目次Contents
二の腕も「むくみ」ます!
肩から肘までの間の部分が「二の腕」。二の腕がなかなか痩せない原因のひとつには、皮下脂肪の蓄積があげられます。特に二の腕の裏側・上腕三頭筋(じょうわんさんとうきん)は日常生活であまり使われることがなく、運動量も少なくで脂肪がたまりやすい部位。さらに、なかには「二の腕がむくんでいる」というケースもあるんです。

二の腕のむくみ:セルフチェック
むくみとは、皮膚の下に余分な水分が蓄積した状態のこと。
血液やリンパ液の流れが滞り、余分な水分・老廃物などが排出されにくくなるとむくみが生じると言われています。
例えば、立ちっぱなしや座りっぱなしなど長時間同じ姿勢で過ごしたり、運動不足だったりで筋肉をあまり使わずにいる場合。筋肉が凝り固まって、血液・リンパ液の流れが悪くなりむくみがちになるのです。さらに睡眠不足や疲労の蓄積、塩分の摂取過多など生活・食習慣もむくみと大きな関係があります。
また、今回のテーマでもある二の腕の場合、以下の項目もむくみにつながると考えられています。
・重い物を持つことが多い
・猫背や巻き肩のような不良姿勢のまま、パソコン・スマートフォンを長時間使う
・キツい下着の着用による締め付け
二の腕のすぐ近く、脇の下には腋窩(えきか)リンパ節があります。ここは、手や腕のリンパ液が流れ込む重要な中継地点。リンパ液の流れが滞ると、腕のむくみやたるみ、肩の痛みなどが出ることがあるので、心当たりがある人は運動・マッサージで解消させましょう。
【座りながら】省スペースだから仕事中でもできる! 二の腕のストレッチ
STEP 1:あぐらで座る。

▲手でお尻のお肉を外にかき分け、左右の座骨(お尻の下のほうにある尖った骨)に均等に体重を乗せます。骨盤を立て、腰をスッと伸ばしましょう。
STEP 2:【息を吸いながら】両腕を上に伸ばし、右手で左ひじをつかむ。

▲両腕を上にまっすぐ伸ばしたら、左ひじを曲げます。右手で左ひじをつかみましょう。
ポイントは左の二の腕を耳に寄せ、ひじの位置を高くすること!
STEP 3:【息を吐きながら】上体を右側に倒す。

▲上体を右・真横に倒します。右手で左ひじを軽く引っ張り、腕~脇の下、脇腹まで心地良い伸びを感じましょう。
左のお尻が浮きやすくなるので、床をしっかり捉えて座ります。〈回数:5呼吸〉
反対側も同様におこないましょう。
寝る前は【四つ這い】で二の腕の裏側~脇の下までグーンと伸ばすストレッチ
STEP 1:四つ這いになる。

▲手は肩幅、脚は腰幅に開き、肩の下に手首、股関節の下にひざをつきます。手の人差し指を正面に向けたら、ひじを少し緩めて脇を締めましょう。
腰で天井を押すイメージで、背中を平らにします。
STEP 2:左ひじを床につく。

▲左ひじの位置は、肩よりも前。手の指先を肩に添えます。右腕は、前腕(ひじ~手首)と手のひらを床につけて、姿勢を安定させましょう。
STEP 3:【息を吐きながら】お尻を斜めうしろに引く。

▲お尻を斜めうしろにゆっくり引いていき、左の二の腕裏側と脇の下に心地良い伸びを感じられるところで姿勢をキープ。〈回数:5呼吸〉
反対側も同様におこないます。
上腕三頭筋の運動不足には「リバースプッシュアップ」
上腕三頭筋が位置する二の腕の裏側を細くする方法として効果的なのが、ひじを伸ばして負荷をかける筋トレ。
STEP 1:ひざを立てて座り、手を体のうしろにつく。

▲両脚を前に伸ばして座ります。ひざを立てて体育座りをしたら、手を体のうしろ、肩の下につき上体を軽く倒しましょう。指先はお尻のほうに向けます。
STEP 2:お尻を床から持ち上げる。

▲大事なのは、ひじをしっかり伸ばしておくこと! 手のつけ根で床を押し、肩がすくまないようにします。
STEP 3:ひじを曲げ、お尻を真下に下ろす。

▲お腹に軽く力を入れ、お尻を真下に下ろします。お尻は床につかないところでストップし、ひじを伸ばしてSTEP 2の姿勢に戻りましょう。
回数を重ねるごとに脇が開きがちになるので、キュッと閉じた姿勢を意識します。〈回数:10回×3セット〉
運動強度UP! サイドプランクで二の腕+αにも効かせる
体を横向きにした姿勢でおこなうサイドプランクは、二の腕はもちろんお腹(特に脇腹)や背中など広範囲の筋肉にアプローチできます。
STEP 1:右体側を下にして、横向きになる。

▲右肩の下に右ひじをつき、前腕~手のひらを床につけます。左手は腰に添え、左脚が前にくるようにクロスさせましょう。
STEP 2:【息を吐きながら】腰を持ち上げる。

▲吐く息に合わせて、腰を床から持ち上げます。腰の高さは、体が斜め一直線になる位置が目安です。体が前に傾かないように、腰の上げ下げを繰り返しましょう。〈回数:10回×2セット〉
反対側も同様におこないます。
二の腕が疲れているときのマッサージ
最後は二の腕が疲れていると感じるときや、筋肉の強張りを感じるときなどに手軽にできるマッサージのやり方です。
やり方:右手の指先を使って、左上腕の外側をほぐす。

▲骨に沿って、下~上にほぐしていきます。ポイントは、力を入れすぎずに骨のきわを押すこと。5~10回を目安におこないます。
反対側も同様におこないましょう。
継続的な二の腕の運動は、むくみ解消のほかにもプヨプヨ部分をシュッと引き締める効果に期待できるので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

ヨガインストラクター・高木沙織
「美」と「健康」を手に入れるためのインナーケア・アウターケアとして、食と運動の両方からのアプローチを得意とする。食では、発酵食品ソムリエやスーパーフードエキスパート、雑穀マイスターなどの資格を有し、運動では、骨盤ヨガ、産前産後ヨガ、筋膜リリースヨガ、Core Power Yoga CPY®、そのほかにもリフレッシュドライヘッドスパ、パーソナルリンパケアリストといった資格のもと執筆活動やさまざまなイベントクラスを担当。