、人の目を気にしすぎる、他人からどう見られているか気になるなど、「自意識過剰」が強いとしんどいと感じることもあるでしょう。そこで今回は、「自意識過剰を治す」方法や、「自意識過剰」になる原因、性格の特徴などを解説します。気にしすぎる性格にお悩みの方は、参考にしてみてはいかがでしょうか。
そもそも「自意識過剰」とはどんな状態?
日常生活で度々耳にする「自意識過剰(じいしきかじょう)」ですが、どんな意味なのでしょうか。「自意識過剰」という言葉は、「自意識」と「過剰」という言葉で成り立っています。
「自意識」とは、「自分自身についての意識」。自分が自分であると感じることを指します。そして「過剰」は、「必要な程度や数量を超えて多いこと」です。つまり「自意識過剰」とは、「自分のことを意識しすぎること」と言えるでしょう。他人にどう見られているかを気にしすぎる人のことを、「自意識過剰」と言うのが一般的です。
「自意識過剰」な人の特徴とは?
それでは、「自意識過剰」な人にはどんな特徴があるのでしょうか。自分や身の回りの人が当てはまるかどうか診断をしてみましょう。
1:人の目を気にしすぎる
「自意識過剰」な人は、人の目を気にしすぎる傾向が。職場や学校でも常に誰かに見られている、恥ずかしいところを見られたくないという意識が強いので、自分らしく振る舞うことができません。仕事でやってみたいことがあっても、「ここで手をあげたら変に思われるのでは」などと考えて、結局やりたいことを我慢してしまうことも…。他人からの評価を気にしすぎて、ストレスを抱えてしまうことが多いようです。
2:メイクや服装を過剰に気にする
「自意識過剰」な人は、服装やメイク、髪型などを必要以上に気にしてしまうことも。出かける前の洋服選びに時間がかかったり、メイク崩れや髪の乱れがあるとすぐに化粧室に駆け込んで鏡をみたりします。「自意識過剰」な人には、「人から注目されたい」という気持ちが強いナルシストタイプと、「人から変に思われたくない」というネガティブタイプなどがあるようです。
3:被害妄想気味で勘違いしやすい
「自意識過剰」の人は、何でも自分に関連付けて考えてしまう癖があります。例えば、友人たちが集まって何かを話しているのを見て、「何か噂話をしているのでは」「私の悪口を言っているのかも」などと妄想してしまいます。実際はそんなことはなくても、「悪く言っているに決まっている!」と勘違いしやすいので、周囲から付き合いにくいと思われてしまうこともあるでしょう。
「自意識過剰」になる原因とは?
「自意識過剰」になる原因は人それぞれ。ここでは、主な原因を3つ紹介します。
1:世間体を強く意識する家庭環境
世間体を気にする家庭で育った場合、幼い頃から大人の目を気にするのが癖になってしまうことが考えられます。外で子供同士遊んでいる時も「目立つ行動は慎むように」と教えられている場合、自分の素直な感情や個性を出すことを躊躇ってしまうようになることも。また、兄弟や他の子供と比較される環境で育った場合、大人になっても他人の評価が気になってしまうでしょう。
2:過去のトラウマ
自分が好きなことをしているときに、「変わっている」といじめられたり、外見をからかわれた経験がある人はトラウマになってしまう場合があります。このことから、周囲の目に敏感になり、なるべく目立たないように行動したり、自分らしく振る舞えなくなってしまうのです。
3:完璧主義
「自意識過剰」な人は、「他人からこう見られたい」「良い人に思われたい」という気持ちが強いことも。例えば、クールな自分に見られたいという理想の自分像がある場合、むやみにはしゃいだり、笑ったりすることを控えるようになります。いつでも完璧な自分でいたいという思いから、かえって素直な自分らしさを抑え込んでしまうことがあるようです。
「自意識過剰を治す」方法とは?
いつでも人の目を気にしていると疲れてしまいますよね。「自意識過剰」を改善して、心が楽になるにはどうしたら良いのでしょうか? その方法を一緒に見ていきましょう。
1:他人はそれほど自分を見ていないと考える
人間の心理現象の一つに、「スポットライト効果」というものがあります。これはまるで自分にスポットライトが当たっているかのように、周囲に注目されていると感じる心理のことで、実際には自分の錯覚であることがわかっています。
友人や同僚の目が気になるときには、「自分が思っているほど、他人は気にしていない」と考えるようにしましょう。「みんな自分のことで精一杯」「自分にそこまで関心はない」などと考えることで、心理的なプレッシャーから解放されるはずですよ。
2:想像したことと事実を区別する
「自意識過剰」な人は、「絶対○○であるはず」と強く思い込む傾向があります。友人が笑っているのを見て、「自分のことを笑っているのだ」と考えてしまうことはありませんか。しかしこれはあくまで主観であって事実ではありません。
ネガティブな考えが湧き上がってきたときには、「物事を悪い方向に考えている自分がいる」などと客観的に自分を捉えてみましょう。主観と事実をはっきり区別することができるようになると、むやみに落ち込むことも少なくなるはずです。
3:環境を変える
自分のことを否定してくる人や、自分らしさを受け入れてもらえないような環境にいる場合、環境を変えてみることも一つの方法です。人間関係で悩んでいるときには、「すべての人と仲良くなれる人はいない」と考えることで心が楽になるかもしれません。人の悪口を言う友人や理不尽なことで怒ってくる上司などと距離を置き、本当に心を許せる人との付き合いを優先してみてはいかがでしょうか。
最後に
今回は、「自意識過剰を治す」方法や、「自意識過剰」になる原因などをみていきました。「自意識過剰」になると他人に対して萎縮したり、そわそわして落ち着かないなどストレスを抱えることも多いものです。人の目が気になった時ほど「他人はそれほど気にしていない」と考える癖をつけて、少しずつ改善していきましょう。自分らしく生きていけると良いですね。
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