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2024.07.24

「親の心、子知らず」とは? ことわざの意味と例文、類語や関連語をまとめて解説

親の心、子知らずとは、親の考えを知らずに子どもが勝手に行動するさまを表すことわざです。本記事では「親の心、子知らずとは」をテーマに、ことわざの意味や例文、類語・対義語について解説します。そのほかの親子関係を表すことわざも紹介するため、ぜひ参考にしてください。

「親の心、子知らず」とは?

親の深い愛情や配慮が、子供にとっては当然のこととして受け入れられることがあるでしょう。本章では「親の心、子知らず」ということわざについて、その意味や例文を解説します。

「親の心、子知らず」の意味

「親の心、子知らず」ということわざは、親から子どもへの気持ちがうまく伝わっていない様子を表したことわざです。子供というのは、親の気持ちを知らないまま勝手な行動をしてしまうものであり、「親の心、子知らず」で表される状況は、決して珍しいものではありません。しかし親子の間に強い絆があれば、子供が成長するにつれて、親の気持ちを理解してくれるようになることもあるでしょう。

親の心子知らず
親が子を思う気持ちが通じないで、子は勝手気ままなものであるということ。

出典:小学館 デジタル大辞泉

「親の心、子知らず」の例文

「親の心、子知らず」ということわざを使った例文は、以下のとおりです。

1. 夜遅く帰宅するのは危険だと毎日言い聞かせているのに、子供がいつも門限を破る。まさしく「親の心、子知らず」だなと感じる

2. 子供が進路選択で悩んでいるとき、親は善意でさまざまな提案をする。しかし「親の心、子知らず」とはよくいったもので、子供から見ると親が鬱陶しく感じてしまうかもしれない

3. 子供がいくつになっても、親は心配するものだ。しかし「親の心、子知らず」で、なかなか子供には伝わらないのだろう

「親の心、子知らず」の類語・対義語

「親の心、子知らず」の類似表現は「子を持って知る親の恩」です。そして対義語としては「子の心親知らず」といったことわざが挙げられます。

本章では、それぞれのことわざについて、その意味を解説します。

母親と赤ちゃんが手をつなぐ 親子の触れ合い
(c)AdobeStock

類似表現は「子を持って知る親の恩」

「子を持って知る親の恩」ということわざは、かつて子供だった人も、自分自身が親となり子供を持つことで初めて、親が過去にしてくれたことの大切さや価値を知るという意味で用いられます。子供のときには親の気持ちがわからなかったというニュアンスが含まれることから、「親の心、子知らず」と似た意味があるといえるでしょう。

親が子どもに対して無償の愛や献身を示していたことや、子育ての大変さや喜びを実感するためには、自分も同じ経験をする必要があるという意味も含まれている言葉です。

対義語は「子の心親知らず」

「子の心親知らず」ということわざは、親が子供の内面や本当の気持ちを理解できないことを指します。親は子供に対して愛情を持ちながらも、成長していく子供の心が理解できず、ついつい幼いときと同じような対応をしてしまうかもしれません。

親子関係を表すことわざ6つ

親子関係を象徴する日本のことわざには、深い人間関係の知恵が込められています。子供の存在が夫婦の絆を保つ「子はかすがい」や、愛情深い親が子どもに自立を促す「可愛い子には旅をさせよ」など、それぞれが特別な意味をもつ言葉です。

本章では、親子関係を表す際に用いられる6つのことわざについて、それぞれの意味を解説します。

手をつなぐ親子の手元写真
(c)Adobe Stock

1. 子はかすがい

「子はかすがい」ということわざは、たとえ夫婦の仲が悪くなってしまっても、親としての「子供への愛情」が家庭の絆を保つ力を持つことを指す言葉です。「かすがい」とは、木材同士を繋ぎ止めるための大きな釘のこと。

子育てには、夫婦の協力が欠かせません。互いに支え合い、よい面や頼りになる部分を認め合うことで、夫婦関係を良好に保つことに期待できるでしょう。

2. 可愛い子には旅をさせよ

「可愛い子には旅をさせよ」ということわざは、子供が可愛いからこそ、世の中の厳しさや苦労を体験させることが大切だという意味で使われます。

子供を甘やかして守りすぎるのではなく、逆境に立たせることも重要です。子供に外の世界を経験させる機会を与えることが、育成に役立ちます。他の人との関わりのなかで多様性に触れ、子供はスクスクと成長できるでしょう。

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3. 親の甘茶が毒となる

「親の甘やかしが毒となる」とは、親が子供を甘やかして育てることが、長い目で見て子供にとって有害になることを意味することわざです。家庭は子供にとって安心できる場所であるべきで、子供が苦しまないようにしたいというのは自然な親心でしょう。しかし子育てには甘やかすだけでなく、時に厳しく接することも必要ということをたとえた言葉です。

4. 老いては子に従え

「老いては子に従え」という言葉は、年を重ねると何事も子供に従って学ぶ姿勢が大切だという意味です。子育て中の親であれば、自分たちが若いからといってこの格言に従う必要はないと感じるかもしれません。しかし子供たちは、常に新しい知識や技術を素早く吸収します。最新の流行や技術についていけず、反対に子供たちに教えてもらう場面もあるかもしれません。

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5. 蛙の子は蛙

「蛙の子は蛙」ということわざは、子は親のたどった道を歩むもの、という意味です。親がどのような性格や特性を持っているかに関わらず、子供もその影響を受けて似たような性格や特性を持つ可能性があるでしょう。

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6. 血は水よりも濃い

「血は水よりも濃い」とは、血縁による家族の絆が非常に強いことを表現したことわざです。血縁関係にある家族は、他のどのような関係よりも深い結びつきや信頼があるとされます。

家族の間では相互の支え合いや、困難な状況での連帯感が強くなることが多く、それは血のつながりから来るものと考えられる傾向にあります。

「親の心、子知らず」を正しく使おう

「親の心、子知らず」をはじめ、親子関係に焦点を当てたことわざについて掘り下げて解説しました。これらのことわざは、長い歴史と文化的背景から生まれ、日常の知恵や教訓を伝えるために重要な役割を果たしています。

親子関係に関することわざは、様々な視点から家族の絆や教育のあり方を模索する手がかりになる場合も。ぜひ日常生活で活用してみてください。

メイン・アイキャッチ画像:(c)AdobeStock

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