目次Contents
あなたはどれくらい? すぐわかる「基礎代謝量」の理想値と計算法
基礎代謝とは、私たちが無意識におこなっている生命活動(体温を調節する、心臓を動かす、呼吸をするなど)で必要になるエネルギーの消費のこと。
基礎代謝が高いと1日のエネルギー消費量が増え、脂肪を燃焼する働きが活発になります。そのため、ダイエットの成功を目的に基礎代謝を上げたいと考える人は多いでしょう。
さらに、基礎代謝を上げるメリットは、ダイエット以外にもさまざまあるんです。
基礎代謝を上げるメリット4つ

・消費エネルギーが増えて、適性体重を維持しやすくなる
・新陳代謝が活発になり、肌の調子が良くなる
・生み出される熱量が増えて、体が冷えにくくなる
・免疫力が高まる
このように基礎代謝が高いと、ダイエット成功のほかにも健康・美容面におけるうれしい効果が期待できるんです。
次は、基礎代謝の理想値が一体どれくらいなのかを見ていきましょう。
基礎代謝の理想値

厚生労働省「参照体重における基礎代謝量(※)」では、性別・年齢別の基礎代謝量の平均を掲載しています。例えば、18~29歳の女性・参照体重50.3kgの人の場合で1,110kcal。30~49歳の女性・参照体重53.0kgの人の場合では、1,160kcalと書かれています。
※ 「日本人の食事摂取基準:参照体重における基礎代謝量(2020年版)」- 厚生労働省
基礎代謝量は、年齢や身長・体重が同じ人でも、運動量、生活習慣によって変動するため同じ数値になるとは限りません。
基礎代謝のピークは10代です。そこからは年齢とともに筋肉量が減少し、基礎代謝が落ちるのが一般的。ですが、年齢に関係なく、筋肉量を増やすことで基礎代謝を上げることもできます。
ここからは、普段の生活にサクッと取り入れられる“シーン別”エクササイズをご紹介! ジムやスタジオに行く時間を工面するのが難しい…という人でも挑戦しやすい内容なので、ぜひ試してみてくださいね。
【デスクワーク中】椅子を使った「大腿四頭筋」のエクササイズ
基礎代謝を上げるには、体の中でも大きい筋肉を鍛えるのが効率的です。
まずは、前もものエクササイズのやり方です。
STEP 1:椅子に深く座る。

▲手でお尻のお肉を広げて、左右の座骨(お尻の下のほうにある尖った骨)に均等に体重を乗せて座ります。腰を起こし、背筋を伸ばしましょう。
足は腰幅に開き、手は腰に添えます。
STEP 2:お尻を椅子から浮かせる。

▲椅子から立ち上がる時のイメージで、お尻を浮かせます。股関節とひざは90度を目安に曲げたまま、頭からお尻まで斜め一直線の姿勢をキープしましょう。
ひざがつま先よりも前に出ると、負担がかかるので注意! 〈回数:5呼吸×3セット〉
【デスクワーク中】椅子を使った「大臀筋・ハムストリング」のエクササイズ
続いては、お尻ともも裏のエクササイズです。
ここでは、タイヤが付いていない安定した椅子を用意しましょう。
STEP 1:椅子の前に立つ。

▲椅子に背を向けて立ち、手は腰に添えます。椅子から半歩ほど離れた位置に立つと〇!
STEP 2:椅子の座面に左足の甲を乗せる。

▲左ひざを曲げ、足の甲を椅子の座面に乗せます。椅子の座面は高すぎず、低すぎず、足の甲を乗せた時にすねが床に対して水平になるとgood!
STEP 3:上体を前に倒す。

▲股関節から折り曲げるイメージで、上体を前に軽く倒します。ここでも、頭~お尻が斜め一直線の姿勢を意識しましょう。
右ひざは軽く曲げてもOK。お尻や太ももの裏の筋肉が使われているのを感じながら姿勢をキープします。〈回数:5呼吸×3セット〉
反対側も同様におこないましょう。
【すきま時間】ペットボトルを使った肩まわり「三角筋」のエクササイズ
肩まわりのエクササイズには、ダンベルの代わりに中身が入ったペットボトルを2本使用します。
負荷に慣れるまでは、500mlサイズがおすすめです。
STEP 1:ペットボトルを手で持ったら、腕を体の横に伸ばす。

▲ペットボトルはキャップ、もしくは底が前を向くように持ちます。手の甲を下向きにして、腕を肩の高さまで持ち上げましょう。
STEP 2:腕を上げ下げする。


▲ペットボトルを持ったまま、腕の上げ下げを繰り返します。肩がすくまないように! 〈回数:10回×3セット〉
STEP 3:腕を前回し・後ろ回しする。

▲STEP 1に戻ったら、腕を前に回します。無理のない範囲で、できるだけ大きな円を描くように動かすと〇!
肩だけでなく、腕や肩甲骨の筋肉も動いているのを感じながら、後ろ回しもしましょう。〈回数:前・後ろ回し各10回×2セット〉
【お風呂の前後】タオルを使った「広背筋」のエクササイズ
最後は、背中のエクササイズです。フェイスタオルを1枚使います。
STEP 1:フェイスタオルの端を持ち、腕を上に伸ばす。

▲フェイスタオルの両端を手で持ったら、腕を上に伸ばします。ひじをしっかり伸ばしましょう。
STEP 2:ひじを曲げ、タオルを後ろ側に引き下げる。

▲タオルはピンと張ったまま、ひじを曲げて背中の後ろ側に引き下げます。手の位置は、肩の横が目安。STEP 1~STEP 2の動きをゆっくり繰り返しましょう。〈回数:10回×3セット〉
基礎代謝UPのためには「毎日コツコツ」が大切
筋肉量の維持・増加には、定期的な運動習慣が欠かせません。運動以外では、筋肉の材料になる「タンパク質を積極的に摂ること」も重要。大豆や豆腐、卵、肉・魚類などを毎日の献立に取り入れるのもおすすめです。

ヨガインストラクター・高木沙織
「美」と「健康」を手に入れるためのインナーケア・アウターケアとして、食と運動の両方からのアプローチを得意とする。食では、発酵食品ソムリエやスーパーフードエキスパート、雑穀マイスターなどの資格を有し、運動では、骨盤ヨガ、産前産後ヨガ、筋膜リリースヨガ、Core Power Yoga CPY®、そのほかにもリフレッシュドライヘッドスパ、パーソナルリンパケアリストといった資格のもと執筆活動やさまざまなイベントクラスを担当。